ゾイドワイルドクロス アナザーZERO   作:オーガスト・ギャラガー

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ゾイド、それは銀河の彼方に生息し、金属の肉体と動物の本能、自ら戦う意思を持つ金属生命体である。
 ゾイドが生息する惑星Ziが滅亡の危機を迎え、そこに住む人類は第二の故郷として地球を目指すが、あるトラブルにより、ゾイド因子が暴走し、それによって不慮のタイムワープを起こし、21世紀の地球に不時着し、地球にゾイドが現れ、ゾイドによる破壊と度重なる地殻変動で地球は一度滅びた。


第2話 「追奔 襲撃! 帝国軍」

 荒廃したビルの屋上で通信を取るユウト、ユウトは帝国の最高科学顧問フランク・ランド博士とコンタクトを取っていた。

 

 「つまり、そのライガーが突然甦り、しかもサリーを連れた者が乗ったと…」

 

 「はい、間違いないです。」

 

 「ふうん、実に興味深いな。まあ、よい。一応こちらで調べておく。とにかくお前はこちらに戻れ!」

 

 「了解しました。」

 

 通信を切るユウト、その時、

 

 ズドン、ズドン!

 

 「ん?」

 

 突然ミサイルと大砲を撃ち込む音がし、ユウトが下を見ると、そこには見失ったサリーの行方を探すために荒廃したビルに9連キャノン砲と3連ミサイルポッドを撃ち込んだリュック隊長のキャノンブルが現れ、周りには帝国軍のシェル軍曹が乗り、キャノンブルと並ぶ主力ゾイドのワニガメ種のバズートルの部隊がいた。

 

 「くそっ! 何処に行った!? 探せ! まだそう遠くへは行けまい。」

 

 それを見たユウトは、

 

 「随分派手にやっているようだな。行くぞ、ウルフ。くれぐれも悟られるな。」

 

 ハンターウルフ改はリュック隊長らに見付からないようにその場を去った。

 

 「これだけ、探しても見付からないとは!」

 

 その時、コクピットから通信が入り、

 

 「ん? 通信? ランド博士からだと!」

 

 

 

 

 

 リュック隊長率いる帝国軍から逃げたレオたちは家に戻り、サリーを自室で寝かせた。サリーは悪夢に魘されていた。

 

 「う、う~ん…」

 

 サリーは夢を見ていた。夢ではサリーは地球に移住するための宇宙船に乗っていて、目の前に巨大なキューブを見て祖父のボーマン博士と話していた。

 

 「地球?」

 

 「そう、地球だ。あの装置には地球を再び人とゾイドの住める星に変えるためのZiホーミング装置なのだよ。

 

 「遠い昔、我々の先祖が地球から移住してきたのはサリーも知っているね?」

 

 「はい!」

 

 「当時の地球人は環境汚染に蝕まれていた地球を捨て、新天地を宇宙に求めて、長い長い放浪の末、この惑星Ziに辿り着いた。」

 

 「なのに、なんのために地球を再生しようとしているの?」 

 

 「我々の故郷である惑星Ziは我々がゾイドを戦争のための兵器として利用し、いつ果てるとも知れない戦争を繰り返しただけに我々は我々の故郷を死に追いやり、その寿命は残り一年となってしまった。」

 

 「え!?」

 

 「そのため我々は我々の本来の故郷である地球に再び移住する計画を立てなければならなくなったが、地球を惑星Ziと同じ目に逢わせないために私は日々研究を積み重ねた。

 惑星の再構築に必要なエネルギーの問題は長年の研究であるゾイド因子を利用することで解決した。

 これによって再生された地球には地球由来のゾイドが自然発達するという二重のメリットがある。このリジェネレーションキューブはその研究の集大成なのだ。 サリー、お前はゾイドを愛しているか?」

 

 「はいっ!」

 

 「サリー、これだけは覚えておいてくれ。ゾイドはかつて、我々の先祖がゾイドを戦争兵器に使ったようにゾイドには悪の部分もあれば、同時に善の部分もある。リジェネレーションキューブは地球を救い、生まれたての地球の開拓のためにゾイドの力を借りたものだ。これは地球のための装置なのだ。それを忘れるな。」

 

 「はい、お爺さん。」

 

 「さて、我々もそろそろコールドスリープに入らなくてはな。」

 

 「なんだか、怖いな。」

 

 「大丈夫! 後は船が自動で地球まで連れてってくれる。太陽系に入ると、プログラム通りにZiホーミングが発動して目覚めた時にはもう目の前に新しい地球が誕生しているさ。」

 

 「うん。」

 

 その時、

 

 ビー、ビー!!

 

 宇宙船内の非常ベルが鳴った。

 

 「何が起こった!?」

 

 「博士! 船で反乱が起きました! 急いでここから脱出してください!!」 

 

 ドカーン!!

