ゾイドワイルドクロス アナザーZERO   作:オーガスト・アベラス

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 ゾイド、それは銀河の彼方の惑星に生息し、金属の肉体と動物の本能、自ら戦う意思を持つ金属生命体である。
 ゾイドが生息する惑星Ziが滅亡の危機を迎え、そこに住む人類は第二の故郷として地球を目指すが、あるトラブルにより、ゾイド因子が暴走し、それによって不慮のタイムワープを起こし、21世紀の地球に不時着し、地球にゾイドが現れ、ゾイドによる破壊と度重なる地殻変動で地球は一度滅びた。
 サリーという謎の少女が持つペンダントの力によって復活し、更に進化を遂げた伝説のライジングライガーを相棒にした少年レオは強敵セードとジェノスピノを打ち破り、更にはジェノスピノ以上の力を持ち、その後は帝国の反乱組織真帝国を壊滅させた。
 しかし、密かに帝国を牛耳り、帝国の反乱を引き起こしたゼロメタル帝国の神官プライドが遂にゼロメタル帝国の絶対神にして皇帝であるデスザウラーの分身、ディアベル・ギャラガーと古の皇帝龍ゼログライジスを復活させてしまう。 更なる絶望を迎えたレオはゼロメタル帝国にどう立ち向かうのか!?


第55話「父の足跡」

 ゼロメタル帝国帝都オグドロスの宮殿、ゼロメタル帝国皇帝ディアベル・ギャラガーが居座る玉座の間の後ろの部屋にゼログライジスが佇み、幾つかのコードがゼログライジスのボディに接続され、その幾つかのコードと接続しているカプセルに複数のレックスジャミンガが入り、エネルギー補給のような作業が行われ、その作業にドクターマイルスとグリードが行っていた。その作業中にプライドが立ち寄り、

 

 「どうだ? ゼログライジスの状況は…」

 

 「順調です。フルパワーのチャージにはまだかなり時間がかかりますが、今までレックスジャミンガが帝国、共和国の兵士やゾイドを喰らったことで得たゾイド因子とその遺伝子も相まって現在、4分の1にまで行きました。」

 

 「やはり、我が盟友ジョシュア・コンラッドが計画したものに抜かりはなかったようだな。」

 

 「それはそうと、プライド。そのジョシュア・コンラッドの息子が端末探しに向かったそうだが…手は打たないのか?」

 

 「ふん、既にお前が打っているというのに、それは私への皮肉か?」

 

 「気付いていたか…」

 

 「皇帝陛下に最も近い存在であるこの私にそんな誤魔化しが通用するとでも思ったのか?」

 

 「やはり、お前には何を言っても筒抜けのようだな。お前が帝国にいたときにラストが入手したあのガキが乗っていたライガーのデータを基に開発したプロトタイプを実験機としてラストと共に出撃させておいた。 あいつもただ、宮殿にいるだけではつまらなさそうだったからな。」

 

 「あの小僧の元に送ったのか?」

 

 「あのライガーはかつての陛下のオリジナルデスザウラーとその分身バイオティラノを倒したブレードライガーやムラサメライガーと似た危険な匂いをするのでな。せめてその厄介な奴だけは始末しないと思って…」

 

 「だが、忘れるな。あくまで連中の戦力を落とすだけで、奴等の端末再起動までの妨害は…」

 

 「わかっている。 あれとラストにはライガーや厄介な奴だけ始末するよう言っている。ボーマン博士や特に残しても大したことない奴には狙わないさ。」

 

 「ところで、あのプロトタイプには誰を乗せている? まさか、無人か?」

 

 「聞くまでもないだろう? お前のよく知っている人物さ。それもあのライガーの小僧が一番戦いづらいあいつを…」

 

 「そういうことか。」

 

 「最も乗せているというより、組み込んでいるのだ。裏切り者のアーサーが自らライガーになったのを私なりに応用してな。」

 

