ゾイドワイルドクロス アナザーZERO 作:オーガスト・ギャラガー
ゾイドが生息する惑星Ziが滅亡の危機を迎え、そこに住む人類は第二の故郷として地球を目指すが、あるトラブルにより、ゾイド因子が暴走し、それによって不慮のタイムワープを起こし、21世紀の地球に不時着し、地球にゾイドが現れ、ゾイドによる破壊と度重なる地殻変動で地球は一度滅びた。
サリーという謎の少女が持つペンダントの力によって復活し、更に進化を遂げた伝説のライジングライガーを相棒にした少年レオは強敵セードとジェノスピノを打ち破り、更にはジェノスピノ以上の力を持ち、その後は帝国の反乱組織真帝国を壊滅させた。
しかし、密かに帝国を牛耳り、帝国の反乱を引き起こしたプライド元摂政がゼロメタル帝国を立ち上げ、その皇位継承者となったユウトがオメガレックスで帝国を襲撃したが、それも破り、ゼロメタル帝国の勢力を大きく落とした。だが、それは同時に新たな絶望の始まりだった。
共和国第二の首都ニューホープ、ツガミ大尉とハント大佐はユウトの正体を探るため、取り調べのために彼を共和国に搬送させることをギャレット大将を通じて、ハワード宰相ら帝国上層部に願い出た。
当初、帝国上層部は反対の意を示したが、未だ戦力及び国家の素性が未確認のゼロメタル帝国に関する重要な情報が手に入るために今は死刑にすべきではないというギャレット大将の説得もあり、帝国上層部は渋々ながら、要求に飲み、ユウトはニューホープの軍研究所に搬送された。
「ユウト・ザナドゥリアス元帝国軍少尉、10年前、元帝国軍科学顧問だったランドにより、メルビル殿下と共に孤児院から拾われ、帝国軍に入隊。
その後、メルビル殿下と共に士官学校を卒業した後、元摂政プライド直属の軍人になり、ハンターウルフ改を与えられる。
しかし、ランドとシーガルによる真帝国宣言による反乱に加わり、真帝国の最強戦力であるオメガレックスのライダーに指名され、共和国侵攻を謀ったが、その途中に謎の暴走を始め、ネオヘリックの大半を破壊したが
バルディー・サンダーとマリアナ・エバンズ元帝国軍中尉の乗るワイルドライガーガンナーに敗れ、消息不明になったが、どういうわけか、プライドが建国したゼロメタル帝国の元にいてしかも皇位継承者とされ、オメガレックスで今度は帝国侵攻を謀ったが、これも失敗に終わり、捕虜になって今に至る。
現在、彼のことについて判明しているのはこれだけだ。」
「一番知るべきはそもそもこの男が何処の出身か、本当に第二世代か、何故孤児院に入れられたことだ。」
「同じ孤児院に入れられたメルビル殿下は帝国のイヴィル先帝陛下の第一皇女だということが判明したが、彼にはその出生に関するデータが全くない。」
「ハワード宰相の話によると、メルビル殿下は元摂政プライドの策略により、孤児院に入れられたと聞くが、この少年も同様に入れられたということか?」
「だが、それ以前に彼が帝国にいたというは帝国で判明している情報でも、記録がない。もっと有力なデータはないのか?」
「プライドの別荘はネオヘリック襲撃事件の際に破壊されたため、一切の情報はない。」
「とすると、残りは帝国領に残っているランドの研究所から割り出すしかありませんな。」
「しかし、その場所が……」
「私が引き受けます。元々この任務は私が考案したものですから。」
「わかった…任せよう。」
青いティラノサウルス型ゾイドを駆るシーザーという人物に助けられたレオたちはシーザーに連れられ、ゼオルやフィオナたち同様、アドリア王国領に入っていった。
アドリア王国領は旧オーストラリアに位置する場所で、そこは帝国、共和国では禁制地区とされたゼロメタル帝国領と違い、帝国、共和国が踏み入れていない未開の力とされていて、そして、バイザーもコクピットも帝国、共和国のエンブレムもない多種多様な野生ゾイドが生息している光景にレオたちはゼオルたち同様、驚きを隠せなかった。だが、レオとサリーはその光景に嬉しさも感じていた。