 

 突然、ドアが凄い勢いで破壊され、破壊されたドアからは暗くてその姿を見ることは出来ないが、マントを着用し、人型の怪物のような姿をした者が背後に銃を持った兵士を引き連れて現れた。

 作業員たちは銃を持って怪物と反乱者に撃ち込もうとするが、怪物は手から紫色の電撃を放ち、次々と作業員たちを一瞬の内に消滅させ、背後の兵士たちも作業員たちを撃ち殺した。それを見て恐怖するサリー。

 怪物は信じられないような跳躍力でジャンプし、サリーとボーマン博士の目の前にまで現れた。怪物はリジェネレーションキューブに触れようとし、

 

 「ならん! 端末に触れてはならん!!」

 

 ボーマン博士は阻止しようとするが、博士は怪物に首を捕まれてしまう。

 

 「おじいさん!」

 

 怪物はボーマン博士に、

 

 「貴様がドクターボーマンか?」

 

 「それがどうした?」

 

 「この端末は私が地球とゾイドを支配するための究極の肉体を得るために使わせてもらう。」

 

 「そんなことはさせない! 地球もゾイドもお前が支配するための道具じゃない!!」

 

 「残念だが、この装置は私のために開発され、貴様はそのために働かされただけに過ぎん。Ziホーミングシステムも元々は我々の計画なのだ。 そして、貴様はこれで用済みだ。」

 

 「おじいさん!」

 

 「来るな! サリー。」

 

 ボーマン博士は苦しみながらもペンダントを取り出し、

 

 「これを… お前に託す。 お前はペンダントの導く場所へ向かえ! 自分の使命を全うしろ!!」

 

 「おじいさん!」

 

 ボーマン博士はペンダントをサリーに向けて投げ、ボーマン博士はそのまま怪物に放り投げられてしまった。ペンダントをキャッチしたサリーは泣きながら、

 

 「おじいさーん!!」

 

 怪物は紫色の電撃が迸った手でリジェネレーションキューブの端末に触れた。それを見たサリーは、

 

 「やめてー!!」

 

 その時、端末は紫色に発光し、宇宙船は紫色の光に包まれた。そして、宇宙船はそのままゲートを抜け、現代の地球にワープし、ワープする直前に宇宙船から紫色のコアが飛び出し、別に現れたゲートに吸い込まれていった。

 

 「ハァッ! ハァッ、ハァッ。 ハァッ。」

 

 夢から覚めたサリーは周りを見渡し、レオたちに助けられたことを思い出しながら、ほっと一息を付き、ペンダントを見た。

 

 「おじいさん…」

 

 目が覚めたサリーは一階に降りようとし、新聞を読んでいるバズは料理しているレオを見て、新聞を読んでいるバズはレオに、

 

 「なあ、レオ。」

 

 「なあに、バズ?」

 

 「まさか、あの子をこのまま匿うつもりか?」

 

 「しょうがないだろ! このまま放って置くわけにもいかないし…」

 

 その時、バズはレオに新聞を見せ付け、新聞にはサリーの写真が載っていた。

 

 「あの子、帝国から逃げた脱走犯なんだぜ。だとすると、これ以上、あの子を匿ったら、俺たちも同罪になる。さっさとあの子をどっかに行かせた方がいいぞ。」

 

 「ちょっと待てよ! バズ。 まさか、サリーを見捨てるのか!?」

 

 「俺たちは運び屋だ! これでもし俺たちも逃亡犯にされたら、今までの苦労が全てパァになる。これ以上厄介なことに巻き込まれるのは後免だぜ!

 それにお前の身体だって、あの子に会ってから、変な身体にされてしまったし。」

 

 「あれはサリーのせいじゃないよ! それにサリーのお陰で、ライガーだって相棒に出来たし。」

 

 「けど、あのライガーだって見たことないゾイドだし、どちらにせよ、彼女に会っておかしくなっているのは事実だ!」

 

 「で、でも…」

 

 「もし、これで俺たちも帝国軍に追われるようになったら、レオ。お前との縁も切るぞ。 親父さんも自分で探すんだな。とにかく今日の夜はあの子を何処かにやるか、ちゃんと考えるんだな。」

 

 「そ、そんな無責任な!」

 

 「じゃっ、俺は寝るからな。」

 

 「バズ!」 

 

 そう言うと、バズは自室に入った。

 

 「どうすればいいんだ。サリーにどう言えばいいんだ?」 

 

 落ち込むレオを見たサリーは部屋に戻り、暫く考え、レオとバズが寝るのを確認したサリーは気付かれないように家を出た。サリーはレオのいる家を見て、

 

 「ごめんなさい…」

 

 サリーはそのまま家から離れようとするが、目の前にビーストライガーが現れ、サリーの行方を遮った。サリーはライガーを避けて通りようとするも、ライガーはサリーを通させないようにした。

 

 「お願い… 通して。」

 

