白と黒の世界は夢を見る   作:haru970

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どれだけ続くか分かりませんが、またまた投稿できそうなのでアップしました。

読んでくれて誠にありがとうございます。
楽しんで頂ければ幸いです。

独自解釈や、ご都合主義が更に増加し続けます。 (汗


第68話 (まだ)当たらない氷輪丸

 ___________

 

 日番谷先遣隊 視点

 ___________

 

 日番谷は斬魄刀を解放したルピの『蔦嬢(トレパドーラ)』によって倒されていた。

 

「(クソ! どういうことだ、こりゃあ?!)」

 

 意識は辛うじてあるモノの、日番谷は身動き一つとっても体が痛むほどのダメージを負っていた。

 

 だが彼の中では『悔しさ』ではなく、『疑問』だけが浮かんでいた。

 

「(俺は確かに強くなったのに、『()()()()()()』ってのかよ?!)」

 

 それは同じ時点の『原作』より強くなったはずの日番谷が『倒されていた』。

 なんてことはなかった。

『斬魄刀の解放』をしたルピに、日番谷の『不完全な卍解』が防ぎきられなかっただけ。

 

 その間にもルピは一角、乱菊、弓親たちを翻弄していた。

 

「ッあ!」

「うわ!」

「松本! 弓親! グァ?!」

 

 そしてとうとう三人はルピの背中から生えた触手(?)っぽいモノに拘束される。

 

「う~~~ん、この際だからエロいおねえさんから穴だらけにしよっか♪」

 

 先端を剣山のようにした触手が乱菊に迫る。

 R-18(触手)モノかと思ったら、R-18G(グロ)モノへと変わろうとしていた。

 

 ザン!

 

「いやぁ~、間に合いましたねぇ~。」

 

「……誰だ、オマエ?」

 

 乱菊を拘束していた触手が赤い斬撃に斬られ、ルピが面白くない顔で新たに姿を見せるR-18G案件を防いだ 胡散臭い下駄帽子に問いかける。

 

「あ! ご挨拶が遅れました! 蒲原商店という、しがない駄菓子屋の店主の『浦原喜助』です。 以後、お見知りおき────を?!」

 

 浦原は背後からくるわずかな違和感に振り返ると、今まで動きもしなかった金髪、虚ろ目、そばかす、出っ歯が特徴的な破面が、彼をめがけて『何か』の攻撃を繰り出す。

 

 ドォン!

 

「いやはや、びっくりするじゃない────」

 

 ドドドドドドドドォン!

 

 さらに背後から新たな衝撃たちが襲い、浦原の身体が地面へと落下していることに笑うヤミーが居た。

 

「ぐははははははは! テメェを待っていたぜ、このヤロウ! 今のは『虚弾(バラ)』ってんだ! 虚閃に似ちゃいるが、20倍の速度だ! 食らいやがれ!」

 

 ドドドドドドドド!

 

 ヤミーがさらに攻撃を出している間、ルピが巨大な氷の塊の中に閉じ込められて、ヤミーの手が止まる。

 

 それは練りに練った、身体が動けなかった日番谷の罠系の技である『千年氷牢(せんねんひょうろう)』がさく裂した瞬間。

 

「な?! なんだぁ?! ルピの野郎がやられただと?! このままじゃ────!」

 

「────『藍染様に顔が合わせられなーい♪』、で良いしょうか? ああ、()()風に言うのであれば確かこの場合は『次にアナタが言うのは~』だったんでしたっけ?」

 

 それはある日の事、浦原が次に言うことを当てた三月のことだった(とあるジャ〇プ作品に影響されて)。

 

 地面でボコボコに殴っていたはずの人物の声が背後から来たことに、ヤミーが降り向かって()()()()無傷の浦原に驚愕する。

 

「は、はぁぁぁぁぁぁ?! な、なんで────?!」

 

「────『なんで生きてんだ?!』、でしょうか?」

 

 そこで浦原が出したのは小さな黒い玉。

 どこか義魂丸に似たそれに、浦原が思いっきり空気を吹き込むと風船のように大きくなって次第に『浦原の身体』となる。

 

「名付けて、『携帯用義骸(けいたいようぎがい)』~~~! ス♪」

 

 何某ネコ型ロボット風に、浦原が愉快に新作品をヤミー相手に披露する。

 

「な、なんじゃそりゃあああ?!!」

 