地下都市に入ると、そこには多数のロボットがゾイドの管理及び街の建築等をおこない、ある場所に出向くと、そこにゼオルとフィオナたちがいた。
「メルビルさん、無事だったの!」
「サリー、あなたも。」
青いティラノサウルス型ゾイドからオレンジ色の光が現れ、その光が小型のティラノサウルス型ゾイドになり、更に液体金属状に変化してシーザーの姿に変身した。
「彼らは私たちが保護している。何しろ、彼はゼロメタル帝国を倒すために我々に協力してくれたアーサー・ランスロットの息子だからな。」
「ところで、お前たちは一体何者なんだ? 人間ではないことは間違いないが、しかも、その姿は何だ……? ジャミンガとは違うようだが…」
「我々をゼロメタル帝国の下僕に成り下がった憐れなゾイドと一緒にして欲しくないですな。」
「さっきの融合のようなものといい、その小型ゾイドの姿…まさか、君たちは伝説のオーガノイドなのか!?」
ボーマン博士のその言葉に一同は驚愕した。
「オーガノイドって…まさか、古代ゾイド人が築いた時代にいたあのゾイドのことか!? しかし、そのゾイドは全て絶滅したはずでは……」
「正解であって間違いである。何故なら、我々は進化したオーガノイド、即ちヒューマンオーガノイドなのだ。」
「ヒューマンオーガノイド……」
「そう、そしてこのゾイドは私の分身であるティラノサウルス種のゼノレックス。最もあなた方のよく知っているデスレックス及びオメガレックスとは異なるティラノサウルス種ですが……」
「君に助けてもらったときにも、君からは敵対心は感じなかったけど、君たちは俺たちの味方なの?」
「最初に言っておきますが、我々はあなた方の敵ではありません。我々はかつて我々が封印した邪神、ZGを復活させようとするゼロメタル帝国の邪悪な野望を阻止するために戦うものです。」
「お前たちが敵か味方はさておき、色々聞きたいことはあるな。俺の親父を知っているようだが、一体どこまで知っている? それに親父がゼロメタル帝国のメンバーってのはどういうことだ?」
「え、ゼオルのお父さんがゼロメタル帝国…」
「それは……」
その時、アドリア王国の地下都市内全域に警報が鳴った。シーザーとレオたちは司令室に入り、司令室にいるロボット兵たちが敵の正体を探っていた。
「解析入リマシタ。D因子ヲ持ッタゾイドノヨウデス。」
「D因子? まさか…さっきのゼロファントスか!?」
「イエ、ゾイド因子ダケデナク、遺伝子構造モDト酷似シテイルソウデス。」
「Dと遺伝子情報が酷似……コバたちが行動を起こしたということは…やはり、ZGは復活したのか!?」
映像が映し出されると、そこにはアドリア王国領のアダマン領域の南に位置する森で、そこでは何か巨大な存在が動くごとに森が次々と山火事のように焼かれていった。
そして、その火で崩れた木々が倒れると、灼熱の中からある巨大な存在姿形がはっきりと映り、それを見たレオたちは驚愕した。
「そんな……まさか、あれは……!」
現れたのは全身から炎を吹き出し、全身のカラーリングが赤く染まったジェノスピノだった。
「ジェノスピノ! やはり、また復活したのか。」
「しかも、前と違い、全身が赤くなってるぞ! 一体どうなっているんだ?」
赤いジェノスピノを見たサリーとメルビルは丸でおぞましいものをみるかのような恐怖した表情をし、同時にレオの左腕も赤いジェノスピノに反応するかのように本人の意思とは関係無しに震えた。
「な、何……あれ…怖い。」
「この震え……あのジェノスピノから何か、とてつもない邪悪な力を感じる。」
赤いジェノスピノが歩いて、野生ゾイドが逃げ惑う中、ジェノスピノの前に自分たちの領土を守るかのように通常種のデスレックスとグラキオサウルスが立ちはだかった。2体は果敢に赤いジェノスピノに立ち向かうが、ジェノスピノは2門のロングキャノンをグラキオサウルスに放ち、グラキオサウルスは一瞬で撃破されてしまった。