 しかし、ライガーはサリーを家から出てはいけないと言わんばかりに首を振った。

 

 「サリー。」

 

 その時、目を覚ましたレオがサリーのところに現れた。

 

 「レオ…」

 

 「ライガーは君を守ろうとしているんだよ。ライガーは君のペンダントの力で甦ったから、ライガーにとってはサリーが主人なんだからね。」

 

 申し訳なさそうな表情をするサリーを見て、レオは、

 

 「俺たちに迷惑をかけないように、家から出ようとしていたんだよね。 でも、そんなことしたら、君はあの帝国軍に捕まってしまうんだろ。 だったら、放っとけないよ!」

 

 「でも…」

 

 「それに、君にはまだ聞きたいことがあるからね。」

 

 「でも、これ以上あなたたちを巻き込むわけにはいきません。」

 

 「待って。」

 

 去ろうとするサリーにレオは右手で掴むが、

 

 「あ、ごめん。」

 

 

 「その手は…」

 

 「あ、そう、実は俺の身体…」

 

 レオが上着を脱ぐと、右腕だけでなく、右半身も金属化していた。それを見て驚くサリー。

 

 

 

 

 

 サリーはレオと共に家に戻り、レオはバズを起こして何故帝国軍に追われているのかをサリーに尋ねた。サリーは祖父と共に帝国、共和国どちらにも属さない移民船の船員で、夢で見た船の反乱のことを話した。

 

 「船の反乱の後、辺りが紫色に光って、気が付いた時にはそこに船はなく、お爺さんの姿もなく、私は荒れ果てた街の中で倒れていたんです。

 その後、私は必死になってお爺さんを探したんですが、何処にも手掛かりはなく、そもそもどうして私が地球にいるのかの記憶もないんです。

 お爺さんを探している時に、帝国軍の人に会って、お爺さんの手掛かりを探す代わりに軍の研究を手伝ってくれないかと頼まれ、私は帝国軍で研究を続けてたんですが… 

 帝国軍はお爺さんの研究を欲しがっていて、私はお爺さんを探すための囮として、今まで帝国軍のところで働かされ、多くのゾイドを戦争兵器に改造するための改造の研究をさせられました。私はゾイドを戦争のための兵器に使われるのが嫌になって、それで私…」

 

 「それで、帝国軍から逃げて追われるようになったっていうことなんだね。そのペンダントもお爺さんの?」

 

 「はい、ウォルター・ボーマンという科学者です。」

 

 「ボーマン博士… その人は俺も知っている。地球のZiフォーミング計画の中心人物だ。確か、汚染された地球を人間の住める星に戻そうって計画だ。

 けど、装置には何か重大な欠陥があったらしく、30年前地球に到着した第1世代の人間はその不完全な環境に順応できず、だから、今でもマスクが必要なんだ。不完全な環境が本来なら存在するはずのないジャミンガのような連中まで誕生させちまったんだ。

 だが、この星で生まれた俺たち第2世代はこの星の環境に順応できたお陰で、第1世代と違ってマスクは必要なくなったがな。

 しっかし、それにしても、怪物の姿をした人間が兵士を連れて反乱を起こすっていうのが、どうも胡散臭いな!

 しかも、その後、何がどうなったのかわからず、いつの間にか地球に着いていたなんてのも、どう考えてもおかしい話だぜ。

 オマケに第1世代の君がなんでいきなりマスクが必要なくなったんだよ? もしかして、その話って、全て嘘なのか?」

 

 「バズ! そんなこと言うなよ。サリーはきっとあの光を浴びたんだよ。ライガーを復活させ、ビーストライガーに進化させたあの不思議な光さ。あの光がサリーの身体にも何か特別な変化を与えたんだよ。」

 

 「どうだかね…」

 

 「ところで、サリー。その船で反乱を起こした人たちと怪物って一体何者なの?」

 

 「わかりません。私もあの人たちのことはよくわかりませんし、お爺さんでも、あの人たちのことは話さなかったのですから。

 ただ、わかることは自分たちは自分たち自身の神に従い、それ以外の人間と神を否定し、地球を支配するのは自分たちだと言っていました。」

 

 「神だって?」

 

 「な~んか、カルトっぽい連中だな!」

 

 「それに…」

 

 「それに?」

 

 「あの怪物には、何かとてつもない邪悪な感じがしました。 まるでこの全てを破壊するような邪悪な力を持つような… 私はそれが怖くなって何度も同じ夢を見るんです。」

 

 「もしかして、その怪物が反乱を起こした人たちの神なの?」

 

 「それはわかりません。けど、お爺さんはあの人たちが他の移民船も破壊するつもりだと知って、あの時、怪物に襲われる直前に咄嗟に船のコースを変更しました。」

 

 「君が地球に到着したのはいつかわかる?」

 

