白と黒の世界は夢を見る   作:haru970

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作者:せ、セーフぅぅぅぅぅぅぅ!

市丸:でも『すとっく』ちゅうもんがもう無いねんやろ?

作者:グハァ?!


第82話 死神と破面、そして『偽・空座町』

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 マイ 視点

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「(うーん……どうしようかしら、()()?)」

 

 マイは珍しく困っていた。

 

「ああ、その背丈。 (うるわ)しい表情。 吾輩に名を教えてくれないかね?」

 

「えええええええええ?! そそそそそそんな……わわわ私なんて────」

 

 場所は黒崎一護たちと『血の気の多い死神たち』の負傷者を治療するために四番隊が虚圏で立ち上げた野戦病院……

 

 と言うか簡易トリアージ。

 

 マイは『ドルちゃん(ドルドーニ)』たち、『十刃落ち』と共に卯ノ花と勇音たちのいるトリアージに移動していた。

 

 そして勇音を見た瞬間、ドルドーニが彼女に言い寄っていた。

 

「────何を自信無さ気に自分を言うのかね?! 自分を(さげす)むことはないのだよお嬢ちゃん(ベベ)よ!」

 

『ナンパ』とも言う。

 

「お、『お嬢ちゃん』……(ポッ)。」

 

 勇音は面と向かって言われたことのない言葉に困りながら頬を赤らめさせた。

 

虎徹勇音(こてついさね)』。 以前、あまり込み入った彼女の情報を明かしていなかったので、ここで簡単にしよう。

 

 体重およそ70㎏、身長187㎝の長身で優男風だが、優柔不断な性格の上にかなりの怖がり。

 

 そしてそんな自分の身長にコンプレックスを持つ彼女は『三食朝昼晩おかゆでいいです……これ以上成長したら嫌なので』というほどである。

 

 そんなしおらしい性格を持った彼女に男性の興味が集まるのは不思議ではない。

 

 無いのだが、『ヒョロヒョロとしたもやし』という強いイメージを持った四番隊の中でも彼女はある意味『変わり種』で、『野原に咲いた、敢えて触らない花』のような扱いを他の隊からされていた。

 

 知らずにこれが彼女の『他人が自分を怖がる身長コンプレックス』をこじらせたことも知らないで。

 

 なのでドルドーニのような、ド直球な褒め言葉やグイグイ来る『押し』にはめっぽう弱かった。

 

 と言うか免疫が無かった。

 

 相手が破面と言えど、ヒト型にかなり近い見た目と服の上に『自分より長身(190㎝)の異性』という事も関係していた。

 

 何せドルドーニは真面目(その気)であれば、見た目も振る舞いも『ラテン系紳士』そのものなのだから。

 

 余談だが勇音より身長の高い護廷の者となると、現在では288㎝の狛村、210㎝の大前田、202㎝の更木、192㎝の京楽、188㎝の恋次、そして同じ背丈の浮竹。

 

 他は230㎝程、またはそれ以上の瀞霊廷の門番(兕丹坊)たち。

 

 ……………………とてもではないが、勇音を異性として意識してなお『彼女が押しに弱いこと』を配慮せずにグイグイと迫る異性たちは上記にはいない。

 

 京楽は女性の扱いに長けている(?)が、勇音は彼のような男性(遊び人)は苦手であるので除外する。

 

「オイ、長身の死神。 こいつ(ドルドーニ)は変態だから惑わされるなよ?」

 

「な、なにをぉぉぉぉぉぉ?! なんと言う言い草だチルッチぃぃぃぃぃ?! 『あの時は誤解である』と吾輩、お前たちに説明されたではないかぁぁぁぁぁぁぁ?!」 ←裏声&キョドる声

 

「え? え? え?」

 

 重体のチルッチが簡易ベッドの上から横から入り、ドルドーニが急変したことに勇音は戸惑いを示す。

 

