魔法少女リリカルなのは~傲慢と呼ばれた男の物語~   作:xxxSUZAKU

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お久しぶりです。
楽しんでいただけたら嬉しいです。


第3話

 翌日学校に行ってみると、なのは達は昨日見かけたフェレットの話をしてくれた。おそらくそのフェレットが原作に関わる異世界の住人だったはずだ。

つまり、なのははもう魔法少女になったのだろう。この海鳴市に散らばったロストロギアをあつめるために・・・。

 

 

 

 「あのフェレットは無事になのはの家に保護されたんだ。」

 

 「う、うん。たまたま様子を見に行ったら、逃げ出していたあの子と偶然会ってね。あはは・・・。」

 

 アリサの質問に、ひきつった笑みでなのはが答える。なのは・・、説明は問題ないがせめてその笑みをどうにかしろ。バレるぞ。

 担任が教室に入ってきてホームルームが始まった。それぞれが自分の席に戻り、連絡を聞いて次の授業の準備を始める。一限目はなんだったけ・・・。

 

 

 授業中、教室の中から微弱な魔力反応を感じた。おそらく、なのはがフェレットの「ユーノくん」とやらと念話しているのだろう。おかげで授業にまったく集中できなかった。まあ、いつもあまり集中していないが。

 気づかれないように、なのは達の念話を傍受する。術式の解析さえできれば、盗聴などお手の物だ。

 

 

 傍受してわかったことは、あのロストロギアは「ジュエルシード」と言うらしい。ちなみにロストロギアとは、過去に何らかの要因で消失した世界、ないしはほろんだ古代文明で造られた遺産の総称である。現在では再現できない技術で造られており、使い方次第では世界はおろか全次元を崩壊させかねない危険な代物である。そしてジュエルシードはロストロギアの一種で、全21個存在するらしい。一つ一つが強大な魔力の結晶体で、周囲の生物が抱いた願望を叶える特性を持っていて、それが輸送中事故でここら一帯に漂流したそうだ。

 ジュエルシードは確かに願いを叶える性質があるが、不安定でゆがんだ形でしか実現しない。だからユーノは発掘者としての責任感から、危険な物を放置できないとして一人で探しに来たらしい。

 とても素晴らしい考え方だとは思う。けど、現実はそんなに甘くない。まだ10にも満たない子供がたった一人で見知らぬ世界で生活していけるなんて到底無理だ。

 そしてこの地球には表向き魔法は存在しない。そんな世界で彼はどうやって過ごすつもりでいたのだろうか・・・。

 

 

 

 

 放課後になり生徒が帰宅し始めるころ、俺は教室で本を読んでいた。もう少しで読み終わってしまうので、どうせなら読み上げてしまおうと考えたのだ。

 なのは達もまだ残っていたが、そろそろ帰るらしい。

 

 「梓ー、一緒に帰りましょう!」

 

 「ああ、少し待ってくれ。もう少しでこれが読み終わる。」

 

 「もう、アンタもすずかも本当に本の虫よね。」

 

 アリサは少しご不満そうだ。自分たちよりも本にかまっているのが嫌なのだろう。アリサの機嫌をこれ以上損ねないためにもちゃっちゃっと読みますか。

 

 

 

       キィィィィィーーーーーーーーーーン

 

 

 よりにもよってこのタイミングでジュエルシードが発動したらしい。方角と距離からして神社だろうか。

 なのははあわてたようにランドセルをからった。

 

 「ごめんなさいっ!今日は急ぎの用事があったのを思い出しちゃった。先にかえるねっ。」

 

 「あっ、ちょっとなのは!」

 

 「まあまあアリサちゃん、急ぎの用事なら仕方がないよ。」

 

 「う~、そうよね。仕方がないわね。梓!私たちだけで今日は帰りましょう。」

 

 「そうするか。」

 

 なのはが向かったことだし、多分大丈夫だろう。ドジなところはあるがユーノがサポートするだろうし。

 俺は直接助けてやらない代わりに、アリサの機嫌を宥めてやった。これで明日アリサがなのはに食って掛かることはないだろう。

 

  

 

 帰る途中、膨れ上がっていた魔力反応が消滅した。おそらくなのはが無事に封印できたのだろう。アリサの迎えの車が到着して一緒に乗るように言われたが、やんわりと断った。

 送ってもらってもよかったのだが、今日は歩きたい気分だったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ー夜ー

 

 

 深夜になって、体を大人モードにして散歩に出かけた。家にあった酒が切れていて、仕方がなくコンビニへと向かっていたのだ。

 しかし、俺の姿はどうにも目立つ。シルヴィスとの契約のせいか大人姿の俺は髪は銀髪で、目は翡翠色だ。なので魔術で神と目の色をいちいち目立たない黒に偽装しなければならなかった。