 「あの時、地球に来た時はわからなかったのですが、帝国軍にスカウトされて、そこから得た情報によると、おそらく1年前だと思います。」

 

 「1年前だって!?」

 

 「最初の移民船が到着したのは30年前だ。でも、どうしてそんな最近に?」

 

 「それもわかりません。」

 

 「事情はわからんが、それで、マスクが必要だったってわけか。やっぱりお嬢さん、第1世代の人間だったんだな。」

 

 「地球に到着した時はわからなかったんですが、帝国にいて情報を集めていく内にZiホーミングが失敗したということを知ったんです。 ただ、科学船に何があったかまでは……」

 

 それを聞いたレオは、

 

 「そうだ! サリーに見せたいものがある。もしかしたら君の乗っていた科学船の謎が明かせるかもしれない!」

 

 レオはビデオテープを出し、それをテレビに繋げた。それは地球を壊滅した地殻変動であるゾイドクライシスを中継していた。

 

 「世界の各地で頻発している大規模な地殻変動、そして未曾有の異常気象の原因は1週間前に宇宙から飛来した巨大な飛行物体の墜落と何か関連があるものとして、現在……」

 

 映像には空から無数のコアが振り撒いていた。

 

 「これは?」

 

 「100年以上前のニュース映像だよ。」

 

 「お前、いつの間にこんなものを……」

 

 「前にレアメタル回収のために立ち寄った時に見つけて修理したんだ。」

 

 「これって、確か100年以上前に地球を壊滅させたあのゾイドクライシスのことだよな?」

 

 「ああ、これに映っている宇宙から飛来したいくつもの流星と中継の言っていることが凄く気になっていて、もしかしてこれが科学船と関係あるんじゃないかと思って…」

 

 「とすると、その飛行物体はもしかして科学船のことか?」

 

 「多分ね。ただこれによると、装置を乗せた科学船は移民船が到着する100年も前、まだ汚染される前の地球に到着していたことになる。」

 

 テレビ中継を見たサリーは、

 

 「タイムスリップです! 恐らく船の反乱で起きたリジェネレーションキューブの端末の作動で、ワームホールが発生して科学船が時間を逆行して過去の地球に到着した可能性があります。 そして、降り注ぐ流星とは科学船に乗っていたゾイドコアのことでしょう…」

 

 「てことは何か? 科学船が過去の地球で装置を発動させたために地球を再生するどころか、その装置のおかげで逆に地球の壊滅を早めちまったってわけか!」

  

 「地球がこうなったのはお爺さんのせいじゃないんです!」

 

 「まあまあ、落ち着いて、サリー。でもこれで謎が解けたぞ。 

 過去の地球に来てしまった科学船のリジェネレーションキューブが反乱を起こした人たちが装置を発動させた影響でゾイドクライシスが起き、地球は不完全なZiホーミングの環境になってしまって、そのときに自然発生したゾイドもその環境に耐えられなくなって、生命を維持できず、この後、死に絶えて石化して地中に埋もれてしまったんだ。」

 

 「今じゃ、帝国も共和国もゾイドを掘り起こすのに躍起になってるからな。軍備を拡大するために。」

 

 「ですが、リジェネレーションキューブにはゾイドクライシスで壊滅した地球を正常化させる力を持っています。端末を全て正常に作動させれば、地球をゾイドクライシスが起きる前の元の星に戻すことが出来ます。」

 

 「じゃあ、お爺さんに託された使命はそのリジェネレーションキューブの端末の作動ってこと?」

 

 「はい、このペンダントにはそれを正常に作動させるための力を持っています。」

 

 「なるほど、帝国軍はそれを狙って……ねぇ、サリー。お爺さんが何処にいるかは知らない?」

 

 「いえ、あの反乱以来、お爺さんも姿も消え、お爺さんの手掛かりは今はありません。ですが…」

 

 サリーはペンダントを取り出し、ペンダントはオレンジ色に発光し、巨大な地球儀のようなホログラムが現れた。

 

 「驚いたな。こいつは地図なのか!? 光りの一つ一つがZiホーミングのための端末装置だと聞いています。」

 

 「地球中に散らばっているように見えるけど…」

 

 「Ziホーミングを正しく作動させるにはこの端末のある場所を訪れなければならないそうです。」

 

 「これだけ見ても、何処へ行けばわからないな。」

 

 「えぇ。」

 

 「行き当たりばったりなのは否めないが、その端末の場所が何処なのか、情報を集めればいいってわけか。

 一つでもわかれば、そこから他の端末の位置も特定できるかもな。」

 

 「ああ、お爺さんの情報だって見つかるかもしれない! なあ、バズ!」

 

 「ん? ああ、面倒なことに巻き込まれるのは後免だが、何か面白そうだし、乗り掛かった船だ。世界各地を回れば、もっといい儲け話もあるかも!?」

 

 「そういう意味じゃないだろ。」

 