「あとウザくなったら何時でも私を呼びな、あしらい方と苦手な事を教えてやる。」

 

「は、はぁ……」

 

Noooooooooo(ノォォォォォォ)?!」

 

 これを見ていた卯ノ花微笑ましいモノを見るかのようにニコニコしていた。

 

「うむぅ……あの勇音がああやって頬を赤らめるのが『死神』ではなく『破面』とは、人生とは本当に何が起こるか分からないものよのぅ?」

 

 そして彼女の隣では右之助が複雑な顔をしていた。

 

「右之助様はあの破面の少女に『あぷろーち』はされないのですか? 貴方の好みかと思われましたが?」

 

 卯ノ花はドルドーニとガミガミ言い争うチルッチを見ていた。

 が、右之助は手を拒否的に振るう。

 

「いや、無理じゃ。 ああ言う気の強い女子(おなご)はダメじゃ。」

 

 ここでピクリとドルドーニの耳が反応して、彼は右之助へと振り向く。

 

「フ. そこな老人(ヴィエホ)よ、良く分かっているではないか。」

 

「そうかの? まぁ、ワシはどちらかと言うとそこのマイちゃんが目の保養になっておるからいいのじゃが。」

 

 右之助はいまだに黒崎クリニック(超ミニスカ風)のナース服を着ていたマイを横目で見る。

 

「あらぁ~、そう言われると恥ずかしいわぁ~………………………(ポッ)」

 

 ガシッ!

 

 マイが照れながら頬を僅かに赤らめ、ドルドーニが右之助の手を両手で掴む。

 

 同志(コンパニェーロ)よ!」

 

 「うむ!」

 

 ここに新たな(男の)友情(同盟)が出来上がった瞬間である。

 

 「お二人には節度は守って欲しいですね。」

 

「「ハイ。」」

 

 卯ノ花の静かな笑顔(威圧)に右之助とドルドーニが畏まり、その場にいたガンテンバインが複雑な顔をしていたことに茶渡が声をかける。

 

「大丈夫か?」

 

「あ? あ、ああ。 ただ……ちょっと、な。」

 

 ガンテンバインが戸惑うのも無理はない。

 

『死神が(破面)()()()()()()()()()()()。』

 

 死神からすれば現世に現れた虚は即座に斬る、『討伐対象』。

 

 だが逆に虚からすれば、死神は『恐怖』でしかない。

 特に隊長格ともなれば。

 

 ドルドーニは破面の中でも『変わり者』だとしても虚の一つ。

 

 それがこのように、(仲介人のような人物がいるとはいえ)()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 と言うのも、彼ら『十刃落ち』たちは運が良かった。

 

 出会ったのが比較的に平和を好む四番隊であったことと彼らを連れてきたのがマイたちで、ドルドーニ達が『話すことの出来る破面』であったこと。

 

 もしこれが他の隊であれば即座に捕縛、拘束、もしくは斬り捨てられていただろう。

 それこそ『戦争の敗者』らしく。

 

「(でも良かったわ~。)」

 

 実はこれがマイの狙い(役割)だったのは言わない約束である。

 

 そこに新たな者たちが現れた、いや『送還』した。

 

「や、山田七席! た、ただいま朽木隊長()()と戻りました!」

 

「ええ、お疲れ様で────え。」

「な、なんと?!」

 

 山田花太郎の声に反応した卯ノ花が珍しく呆気にとられるような声につられて右之助もびっくりする声を出し、注目を更に集める。

 

「(あらぁ~?)」

 

 マイも黙り込んだ四番隊の皆の視線を辿る先で、()()()()()()()()()()()が気まずそうに頬を掻いていたのを見る。

 

「あー、久しぶり?」

 

「と、と、と、と言う訳だ皆の者! 詳しい事は純を追って話す!」

 

 そして彼の隣ではそのままスルーさせたい意気を明らかにした、冷や汗をダラダラと流すルキア。

 

「ううぅぅぅぅぅ、頭が未だに痛いよぉ~。」

 

「文句を言うのか? 一発で済ませたではないか?」

 

「その一発が『斬魄刀の峰内』だから痛いのよ!」

 

 更に頭にアニメ風タンコブが出来ていた三月が『フシャァァァ!』と怒りを露わにする猫気味に、ボロボロになった隊首羽織を羽織っていた白哉に絡んでいた。

 

 ゴツン!

