白と黒の世界は夢を見る   作:haru970

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お待たせしました! いや、気が付いたら一週間後でした (汗

ここにてお詫び申し上げます…………

仕事ががががががが。

ですが、今回は少々長めです! 楽しんで頂ければ幸いです!


第38話 (Mis)Understanding (中編)

 ___________

 

 ??? 視点

 ___________

 

 ジャンケンの末にルキアが勝ち(どや顔+ブイサイン(チョキ))、彼女が行きたかった和菓子をメインとしたお店(カフェ)にウキウキと入店するルキア、相変わらず無表情のチエ、そして何処かショボショボとした雛森が(開いたままの手(パー)を見ながら)入店していく。

 

 サングラスをかけた死神がこれを物陰から見ていた。

 

「(────こんな店の物が良いのか、ルキアは?)」

 

 訂正。 

 サングラスをかけただけの白哉が、三人の入って行ったお店の看板を物陰から移動し、見上げてから自分も入店する。

 

 流石に隊首羽織は外していたが、彼独自の髪形は変わっておらず、牽星箝(けんせいかん)も着けたまま。

 

 明らかに上位貴族なのは誰から見ても直ぐわかるが、敢えて見て見ぬ振りを皆はしていた。

 

「いらっしゃいませ! お一人────サマぁぁぁ?! ムグ?!」

 

 無論、中の店員が白哉の牽星箝を見た瞬間に目を見開き、声が上がっていったが白哉が「静かに」と言うジェスチャーをして自身の口を無理矢理閉じる。

 

「訳あってこの様に来ている。 出来れば、あの席に座りたいのだが────」

 

 そこで白哉が指定した席は丁度チエ、ルキア、雛森の三人が座っている場所からは少し発見されにくい、花々を挟んだ二人席のテーブルだった。

 

「……」

 

 そこで彼は今まで見た事も無い、生き生きとしたルキアの顔を見ては自分の胸の内が嬉しく思うと同時に、モヤモヤとし────

 

「────あ、あのぅ~? 大変申し上げにくいのですが、こちらのお客様と相席で宜しいでしょうか~?」

 

 店員が物凄く気まずい様子で白哉に問いかける。

 

 勿論貴族である彼に対して、このような事が起きる筈がない。

 

 ()()()()の頼みならば。

 

 何せ、そんな店員の横には白哉の見知っている顔が────

 

「────日番谷……なのか?」

 

 彼が見たのは黒いスーツとニット帽子を着込んだ日番谷だった。

 

 顔はそのまま丸出しだったが、服装と髪の毛が帽子に隠れていたので一瞬白哉が見違えるほど普段の日番谷とは違った。

 

「『日番谷()()だ』って、さっき言ったばっかじゃねぇか」

 

 これは最近、時折落ち込んでいた筈の雛森が急に元気(張り切るよう)になったからであった。

 

 その原因は日番谷には一つ……いや()()ほど原因が浮かんだ。

 

 そう心配した所で彼女(雛森)とチエ、そしてルキアを尾行してお店に入って自分の身を明かしてから席を指名すると、そこには白夜が既に座っていたという訳である。

 

 かたや『貴族の死神』に、『最少年の死神隊長』。

 

 白哉が隊首羽織を着ていたら少し違ったのかも知れないが、今となっては後の祭りである。

 

 余談だが、日番谷の服装は松本が()()()読んでいる本から参考にしたモノで、その書の内容も丁度登場人物が尾行の為に着替えた後のワンシーンだった。

 

「「………………………………………………」」

 

 互いを無言で見る、今までは特に接点が無かった白哉と日番谷。

 

 サングラスと隊首羽織無しの普段からあまりスタイルを変えていない白哉と、スーツと帽子で顔丸出しの日番谷。

 

「……何故、貴様が()()()いる?」

 

 先に口を開けたのは白哉だった。

 

「松本が以前、ここの事が人気なのを俺に喋っていたからな。 そういうお前は?」

 

「何時もとは違う場所での、()()()()()だ」

 

 全く答えになっていない返事をする二人。

 

「「………………………………………………」」

 

 近くに居た店員が冷や汗を掻きながら、なんとか笑顔をキープする。

 

「(う~、怖いよ~! おっかないよ~!) よ、良かったぁ! お二人が()()()()()()で何よりですぅ~!」

 

「「ただの同僚だ」」

 

「(ヒィィィィ?!) で、で、ではどうぞごゆっくりッッ!!!」

 

 店員が文字通り逃げるように『ピュー』っとその場から去っ(逃げ)ていく。

 

