勢いがある内にとは言ってない ←今言った(汗
……疲れかな?
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チエ 視点
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三月がチエの事を右之助の屋敷にて説明している間、当の本人は五番隊舎にいた。
「この度、『臨時五番隊隊長
「お前、少しは愛想良く挨拶出来ねえのかよ?」
「???」
「か、カリンさんもですけど────」
「────うっせ、『メロンパン』」
副隊長の雛森に隊員たちが五番隊の隊舎広場に集められた前で白い隊長の羽織をしたチエが悠々と、ポカンとする隊員たちに何気ない口調のトーンで自己紹介をして、雛森とは反対側に居たカリンが
「「「「………………………」」」」
『シーン』と言う効果音通りに静かなまま、五番隊員達の視線が雛森と彼女の隣に居る
「あ、えと…………皆は色々あったのを知っているよね? それで空いた隊長と────」
「────あの、雛森副隊長? これって何かの冗談ですか? でしたら悪趣味ですけど」
一人の隊員が困惑した表情で問う。
「いや? 冗談を言ったつもりは無いが?」
チエの答えに他の者達がザワザワし始める。
「えっと、確か、山本総隊長からの書状が……あった!」
雛森が懐から出した物には山本総隊長のお墨付きで現状況の戦力低下を補う為と
「「「「隊の活動向上?!」」」」
「ああ、ちなみにオレはカリン・プレラーリ。
「────で、ですが我々はちゃんと流魂街の見回りに取り組んでいるぞ────!」
「────そうですよ! それに、ちゃんとどんな状況にも応じられるように三、四人一組で常に任務に出ていて────!」
ワイヤワイヤと五番隊員達が一斉に驚きと抗議で騒ぎ出して、カリンを遮る。
「み、皆落ち着いて────!」
雛森の声が明らかに不満を持って騒ぐ者達に掻き消される。
そして────
「────何処の馬の骨とも知らない奴に隊を任せるなんて、総隊長や副隊長は何を考えt────?!」
────ドンッ!
そして更に大きい衝撃音で皆が黙る。
見るとチエが鞘に入ったままの刀を地面に
『突いただけ』と言っても、鞘に入った刀が地面に亀裂を入れる事無くめり込んでいたが。
どこぞの
「……私は『ここに居る者達の言の葉を理解出来る』等と言うつもりは無い。 『何処の馬の骨』とやらも不定はしない。 実質、我々は会って間もない間柄だからな。 だが────
────『重國』や『雛森』に対する侮辱は断じて許さん」
「「「「………………………???」」」」
「あ。 皆知らないかも知れないけど、今のは山本総隊長の名前です」
「「「「………………………ッ?!」」」」
雛森の説明に五番隊の皆が息を飲み込んで、チエを疑惑の目で見る。
しかも呼び捨てでとは一体────?
「────付け加えると、私にそう呼んでくれと頼んだのは他でもない奴だ。 『共に知らない仲ではないから昔の様に呼んでくれ』、とな」
「「「「………………………」」」」
困惑している五番隊の中で一人、手を上げる男性の死神が居た。
「何だ?」
「あ、えっと……その……あー」
男性はしどろもどろになりながら目が泳ぎ、何かを察したのかチエが口を開ける。
「……『渡辺チエ』だ」
「カリンだ」
「あ、ありがとうございます。 渡辺
「ッ?!」
この言葉遣いに五番隊全員がザワッとして、雛森は「信じられない」と目を見開きながら息を素早く吸い込む。
護廷十三隊の中で五番隊は瀞霊廷の他の隊、及び流魂街の住民達の間では『穏やかな雰囲気の隊風で、常に隊士仲が良くて所属隊士の能力が高い』と認知されている。
十一番隊のようにゴロツキの集まりでも、六番隊や二番隊の様に軍隊染みた厳しさでも、変人や個性的な集団の十二番隊のどれとも違う五番隊の空気はどちらかというと『アットホーム』的な、十三番隊の様な『友の集会』に近かった。
そんな隊の雛森からすれば急とは言え、山本総隊長から直に『臨時隊長代理』に指名された
「ああ。
チエは態度も口調もトーンも何も変えずにただ答えた。
まるで『気にしない』とで言いたいように。
「………………は?」
誰が先にそう言ったのかはわからない。
取り敢えずはあんぐりと口を開けていた隊員の内の誰かだろう。
これを見ていたカリンの顔はニヤニヤと、面白おかしい笑顔になっていた。
「えっと……渡辺
さっきとは違う隊員が今度は手を上げずにただ聞く。
「いや? 今ほど老けていない頃、奴に私が教えていたが?」
