更にご都合主義や独自解釈はありますし、少々長くなってしまいました (汗
…………た、楽しんで頂ければ幸いです!
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??? 視点
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場所は謁見の間ではなく、大きな客間へと移る。
一つのテーブルでは、三月から向かい合わせにハッシュヴァルトが座っていて、彼とロバートが現在の状況を説明していた。
「えーと……じゃあ何? 貴方達は『改心した』、と言いたい訳?」
「かなり短縮化していますが……敢えて言うのであれば、そうなりますね」
三月の問いにハッシュヴァルトが答える。
と言うのも『見えざる帝国』の滅却師達は現在、先日の騒動で大まかに三つの派閥に分かれたという事。
一つは過去の出来事を遺恨のままにせず、『過去』より『
もう一つは滅却師としての誇りを捨てずに虚と対抗し、人間を護り、自分達の
これにはロバートと彼のように滅却師として長い間活動している者達や、好戦的かつ死神殺しではなくでも良い者達が部類された。
最後に、やはり過去の事の因縁や『
そして現在の『見えざる帝国』では最も数も多いのが『タカ派寄り』だという事。
「ふぅ~ん……って、何で
「渡n────
「(────私に丸投げしたな?! と言うか『私が妹』って勘違いは正さないのね……)」
三月が横目でチエが座っていた、近くのテーブルを見る。
「ハイ、あ~ん♡ (´ω`*)」
「自分で食べられると言っているだろう、マカロン?」
「だから『ミニーニャ』、又は『ミニー』と気軽に呼んでくださいな♪ (。→∀←。)」
先日見たピンクの髪の毛をした巨乳 『良い身体つき』の女性────『ミニーニャ・マカロン』は(未だに)無表情のチエに菓子を食べさせようとしていた。
多少無理やりチエの頬っぺたを菓子でムニムニと突いて。
「ミニー! アンタいい加減にしなさい! ここは『バンビーズ』のリーダーたる私が他の皆の紹介を────!」
「────え? いやぁよぉ。 そんな事したらバンビーに取られちゃうじゃない (・3・)♪~」
「何を言っているまk────『ミニー』とやら? 菓子はまだまだそこにあるぞ?」
「
ミニー二ャは(自称)『バンビーズ』のリーダーを名乗っている、小柄で艶のある黒髪ロングでミニスカ風の軍服を着用した『バンビー』────本名を『バンビエッタ・バスターバイン』にぶうたれながら断りを入れる。
「チッ。 モグモグモグモグモグ。 このクソビッチに続いてミニーもかよ。 洒落になんねーぞコラ。 因みにオレは『リルトット・ランパード』だ。 モグモグモグモグモグ」
客間の菓子などが乗せられているテーブルの横でひたすらヒョイヒョイと菓子をお皿に乗せてはパクパクと食べていた小柄なおかっぱ金髪少女────『リルトット・ランパード』が幼い見た目に反して、かなりの毒舌を披露する。
どこぞの誰か(達)に似ているとは言わない約束です。
「おめぇら程々にしろよ?! こっちは『これから』の、大事な話をしてんだからよ?!」
「「「だからキャンディがそこにいるんじゃない?」」」
ミニーニャやチエの周りにいる者達がほぼ同時に反論する。
「テメェら……こんな時だけ急に息が合いやがって────」
「────苦労を掛けるな、キャンディス」
チエが労いの言葉を三月やハッシュヴァルト達から少し離れた椅子に座っている巨乳 良い発育の体で露出の多い格好をしたギャル風で髪や眉毛などを、
先程ハッシュヴァルトやロバートの説明に居合わせる前にチエには自己紹介を済ませていた一人である。
「バッ?! バッッッッカじゃねーのオメェは?! ほ、褒められてもアタシは嬉しかねえぞコラァ?!」
何故か顔が若干赤くなるキャンディスがハッシュヴァルトや三月達に視線を戻す。