「……

 

 日番谷が静かに舌打ちをしてから白哉の向こう側に座る。

 

 体ごと、横向きでだが。

 

「……………何か?」

 

「お前の所為で店員に怖がられて逃げちまったじゃねえか」

 

「貴様の目つきの所為では無いのか?」

 

「「………………………………………………」」

 

 お互いがまた無言になる。

 

 目は互いを見ている筈だが、意識が明らかに他の方向へと集中していた。

 

「(……雛森の奴、元気で何よりだが……そんな出所不明の分からない()()の何が良いんだ────?)」

 

「(……ルキア、余程現世ではその者(チエ)に世話になったのだな……朽木家では決して見せなかった顔を、よもやこの様な状況下で見るとは……義兄としては嬉しい限りだが────)」

 

 そんな所の二人に別の(事情を先輩に聞いた)後輩店員がビクビクしながら注文を取りに来た。

 

「────あ、あの……ご注文は────?」

 

「「────珈琲(コーヒー)を/────お茶を」」

 

「………………ええと、コーヒーにお茶ですね? コーヒーにミルクと砂糖は────?」

 

「要らねぇ」

 

「は、ハイ! で、ではブラックでお持ちしますね!」

 

 日番谷と白哉がほぼ同時に注文を出し、この店員もそそくさとその場を去る。

 

「…………………………………こんな店にまで来て『お茶』とはな」

 

「そういう貴様も『珈琲(コーヒー)』とはな」

 

「文句あんのかよ?」

 

「いや?」

 

「「………………………………………」」

 

 それ以上の会話は無く、更に互いの意識が目の前ではなく他のどこかに向いていたのは明白だったが、お互いに追求はしなかった。

 

 数分後、二人の飲み物が持って来られた頃に状況は動き出す。

 

『それで()()()()()()は何が────』

 

 驚愕する日番谷が「バッ!」とチエ達の方へ視線を頭ごと動かす。

 

「(『()()()()()()……だと? 何勝手に可愛いあだ名を付けてんだよテメェは?! しかも雛森の奴……満更でもねえ顔しやがって────!!!)」

 

「────フッ」

 

 ここで静かに白哉がにやけるの(鼻で笑った事)に気付く日番谷はいつも以上にムスッとする。

 

「…………何が面白い?」

 

「いや、貴様は何時も不満そうな顔をしているが……『今の表情は見た事が無い』と思っただけだが?」

 

「……………………」

 

 舌打ちをしそうな日番谷が顔を白哉から逸らし、届いたお茶を白哉が啜る。

 

()()()()()はこの、“あんみつ白玉”というものが好きそうだな────』

 

「────ブッ?!

 

 何かを吹き出したような音が聞こえて日番谷が見ると、目を見開いた白哉が固まっていた。

 

「(ルキアに……あだ名???? しかも『()()()()()』……だと?)」

 

 完全に何時もの冷静沈着な白哉が心底ビックリしている事に、日番谷は思わずニヤニヤし始めて自分のコーヒーを飲む。

 

「……どうした? らしくねぇな?」

 

 白哉は丁重に顔を拭きながら、日番谷に対応した。

 

「……そう言う貴様こそな」

 

「「………………………………………」」

 

売り言葉に買い言葉(子供の張り合い)』で、無言に戻る白哉と日番谷。

 

「(あの二人はいったい、何をしているのだ?)」

 

 チエはと言うと、ちゃっかり白哉と日番谷に気付いていたが、二人が隠れていたので敢えて気付いていない振りをしていた。

 

ほうひたのだ、ひえ(どうしたのだ、チエ)?」

 

 注文した白玉を頬張りながらルキアの問いに、チエが意識をその場へと戻す。

 

「…………いや、いつもながら『ルーちゃんは好物を食べる時はまるでハムスターの様だな』と思っていただけだ」

 

「むぐ」

 

 ルキアが気まずそうになりながら、赤くなる。

 彼女の脳裏に浮かぶのは現世での(モキュモキュする)日々。

 

 渡辺家では朝、昼、晩、そしてデザートをモキュモキュ。

 

 休日では外食でモキュモキュ&舌ヒリヒリ(炭酸飲料)

 

 等々。

 

「無理もないか。 ここの白玉は確かに美味いからな────」

 

「「────あ」」

 

 チエがヒョイとルキアの前に在ったあんみつの掛かった白玉を一つ取っては食べる。

 

「……うむ、美味いな」

 

「だろう!」

 

 ズズズ、とお茶を飲むチエに嬉しがるルキア。

 