「アッハッハッハ! 破面もそんな驚き方をするんッスね!」

 

「んなモノ、聞いたことも見たことねぇぞオイ?!」

 

「当たり前ッスよ。 アタシ、コレ作ってからまだ誰にも見せてないモン♪」

 

 実に愉快な気持ちと態度で浦原は携帯用義骸を消す。

 

「試しに作ってみたは良いんですが、扱いがこれまた難しい品になっちゃいまして♪。 ああ、あとさっきの技ですけど()()()()()()()()()。 お疲れ様です♪」

 

「テメェ!」

 

 ヤミーが虚弾を繰り出そうと拳を出す同じタイミングで浦原が斬魄刀で霊圧の塊を消滅させる。

 

「『解析は終了しました』って言ったばっかじゃないですか~? その耳、お飾りっすかぁ~?」

 

 そこでヤミーは空から降って来た光の柱に包まれる。

 

「ち、もう終わったか!」

 

「これは反膜(ネガシオン)?!」

 

 これを見た浦原はさっきまでの『オレ、余裕』態度はどこに行ったのか、驚愕に目を見開いて周りを見る。

 

 そして周りの破面たちもヤミー同様に『反膜』の光に包まれていた。

 

「このタイミングの上に、()()()()……まさか?!

 

 

 ___________

 

 黒崎一護 視点

 ___________

 

 時は少し前に戻る。

 それはちょうど一護の虚化が独りでに解けた直後で、グリムジョーに蹴り飛ばされて卍解時の斬魄刀を右腕の手首を骨と(けん)ごと相手の斬魄刀に貫かれていた。

 

「グアァァァァァ! (う、腕が! 冗談じゃねえ、右手が使い物にならねぇような傷を────!)」

 

『────敵が自分に慈悲を与える通りが何処にある?』

 

 それは脳内の手加減待った無しの師匠(チエ)の声。

 そしてグリムジョーがそのままニヤケながら手を(一護)の顔に向けて、『正しくその通りだ』と俺が痛感した瞬間だった。

 

「クソ、俺は……まだ!」

 

「この距離の虚閃(セロ)だ。 吹き飛べ────!」

 

「────次の舞、『白蓮(はくれん)』。」

 

 キィン。

 

 横から来た、カッコつけようとするチビ(ルキア)の声とともに、驚いたグリムジョーは氷の塊の中に包まれる。

 

 こんな時、()()()なら助けてくれたことに感謝をしているところだろう。

 

 近づいてくるルキアに、俺は痛みを忘れようとしながら顔を向ける。

 

「ス、スゲェな────」

 

「────喋るな、今その刀を抜いて治療を……厄介だな、骨と(けん)ごと────」

 

 ボコォ!

 

 俺と同じように、驚いたルキアの顔をまだ生きていたグリムジョーに鷲掴みにされる。

 

 「甘いな、死神ィィィィ!」

 

「ルキア!」

 

 俺が叫んで、グリムジョーの手が虚閃を撃つための霊圧をため込んでいたのを感じてさらに焦る。

 

「クッソがぁぁぁぁぁぁ!」

 

 立ち上がろうとして、右腕が文字通り地面に釘付けにされていたので、ズキズキとしてくる痛みを直に感じる。

 

 だがこんな時に、()()()()()()()()?!

 (ダチ)のピンチだってのに戸惑ってられるか!!!

 

「うおぁぁぁぁぁぁ!」

 

 ギチギチギチィィィィ!

 

 鋭い痛み────という表現が合っていないような感覚と共に『何か』が千切れていくのを耳にする。

 

 ドガン!

 

 横からセメントブロックが飛んできて、グリムジョーの手をルキアの頭から無理やり放させる。

 

「誰だテメェ?!」

 

 セメントブロックが飛んできた方向にグリムジョーが叫んで、聞き覚えのある関西弁の声がした。

 

「誰でもええねん、ボケ。 俺はただの付き添いや。」

 

「付き添いだぁ? こいつらの仲間か?!」

 

「ハァ……アンタ、強そうやから加減はナシや。」

 

 平子(関西弁)が虚化して、グリムジョーに迫る。

 

「チィ────!」

 

 ボッ!

