Good morning,NightCity.   作:銀翁玉

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書くモチベが復活したので投稿です。
銃の口径に関しては、長さこそインチなので算出できますが幅等は調べようがないので推測交じりになってしまうのでご容赦下さい。


依頼 襲撃 救出

「内容を説明するで」

 

そう言いワカコが依頼内容を説明する。

内容は簡単。最近スカベンジャーの連中がタイガークロウズの構成員を拉致しバラしているとの事だ……いや、他のギャングの構成員も被害にあっているらしい。

犯行はシティセンター、コーポプラザのペトレル通りを中心に行われておりそこはどこのギャングも入っていないグレーの場所だ。

しかもヴァレンティーノズのシマが近くにあるので迂闊に手を出せないらしいのだ。

 

「で、そのおいたした連中に"お灸"を据えればいいと?」

「いいや、"掃除"を頼みたいんや」

「OK、"掃除"ね。完了後の連絡はどうしたらいいです?」

「ほれ、ウチのホロや」

 

ワカコのホロ電話コードを受け取る。

受け取りの確認をした後ワカコは手を組み頼んだでと告げ目を伏した。

……件の場所に向かうとするか。

 

 

 


 

ペトレル通りのファストトラベル付近に到着しバイクを停車させる。

周囲を見渡す限りではそれらしき気配はなく犯罪等起きそうもない綺麗な所だと見て取れる。

だがここはナイトシティ。ちょっと裏路地を見ればあぁスラム街ーな状態等ざらにある。

 

「さて……ありそうな場所としては……あそこかな」

 

目星をつけた地点の高所に強化足関節の二段ジャンプとホバリングを使用して上る。

上った後直ぐにしゃがみ、足音を殺しながら縁を進み上から見下ろす形で中を確認する。

 

「おや…?おやおやおや‥‥?」

 

数人の人影を確認。意識をスキャンモードを起動し確認を取る。

……見つけた。スカベンジャーの奴等だ。

 

「これはこれは…ヴァレンティーノズもいらっしゃるな」

 

スカベンジャーの連中に気絶させられたのか特徴的なタトゥーを体のいたるところに入れている人間が二人に抱えられていた。

これから車に詰め込んでお持ち帰りする所らしい。

 

 

 

「今日はこれで最後か?」

「あぁそうだ。しっかし、最近は旨味が少なくなってきたな」

「流石にもうここはダメかもな。次はどこにする?」

「……アロヨとチャーターヒルの境目なんてどうだ?」

「星条旗連中を狙うのか。…悪くない」

 

 

ほうほう…次はアロヨとチャーターヒルの境目ですか…まぁ、"次"なんてものはないがね?

そうと決まればお掃除を開始しよう。

意識を戦闘状態に移行させコールドブラッドを起動、ターゲット選択。ブリーチプロトコル実行。

 

「壁に阻まれ 埃に塗れ 打ちのめされて 涙を流そうとも 前へ進め 血に塗れろ 危険の中へと 賽を投げこめ……っと」

 

……相変わらず脆い防壁だ。スキル:ヘッドスタートと圧縮によって防壁解除までのシーケンスが短くなり、デーモンのアップロードまでのシーケンスも短くなっているとは言えお粗末すぎると言える。

そして透かさずPingを起動。

チンピラ達の対処にPingを打った時に感知されたのを反映して先にブリーチしたがどうだ…?

………ヨシ、感知されてないな。次からはこの手順でいこう。

 

右腰のホルスターからオーバーチェアを抜き両目の前に掲げ目を閉じて祈る。

これから命を奪うのだ。せめて安らかに逝けるよう祈ってもバチは当たらないだろう。

いや…もう神様とやらはここを見放してバカンスにでも洒落こんでる気もするが気分の問題だな、うん。

 

「汝、恐れより解き放たれよ……眠れ、安らかに」

 

とあるセリフを引用し祈りを捧げる。

たっぷりと数秒時間をかけた祈りを終え目を開けて構える。

照準は一番奥の周囲を見ている男から。

 

発砲。

サイレンサー特有の乾いたパスっという音と共に男の頭に弾丸が吸い込まれるように命中し頭を吹き飛ばす。

 

.42口径…0.42インチ弾。mm換算に直すと10.668mm弾となる。

分かりやすく言うならば.44マグナム弾と.40S&Wの中間と言えば分かるだろうか?