 「いいってことよ! それで、お前がその子の側にいれる理由が見つかったわけだし!」

 

 それを聞いたレオは赤面し、

 

 「ば、馬鹿! 変なこと言うなよ!! バズ!」

 

 それを聞いたサリーはキョトンし、

 

 「どうしたの?」

 

 「あ、いや、こっちの問題ね。」

 

 「ようし、そうと決まれば、明日は忙しくなるぞ。明朝になったら、直ぐに荷物の準備だ!」

 

 バズは張り切ってそのまま寝床に入った。

 

 「俺たちもそろそろ寝るか。」

 

 「えぇ。」 

 

 

 

 

 

 

 帝国軍基地、兵士と作業員は発掘したゾイドの化石をかき集め、復元作業をしていた。その様子を年老いた人物と作業員が見ていた。年老いた人物は帝国の最高科学顧問のフランク・ランド博士だった。兵士はランド博士に説明し、

 

 「一度石化したゾイドを復元するわけですから、手間がかかるのは当然のことですが、 特に厄介なのは、このゾイドコアです。いわば、ゾイドの心臓部です。僅かなミスで全ての行程が台無しになってしまうので、作業には細心の注意を擁します。」

 

 「心配は要らん。その行程はワシが調整する。(だが、ボーマン博士が作ったリジェネレーションキューブとサリーの持つペンダントがあれば、その苦労も一瞬で終わるがな。)」

 

 「いかがなされました?」

 

 「いや……」

 

 「ランド博士、只今、リュック隊長とザナドゥリアス少尉が戻りました。」

 

 「そうか… では、2人を直ぐにこちらへ、」

 

 ユウトとリュック隊長はランド博士のいる部屋に入る。

 

 「失礼します。」

 

 部屋にはランド博士が座っていた。

 

 「よく戻ってきてくれた。ザナドゥリアス少尉、リュック隊長。 先程、君の報告は聞いたよ。

 ビーストライガーだそうだな。」

 

 「はい。」

 

 「確かに興味深いが、今さっき、そのライガーより強力なゾイドの化石が発見されたとの報告があり、その復元作業のため、私は手が離せん。

 引き続きライガーの鹵獲とサリー・ランドの奪還に専念してくれ。」

 

 「はい!」

 

 「ランド博士、でしたら、この私に!」

 

 「リュック隊長、君は例のライガーに敗北し、キャノンブルがかなり損傷を受けたそうじゃないか。 だとするなら、君に再びライガーと戦わせるのは酷だ。

 どうかな? サリーの捜索にはザナドゥリアス少尉に任せて、君には別の任務を与えよう。」

 

 それを聞いたリュック隊長は逆上し、

 

 「何故です! 私は特務機動部隊としてここまで働いたのですよ! なのにこんな小僧ごときに私の任務を奪うなんて!!」

 

 ランド博士は睨み付けるように言い、

 

 「口を慎みたまえ、リュック隊長。 彼は私の助手であり、養子でもある。

 確かに君の気持ちはわかる。元々孤児だった彼を優遇するのは不公平かもしれない。 だが、彼は天才なのだよ!

 頭脳、身体能力、全てにおいて完璧だ。僅か10歳で士官学校を出て、軍に入隊し、目覚ましい活躍を遂げ、私の作った耐Bスーツ無しでもゾイドに乗ることができ、今では摂政閣下直属の特務少尉でもある。

 私は彼の能力を見込んで、私が造ったハンターウルフ改を彼に与えたのだ。少しぐらい多目に見てやったらどうだ?」

 

 リュック隊長がチラッと横を見ると、ユウトは少し笑みを浮かべた。

 

 「う…ぐ… わかりました。では、私は次の命令が出るまでキャノンブルの調整を行います。では、失礼。」

 

 そう言うと、リュック隊長は部屋を退出した。ランド博士はユウトに、

 

 「気にするな。君が特別過ぎたのだよ。」

 

 「問題ありません。彼は少し爪が甘かったから、あのライガーに敗北したのです。」

 

 「やはり、私が見込んだだけのことはある。 孤児だった君を見た時から、君には凄まじい力を感じたよ!

 そして、私の見立て通り、君は目まぐるしい活躍を見せ、摂政閣下の信頼も得て、私のために働いてここまで来た。

 今となっては、私の子を越える程にまで行っている。ザナドゥリアス少尉、今後の君の活躍に期待しているよ。」

 

 「ありがとうございます。」

 

 「だが、サリー奪還の任務を与えた代わりにしばらくの間、彼女には会えないが…」

 

 「構いません。これも任務ですから。」

 

 「よろしい。」

 

 「では、失礼します。」

 

 そう言って、ユウトは退出した。リュック隊長はビーストライガーとの戦いで負傷したキャノンブルを見詰め、

 

 「いくら、帝国軍の中で最も天才と言われているとはいえ、あんな小僧ごときに遅れを取ることになるとは! 見ていろ、必ずこの借りは返してやる!」

 