グラキオの仇を討つかのようにデスレックスが噛み砕こうとするが、ジェノスピノは怯まず、デスレックスに火炎放射を放ち、デスレックスはその火炎に包まれ、徐々にアーマーが溶解していき、苦しんだが、その炎を障害にも利用したジェノスピノがその隙にデスレックスの首に噛み付き、そのままデスレックスの首をへし折った。
「キャアァ!」
その惨状を見て思わず目を瞑るサリー、赤いジェノスピノはその後も周囲に火炎放射を放ち、野生ゾイドも関係無しに目の前にあるものを焼き払う。
ジェノスピノの行動を阻止するために地下都市からバイザー無しに武装されたスナイプテラとクワーガが出撃し、ジェノスピノに対し、一斉射撃を浴びせたが、ジェノスピノは全くの無傷で、スナイプテラとクワーガの存在に気付き、ヘッドキャノンとソーザーバルカンで次々と撃墜されていった。そして、スナイプテラとクワーガが全て撃破された後、ジェノスピノは野生ゾイドにも手を出し、火炎放射で焼き殺していった。その様子に耐えられず、顔を両手で覆うサリーを見たレオはそっと司令室から出た。
「くっ、」
「一体何なんだ? ZGでないゾイドが何故、Dと同じ遺伝子構造を……」
「オソラク、Dの持つ直接なD因子ヲソノ身に取リ込ンダ存在と思ワレマス。」
「ということは、コバたちが行動を起こすようになったのは、あのジェノスピノが原因か!?」
その時、映像にライガーが現れ、ジェノスピノの前に立ちはだかった。
「待て、セード! お前は何故、人とゾイドを殺す? こんなこと、何の意味もないはすだ!」
「あのバカ、何やってんだよ!」
「応えてくれ! セード。」
しかし、ジェノスピノのコクピットにいるセードは以前オメガレックスが暴走した時に変貌したユウトに似たおぞましい姿になり、レオの呼び声に一切応じる様子はなく、その目は正気を失っていた。
「ウウ、ウウ……コワス、コワス。ジェノスピノ、マシンブラスト。」
ただ、本能で暴走しているようなセードがマシンブラストの言葉を挙げると、ジェノスピノはマシンブラストを発動し、アーマーをしならせ、展開したジェノソーザーを振りかぶり、ライガーを斬り刻もうとしたその時、アーサーがライガーにぶつけ、ジェノソーザーによる攻撃を回避した。
「ゼオル、アーサー。」
「全く、いくら、あのジェノスピノと因縁があるからといって、単身で立ち向かうのは自殺行為にも程がある。
おそらく、今のあいつは前よりもパワーアップしているかもしれん。同時攻撃で奴を倒すぞ。」
「わかった。」
「アーサー、進化 解放! エヴォブラストー!!」
「ライガー、進化 解放! エヴォブラストー!!」
「グングニル!」
「ライジングバーストブレイク!」
ライガーとアーサーのブレードが同時にジェノスピノをとらえるが、ジェノスピノはライガーとアーサーのブレードを同時にジェノソーザーで受け止め、そのまま吹っ飛ばした。
「ぐっ、 まさか、ここまでとは!」
「おいおい、2体のライガーによる同時攻撃が効かないなんてヤバいんじゃないか!?」
「なら、俺たちがやる!」
バズの勝てる気がしないような発言に異を唱えたバルディーとマリの乗るワイルドライガーガンナーがいつの間にジェノスピノの前に現れ、その横にはパキケドスBRもいた。
「いくら、更にパワーアップしたからって、俺のガンナーとパキケドスの砲撃まで同時には耐えられないだろう。」
「誰が俺のガンナーよ! バルディー、ガンナーは私たちのライガーでしょ。」
「まあ、そう固いこと言うなよ。」
「とにかく、目の前の敵を倒すわよ!」
「おう! ガンナー、進化 解放! エヴォブラスト-!!」
「パキケドス、進化 解放! エヴォブラスト-!!」
「食らえ~!!」