 

「────ガッ?!」

 

 グリムジョーが無理やり地面と腕に突き刺さった斬魄刀を乱暴に引き抜いて、意識を手放しそうになるような痛みが俺を襲う。

 

 いや、一瞬だけ意識を失っていたらしい。 次に目にしたのは平子がグリムジョーを空中へ吹き飛ばして、虚閃を撃って今度はグリムジョーが赤い閃光に包まれて爆発音が響く。

 

「ブハッ! クソッ! クソクソクソクソクソォォォォ!」

 

 土煙の中から更に血だらけのグリムジョーが怒り狂う声を、血と共に口から吐き出す。

 

「しぶとい奴やっちゃなぁ……」

 

(きし)れ────!」

 

「「ッ────?!」」

 

 グリムジョーが斬魄刀を手にして解号(かいごう)らしきことを口走って俺は平子と同じように身構える。

 

「────任務完了だ、グリムジョー。」

 

 彼の腕を制していたのは、どこからか現れたウルキオラだった。

 

 そして丁度その時、二人は反膜(ネガシオン)の光に包まれる。

 

「さらばだ、死神と『破面()()()』共。 貴様らになす(すべ)最早(もはや)ないと知れ。」

 

 ズゥン。

 

 お腹に来るような音と共に、二人はその場から消えていく。

 

 

 ___________

 

 猿柿ひよ里 視点

 ___________

 

 ウチは『死神』が嫌いや。

 理由は散々あるけど、『死神』は嫌いや。

 

『人間』も嫌いや。

 

『虚』はもっと嫌いや。

 

「なんやねん……これ?」

 

 そして目の前では自称、『そのどれでもない』*1ヤツがウチから見ても『トンデモバトル』をしておった。

 

 ウチは贔屓なしで『強い』部類になると思う。

 他の『仮面の軍勢(ヴァイザード)』より()()()()気後れするかも知れへんけど……

 少なくとも()()護廷のハゲ(アホ)ども(の副隊長たち)よりは強い。

 

 それなのに────

 

「────()()()()()()()()()()()()()。」

 

 思わずそう口に出してしもうた。

 

 ホンマは今の住処にしとる倉庫街の近くでタンポポのハゲ(一護)と『自称バケモン(チエ)』の二人が『戦って(ドンパチして)イマス』ってハッチから聞いてイライラ(ウズウズ)しとったところに、真子のハゲが『様子見に行くわ』言うたからウチは付き添っただけや。

 

 決して真子のアホが言っていた『いてもいられない気持ちで貧乏揺すりやめぇ』が原因なワケやない。

 

 ……………それを自分一人に言い聞かせるほど現実逃避したくなるぐらい、『自称バケモン(チエ)』と、相手をしていた中年の破面がドンパチやっとった。

 

 あっちに『バッ!』と行ってはもう消えて、今度は拳銃かなんかで撃った虚閃の弾道を刀で変えてから斬りかかるか蹴り飛ばすかして、さっきの変えた虚閃の弾道に無理やり相手を動かして……………

 

 もうそんなんばっかや。

 ラブで言うところの『ありのまま、今起こった事を話す』って奴や。

 ()()()()見えへんウチには無理やけど。

 

 しかも『自称バケモン(チエ)』と相手をしている(やっこ)さん、二人とも薄気味悪ぅなる、()()()()()をしとる。

 ウチの『内なる虚』の恐怖も、今なら何となく分かってまうぐらいの不気味さや。

 

 それでも二人はダンスか何かをしているかのようで、ウチも思わず魅入ってしまうほど、『綺麗』なモノやった。

 

 一歩間違えば相手に重傷負わせてもおかしくない、『死のダンス』やけど。

 

 乱入とか、加勢とか、もうそんな考えは浮かんでこうへんかった。

 まるで、『二人だけの世界にウチなんかが入ったらアカン』ような……

 

 そんなような錯覚に陥ってどれだけの時間が経ったやろか?

 5分?

 1分?

 あるいは何秒か?

 

 そんな長くも短くもよう分からへん時間が、空から降って来た『反膜(ネガシオン)』によって無理やり中断された。

 

「「…………」」

 

 二人はただ無言で、互いを見る。

 きっとウチの事も、空間固定の結界を突き破ったことも、周りにも同時に突然現れた『反膜』も多分、眼中に無いんや。

 

「名は何という?」

 

 先に沈黙を破ったのは意外なことに『自称バケモン(チエ)』やった。

 けど相手の中年破面は何も言わずに、ただ片方の手袋を取って、手の甲を見せただけやった。

 

 何を見たのか分からへんが、『自称バケモン(チエ)』はただ一言だけいう。

 

「そうか」、と。

 

 そして中年破面は消えていった。

 

 笑みを浮かべながら。

 

 ………………って、何ウチが感心しとんねん?! らしくあらへんわ!