 バズートルの調整を行っているシェル軍曹の元にユウトが現れ、

 

 「こ、これは、ザナドゥリアス少尉!」

 

 「シェル軍曹、今回のサリー奪還作戦にあなたも協力していただきたい。」

 

 「というと?」

 

 「サリーがビーストライガーと共に逃げた者の中に軍にちょくちょく顔を出している運び屋のバズ・カニンガムという男がいることを確認した。

 その男に関する情報はあなたの方が一番詳しい。その者の在住を私に教えてくれませんか?」

 

 「わかった。出来るだけのことはする。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 バズは帝国軍の手から逃れるために家を出る準備をして荷物の整理をした。そんなとき、レオとサリーと一緒に来て、

 

 「バズ、俺、食糧調達のために近くの商店街で買いにいくよ!」

 

 「長旅になる可能性があるから、出来るだけ大量に買っとけよ!」

 

 「わかってるよ。後、サリーも一緒についていきたいって言ってるけど、いい?」

 

 「助けてくれたお礼に私もお手伝いしたいんです。」

 

 「別にいいけど、その子、帝国の脱走犯だからな。絶対に帝国軍に見つからないようにしろよ!」

 

 「やった! じゃ、行こう! サリー。」

 

 「ええ。」

 

 レオははしゃいでサリーの手を掴み、そのまま出掛けていった。

 

 「あいつ、あの子と会ってから、何か随分変わった気がするが、ま、いいか。」

 

 その時、

 

 プルルルル、

 

 「なんだ? まさか、こんな時に依頼か? 勘弁してくれよ。こっちはそれどころじゃないんだ。 はい、 あんたは…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 レオとサリーは近くの商店街に着き、歩いていった。サリーは平和に人々が行き交う商店街を見渡し、嬉しそうに見ていた。

 

 「こういうところは初めて?」

 

 「ええ、帝国軍にいた時は戦争に使うためのゾイドの研究ばかりされていたので、こんなに平和な街に来るのは初めて。」

 

 「良かった。ここは第一世代と第二世代の人々が行き交っているところだから、色々あるんだよ。」

 

 「レオって、結構物知りなのね。」

 

 それを聞いたレオは赤面し、

 

 「え、そ……そうかな?」

 

  

 その様子をマントで全身を顔を隠したユウトは、

 

 「見つけた。」

 

 ユウトは2人に近付き、

 

 「君、重たそうだね。僕も手伝おうか?」

 

 「え、いいんですか? ありがとうございます!」

 

 「そんな、悪いよ。」

 

 「いいよ。どうせ、僕は暇だし。」

 

 「優しいんですね。あなたはなんて名前なんですか?」

 

 「名乗る程の者でもないよ。」

 

 ユウトはそのままレオとサリーと一緒に同行し、家までついていった。

 

 「ただいま、バズ、買ってきたよ!」

 

 「あ、ああ、お帰り……」

 

 その時、現れたバズは何か焦ったかのような素振りをしていた。

 

 「どうしたの? バズ。」

 

 「いや、何でもない。」

 

 「何でもないって、本当に何でもないの?」

 

 「何でもないかと言えば、何でもないのだが……」

 

 「どうしたんだよ? バズ。」

 

 その時、突然帝国軍兵士が現れ、銃を突き付けてきた。

 

 「帝国軍!? どうしてここが!」

 

 「きゃあぁー!!」

 

 サリーの悲鳴と共にユウトはマントを取り払い、瞬時にサリーを捕らえ、レオに拳銃を向けた。

 

 「お前、帝国軍だったのか!!」

 

 「そうだ。僕は帝国軍のユウト・ザナドゥリアス少尉。」

 

 「ユウトさん!?」

 

 「久しぶりだね、サリー。 シェル軍曹に協力して君の居場所を探りだし、待ち構えたが、思ったより簡単に罠に引っ掛かってくれたね。」

 

 「サリーを離せ!」

 

 レオはワイヤーを取り出そうとするが、

 

 「おっと、そんなことしたら、君の友達の安全は保障出来ないよ。」

 

 帝国軍兵士はバズにも銃を突き付け、バズは両手を挙げた。

 

 「レオ、すまねぇ。」

 

 「さあ、あのライガーも渡すんだ!」

 

 「ライガー? ビーストライガーのことか。ライガーを渡してどうするつもりだ?」

 

 「君にそれを知る権利はない。さあ、大人しくライガーを渡すんだ。」

 

 その時、レオの左腕がオレンジ色に光り、同時にビーストライガーが家の壁を突き破って現れた。レオはそれを逃さず、ワイヤーで天井の証明を落とし、ユウトはその衝撃でサリーを離した。レオはすかさずサリーを抱き抱え、バズもその隙に逃げ、車に乗り、レオはサリーを車に乗せ、レオはライガーに乗ってそのまま逃走した。それを見たユウトは、

 

 「くそ、逃がしたか。思ったよりやるようだな。シェル軍曹、北方面に逃げた。あなたはそこで待機してくれ。僕はハンターウルフ改で奴を迎え撃つ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 家から脱出したライガーとバズの車は全速力で走り去り、街から出た。その時、

 

 ズドン! ズドン!!