「お前もやはりビッチだキャンディ」
「リル! テメェ、もういっぺん言ってみろよ?!」
「訂正だ。 ビッチはビッチでもアバズレビッ────」
────キャンディスは椅子が倒れるほどの勢いで立ち上がり、逃げながら器用に食べ続けるリルトットを追い掛け回す。
そして彼女と入れ替わるかのように、別の者が椅子を立たせて三月やハッシュヴァルト達の近くに場所を移してから座り直す。
「アハハ……いやぁ、騒がしくしてゴメンねぇ? ボク達ってば
「そ、そうなのね? (纏まりが無いのはみれば分かるわよ………………最後の方、なんか違和感があったような、無いような………気のせいかな?)」
小さな軍帽を被り、触角を思わせるような長髪の黒髪の者へと三月は
「あ! ボクの名は『ジゼル・ジュエル』、『ジジ』って呼んでねぇ?」
ジゼル・ジュエル────『ジジ』がニッコリと愛想良く三月に笑顔を返す。
「ええ、よろしくねジジさん? (あー、良かった。
「ほら渡辺さん、口が閉じたままですよ? あ~ん♡ (*´∀`*)」
「私は別にもういいミニー。 菓子が欲しくないのなら、ランパードにあげてくれ」
「あん♪ 優しいのですねぇ~? でもそれも又良いわぁ~ (。・ω・。♡)」
「何だ、いらないのかミニー。 じゃあもらっとくぜ────」
何時の間にかキャンディスから逃げていたリルトットがミニーニャの持っていたお皿を自分の空になった皿ごと取りかえる。
「────ちょっとリルちゃんヒドイよ! お皿ごと取る事は無いでしょう?!」
「ゼェ、ゼェ、ゼェ……あ、相変わらず
「モグモグモグモグ」
和んだ(?)空気の横で三月が苦笑いを浮かべながらハッシュヴァルト達に顔を向ける。
「…………………………………………………は、話を続けてくれるかしらハッシュヴァルトさん?」
「ええ、そうですね。 ではアキュトロン────」
「────ハッ。 では僭越ながら、ここからは私が現状の説明をいたします。 まず、数の少ない我々中立派と穏健派に対し、タカ派からは『軍門に下れ、さもなければ力尽くで強要する』という要求が来ました」
「ブッ?!」
三月は飲んでいた紅茶を吹き出しそうになるが何とか踏み止まり、口元をナプキンで拭く。
「………………それって、かなりヤバい状態じゃないの?」
「ええ、当世の言語を借りるのならば確かに『や
「はい、『やば
言い慣れていないのか、ロバートとアキュトロンの少し変わったインタネーションを三月は無視し、話を続けた。
「……………つまり何ですか? モミ────貴方達の
「そうですね/そうなりますね」
「……………………………………(大丈夫かな、この人達?)」
ロバートとハッシュヴァルトの平然とした様子と返事に、三月が冷や汗を流しながらジゼルの方を見る。
「でもでも、アキュトロンには考えがあるんだよ?」
「(ホ。 そうなんだ良かった────)」
「────ええ。 この城の建築士、随分と昔の話ですが
「────
「彼曰く、『自爆装置は男のロマンじゃ!』と高らかに演説していましたな────」
「────どこの
「そうですね。 変人ではありましたが、腕も確かな彼は当時の滅却師達の中でも建造に関しては指折りの者でした。 ただ彼の自爆装置が実質的に『解除不能』と知り、怒った陛下にその場で即処刑されましたが」
「…………………(ま、まぁそうなるわよね)」
「陛下と言うぜった────『強者』がいたので、城を自爆させるような事態は無いと思い、今までは放置されていました。 今現在、当時のこの出来事を知っているのはおそらく私だけでしょう……そして自爆装置は未だに生きています」
「(『絶対的強者』を『強者』に言い換えたわね、今。)…成程。 アキュトロンさんがその自爆装置を使ってタカ派達を止めているのね?」
「ロバートとお呼びくださいませ、お嬢様────」