 「期待しているぞ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ニューホープにあるデュークナイツ基地で、ゼオルはゼロファントスダークス軍団を率いるゼロメタル四天王が各両軍の基地を襲撃している映像を見ていた。

 映像に映っているのはラスとメタルレイザーを筆頭にし、四天王のゾイドが各エリアの基地を襲撃していた。

 ゼロファントスダークスと共にパワーに有無を言わせて、帝国ゾイドを蹴散らすラスとメタルレイザーはエリア91、デスレックスアーマーを装備し、バーニングライガーの持つ機動力と装備で帝国ゾイドを翻弄しているエンヴィーとバーニングキメイラはエリア58、ゼロメタル仕様ディメパルサーを率い、マッドオクテットで動きを封じた後、ガブリゲーターの頭部をしたその強靭な顎で帝国ゾイドを次々と噛み砕いていくグラトニーとディメパルサーキメイラはエリア77、そして鈍足ながらもその強靭な装甲とゼノレックスのとうぶで多彩な攻撃を繰り出すスロウスとゼーゲキメイラにはエリア34をそれぞれ攻めていた。

 

 「どうした? どいつもこいつもザコはがりか!!」

 

 「う~ん、どれも食い応えがないね。」

 

 「早いとこ、さっさと終わらせちゃおうよ。」

 

 

 

 「詳細不明の3体のキメラゾイドに加え、今度はスティレイザータイプまでいるとは…」

 

 「襲撃地点はいずれも帝国、共和国両軍の基地です。」

 

 「連中はレオたちが向かった場所に現れていないのか?」

 

 「予めライガー・ジ・アーサーに取り付けている発信器による映像にはゼロメタルのゾイドらしき姿は確認されていません。」

 

 「どういうことだ? 奴等にとっては帝国、共和国の制圧より端末の奪取が最優先事項のはずだ。そうすれば、端末の力を手に入れ、わざわざ軍で制圧する必要もないというのに…これも奴等のカモフラージュなのか?」

 

 「ゼオル司令、デュークナイツのギルラプターLC部隊を出撃させますか?」

 

 「そうだな、ギレル少佐。至急、援軍として出撃を!」

 

 「しかし、現在開発中の新型ゾイドがまだ…」

 

 「スナイプテラ隊で行け。第一、陸上部隊では間に合わない。スナイプテラで航空から基地の隊を援護しろ。」

 

 「了解した。」

 

 「それと…ついでにラモン二等兵も連れていけ。」

 

 「ラモン二等兵を…?」

 

 「聞くところによると、最近のあいつ、非番ばっかりのようだから、少しでもその出番を増やしてやらないとな。それにこういう時にこそ、ソニックバードの力が必要だ。行けるか?」

 

 「わかった。あいつには俺の指揮下にいれてもらう。」

 

 「頼んだぞ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ラスのメタルレイザー率いるゼロファントス軍団が襲撃しているエリア91の帝国軍事基地から数キロ離れた海岸、そこにゼログライジスに敗れ、コクピットの中で流血しているセードとジェノソーザーを失い、アーマーの大半?無惨に剥がされたジェノスピノが海から姿を現した。

 

 「ゼログライジス…まさか、奴の強さがあそこまでとは! だが、このままでは終わらせん。奴を倒して必ずあの力を奪ってみせる。

 ぐっ! ジェノソーザーも失い、 ん?」

 

 セードが気付くと目の前に役目を終え、廃墟となった研究施設があった。その研究施設に向かい、ジェノスピノのコクピットから降りたセードはその研究施設に入っていった。

 中はゾイドの復元やら、改造やらの道具や研究跡のようなものがあり、更に帝国のエンブレムもあったため、かつての帝国の研究施設であったと思われ、研究跡や通路にはジャミンガと思われるゾイドの残骸もあちこちにあった。

 また、更に中を進んでいき、個室に入ると、そこにランドとまだ小さいメルビルとユウトの姿が映っていった写真スタンドがあった。セードはその写真スタンドを持ち、

 