「ヒナモちゃんの浮島も旨そうだな────」

 

「────え」

 

 俯く始めた雛森がチエを見る。

 

「一切れ貰って良いか?」

 

「あ……はい、どうぞ!」

 

「……ふむ、やはり甘味は何時食べても旨いな」

 

「フフ、そうですね!」

 

「(雛森副隊長は藍染の事があったのでどうなるかと思っていたが……元気で何よりだ)」

 

 同じ『藍染の策略の被害者』と言う事で、ルキアは雛森を気にかけていたが……

 笑みを浮かべる雛森を見て、ルキアは上記のように思っていた。

 

 逆に雛森はと言うと────

 

「(────ぜっっっっっっっっっっっっったい負けない!)」

 

 ────なぜか対抗心を滾らせていた。

 

 …………………

 ………………

 ……………

 …………

 ………

 ……

 …

 

 その後、他愛ない話をしながら三人(チエ、雛森、ルキア)は瀞霊廷内の店を周ってから五番隊舎へと戻ると────

 

「────これはどういう事だ?」

 

「「す、凄い事になっているな?/ね?」」

 

 五番隊舎は小規模なパーティーの雰囲気に満ちていた。

 

「お? お前ら良い所に帰って来たな!」

 

「カリン? これは────?」

 

「────いやぁ~、凄いねぇ渡辺隊長代理~」

 

 明らかに酔った様な京楽が後ろからチエの肩に腕を回す。

 

「京楽隊長? (酒臭いな……どことなく、かのライダー(アレキサンダー)を思い出す)」

 

 チエの脳裏に蘇るは意の向くまま行動するフリーダム王。

 豪快に酒を飲む所といい、声といい、それらがどこか似通っていた。

 

 そして余談ではあるが、どこぞの赤髪赤ひげで巨男がゲーセン内で盛大にクシャミを出し、対戦ゲームの操作ミスで敗北をしたらしい。

『征服王』ならず、『ゲーム王』の初敗北に、とある家の酒の在庫が無くなるのは別のお話である。

 

『クシャミなぞにッッッ! 余が負けるとは、不覚ッッッ!』

『勝手に人の酒飲むなぁぁぁぁぁ!!!』

『しかもこれ、“山崎18年”じゃない?』

F〇〇K(フ〇〇ク)! 次回の楽しみに取って置いたやつがっっっ!』

『雁夜が“それ”言うのに、ハンパ無い違和感持つんだけど私』

『マルタ殿も飲むか?』

『へんなにお~い。 けほけほ』

『桜ちゃん?! 飲んじゃダメだからね、絶対!』

『ほれ! 少し飲んで余の話を────』

『ちょ?! ま、待って、幾等なんでも瓶ごとは────ガボガボガボガボッッッッ?!?!?!』

『マルタお姉ちゃん、いいな~』

『ダメだからね桜ちゃん?!』

 

 …………………色々な意味で(人に)合掌である。

 

 

 

 さて、少々長くなるが五番隊舎で何が起きたのか順を追って説明してみようと思う。

 

 時はチエ達が出かけた後、五番隊舎に来た織姫と彼女の兄の昊と髪を紫色に変装中のクルミの三人が来て、現世に帰る前に一護達を瀞霊廷のお店等へと連れて行かれた。

 

 これによって助っ人(一護達)が居なくなり、最初はサボり魔(京楽)を警戒していた伊勢だったが思いの他、京楽と恋次が五番隊の調子を直に見たいという事で模擬戦をし始めた様子が真面目そのものだったので逆に不気味がっていた(特に京楽に対して)。

 

 すると京楽、恋次、そしてその場に居合わせていた伊勢でさえも驚く程五番隊の者達の腕は上がっていた。

 

 最初は五番隊の十八番であった複数の隊士との手合わせを恋次が『軽い運動』程度に思っていたしていたのだが────

 

「(────こいつら、本当に平隊員かよ?! 席官の間違いじゃねえのか?!)」

 

 ────と、恋次はすぐに本気を出してこれを見た京楽はこう思った。

 

「(へぇ~? 前は一人一人の能力が地味だったから主に『数』で勝負をしていたのに…………今は個々の実力の上昇によって、連携に磨きがかかっているね……『少し面白い』どころか、『怖い』ねぇ~)」

 

 結果的に恋次は何とか勝ったが、彼の相手をしていた隊士達は互いを慰める事や褒めるのではなく、考えに浸っていた事で京楽が声をかけた。

 

「(ん? 結構善戦していたのに……妙だね。) どうしたんだい、君達?」

 