 

 問題なく酒を買い、コンビニから帰る途中、俺はやつれた男に出くわした。

 男の目は死んでいて、足取りもふらついていた。しかしながら、俺のことを凝視していた。それに彼の魂にはどうにも違和感があった。この感覚は・・・。

 

 「なあ、おっさん。大丈夫か。足もふらついているし、どっかわるいのか。」

 

 一応ただ気分が優れないだけなのかもしれないので声をかけた。すると男は足を止め、不気味に笑い出した。

 

 「きぇはっはっは・・・。いや~なんも問題ないよ。ただただ嬉しいのさ。」

 

 「・・・ふーん、なにが嬉しいのかな。」

 

 おそらくこの男、ヤツに憑かれている・・・。距離を保ちつつ、いつでも殺る準備をする。

 

 「いやね、目の前にこんなにもうまそうな魂を持ったやつに出くわすなんてと思ってね。なあ、俺にその魂をくれないか。魂をもらう代わりに願いを叶えてやろう。」

 

 確信した。ヤツに憑かれている。

 男の背中からメキメキと音がして、骨のようなものでできた大きな翼が現れた。ヤツに憑かれたものはみんなこうなってしまう。

 

 「フラフラした足つきのあんたの言葉なんか信用できるかよ。それにその叶え方に神の愛はあるのか、コール!!」

 

 コールとは、「07-GHOST」においてフェアローレンの使い魔のことだ。自分たちと契約した人間の魂を闇に引きずり込み、抜け殻となった躰を乗っ取ろうとする。乗っ取りに成功した個体は闇徒(ヴァルス)と呼ばれる。この世界においても、その性質はほとんど変わらない。ただし、使える主が違うのだが・・・。

 幸いにも、あの男はまだ完全には乗っ取られてはいないようだ。まだ助かる見込みはある。

 

 「何故、ワレラノ名ヲ知ッテイル!?」

 

 「そんなことはどうでもいい。ただお前は俺に消滅させられるだけのことだ。」

 

 俺は腕から得物を取り出した。2m以上ありそうなでかい大鎌、それが俺の得物だ。魂だけを切り裂き、その罪を裁く。それがフェアローレンの鎌だ。

 

 「貴様ガソレヲ何故持ッテイル!ワレラガ主ノ鎌ヲ!」

 

 「喚くな、そんなことはどうでもいいと言っただろう。それにアイツのものじゃない。俺のものだ。」

 

 コールは舌打ちをすると、全力でここから逃げ出した。逃がすわけにはいかないので追いかける。

 逃げながら、コールは”闇”による攻撃を仕掛けてきた。”闇”を放ち、俺にぶつけてくる。俺はそれを躱したり、鎌で切り裂いた。攻撃自体はたいしたことはないのだが、数がおおくてウザい。

 コールは走って逃げていたが、じりじりと差を詰めてくる俺を脅威に感じたのか、今度は翼をつかって飛び始めた。

 

 「させるかっ!」

 

 逃がさないために、”捕縛”のザイフォンを放った。”捕縛”のザイフォンとは、操作系ザイフォンの応用で、その名の通り相手を捕縛することができる。

 

 「クーーーッ、動ケン!貴様アアァァァァァァーー!!」

 

 必死に捕縛から逃れようとしているがもう遅い。おもいっきりジャンプして空中に浮かんでいるヤツの元に飛び鎌を構える。

 

 「覚エテオケッ!ソノ鎌ガ生キテイルトイウコトハ、ワガ主モ生キテイルトイウコダ!!」

 

 「貴様に神のご加護を。」

 

 そう言って俺は鎌を翼に振り下ろした。翼は斬られた瞬間に消え去り、男はゆっくりと落下していった。

 地面にたたきつけられる前になんとか男をキャッチした俺は、その男をコンビニの前に置いてきた。この季節なら凍死することはないだろうし、店員が彼を見つけて警察を呼ぶなりして保護するだろう。

 

 

 

 道端に置いてきてしまった酒缶を回収して家へと帰り着く。寝巻に着替え、ベットに腰を下ろしてから今日会ったことを思い出した。

 この世界にはコールなど存在しなかった。それなのに急に出現した。つまりは背後にアイツかアイツの関係者が関わっている。ジュエルシードのこの世界への漂流、コールの突然の出現。これは偶然か?いや、そんなことはない。なにかしらの因果関係があるはずだ。

 

 

 

 それにあのコールの言葉。

 

 ”覚エテオケッ!ソノ鎌ガ生キテイルトイウコトハ、ワガ主モ生キテイルトイウコトダ!!”

 

 

 

 

 

 

 

 この鎌は俺のものだ。決してアイツのものじゃない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




戦闘シーン難しいです。

拙くてゴメンナサイ
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