「「「「………………………え」」」」
ショックに今更ながら考えが追いついたのか、今彼らの目の前に居る者は確かに『自分が山本総隊長の指南役をしていた』と言ったのだ。
「だが今はそんな事よりここに居る全員、今から私に斬りかかって来い」
「ヒュー♪ かなりの思い切りだなオイ」
「だがこれが一番手っ取り早いだろう?」
「だな♪」
「え?! ちょ、チエさ────じゃなくて渡辺隊長にカリンさん────?!」
「何時も通り『チエさん』で良いぞ雛森副隊長。 無理はするな。 彼女を頼む、カリン」
「あいよ。 んじゃ、『
「────へ? あ────」
チエが優しく雛森の肩に手を添えて、カリンが雛森を離れさせてからチエは呆気に取られている五番隊員達を見渡す。
「……どうした? 誰も来ないのか?」
「え、いや……だって────」
「────ああ。
どうせ腑抜けているお前達では
チエの声のトーンも表情は今までずっと変わらず、どちらかと言うと『格下を見る』と言った余裕の表しと間違えられるほどの上に、こうも
そしてそのイラついた者達でも、行動に出たのが男性ニ名と女性が一人。
その三人の中で一番体格の良い、ショートの黒髪黒目の男性が喋り出す。
「あー、渡辺
「何を言うかと思えば……私は事実を言ったまでだが?」
またも
「……私達が────!」
「────良いからさっさとかかって来い」
「後悔するなよ! 叫べ、『
チエの言葉に遂に始解をする平塚に続く他の二人。
「禁じよ、『
「遅れろ、『
ボブカット茶髪の髪と目の色の女性と、青のかかった髪の毛と目の色の男性が声を上げ、それぞれの斬魄刀の刀身が形状を変える。
そこでチエが何かに気付いたかのように口を開ける。
「ああ。 先にそこの二人の名を聞こうか?」
「……
「僕は
平塚に続いたのは同じ席官である『
『
「……(成程。
そんな様子のチエを未だに『余裕』と取った三人は素早く櫃宮、田沼、そして最後に平塚の順に、『一瞬』とも呼べる連携攻撃を仕掛ける。
その姿は誰もが見ても長年、共に生きて来た呼吸の合ったモノだった。
「「「なッ?!」」」
そんな三人の目が見開かれる。
「悪くは無い動きだ」
チエは三人の斬魄刀を避けるどころか、櫃宮の斬り込みを受けて他の二人の刀身を
「霊力を乱す『禁門』に、体感を遅れさせる『往時』、そして感情を取り込んで能力を上昇させる『怒木』。 確かに良い連携の波状攻撃。 だが────」
チエが消えたと思った次の瞬間、彼女は平塚と田沼の背後に回って二人の後頭部を鷲掴みにして、互いの頭をぶつけさせて意識を刈り取る。
ゴリッ。
「「────ガッ?!/グァ?!」」
「『感情』に迷いが生じればその瞬間に効力は極端に落ちる。 体感が遅くなればその分、
「平塚君、田沼君?! このぉぉぉぉぉ!」
櫃宮が倒れる二人に多少ショックを受けながらも、斬魄刀を再度チエに振るう。
「えっ?!」
だがチエは避けずに、今度は彼女の斬魄刀の刀身を平塚と田沼同様に素手で受け止める。
「お前の斬魄刀は『斬る』というより『叩く』、あるいは『破る』と言うような形状に適している。 ならば変に動かず、正面から受け止めればいい。 見たところ、今のお前の腕力は知れているからな。 それに霊力を乱されても
ドン。
「────カッ?!」
斬魄刀ごと櫃宮を強引に引き寄せ、彼女のお腹にチエの拳が強打すると櫃宮も意識を失う。
ちなみにこの三人、連携戦術を中心としている五番隊の中でも強者と認定されていた者達。
そんな彼らが一瞬で返り討ちに会った。
「この様に、どれだけ良い連携をしても敵わない相手に、お前たちには『決定打』が無い。 それに状況の急変化に滅法弱い。 これで多少、自覚は出たか?」
「「「「………………………」」」」
五番隊は確かに護廷十三隊の中でも十三番隊のように隊士仲が良くて所属隊士の能力が高いと言われ、死神業も隊全体がちゃんとしているのも事実である。
だが
しかも『所属隊士の能力が高い』と言うのは上記での『連携』を前提での事を指していた。
つまり、個々の能力は『平凡』で、突出した明らかな『強みが無い』隊士が殆ど。
そんな彼ら彼女らを率いていた者が『藍染』だったからこその影響でもあった。
『
その中でも副隊長の雛森の鬼道が異例であるほどだった。
「お前たちの個々の能力は
チエの隠そうともしない、明け透けで酷い指摘に五番隊は唖然とした。
余りにも彼ら彼女らが知っているどの『隊長』とは違い、ズケズケとした物言いだった。
「『流魂街の見回りに取り組んでいる』?
『ちゃんとどんな状況にも応じられるように三、四人一組で任務に出ている』?