「あ、京楽隊長……その……」

 

「何だか……阿散井副隊長が余りにも()()()()()ので……」

 

「……う~ん?(……こりゃあ、もうちょっと様子を見るか)」

 

 そこから遠慮(拒否)する恋次に代わり、京楽が五番隊同士の手合わせを視る事になり、彼は内心で少し冷や汗を掻いた。

 

「(『優しかった』()()五番隊が、こうも化けるとはねぇ……)」

 

 以前、藍染が隊長だった頃の五番隊は確かに優秀な隊士達揃い。

 だが彼ら彼女らは()()()()()

 

 戦い方も基本は『相手の息の根を止める(を殺す)』というよりは、『相手を無力化する』方針だった。

 

 これは五番隊が『相手への共感が強くて優しい藍染』を目標や憧れにしていた事が主な原因だったが……

 

 今、京楽の前で繰り広げられる『死闘』直前の打ち合いをしている姿はどうだ?

 

 さっきまで仲良しに話し合っていた隊士が闘気を放ち、お互いを相手に()()()戦っていた。

 

『ビビってんじゃねぇよオラァ!』

 

 京楽が視線を更に横へと動かすと、そこではカリンが戸惑う五番隊の隊士達を相手にしていた。

 

「仕方ねぇから数人同時に相手しているのに、何打つのに躊躇ってるんだコラァ!?」

 

「で、でも────」

 

「────デモもストもねぇよ。 もう降参か? 尻尾巻いて家に帰って泣き寝入りするのかよ? ……ああ、テメェらは違うな。 家帰って先ずは家族に泣きつくんだよな? 『自分達は死神じゃなくて気弱な負け犬でした』ってな────」

 

「────ッ! ガァァァァァ!」

 

 一人の隊士が怒りからか、カリンの額目掛けて木刀を振るう。

 

 ゴッ

 

 カリンは避けるどころか、鈍い音と共に真正面から攻撃を受け止めていた。

 

 狙われた額で。

 

「(あーりゃりゃ。 痛そうだね~)」

 

 これを見ていた京楽は陽気にそう思ったが、次の瞬間に変わった。

 

……………オイ。 どういう事だテメェ?

 

 それは肝が冷えるような、カリンの怒りの籠っていた言葉と目の所為だった。

 

「真っ向から当てて『コレ』かよ。 あ? テメェの腕は飾りかよ? 舐めてんのかオイ?」

 

 最後の一言と共にカリンが睨みを飛ばし、攻撃した隊士がビクリと反応する。

 

「おーおーお~? スゲェ分かりやすくビビっちまって……そのまま泣きながら逃げるか? テメェの覚悟はそんなもんか?」

 

「ち、違────グハッ!」

 

 カリンがそのまま頭突きを木刀に食らわせ、持ち主が自分の持っていた木刀を顔で受け止める。

 

 「だったら力込んで打って来い、爺の○○○(ビィー)みたいにヒィヒィ言いやがって?! それでもテメェらは『戦士』か?! オレに根性を証明して見せろ、この○○○○(ピィー)××××(プー)△△△△(パー)共がぁぁぁ!!!」

 

 カリンの姿はまるっきり新兵をしごく(鬼)教官だった。

 

「ああやって五番隊の皆に戦いの感覚を体に染み込ませているのか……凄いですね京楽隊長」

 

 恋次が汗をタオルで拭きとりながら京楽の近くで独り言のようにそう言う。

 

「ん~……どうもそれだけじゃないねぇ」

 

「??? 隊長は、どうお考えで?」

 

「ん~? 珍しいねぇ、七緒ちゃんが僕の考えを聞きたいなんてね~。 叔父さん、嬉しいねぇ」

 

 伊勢が珍しく、純粋に自分の考えを聞きたがっていたのが面白いのか、いつも以上に笑顔になっていた事に伊勢がイラっと来た。

 

()()が言いたくないのなら私は別に────」

 

「────そう拗ねないでよ、七緒ちゃん」

 

 そこで恋次と伊勢が真面目な顔をする京楽にゴクリと喉を鳴らした。

 

「要するにね、彼ら(五番隊)に不足していたのは『多大なストレスのかかる戦闘状況』と『どんな相手でも全力で戦える』という事。 そしてまさしく今、それらに彼らを慣れさせているのさ」

 

「??? そんな事でこんなにも強くなれるんですか、隊長?」

 

「うーん……掘り起こしたくはない出来事なんだけど……七緒ちゃんは以前、山じいに睨まれた時に心が折れそうだったよね?」

 