エヴォブラストしたワイルドライガーガンナーとパキケドスがジェノスピノに向けて一斉に砲撃したが、ジェノスピノはジェノソーザーを思いっきり振り回し、その砲撃を全て受け止めてしまい、ジェノソーザーも全くの無傷だった。それを見てバルディーたちも驚きを隠せなかった。
「うっそだろ、おい。あの砲撃を封じただと!? ガンナーの砲撃はオメガレックスの装甲すら破壊する威力だぞ!?」
ワイルドライガーガンナーとパキケドスの方を向いたジェノスピノはロングキャノンを放ち、ガンナーやパキケドスも同様に吹っ飛ばしてしまう。
「つ、強すぎる! ネオゼネバス戦の時もそうだったが、こいつの強さの源は一体何だ? 単に性能を向上させただけとは思えないが……」
「コワス、コワス……」
邪魔者はいなくなったかと言わんばかりにジェノスピノの矛先は再びライガーとアーサーに向け、ジェノソーザーを振り回し、同時に2体を斬り刻もうとしたその時、シザース形態になったゼノレックスが現れ、両シザースでジェノソーザーを防いだ。
「シーザーさん!」
「ここは私が引き付ける その隙に君たちは一旦離れろ!」
「でも!」
「レオ、こいつの言う通りだ。今はあいつに任せよう。」
ゼノレックスと融合しているシーザーがライガーとアーサーがその場から離脱するのを見て、ジェノスピノを逆に押し倒そうとするが、ジェノスピノは全く押し倒される気配がなく、そればかりか、逆にゼノレックスが押さえれていた。
「ぐっ、く……」
それに耐えようとするゼノレックスだが、ジェノスピノはその隙にゼノレックスに火炎放射を放ち、更にロングキャノンまで放ってゼノレックスはそれに押し負けてしまった。
「ぐっ!」
「シーザーさん!」
「おいおい、あのジェノスピノ、ネオゼネバスの時とは比べ物にならないくらい強くなってるぞ!」
「どうやら、こいつは本気でやらないとまずいようだ。ゼノレックスシザースXA!」
ゼノレックスと融合しているシーザーの掛け声と共にゼノレックスシザースは白いカラーリングに変わった。
「グオォ~!!」
ジェノスピノは構わず、ゼノレックスに向かったが、ゼノレックスはジェノソーザーを捕らえ、さっきと違い、ジェノスピノの動きを完全に抑えた。
「な、何だ? 色が変わっただけじゃなく、さっきより強くなっていないか?」
それまで苦戦を強いられていたゼノレックスシザースの力はジェノスピノの力に匹敵するように見え、両者共に一歩も譲らない形になっていた。
ジェノスピノは再び火炎放射とロングキャノンを放とうとした時、ゼノレックスはすかさず衝撃砲で迎撃し、それまで無傷だったジェノスピノがようやく怯み、ゼノレックスは直ぐ様、その場から離れた。
「我ノ邪魔ヲスル者ハ全テ排除スル。」
「この声は……ジェノスピノや乗っているライダーから、本人の意思が感じられない。やはり、オリジナルのD因子を取り込んでその力に耐えられずに破壊本能だけを持った暴走形態ということか。」
ジェノスピノはロングキャノンをゼノレックスに放つが、ゼノレックスはフリーラウンドシールドで防ぎ、ジェノスピノに突進してアサルトエクスシザースで襲いかかったが、ジェノスピノはジェノソーザーで防ぎ、押し返した。ゼノレックスは衝撃砲を放ちながら突っ込むが、いずれもジェノソーザーを回転させたシールドで防がれた。パワーアップ形態のXAモードになってジェノスピノとまともに渡り合えても、それでもジェノスピノを倒せる程にはなっていなかったのだ。
「これもD因子による力か……もし、こいつが更に暴れると、我々がようやく封印させたZGの復活を早めてしまう。何とかしなければ……」
ジェノスピノがジェノソーザーで斬り刻もうとしたところをゼノレックスが両シザースで捕らえるが、ジェノスピノはパワーに有無を言わせ、ゼノレックスを後退させていった。
ゼノレックスも負けじとジェノスピノを押し返そうとするも、徐々にパワーが落ち、ゼノレックスシザースの色が白から元の色に戻っていった。
