子供が産まれるシンジ綾波夫妻とゲンドウがこれから
どう関わるかをそれぞれ決めるお話です
若干のネタバレ有りです。

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家族って何?

「それじゃ行ってくるねレイっ」と玄関を急ぎ、出て行ったのは12年前

エヴァのパイロットとして周りの大人たちに

翻弄され続けられた青年であった。

青年は12年前の非力な少年とは思えない程に

成長を遂げていたのであった。

青年が車を急ぎ走らせて向かった先は自分の職場であるNERVであった。

出社時間ギリギリに着いた青年は上司でありかつての保護者であった

葛城ミサトから「あらシンちゃん珍しく今日はギリギリじゃない」と

聞かれ青年は「あっミサトさんそれがレイが中々起きてくれなくて」と

ぼやくのであった。「仕方ないでしょそろそろ産まれて来るんだから」と

ミサトから言われ、青年は仕方が無い事だと

自分に言い聞かせるのであった。

その後は妻とお腹の中の子の様子が気になり、

仕事に身が入らないまま昼休憩の時間になってしまった。

食堂で昼食を取ろうと仕事を一旦切り上げようとした瞬間

後ろから青年の父である碇ゲンドウから、

「シンジ、話がある一緒に昼食を取ろう」と提案があった。

青年は少し身構えたが大人しく父のあとに着いて行ったのである。

青年は父のあとを追い洋食屋に入っていたのであった。

二人は注文を済ませ、青年から話を切り出した。

「父さん話って何の事だよ」と息子からの質問に父は

「シンジ、話とはお前とレイの子供の事だ」と

いつもの調子で答えたのであった。

父からの意外な言葉に不意をつかれたのであった。

息子が自分の言葉に不意をつかれていることなどお構い無しに

話を続けたのであった。

「シンジ子供の名前は決めたのか?」と父から聞かれ青年は

「男の子だったら『レイジ』女の子だったら『アイ』にするよ」と青年の

言葉に父は「そうか良い名前だなシンジ」と言い、話を続けた

「私はお前に父親らしい事は何もしてやれなかった、今更父親面するのはどうかと思うが私はお前たちの事を応援してる」その言葉は青年に

とっては意外な言葉だった。

「確かに中学生の頃は父さんを父さんだとは思えなかったけど、

今こうやって話すと僕の大切な家族の一員だよ

だからそんな事言わないでよ父さん」と息子からの予想にもしなかった

言葉に父は驚いたのであった。

「お前は優しんだなシンジ、今日はもう帰っていいぞ

レイの傍に居てやれ」と言い息子を家に帰らすのであった。

(これで良いのだろうかユイ)と考えながら息子の分も会計を済ませ職務に戻るのであった。

(そうかぁ父さんも僕たちの事応援してくれているんだ)と考えながら車を

妻とお腹の中の子が待つ自宅へ車を走らせた。

「ただいま〜レイ」とこの時間帯は職場に居るはずの旦那が

帰って来たのに驚いたのか「あら、あなた今日は早いのね」と

不思議そうに聞く妻に青年は「父さんに帰って良いって言われたから」と

言う青年に「そうなの?」と聞くので

「そうなんだよ、あと父さんが僕たちの事応援してくれてるんだって」と

青年の言葉を聞くと妻は微笑みながら、「そうだったのね司令が

私たちのこと思ってただなんて」と言ったのである。

そして二人は早めの夕食をとり団欒の時間を楽しでいたが、

寝る前事態は急変した。「あな、た、う、産まれそうなの、」と

倒れそうになりながらも青年に訴えたのであった。青年は驚いたが

すぐさま冷静になり、NERV直属の病院に向かったのであった。

病院に着くや否やすぐさまかかりつけの医師に診て貰った。

それから数時間妻は陣痛の痛みに青年に傍に居て貰いながら

闘ったのであった。

すると看護師が妻を連れて別室に移ったのであった。

そこから何時間経ったのだろうか今の青年には

1分でさえ長く感じるのであった。

青年は不安と睡魔と闘っていると気付けば朝になっていた。

そして分娩室から一人の医者が青年に向かって来たのであった。

医者は青年に出産が無事成功し、産まれて来た子供が、

女の子と伝えたのであった。

青年は安堵しその場で涙を流しながら崩れ落ちた。

そこから数時間母子ともに健康が確認され、青年は生まれて来たばかりのアイとの対面を果たしたのであった。

そして妻に労いの言葉を掛けたのであった。

週末だからなのか父や上司の加持夫妻、同僚のアスカたちが

面会に来たのであった。

「この子がバカシンジと優等生の子供ねぇ案外可愛いじゃないの」と

いつもの調子でバカにしてくる同僚に「『案外』は余計だろ」とツッコミそれを見た妻を始めとしたその場に居る人たちが笑うのであった。

「おめでとうシンジ、レイ、父としてはダメだったがこの子の祖父として

頑張って行きたい」と父からの言葉に周りは黙ってしまった。

青年は「父さん…」と一言しか言えなかった。

「シンジでは、私は先に帰らさせて貰うぞ」と

一言残し退室してしまった。

(シンジたちは上手くやっていけるだろうかユイ)と考えていると

「あの子たちならきっと上手くやっていくはあなた」と

亡き妻の声が聞こえ「ユイ!」と口にしてしまった。

室内では「シンちゃんとレイおめでとう」とミサトが言い始めると

周りの人も続けて二人を祝福するのであった。


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