大いに結構。
だが
当たり前の……『義務』である事を、誇らしく思いながらそれを高らかに声に出す者は『自分達は他に何も出来ない』と言う事実から目を背けている、自己満足者の戯言だ」
「「「ッ」」」
この言葉には雛森でさえも他の隊員達同様に息を吸い込む。
「雛森」
「ッ?! は、はい?!」
「四番隊の救護班を私は呼びに行く。 三人に怪我は無い筈だが一応念の為に、な。 後────」
チエが周りの死神達を見渡す。
呆気に取られている者。
困惑している者。
不満を抱えている者。
等等々と言った眼を見返す。
「────私は一応『臨時の隊長代理』だが、称号で呼ばれなくとも別段構わない。 だが隊を任されたからには任を全うしようと思っている。 なので、先ずはお前達全員を『強くする』事から始めようと思っている。 カリン、引き続きを頼む」
「あいよ。 よし! お前らの名前と特技か好きな物────!」
それを最後に、チエがその場から隊舎の出る方向へと歩くと自然と隊員たちが道を開けていった。
外に出たチエは隊舎の入り口付近の壁に背を預けていた日番谷の横を通る。
だが彼に声が掛けられる事でその歩みを止める。
「……おい」
「何か、日番谷隊長?」
「少しやり方が過激だったんじゃねえか、渡辺隊長代理?」
「……『半端な強さなど無いに等しい』と、私なりに伝えたつもりだが?」
チエが歩き出すと、日番谷は溜息交じりに頭を掻きながら口を開ける。
「お前、もう少しやり方を変えていたら────?」
「────今のままでは必ず死人が出る、遅かれ早かれな。 もし奴らがこれで私を『悪』と見なし、強くなるのなら私は進んで『悪』と言う肩書きを背おう。 隊長
「……お前……」
日番谷はただ歩くチエの背中姿を見送り、見えなくなった頃に自分の手を見る。
「『半端な強さなど無いに等しい』……か」
日番谷は当初、五番隊の立ち直りの手伝いに来た────
────と言うのは建前上で、本当は
何せ総隊長の無理通しがあったとは言え、『謀反者が率いていた隊』という所為で腫れものを見ているかのような目で、五番隊の隊員達は見られていた。
瀞霊廷でも、流魂街でも。
これは流魂街の見回り中、少なくとも謀反者の主犯らしき藍染が率いていた五番隊全員の事情聴取が行われている間に彼らの管轄業務を一時受け持った死神達の愚痴を盗み聞きした内容が、流魂街の住民達の間で噂は瞬く間に広がっていった。
この事もあり、五番隊の者達は肩身の狭い思いをしていた。
同じ謀反者が隊長であった三番隊と八番隊以上に。
だが
そして部外者である
そんな打算が二人に有ったのか無いのかは不明だが、日番谷はこれを『飴と鞭』の様に取っていた。
護廷十三隊で最も歴が新しい彼は、尊敬できる存ざ────
「あれ? 日番谷君?」
「……雛森、お前の
「うん、そうだね」
「……………ち、やっぱ気に食わねぇ」
────訂正。 『尊敬』では無く、別の何かに変わった。
ほんのりと紅くなった頬に手を添えて何処かウットリとする雛森の顔を見て、日番谷は舌打ちをしてこめかみに青筋を浮かべながら苛ついた。
そんなチエが一人で四番隊の総合詰め所まで来たのが珍しかったのか、最初は本人かどうか疑われていたが、その場に居合わせた(ゲッソリとした)右之助のおかげで疑いは晴れた。
救護班が出るのを見届けたチエに、右之助が傷薬を手渡す。
「ほれ、お前さんの分じゃ」
「……私は────」
「────
「すまんな。 重國には私から言っておく。 事後処理が大変なのだろう?」
「いや、それは大丈夫じゃ。 何せ貴族達への謝罪訪問を山坊に押し付けたからのぅ、フハハハハハ! あんなクソ面倒臭い連中への訪問より、書類方面を担当する方がよっぽど楽じゃからの!」
「本音は?」
「所謂、『
右之助がその日の
そしてそのまま殴り合いに発展した二人を見てオロオロとした家の者達と一護達の前で、彼と山本元柳斎を『近所迷惑だ、戯けども』と言う言葉と共に二人
作者:あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛、菓子パン食べたい~
ツキミ: だったら買ったらええがな
作者:面倒臭いしこの頃運動不足でふにゃっとして────
平子:────『ふにゃ』ってなんやねん。 気持ちわる
作者:ガリガリの平子さんに言われたくない
リカ:BLEACHの小説出ていたの知っています? そこに五番隊の三席が────
作者:いやまあ、超最近に聞いた事がある程度だけど……読んでいないし、今更読んでプロットの急変化やシナリオを影響されてもなぁ~……
平子:本音は?
作者:買って今から読むのが面倒くさい
ツキミ:アホくさ
石和厳兒(小説):出番が……