 

「おい、ハゲェ!」

 

 ウチの叫びを無視して、『自称バケモン(チエ)』が空をただ見上げ続けていた。

 

「おい、無視すんなや────ッ?!」

 

 イラついて、ウチが近くに行くと最初に気付いたのは『()()の匂い』やった。

 

 いや、言い換えるわ。

『肉が焦げ焼ける』匂いや。

 

 かつて、あの青い髪のハゲ(マユリ)が薬品の配合を誤って自分の腕を骨まで溶かしてしまったような匂い。

 

「お、おいハゲ! こっち向かんかい?!」

 

 胸の奥に広がる不愉快さを無視して、近づいたまま叫ぶとやっと反応する。

 

「ああ、『ひよ里さん』か。」

 

「ッ。 あ、アンタ────」

 

 ────こっち向いた『自称バケモン(チエ)』はズタボロの状態やった。

 特に虚閃かなんかをモロに受けたのか、左半身が酷かった。

 

 そんなひどい有様やのに────

 

「────すまないな、先ほどから耳がよく聞こえない。 おそらく鼓膜がやられているのだろう────」

 

 ────せやのに────

 

「────あと鉢玄(はちげん)……ハッチ殿を呼んでもらえるか? 多分、一護は治療が必要だろうからな────」

 

 ────せやのに、なんでそんなに()()()()()()()

 

 

 そう思いながらも、ひよ里の身体は二人の闘争を見た時(最初)からずっと震え続けていた。

 

 ___________

 

 ??? 視点

 ___________

 

 襲撃の結果は、現世にいた者たちの『惨敗』に近かった。

 

 日番谷先遣隊は浦原の乱入のおかげで酷い手傷はないものの、敵の『十刃(エスパーダ)』が予想以上に強く、多対戦に長けていた個体一つに副隊長や席官が複数いてやっと相手になるような出来事や、敵に大きな手傷が負えなかったことに少なくないショックを受けていた。

 

 しかも『十刃』というからには、()()()()()同等の種が少なくとも10ある筈。

 

 瀞霊廷から駆け付けたルキアも酷い外傷はないものの、黒崎一護は利き手に深刻なダメージを負っていて、すぐにでも井上織姫の治療が必要だった。

 

 近い性質をもったハッチの『空間回帰(くうかんかいき)』である程度は治ったが、一護の傷は本人と破面の霊圧が直接混ざり合ったような不安定な状態。

 

 つまり『虚に近い霊圧』を持つハッチでは最悪、傷の悪化もあり得る可能性を踏まえて現世の死神たちは織姫に連絡を取ろうとするが上手く通信が通らなかった。

 

 そして瀞霊廷は必死に霊派障害(れいはしょうがい)、いわゆる『通信妨害』状態の除去に取り掛かっていた。

 

『井上織姫、および五番隊副隊長の雛森桃の以上二名が断界(だんがい)にて行方不明』という状況を伝えるために。

 

 

 

 ___________

 

 井上織姫 視点

 ___________

 

「よしっと、これぐらいかなぁ?」

 

 織姫は無人になった自分のアパートの自室で書置きをしていた。

 

 無人でなくとも、彼女の『存在の認識』事態が困難になっていたので他人が気付く可能性は破面以外のモノには『ゼロ』に近くなるが。

 

 というのも、彼女はウルキオラから特殊なブレスレットを手渡されて、12時間の猶予の間に()()()()()()()別れを告げること許された。

 

『相手に気付かれずに、さもなくばクルミと雛森の命も目の前で消す』という条件付きだが。

 

 なので織姫はアパートをこれからも使うであろう日番谷と乱菊宛てに書置きをして、次の目的地に向かっていった。

 

 ウルキオラから渡されたブレスレットには物質の透過も可能とする能力があり、織姫は今『幽霊の気持ち』になっていた。

 

「ふわぁ~、本当に壁とかすり抜けちゃうんだぁ~。」

 

 彼女が向かったのは────

 

「お、お邪魔しま~す……な、な~んちゃって。」

 