 

 何者かがライガーとバズの車に向かって砲撃してきた。急停止するライガーとバズの車、

 

 「敵? どこだ!」

 

 レオが辺りを見渡したその時、地中から五体のバズートルがライガーの前に現れた。中央のバズートルにはシェル軍曹が乗っていた。

 

 「無事に通れると思うなよ?」

 

 「あれは帝国軍のバズートル!」

 

 ズドン! ズドン!

 

 シェル軍曹率いるバズートル部隊は対空レーザー砲とローテーションミサイルをライガーに向けて発射した。ライガーはそれらを全て避ける。

 

 「何とか避けられたけど、あれを突破しないと先には進めない。」

 

 その時、ライガーが何か言いたいように頷き、

 

 「そうだな、行くぞ、ライガー! ビーストライガー、進化 解放! エヴォブラストー!!」

 

 エヴォブラストしたライガーは真っ直ぐシェル軍曹のバズートルに向かっていった。

 

 「たかが、民間人ごときがこのバズートルを甘く見るなー!!」

 

 ローテーションミサイルを撃ち込み、それを避けながら近付くライガー、

 

 「ビーストオブクロー!!」 

 

 ライガーの攻撃がバズートルに直撃するが、バズートルの装甲はライガーの攻撃を寄せ付けず、ライガーの攻撃を跳ね返した。

 

 「なんて硬い装甲なんだ!」

 

 「今度はこっちの番だ!」

 

 「シェル軍曹、そのライガーの相手はこの僕だ。手出しするな!」

 

 その時、突然ライガーにガトリング攻撃が直撃した。突然の攻撃に怯むライガー、

 

 「ウワァッ!! また敵? 今度はどこだ?」

 

 その時、レオの目の前にユウトの乗るハンターウルフ改が現れた。 

 

 「おいおい、あれは帝国軍最強のハンターウルフじゃねぇか!」

 

 「この僕とハンターウルフが相手だ!」

 

 「さっきのあいつか。望むところだ。行くぞ、ライガー!!」

 

 ガオ~!!

 

 「ビーストオブクローブレイク!!」

 

 ビーストライガーはハンターウルフ改に向かって再び攻撃しようとするが、ハンターウルフ改はすかさず後ろに向き、後ろ足でビーストライガーを蹴り倒した。ライガーは怯まず、再びハンターウルフ改に向かうが、ハンターウルフ改はライガーの頭上にジャンプし、背後に立ち、ガトリングでライガーに撃ち込んだ。

 

 「ぐ、グワァッ!」

 

 「なるほど、確かにそのライガー、性能はいいね。博士があれほど興味を持つのも納得だ。

 けど、乗っている君は大したことないね。君じゃ、そのライガーの力を引き出すことは出来ない。」

 

 「何!?」

 

 追い討ちをかけるかのようにガトリングを撃ち込むハンターウルフ改、ビーストライガーはその攻撃を喰らって倒れてしまう。

 

 「レオ!」

 

 「くそ、負けてたまるか! 行くぞ、ライガー!! ビーストオブクローブレイク!!」

 

 ユウトはやれやれした表情をし、ハンターウルフ改はさっとビーストライガーの攻撃を避け、ソニックブースターで加速し、ガトリングを撃ち込みながら、前足の爪でビーストライガーを斬りつけた。その凄まじい攻撃で倒れるビーストライガー、

 

 「グワァッ!!」

 

 「ハァ~、君ごときでは僕のハンターウルフのマシンブラストを使うまでもない。

 いい加減、サリーとライガーをこちらに渡したらどうなんだ? これ以上戦闘を続ければ、君の命は保障出来ないよ。」

 

 「何度いっても、サリーとライガーは絶対に渡さない!」

 

 「ハァ、なら、君にチャンスを与えてやろう。」

 

 「チャンス?」

 

 「帝国軍への入隊だ。君を僕同様に博士の助手として推薦してあげるよ。そうすれば、君の出世は保証できるし、ライガーもずっと君の側にいられる。 悪い話ではないだろ?」

 

 それを聞いたバズは、

 

 「おい、マジか! 聞いたか? レオ。 帝国軍に入れば、運び屋より金たっぷり入るぜ! 俺たちの罪も帳消しになるし、こんないい話ないぜ。」

 

 しかし、レオは、

 

 「駄目だ。俺には行方不明の父さんを探すということがあるように、サリーには行方不明のお爺さんを探し、端末を作動するという大事なことをしなければならないんだ。 それに俺はライガーを戦争の道具になんかしたくない!!」

 

 ガオ~!!