 

「ふぎゃ?!」

 

 ルキアがジャンプを入れたゲンコツを三月の頭にお見舞いさせる。

 

「このたわけ! 義兄様の優しさがまだ分からないのか?!」

 

 「い、痛い?! ほ、星が! 星が見えたスタァァァ!!!」

 

「『星が見えた』? この天蓋内で何を言っているのだ?」

 

 目を白黒させる三月が意味不明なことを口走ってルキアがツッコむ。

 

 そのタイミングで、四番隊の誰かが口を開けた。

 

「海燕……副隊長?」

 

「ん? ああ、そうだけど?」

 

 黒髪の一護(志波海燕)が平然と答え、その場がざわざわし始める。

 

 その間、右之助は白哉のそばにコソコソと近寄り、白哉は彼を横目で見ていた。

 

「………………………何だ?」

 

「…………その羽織、そのままだと山坊に叱られるぞ?」

 

「………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………」

 

 白哉の目が僅かに目を見開いて彼自身は固まり、汗が『ブワッ!』と噴き出してはダラダラと流れ始める。

 

 

 ___________

 

 一護、更木、織姫、カリン 視点

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 ビリビリビリビリビリ!

 

 更木がボロボロになった隊首羽織を無理やり己の体から剥ぎ取って地面へ投げ捨てる。

 

「うし。 テメェらの仕事は終いだ、さっさと帰れ。」

 

「は、はぁぁぁぁ?! なに言ってんだ?! ここまで来たんだ、俺は────!」

 

「────今のテメェは『ただ死神の力を持ったガキ』だろうが?」

 

 更木が一護と織姫を見ながら『帰れ宣言』をしたことに一護は反論するが、更木が彼にしては珍しい正論で一護を黙らせる。

 

「死神代行でも()ぇお前がいると戦場を楽しm────()()()()なんだよ。 それにお前の目的は『殴り込み』じゃなくて『そこの女(井上)を助ける』だろうが。 間違えんじゃねぇよ。」

 

『やぁ、侵入者諸君。』

 

「「「ッ?!」」」

 

 突然直接頭の中で聞こえてきた藍染の声で、その場にいた皆がびっくりして固まった。

 

「(始まったか、『偽・空座町戦』。)」

 

 カリンだけは事の進み具合から予想していたらしく、面白なさそうな顔をしていた。

 

『ここまで十刃たちを陥落(かんらく)させた君たちに敬意を表して伝えよう。

 

 

 

 

 

 

 

 これより私たちは()()()()()()()()()()()()と。』

 

 

 ___________

 

 雨竜、マユリ、リカ 視点

 ___________

 

 藍染の宣言を聞いた雨竜は驚愕していた。

 

「ば、バカな?! 崩玉の覚醒まで時間はある筈じゃなかったのか?!」

 

「ネム────」

 

「────マユリ様、『黒腔(ガルガンタ)』が展開しません。 この場一帯の霊圧濃度も変動している模様です。」

 

「チッ。 (一杯やられた様だね、これハ。 ま、私では無く『浦原喜助が』、だがネ。)」

 

「(始まりますか。)」

 

『井上織姫の“盾舜六花(しゅんしゅんりっか)”は大変素晴らしい。 “()()()()()”は正しく“神の領域”を侵しているだろう。 

 ソウル・ソサエティの上層部は彼女の重要性を配慮し、彼女の拉致が判明しては現世ではなくソウル・ソサエティの守りを重視させた。

 その上、彼女は見事“死神代行”を含む“旅禍”と彼らに加勢しに来た者たちをこの虚圏に()()することを可能とした。』

 