しかし、その瞬間、体制を立て直したワイルドライガーガンナーのミステルテイン砲が直撃し、ジェノスピノは後退した。
「よし、ようやく一発かましたぜ!」
だが、ガンナーのミステルテイン砲をまともに食らったにも関わらず、ジェノスピノはようやくアーマーに傷がついただけだった。
「マジかよ。」
ジェノスピノが再びゼノレックスに向かって突進するが、ライガーとアーサーが咄嗟にその足を止め、一時、動きを抑えるが、ジェノスピノはライガーとアーサーの制止にも関わらず、徐々に進んでいき、そこから脱するのは時間の問題となった。
「頑張れ、ライガー!」
「くっそ、何てパワーだ!」
「一か八かだが、やってみるしかない。」
ゼノレックスの身体からシーザーがオレンジ色の光となって出た後、ゼノレックスはシザース形態から通常に戻り、その後、再びオレンジ色の光となったシーザーがゼノレックスに宿ると、今度はバスター形態になった。
「ゼノレックスバスターxA!」
シーザーの掛け声と共にゼノレックスの色が今度は黒に変わり、両バスターがジェノスピノに向け、照準を合わせた。
「喰らえ、アサルトエクスバスター!!」
以前、ゼロファントスダークスを撃破したときより数倍の威力がジェノスピノに直撃し、ジェノスピノはその威力で数メートル後退し、アーマーの一部が剥がれた。しかし、ゼノレックスバスターは一発撃っただけで、色が黒から元の色に戻っていった。
「ゼノレックスバスターXAの最大火力を持ってしても、ダメージを与えるのがやっとなのか。」
「ウウウ…マタ、数千万年以上前の時のようにワレノ邪魔ヲスルノカ。」
ジェノスピノが尚も攻撃しようとしたその時、コクピットの中のセードが突然、目が正気に戻り、自分の右腕を握り、同時にジェノスピノの動きも止まった。
「グウゥ……」
「俺の身体に宿るD因子、俺に従え! 俺の身体を勝手に使うな。お前の力は俺のものだ!」
コクピットの中でセードが自分の右腕を押さえつけ、丸でその右腕に宿る力と戦っているようで、同時にジェノスピノも自分の中にある何かと戦うようにもがき苦しんだ。
そして、暫くすると、ジェノスピノは周囲に火炎放射を放ち、そのまま姿が見えなくなり、その炎が消えた後には既にジェノスピノは地面を掘り進んで姿を消していた。それを見て唖然とするレオたち、
「一体何だったんだ?」
「以前、ユウトとオメガレックスが暴走したときのようにも見えるが……少し違うような…」
「ゼロメタルめ、また、他の奴らを利用したのか! くそっ、このままでは……」
同時刻にツガミ大尉が帝国領にあるランドの研究所が全て何者かに破壊されていたため、やむなくニューホープの基地に戻った時、ハント大佐ツガミ大尉の元を訪れた。
「どうだった?」
「残念ですが、既に研究所はプライドによって全て破壊されてたいました。これで彼に関する情報は1つも手に入りませんでした。」
「実はこちらにも問題が…」
「何があったんです?」
「彼が目覚めたんです!」
「彼が? あの昏睡状態から目覚めたのですか!? しかし、一体どこに問題が?」
「それが……」
基地の医務室で目覚めたユウトは丸で記憶を失ったかのように状況を把握出来ないでいた。
「ここは何処なの? どうして、僕はここにいるんだ?」
To be continued
次回予告
アドリア王国を襲撃したジェノスピノを何とか退けることに成功するも、今までとは比べ物にならないくらいパワーアップしたジェノスピノに危機感を感じたシーザーはレオたちにゾイドクライシス後の世界に何が起こったのか、そしてゼロメタル帝国が復活させようとしている邪神の正体を伝えた。
一方、昏睡状態から目覚めたユウトが記憶喪失になったことで、ゼロメタル帝国に関する有力な情報が手に入らなくなったツガミ大尉はハント大佐にある提案をした。
次回「ゾイドクライシスの謎」走り抜け、ライガー!!