Δ月×日 晴れ
呪霊操術の強みってなんだろうか。原作ではメロンパンが複数の準一級以上の呪霊を畳み掛ける。究極の手数。それが呪霊操術だ。
ただし、これは言い換えると烏合の衆とも言える。
例えば五条悟。六眼で全部見破られて、所が術式を発動させる前に皆殺しにされるだろう。
例えば伏黒甚爾。スピードが違う。術式が追い付かないだろうし、仮に天逆鉾持ちの状態ならより無理ゲーだ。
早い話、完成され洗練された唯一の強みを持つ相手に勝ち目が薄い。今の時代は良くても、後々敵対関係となりうる存在相手を考えるとこれは大きなディスアドバンテージだ。ちょっと色々考えるとしよう。
Δ月△日 曇り
別の分家のクソガキが優を苛めていたのでボコボコにした。精神が成熟しているせいか、私の呪力制御の技術は同年代で飛び抜けている。術式も使ってきたが相手にならなかった。
優も、術式自体はもう使える。ただ呪力量が貧弱なもんだから十全に扱えない。聞くところ五条家相伝の術式らしく、術式がわかった時に、父に何故お前が持ってるんだとか理不尽なことを言われていた。とりあえず背後から股間を蹴り上げておいた。5発ほど蹴りを入れたあたりで使用人に止められたが、多分最後の一発は黒閃キメられていたと思うので残念だ。
Δ月+日 曇り
呪霊を五匹ほど取り込んだ。不味すぎてキレそう。
取り込んだのは三級1匹に二級1匹、準一級2匹、一級1匹だ。家の術師がボコったやつを取り込んだ。この歳でこれは大分過剰戦力な気もするがまぁ強い事に越したことはない。
術式を使える呪霊三体を同時に使役してみたが、なるほど、確かにこれは殆どの術士は対応出来なさそうだ。
Δ月○日 雨
悪天候の日やその後日は呪霊が増える。雨を鬱陶しいと感じる非術師の負の感情のせいだ。というわけで親に連れられて呪霊を取り込みに出かけた。それも一級を。
しっかし呪霊操術マジやばい。一級とか勝ち目ないやろと思っていたのだが何の手助けもなく圧勝できた。後でその呪霊の術式を使ってみたのだが明らかにヤバい術式持ってたのでなおのことである。
この術式、何よりヤバいのが呪力をほぼ使わないことだ。呪霊を出す、仕舞う動作に呪力を消費し、等級の高いもの程両方とも消費呪力量が増える。が、正直微々たるものだ。出した呪霊を暴れさせても消費されるのはその呪霊の呪力でしかなく、術師本人にはなんのフィードバックも無い。多分今の手持ちなら全部一気に出すとしてもギリギリ呪霊が見える程度の呪力があれば出せてしまうだろう。
うーん、私と優の術式が逆だったらなぁ…………
Δ月^日 晴れ
ふと、疑問に思ったことがある。
原作にて虎杖の受肉に呼応して現れた特級呪霊は両面宿儺の指を取り込むことで特級へ至っていた。要するにそこらの野良呪霊が指を取り込めば、
これ、私の術式に上手く活用出来ないだろうか。
Δ月〒日 晴れ
アイデアが一つ思い浮かんだ。原作にて描写されていないことだが、呪霊が呪物を取り込んで強くなるなら、呪霊が呪霊を取り込んでも強くなるのではないか、と思い立ち二級呪霊に三級呪霊を取り込ませてみた。結果は失敗。普通に三級が死んだだけだった。
が、感覚的に不可能ではない気がする。あるいは、
Δ月*日 曇り
庭で優と分家のクソガキッズとその親?と思われる人達が倒れていた。なんで?
クソガキッズの親共が目を覚まして優に危害を加えようとしていたので腹パンor金的で完全に意識を飛ばして放置。その後慌てて優を部屋で休ませた。目が覚めた優に何をしたのか聞いた所、クソガキッズとクソモンペ共が私を「汚らしい呪霊に頼らなければいけないクズ」みたいなこと言ったせいでキレたらしい。そんで術式使って気絶させたのだとか。
ぶっちゃけめちゃくちゃ嬉しいが危ないし、私は気にしないから次からはやめるように言っておいた。
さて本題だ。優強くね?
一応、呪力制御に関しては今まで私が教えてきた。飲み込みはかなり早い。術式も少しだが使えるようになっている。しかしにしてもアイツら相手に気絶したとはいえ勝てる程か?
書いてなかった。優の術式は雷撃呪法。文字通り呪力の雷を扱う術式だ。その特徴は火力と速度。過去、この術式と六眼を持っていた術師は特級数匹相手を一撃で消し飛ばしたらしい。ヤバい。
とはいえそれは呪力があること前提だ。特級相手ではないとはいえあんなこと可能なのか?色々聞いたが、優は怒りでその時の事を殆ど覚えていないらしい。
もしかしたら、優が虐げられる状況を変えられるかもしれない。
Δ月¥日 晴れ
雷撃呪法。この術式、調べれば調べる程強い。やり方は分からないが無下限呪術の無限をぶち抜いた実績がある。それもあって五条家相伝の術式の中では六眼つき無下限呪術の次に強いという扱いらしい。六眼つきは純粋に火力が上がる。上がり幅がイかれているらしいが。
雷撃だし、相当応用できそうだから色々考えてはいるが、何にしろ今の時点では優の呪力操作の精度が足りていない。ここは要練習、といったところか。
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「呪霊操術・
ガバッと蛇のような姿の四級呪霊が口を開ける。そうして目の前の二級呪霊を呑み込んでいく。ゴクリと全て体内に入れ終えたのを見てから術式を解いた。
(成功………!)
呑呪蝕霊。私が開発した拡張術式だ。私ではなく、呪霊が呪霊を取り込む術式。私が取り込む場合、強力な術式をそっくりそのまま使えるようになるのに対して、呪霊が取り込んだ場合はそれが不可能だ。
この四級は少し前に取り込んだ呪霊だ。選んだのは弱いから。仮にコイツを育成が可能なら、特級呪霊を作り出すことが出来るかもしれない。
(感覚的に三級まで強くなってる)
取り込んだ呪霊の強さがそのまま加算される訳では無いようだ。縛りの内容的に使役済みの呪霊も取り込めると思うのだが、それは要検証だ。
(取り敢えずコイツを出来る限り強くしてみよう)
「ね、姉様………?」
「ん?」
「な、何で私までここに来ているんですか………?」
「ちょっと試して欲しいことがあるから。大丈夫。万一にも優が怪我をするようなことは無いよ」
準一級二体と一級二体の完全防備。加えて特別二級術師の使用人もいる。万一などある訳が無…………やめよう、これフラグだ。
「とりあえず…………あ、ちょうどいい、あの蠅頭の群れの1匹に術式放ってみて」
「は、はい!」
優が手のひらを向けると、紫電が空を走った。それは見事1匹だけに命中。その後、
「なるほどね」
ギリギリ死んでいなかった蠅頭を呑呪蝕霊で取り込ませつつ一人納得する。雷撃呪法の特徴は火力と速度、と思っていたが違うようだ。
「優、頑張ろう。私の考えが間違って無かったら一級位は余裕だ」
「?」
首を傾げる妹に和みつつ歩を進める。ここにいる呪霊共も優が強くなるために使ってやろう。
大事な人を亡くして覚悟完了する主人公が好きです(迫真)
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