 ___________

 

 白哉、ルキア、三月 視点

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「義兄様────!」

 

「────霊圧が変動している、『瞬歩』も使えん。」

 

「卯ノ花隊長! やはり『黒腔(ガルガンタ)』が封鎖されています!」

 

『それでは、侵入者諸君。 御機嫌よう。』

 

「(頼むわよ、()()()()()!)」

 

「お、おい! 空座町が────!」

 

「────大丈夫じゃ、色黒の。」

 

 慌てだす茶渡に右之助が声をかける。

 

「大丈夫じゃ。 山坊たちもこれは想定していたこと。 ()()()()皆が展開(戦闘準備)を終えた頃じゃろうて。」

 

「…………展開? まさか、『空座町で戦闘』?! 廃墟になってしまうぞ!」

 

「心配には及びませんよ、泰虎茶渡。 『転界結柱(てんかいけっちゅう)』で空座町全体を()()()()()()います。」

 

「………………………………『転界結柱(てんかいけっちゅう)』?」

 

 ここで?マークを出していた茶渡に代わってルキアが卯ノ花に問う。

 

 恐らくは、他の皆も同じように困惑や質問などをしているだろう。

 

転界結柱(てんかいけっちゅう)』。

 それは空座町全体を『戦闘可能』な状態に()()()()()ための下準備で、巨大な範囲に展開した『穿界門(せんかいもん)』を使い、十二番隊の技術局が流魂街(流魂街)の外れに作った『偽・空座町』と入れ替えた。

 

 そしてこれによって『真・空座町』は眠らされた住民たちと一緒にソウル・ソサエティに送られ、現世では『偽・空座町』に展開した隊長格が来るであろう藍染たちを待ち受けるという、かなり大胆な作戦を可能とした。

 

 ___________

 

 ??? 視点

 ___________

 

「フム。 あまり驚いていないようだな、藍染よ?」

 

 砕蜂、大前田、浮竹、京楽、狛村と彼の副官である鉄左衛門、日番谷、乱菊、雀部たちの前に立っていた山本元柳斎が面白なさそうに同じく面白く無さそうな藍染に問う。

 

「驚く? 本物の空座町をレプリカと入れ替えるなど()()()()()()だよ。」

 

 ゴアァァァァァァ!

 

 お腹に来る音と共に、『黒腔(ガルガンタ)』が藍染の背後に現れて破面たちが次々と現れる。

 

「空座町がソウル・ソサエティにあるというのなら、君たちを殲滅した後に行くだけのことだよ。」

 

「ほぉ?」

 

 山本元柳斎の顔がニヤリとして、彼は両目を開けながら藍染を見る。

 

「言うようになったの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 (わっぱ)。」

 

「強くモノを言わない方が良いぞ?

 

 

 

 

 

 

 弱く見えるからな。

 

 正に瀞霊廷と藍染たちが、互いの主戦力を集めた総力戦が始まる前に空気はピリピリとした一発触発に似ていた。

 

「ば、バケモンみてぇな霊圧ばかりだぜ────」

 

「────ならさっさと逃げろ、この腰抜け。」

 

 タジタジとする大前田に砕蜂が何時ものように彼にキツク当たる。

 

「隊長、ここはやはり敵の大将から叩くんですかい?」

 

「藍染の能力は厄介極まりない。 周りの者たちを倒さねば背後を撃たれかねん。」

 

 鉄左衛門の問いに狛村が藍染、市丸、そして東仙の周りの破面たちを出来るだけ観察して倒す順序を自分なりに付けていた。

 

「一番強いの、誰かなぁ~? あの女性の中の一人……だったりしてねぇ~?」

 

「見ただけでは何も言えんな。」

 

 京楽の何時もの『のほほん』とした口調とは裏腹に、彼の体はいつでも戦闘態勢に入れるような緊張が見え、浮竹が真面目に受け答えをする。

 

「………………………乱菊、十刃との戦闘中でも藍染に気を配っておけ。」

 

「ですね。」

 

 いつも以上に眉間にシワを寄せる日番谷に真面目な表情をした乱菊が周りの空気と大差ないキビキビとした雰囲気で自分の隊長に同意を示す。

 

「奴は()()()に任せよ────!」

 

 ボッ!