 ────チエ達のアパートの部屋だった。

 

 隣の部屋の三月を見に来たのだが生憎、どこか出かけていたのか姿は見当たらず、逆に変なぬいぐるみ(バイキ〇マン)が置かれていてそれが薄気味悪かったので今度はチエの部屋へ移動していた。

 

 彼女は布団に寝かされ、左半身を重点的に『ミイラ女』状態のように包帯が頭、腕、足などに巻かれていた。

 

「やっぱり、酷い傷。」

 

 別に『別れを言いに来た』のではなく、ただ『傷を治療しに来た』だけだったのでぎりぎりセーフと織姫は思った。

 

 だが────

 

「え? ……ウソ……な、んで?」

 

 ────織姫が見たのはチエの頭の横にあった、拙い文字が書かれた書置き。

 

一護のほうを先に頼む。』

 

 それはまるで()()()()()()()()()()()()()ような文で、彼女を後押ししているようだった。

 

「……………」

 

 織姫は何も言わずにその部屋を後にする。

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 …………………

 ………………

 ……………

 …………

 ………

 ……

 …

 

「えへへへ、やっぱり別れを言うのなら黒崎君だよね。」

 

 次に織姫が立ち寄ったのは一護の部屋。

 

 中では久しく見ていない兄が酷いケガをして寂しい思いをしていた双子の妹、夏梨と遊子が彼のベッド近くで毛布にくるまって寝息を兄同様に出している姿。

 

「うん……やっぱり二人も寂しかったんだよね……ハッ?! そういえば黒崎君の部屋って何気に始めてだ、私!」

 

 織姫は部屋をジロジロと見てから、名誉惜しそうに一護を見る。

 

「…………ホントは、もっとちゃんとした場所で……したかったんだけど────」

 

 織姫は寝息を立てる一護の顔に近づき、自分の髪の毛を手でかき上げる。

 

「────良いよね? ()()だもの。」

 

 そのまま鼓動が早くなり、顔が紅色に染まる織姫は自分の唇を一護の唇に近づけて────

 

 

 

 

 

 チュ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………………アハハハ。」

 

 ──── 一護の額に唇を軽くあてたキスをして、笑いながら惨めな気持ちになったのか突然泣き出す。

 

「ダメだなぁ、私って。 カッコ悪いや。 

 ()()()()勇気を出しちゃったこんな時でも、自分をまだ『嫌な子』と思っちゃうし、本当なら今のも()()()()しているのに……………人生が一回だけなんて、やだなぁ。」

 

 織姫は制服のブレザーの袖で自分の目をこすって、涙を拭いてから独り言を続ける。

 

「私ってば色んなモノになりたかったんだよ、黒崎くん? 

 宇宙飛行士になって宇宙人さんと握手したり、ケーキ屋さんになってでっかーい羊羹バームクーヘンケーキを焼いたり、ミスドやサーティーワンやワック(ワクドナルド)に行って『メニューにあるの全部ください!』って言ったり────」

 

 織姫はそのまま数々の願望を言う。

 多少のメルヘンチックな妄想も混じっていたが、現実に基づいていたモノばかり。

 

 そして最後に────

 

「────んで、そのどの人生でも別々の町に生まれても、違うものをお腹いっぱいに食べたとしても、違うバイトとかしたとしても────

 

 

 

 

 

 

 

 

 ────それでも()()()()()()()()()()()()()()。」

 

 ────織姫は実に良い面構えで、寝ている一護を優しく見て、脳内に焼き付けてから部屋を出る。

*1
9話より




イリヤ(天の刃体):このイチゴって子の傷、痛そうね?

士郎(天の刃体):ああ。 つーか、気を失わないなんて結構スゲェ奴だよ。

イリヤ(天の刃体):私は心臓をえぐられたから勝っているけどね♪

士郎(天の刃体):『勝っているけどね♪』って、そんな軽く言うものじゃねぇと思うけど (汗

リカ:別の世界の士郎氏はもっと酷い事になりますけどね

士郎(天の刃体):え゛

イリヤ(天の刃体):なになにリカちゃん?! 面白そう、もっと詳しく!

士郎(天の刃体):…………なんでそこで目をキラキラするのイリヤ? (汗汗汗

作者:えー……では皆さん、次話で会いましょう

リカ:そうですね、例えば腕を肩から失くしてですね?

士郎(天の刃体):え?
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