「────え。 そんな、悪いよ。 (と言うか『お嬢様』って………何かくすぐったい。
老紳士の姿のロバートを、呼び捨てする事に遠慮を感じる
「────それに、私達はまだタカ派に装置の存在を明らかにしていません。 彼らに伝えたのはただ『我々の身に何かがあれば先日来た渡辺兄妹の報復が来るぞ』と言った脅しを────」
「────オイちょっと待てやコラロバート。 何がどうこうなればそうなる?」
そして自分等が知らずの内に滅却師達の内乱揉めに巻き込まれた事を聞かされ、あっさりとロバートを呼び捨てにしながらツッコむ三月だった。
「おこがましいようですが我々は陛下を……
「────
三月が一言だけ言い、ジト目でロバートとハッシュヴァルトを互いに見る。
「それって、『穏健派』と『中立派』の、双方の総意なのかしら?」
「少なくとも『穏健派』として、我々は敵対するつもりは御座いません。 ですが
「そして『中立派』としては『タカ派』の
「………………………………(この人、何か企んでいるっぽいわね)」
三月は表情を変えずに、先程の会話を脳裏に浮かばせて比較する。
ハッシュヴァルトは、『我々だけで“タカ派”を大人しくさせるのは困難』。
対してロバートは、『“タカ派”の行為を見逃す訳にはいかない』。
両方とも『“タカ派”を止める』という事に違いないのだが…
『裏の意味』、所謂『本質』が大きく異なる。
「(ハッシュドポテ────『ハッシュヴァルト』達は元々、『自分達だけでタカ派を止める気』だったのに対して、『中立派』は初めから
そう、先程ハッシュヴァルトはハッキリと自分達『穏健派』だけを指していた。
だがロバートは『行為を見逃せない』という、共通の
「(見た目はお爺ちゃんなのにちゃっかりしているわねぇ~……とすると、あそこにいる子達にここにいる『ジジ』も、彼の差し金と言う事?)」
さて、『ロバート・アキュトロン』の所属している『中立派』の最終目的を覚えているだろうか?
もう一度ここで記入するが、最終目標は『滅却師達の
『
弱肉強食である。
例外は存在するが。
因みにロバートとしてはユーハバッハ無き今、自分が新しい国のトップの補佐官になり得るチャンスと目論見、今までの経験や他の滅却師達とのコネクションを使って水面下では既に色々と策を練り始めていた、様々な布石を打っていた。
その一つが『ハッシュヴァルト』という、『元次期皇帝』と呼ばれていた青年。
彼を慕う滅却師達は決して少なくはなく、ハッシュヴァルトと彼が率いる『穏健派』はどちらかと言うと『中立派』より戦闘力だけなら上回っている。
つまり上手く扱う事さえ出来れば、優秀な遊撃隊にもなり得る集団。
そして更に突如現れた
それこそ上手くすれば、『穏健派』のように『中立派』がそのうち実行する『国家建国』の『
見た目通り、
「(先ずはこの二人の
「(────そして行く行くは
そんな事を脳内で考え、一切表情の変わらないロバートは話を続けていた。
「そこでお二人に申し出があるのですが、よろしいでしょうか?」
「何でしょうか? (この眼鏡オヤジ……私情を使おうとしているかも知れないけど………………ま、これはこれで良いかな?)」
ロバートを『眼鏡オヤジ』呼びした三月は、十年の時で得たクセで自分の伊達メガネを無為意識に掛け直す。
「
「────待って。 そこで
「────あの者達は殆どが『死んだ方がマシ』に近い信念を持っている故、『無謀』であっても強行しかねますね」
ハッシュヴァルトの説明により、三月が頭を抱えそうになる。
「こっちも脳筋だらけかよ」
「変人やならず者ばかりだからねぇ~」
三月の小声にジゼルが反応する。
「(マジでノリの良い
「先ほども言いかけましたが、この
ここで三月が一つの違和感に気付く。
「……あれ? でも貴方達は滅却師……というか『人間』でしょ? 何で
三月の疑問にハッシュヴァルトとロバートが互いを見て迷うような表情をし、ジゼルが苦笑いをする。