銃で言うなら前者は名前の通り44マグナム。後者はH&K(ヘックラー・ウント・コッホ)USP、グロックG22、S&W(スミスアンドウェッソン)M&P(ミリタリー&ポリス)等があげられる。

リボルバー形式故にオートマチック型の実包より炸薬量が増している筈だが詳しい資料がない為判断はできない。

……閑話休題

 

男が倒れた時に出した音でヴァレンティーノズの男を運んでいる二人組が物音の方に顔を向ける。

その直後再びパスっという音と共に足の方を持っている方の男が崩れ落ち肩の方を持っている方の男は体勢を崩し蹈鞴を踏むが、すんでのところで体勢を整えて相方のほうに怒鳴り声と共に顔を向けた。

 

「おい!何……やって……」

 

先程まで次は何処でシノギをしようかと話していた男の頭部が吹き飛んで倒れていれば声を失くすだろう。

男は背中から込み上げてくる寒気を振り払うかのように体を震わせながら手を放して男を地面に落とし、腰に挿している銃を取ろうと腕を回す。

だが無常にも、もう一度乾いた音と共に男の頭部は吹き飛び息絶えた。

 

 


 

 

「……状況終了。……ワカコさん、聞こえていますか?」

 

周囲の状況を確かめ、安全を確保してからワカコにホロ電話をかける。

数回のコールの後電話が繋がったようで左上にはワカコの顔が表示された。

 

「……確認したで。えらいスマートにやるやんか」

「それはどうも」

「で、そこの男は生きとるんか?」

「ちょっと待って下さい……ヨシ、生きてますね」

「よくやってくれたなぁ。報酬に少し色を付けておくさかい楽しみにしててな」

「それは有難い事で。それでは」

 

挨拶を終えてホロ電話を切る。

報酬の入金も確認した。……わお、5000€$とは随分弾んでくれたな。

確認も済んだし早くここを離れるとしようか。

 

 

……この男をどうしようか……ん?よく見たらこの髪型見覚えがあるような……?

うーん…取り敢えず運んでから起こすか。

 

 

 

男を肩に担ぎ移動を開始する。

流石ゴリラアーム&筋力カンスト、まるで羽を持つかのようにどう見ても重たそうな男を担ぎ上げて楽に持っていける。

 

 

少し移動し安全だと思われる道端で男を壁に座らせるように下ろし自分も床に座り壁に背中を預ける。

煙草を吸いたい所だが生憎持ってきてない事を思い出し溜息を吐く。

起きたら移動するかと思い車を自動ナビゲーションで呼び出しておくとしよう。

 

 

「いてて……あ?何処だここは?」

 

どうやら男が目を覚ましたみたいだ。ここは気楽に話せるお姉さん風に声をかけてみるとしようかな?

 

 

「おや、お目覚めかい?」

「誰だあんた?」

「まぁ今は置いといて、喉は乾いてないかい?」

「確かに乾いちゃいるが…いてて…頭がいてぇ…」

「そりゃあ後少しでスカベンジャー達に"お持ち帰り"されるところだったんだから痛むわなぁ」

「するってぇとなんだ?あんたは俺を助けてくれたのか?」

「偶然、ね。感謝するならワカコさんに言ってくださいね」

「チンガーダ!ワカコってあのワカコ・オカダか!?あんた一体なんなんだ」

「おっとその話は移動しながらにしよう。丁度車もきたみたいだからね」

 

 

自動ナビゲーションで呼び出した車が目の前で停車する。

隣にいる男はその車を見て目を大きく開き驚いているがまぁ確かにこれは驚くだろうな。

立ち上がり男に立ち上がる為の手を出すと勢いよく握ってきたのでそれをしっかり持ち引っ張り上げる。

男はおおう…!と少し驚いて体勢を崩してしまうがまぁそこは許してほしい。

隣に乗るように促し男が乗車したのを確認し自分もドアを開け車に乗車する。

うーん……パイZ辺りに向かうとしようかな?

 

 

 


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