 チャキッ!

 

「────『流刃若火(りゅうじんじゃっか)』、『城郭炎上(じょうかくえんじょう)』!」

 

 荒れ狂う、強大な炎の嵐が山本元柳斎の周りに現れたと思えば彼は炎の元である刀を振るい、瞬く間に藍染、東仙、市丸の三人を炎の壁が包みこんだ。

 

「どわっちっちっち?! あっちー?!」

 

「フン、少しは貴様の無駄な脂肪も焼かれてこい。」

 

「いやいやいやいやいや! 無理! 死ぬっすよ?!」

 

「ヒュー♪ 初っ端から荒いねぇ、山じい。」

 

「まぁ、それだけに相手が厄介と言う事だな。」

 

「そういう事♪」

 

 場は炎の渦の中にいる藍染たちへと移る。

 

「ひゃあ、あっついわー。 無茶しはるねぇ、総隊長サン……どないしますー、藍染隊長?」

 

「流石にこれは────」

 

「────構わないよ、市丸に要くん。 フフフ、()()()()だ。」

 

 市丸と東仙に、余裕の笑みを藍染は浮かばせていた。

 

「さぁて、どうしたもんかのぉ。 ボスがあのザマでは────」

 

「────口が過ぎるぞ、バラガン。」

 

 傲慢な態度の隻眼の老人に、立派なモチをおもちな金髪で褐色の女性破面が注意するような言葉を出す。

 

「小娘がワシに口答えするか。 まぁ良い。 ボスが身動き取れん以上、ワシは()()()()()()()()。」

 

 この老人の名は『バラガン・ルイゼンバーン』。

(自称とはいえ)かつて自らを『虚圏の王』と称し、数多の虚たちを部下として従わせた破面の中でも強者の部類の上にかなりの洞察力の持ち主。

 

 藍染の言った、『空座町を入れ替える』と言うわずかな情報から恐らくは町一帯を何らかの結界に似たものを発生させる媒体が東西南北にあることを察し、彼は自分の部下たちを出陣させる。

 

 そして彼は更にダメ押しに彼の親衛隊である四名にも指令を出す。

 

 屈強な体格を持つ『シャルロッテ・クールホーン』。

 どこかの部族の戦士みたいな風貌の『アビラマ・レッダー』。

 顔のほとんどを仮面で覆われた長髪の男、『フィンドール・キャリアス』。

 そして虚ろな表情をした大男、『チーノン・ポウ』。

 

 上記四名がバラガンの予測通り、偽・空座町の東西南北に立っていた柱に着くと先に出陣した破面たちは一角、綾瀬川、吉良、檜佐木四人に返り討ちにされた場へと各々が到着していた。

 

「お! 今度はやけにデカい野郎が来たな! テメェが見掛け倒しじゃねぇってことを祈るぜ!」

 

「……………貴様ら死神に祈る神などがあるのか?」

 

「あ? あー、そういやそうだった…祈る相手いねぇじゃねぇか……」

 

 ポウの正論的ツッコミに一角が珍しく困った顔をしながら考え込む。

 

「貴様は何者で、何席だ?」

 

「檜佐木修兵。 九番隊の副隊長だ。」

 

「ほう、()()()()()()()()()としよう。」

 

「????」

 

 フィンドールの意味不明な言葉に檜佐木は?マークを浮かばせる。

 

「ちゅうも~~~~く! この私! バラガン陛下の第一の従属官、『シャルロッテ・クールホーン』が貴方を────ってなんで目を閉じているの?」

 

 綾瀬川は塩辛~い梅干しを丸ごと食べたような顔をしていた。

 

「僕は醜いものは見ない主義────」

 

 バチィン!