「え? 何? 変なこと言った、私?」
「こいつら戸惑っているんだろ。 モグモグモグ。 お前が急にオレらを『人間』呼ばわりしたからな。 モグモグモグ」
「わきゃ?! ど、どういう事? (というかこの子、実力が半端ないわね)」
三月が気配を消して後ろに立っていたリルトットにビックリするも、更なる疑問を口にする。
尚、菓子を食べる
「オレらは滅却師だが長年、
「ええ、今の我々は『人間』と『魂魄』の狭間で存在しています。 ですから『
「(どこの光の巨人集団なのよ)」
この時三月の脳裏に一瞬浮かんだのは『ジュワッ!』という掛け声と共に、空にある星々へと飛ぶ巨人のシルエットだった。
「ええと……その制限時間を過ぎたらどうなるの?」
「外部からの霊子の供給が無いまま時間が過ぎれば魂魄の形を結成する霊子が不安定になって行き、霊圧と霊力と共に
「ふむふむ」
「次第には姿形を保てずに魂魄自体が拡散し、文字通り溶けるかのように死に至ります」
「ええええぇぇぇぇぇぇぇ」
ハッシュヴァルトの捻りも何もない、激突で短い説明とも呼べないような言葉に三月はジト目&呆れ顔へと変わる。
因みにこれが理由で『見えざる帝国』と瀞霊廷(もっと規模を拡大化すると『影の領域』と尸魂界)を並べて比べると、建物などの建造物が圧倒的に少ない。
これは建造物に回していない分の霊子をそのまま、『見えざる帝国』の滅却師達は自分達の存在維持に使っていたからだ。
「じゃあ何? ここ……えっと、『
「もしその『海』が『霊子の海』であればピッタリな例えだね」
ここでジゼルが呑気なトーンで話に割り込む。
「成程ね。 要するに、大気中の霊子濃度が低ければダメって事ね? (と言うかイルカわかるんだ……)」
「ご理解出来ましたでしょうか?」
ここで一息を入れるように皆が紅茶か茶菓子を手に取って食べる。
「う~ん。(これって要するに外部の霊子濃度が低いからダメなんだよね? そうすると、他の方法はないかしら?)」
三月は考え込み、『
「(…………………………………あ。 これ、意外と行けるかも知れないわ)」
これが漫画であれば、ポリポリとクッキーをかじっていた三月の頭上にメタな電球が光っているだろう。
後『その仕草が未だに小動物のようだ』とは書かない約束だが、敢えて記入しよう。*1
「意外とどうにかなるかも知れないぞ?」
「「「え」」」
ロバート、ハッシュヴァルト、そしてジゼルが近くからしたチエの声に反応する。
そこにはチエの首に抱き着いたミニーニャを引きずるかのような立ち上がり、そのまま歩いて来た姿があった。
また余談ではあるが後ろではチエに頼まれたのか、未だに汗だくでだらけるキャンディスの頭をバンビエッタが団扇で冷やしていた。
「『どうにかなるかも知れない』って、どういう事?」
ジゼルの動かした頭に触角 髪の毛が反応する。
「周りの霊子濃度が低くて
「それが出来ねえから困ってんじゃねぇか、バーカ………………………………………………………………あ」
リルトットが何時もの癖から毒舌かつ荒い口調でチエに反応すると、そこに居た他の
場と気が多少緩んでいたとはいえ、本来の『原作』の『
だが────
「────是非もなしか」
チエは『さもありなん』と言うかのようにリルトットの言葉を流した。
「うん……それで行こう!」
三月が『ポン』っと掌を拳の底で叩く。
「私に良い考えがあるわ。 だけれど────
────
凛(天の刃体):まーたこの子が何かやらかすのね
作者:そこは慣れてちょ
三月:失敬な! 私はただチエの後始末をしているだけよ?!
チエ:私が何かしたのか????????
凛(天の刃体):こ、この子……信じられないけど三月以上だわ
チエ:確かに比べると今の私の方が身長が高いが────
凛(天の刃体):────うん、三月以上ね
チエ:?????????