 それは双極の丘で、山本総隊長と京楽と浮竹に付いて行った伊勢に起こった出来事。

 当時の彼女は山本総隊長の圧力に当てられただけで体が膠着し、息も出来なかったほどの霊圧(プレッシャー)に潰されそうだった。

 

「ッ」

 

「本当にごめんね、嫌な事を思い出させて。 でも例えると、『躊躇』や『戸惑い』に『迷い』などの感情や疑惑が自分を束縛するんだよね。 だから『己の本気』を出せなくなるんだ。 本人が例えそう願っていてもね?」

 

「成程……つまりは『本来持ちうる能力の全てを出せる状態にした』と言うのですね、京楽隊長? 通りで短期間に強くなった訳だぜ。 (俺が『浦原喜助の所で訓練した時みたい』ってか)」

 

 京楽の説明で納得をする恋次に、京楽が笑みを浮かべる。

 

「ンフフ~、阿散井君も心当たりがあるみたいだねぇ? さて! 七緒ちゃん? すこ~し僕から()()があるんだけれど、こぉんなにも頑張っている隊士達に────!」

 

「────隊長『全額持ち』なら」

 

 伊勢の即答に京楽が苦笑いする。

 

「い、何時に増しても容赦ないね、七緒ちゃん?」

 

「前に申した通り、私は貴方の後を追うだけですので」

 

 

 

 そこから上記に書いた些細なパーティー(費用は京楽持ち)が開かれて、チエ達が戻った現在()になる。

 

 パーティーの名目上は『京楽隊長の気まぐれ』という事で誰もが参加して良い形だった。

 

 ただ開催場所が五番隊舎だったのが影響したのか、参加者は殆ど決まっていたようなモノだった。

 

 一か所の場所では酒を次々と飲む松本と、彼女に巻き込まれて早々ダウンした修兵と吉良、そして松本と飲み比べをしていた一角とサングラスをかけた七番隊副隊長の射場鉄左衛門(いばてつざえもん)と愉快に笑う京楽の姿。

 

 もう一方では現世組の一護、茶渡、雨竜、織姫、昊と更にクルミ、カリンと彼女に無理やりに巻き込まされた平塚、櫃宮、そして田沼の席官三名達の姿。

 

 他にもチラホラと人だかりはあり、皆が取り敢えずの平穏を噛み締めていた。

 

 そして────

 

「お前は何をしているのだ重國?」

 

「人違いです。 ワシ────()はただの通りすがりの死神じゃ────です」

 

 チエが話しかけたのはこっそり(?)と端っこで酒を飲んで、隊首羽織無しでほっかむりをしていた()()()()()()()()()

 

 しかもほっかむりの色はどこぞの『がんばれゴ〇モン』シリーズに出てくるエビス〇ブルー。

 

「……………………えーと」

 

「……………………何をしているのですか、そうt────もが?!」

 

 何を言ったら良いのか分からない雛森に、困惑するルキアの口をチエが覆う。

 

「そうか。 分かった、『名も知らぬ死神』よ」

 

「うむ。 感謝するぞ、『隊長代理』殿」

 

 その間、各々の者達は表面上楽しみながらも先の事を考えていた。

 

 松本、吉良は自分達の知人/隊長だった市丸の事を。

 

 修兵は上記の吉良のように自分の隊長と、その日に会った狛村隊長との『東仙を取り戻す』会話を。

 

 雨竜は、失った滅却師の力をどこまで周りの者たち相手に隠せるか。

 他者から心配されるなど、彼のプライドがそれを許さなかった。

 

 織姫は最愛の兄()との再会と、自分の非力さと、()()()()()()()()事を。

 

 最も、悩んでいる事を言えば一護もそうだった。

 

 何せ自分の実力の無さの上に、『もう一人の(白い)一護』がその事を毎日うるさく、今現在も尚ずっと指摘していたから。

 




リカ:あの二人、尾行が下手ですね

作者:ま、まあ……一人はお坊ちゃんで、もう一人は……あれ? よく考えたら二人ともお坊ちゃんじゃん?

カリン:ある意味な

三月:がぁぁぁぁぁぁぁ?! アイツしつッッッッッッこい! バイキンマ〇よりしつこいッッッッ!!!

作者:おっつー

三月:じゃああかましいわい! 羊羹のヤケ食いよ! ボリボリボリボリボリボリボリボリボリボリボリボリボリ!!!

作者:ああああああああああああああああ?! いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!?!?!

マイ:体重、大丈夫かしら~?

作者:そもそもお前らにそんなモノ意味無いじゃん?!
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