 

 ライガーはそれに応えるかのように咆哮を上げた。

 

 それを聞いたユウトは、再びため息を付き、ハンターウルフ改はソニックブースターで加速してビーストライガーに襲いかかり、一気にライガーの身体を押さえ込んだ。

 

 「ウワァッ!!」

 

 「レオ!」

 

 「出来れば、こんな真似はしたくなかったけど、仕方ない。君には痛い目に遭わなければならないようだな。 覚悟しろ!」

 

 「レオー!!」

 

 ハンターウルフ改が前足の爪でライガーのコクピットを破壊しようとしたその時、突然コクピットから緊急通信が来た。

 

 「ん? 博士からの緊急通信だと!? はい。」

 

 「ザナドゥリアス少尉、至急こちらに戻ってくれないか。」

 

 「何故です? 目の前にライガーがいるのですよ!」

 

 「実はある巨大ゾイドの化石の一部の発掘の最中に、共和国軍が目をつけて、その襲撃を受けているのだ。

 私の護衛の軍もかなり苦戦しているのでな。君の力が必要なのだ。」

 

 「別に私でなくとも、彼女や彼がいるのでは!?」

 

 「彼女は別の地区での発掘作業に協力していて、彼は今、連絡が取れない状況でな。 君が一番適任なんだよ。」

 

 「しかし、このままライガーを野放しにするわけには…」

 

 「ザナドゥリアス少尉、今はこのゾイドの発掘が先だ。 それに君の腕と私の造ったハンターウルフ改の性能を考えれば、そのライガーの性能など、たかが知れている。 ライガーの鹵獲はその後で十分だ!」

 

 「わかりました…」

 

 ユウトは渋々ながらも通信を切り、

 

 「運が良かったようだな。 だが、次はこうはいかんぞ! 今度はそのライガーをスクラップにしてでもサリーと共に奪い返してやる!

 シェル軍曹、博士からの緊急指令で、僕は一旦離脱する。後は任せた。」

 

 そう言うと、ハンターウルフ改はそのまま立ち去った。

 

 「お、おい、待て! まあ、いい。さっきの攻撃であのライガーももうボロボロだろう。 これで終わりにしてやる。

 制御トリガー解除、バズートル、兵器 解放! マシンブラストー!! アバランチファイヤー!!」

 

 マシンブラストしたシェル軍曹のバズートルはA-Z680口径バズーカ砲が現れ、ライガーに向けて砲撃した。ライガーはその攻撃を喰らい、爆風に包まれた。 

 

 「レオー!!」

 

 「木っ端微塵に吹き飛んだか。」

 

 しかし、その爆風からライガーが現れ、シェル軍曹のバズートルに向けて攻撃してきた。

 

 「ウォッ!?」

 

 「ビーストオブクローブレイク!!」 

 

 ライガーの攻撃がシェル軍曹のバズートルに直撃した。

 

 「やったか?」

 

 ライガーの攻撃を喰らったバズートルは倒れ、そのまま機能停止した。

 

 「今だ! バズ。 今のうちに!」

 

 「あ? ああ、そうだった! お嬢ちゃん、しっかり掴まっていろよ!!」

 

 バズはこの隙に車を動かし、隙のできたバズートル部隊の包囲網から脱出していった。他のバズートルもバズの車とライガーに砲撃するが、ライガーはその砲撃を全て受け止め、そのままバズの車と共に逃げていった。

 

 「くそ、動け、動くんだ! バズートル! ち、油断があったか。」

 

 ボロボロながらもバズの車と一緒に走るライガー、バズはがっかりしたように、

 

 「たく、せっかくいい儲け話だったのに、結局これで俺たちも帝国軍の逃亡犯にされちまったぜ! これで俺たちの人生は何もかもおしまいだ。」

 

 「しょうがないよ! あのまま帝国軍に引き渡したら、ライガーとサリーは何されるかわからないし。」

 

 「レオ、ホントにいいの? 私のために…」

 

 「いいよ。君には大事なお爺さんを捜すことと端末を正常に作動しなければならないという大事なことがあるからね。

 俺が責任を持ってお爺さんのところへ連れていってあげるよ。だって、俺たち運び屋だろ。」

 

 「レオ…」

 

 追われるという形になっても笑顔を見せるレオを見たサリーは少し笑みを浮かべた。

 

 To be continued




 次回予告

 帝国軍の謎の少年ユウトの操るハンターウルフ改に敗北したものの、何とか脱出することに成功したレオたち、レオたちは帝国軍の手から逃れるために共和国領を目指し、そこにアイセルと名乗る女性考古学者と出会う。
 しかし、そこにリュック隊長率いる帝国軍が再び現れ…

 次回

 「内に秘めた想い」

 走り抜け、ライガー!!

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