 

 クールホーンが綾瀬川にビンタをする。

 

「────へぶぅ?! ききききききき貴様ぁぁぁぁぁぁぁ!!! 僕に何しやがんだこの野郎ぉぉぉぉぉ!?」

 

「こっちのセリフよ?! 初対面の相手に『醜い』なんて言葉を使うなんて! 良い?! 真に『醜い』ってのはね、貴方のように人を見ためで判断する人のことよ?!」

 

 クールホーンがまたも綾瀬川を見る。

 だが彼は無言で目を手で覆っていた。

 

「何よそれ?」

 

「目が腐り落ちると嫌だから。」

 

 ビキ!

 

 「良い事を言ってんだから顔ぐらい見なさいよ、このブサイクゥゥゥゥ!」

 

 ビキビキビキ!

 

 「あああああ?! 良いことも大したことも言って無いだろ?! ブサイクはお前だぁぁぁぁぁぁ!」

 

 「何をぉぉぉぉぉぉ?!」

 「なんだぁぁぁぁぁぁ?!」

 

 ある意味、似たもの(ナルシスト)同士が体の底から浮き出る、純粋な『同族嫌悪』で互いに荒げた叫びをする。

 

「うおおおおおおおお! オレはァァァァァァ! やるぜぇぇぇぇぇぇぇぇ?!」

 

「……君は何をやってるんだ?」

 

 一人で何某黒髪が金髪に代わる漫画のキャラみたいに叫ぶアビラマに呆れ(シラケ)た視線で吉良がジト目で見ていた。

 

「儀式だよ! 『互いをぶちのめしてやる』って気持ちを叫びに込めて、互いを鼓舞(こぶ)する戦いの儀式だ! さぁ、テメェもやれ!」

 

「(こいつ、一角さん以上に意味不明でウザいな。) やらないよ? そんな後ろ向きな物に乗っかる筋合いはない。」

 

うるせぇ! テメェのほうが後ろ向きな(ツラ)してるクセに言われたくねぇ! ちぇ、とんだ腑抜け野郎に当たったぜ……せめて自己紹介ぐらいしろや。 オレはバラガン陛下の従属官の『アビラマ・レッダー』だ。」

 

「三番隊副隊長、『吉良イヅル』。」

 

 アビラマが初めて笑顔を浮かべる。

 

「……へぇー? ()()()()()()()()か。 と言う事は~? ウルキオラの()()()になった、あの()()()()()()()の────ッ?!」

 

 ズゥオオオォォォォォ!!!

 

 吉良から何とも言えない『圧』がアビラマを襲い、彼は口を思わず閉じる。

 

「それ以上言うな。 言えば君をなぶり殺す。」

 

 アビラマは()()()()ほどの殺気に、深い笑みを浮かべながら身震いをする。

 

「へぇー? 出来るじゃねぇか、そんな顔もよぉー?」

 

 吉良はかつてない程、『冷たい怒り』を顔に出しながらアビラマを睨んでいた。

 

「良いぜ! 『戦いの(ツラ)』も出たことだし、殺し合おうじゃねか死神ぃぃぃぃ!!!」

 




東仙:………………あっけない登場だったな、私たち。

市丸:それは言わん約束さかいな。

作者:うおおおおおお! 次話を書くぞぉぉぉぉぉぉぉ!

東仙:仕事が忙しくなっているんじゃなかったのか?

作者:グァァァァ?!

市丸:ほな皆さん、次話でまた会いましょうや♪

東仙:ん? …………『拙い文章の作品をいつも読んで頂き、ありがとうございます』…………ダイイングメッセージなら他にも書くことがある筈と言うのに…………
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