 「そうか、ここは奴がゾイドの改造に使った研究施設だったのか。 まさか、俺とジェノスピノの傷を癒すために見つけた施設が俺が殺した奴の施設になるとは…皮肉なものだ。 まだ、運命は俺の心を弄ぶというのか……」

 

 ランドによって虐げられた過去を再び思い出したセードは怒り狂うようにその写真を持った右手で握り潰してしまった。

 

 「だが、この施設、存分に使わせてもらうぞ。ジェノスピノをゼログライジスを越える最強のゾイドに変え、俺の呪われた運命に終止符を打つ。」

 

 握り潰した写真をそのまま捨てたセードは施設にある小道具を集め、早速何かしらの作業を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 帝国、共和国の各基地がゼロメタル四天王によって襲撃されていることを知らないレオたちはボーマン博士の作った発信器とレオの左腕、そしてアーサーの嗅覚で端末を捜索していた。

 

 「駄目だ、俺の左腕には何の反応もない。」

 

 「やはり、オリジナルのペンダントでなければ、捜索はかなり難しいか…」

 

 「心配ない、私とレオのゾイド因子があれば、その相乗効果で端末の居場所はある程度特定できる。ペンダント等、必要ないくらいにな。」

 

 「頼もしい、それにしてもまさか、ゾイドそのものになると、そんなことまで出来るのか?」

 

 「何なら、博士も私のようにゾイドになりませんか?」

 

 「遠慮しとくよ。いくらゾイドを愛している私でも、それは出来ない。」

 

 「もう、お爺様ったら!」

 

 アーサーを先頭に進んでいくと、レオたちはある廃墟の街に着いた。その街はレオたちが今まで立ち寄ったゾイドクライシスによって荒廃した街に似ているが、それらとは何か違うものだった。

 レオたちはライガーたちから降り、バーンとロックバーグ中尉、マリが街中を調べた。

 

 「この街、何だかちょっと変…」

 

 「うん、確かに今まで立ち寄った街とは何か違う。それにここ、何処かで…」

 

 「ゾイドクライシスで荒廃した他の街と違う雰囲気を感じるのも無理はない。」

 

 「バーン、それってどういうこと?」

 

 「ちょっと調べてみたが、この街はごく最近に破壊されたもの…つまり、ゾイドクライシスによって荒廃した街ではない。」

 

 「それに今までのはどれも地殻変動によって崩壊されたものがほとんどだけど、ここは何者かに襲撃、または戦争によって破壊された跡のようなものだわ。」

 

 「てことは、まさか…」

 

 「もしかすると、俺たちよりいち早く端末の居場所を嗅ぎ付けたゼロメタルの連中が襲撃した跡と考えられる。何せ、奴等にはサリーから奪ったペンダントがあるからな。」

 

  「おいおい、それじゃ、先に端末を奪われたってことか!? そりゃ、ないぜ。」

 

 「でも、そうでもないわ。」

 

 「どういうことだ?」

 

 「この街が破壊されたのは早くてもざっと3、4年くらい、奴等がペンダントを奪ってゼロメタル帝国を宣言する前より襲撃されたってことになるわ。」

 

 「それじゃ、一体、何でここに?」

 

 「それは…」

 

 その時、レオがある家に気付き、そこに向かった。

 

 「レオ? どうしたの。」

 

 「あの家…何だか、見覚えがある。」

 

 その家の中に入ると、そこには無惨に破壊され、散らかっていたが、レオは丸でここに初めて来たわけではないような感覚を感じた。

 

 「酷い…」

 

 「この家…前にずっとここにいた気がする。」

 

 更に家の中に入っていくと、レオはある個室を見つけ、そこに入ると、その部屋にも見覚えがある様子だった。

 

 「この部屋も荒れ果てていて原型が保っていないけど、初めて来る場所じゃない。ここってまさか…」

 

 レオは個室にある写真スタンドを見つけ、それを手にすると、黙ってしまった。

 

 「レオ、どうしたの?」

 

 個室に入ったサリーがいくら言ってもレオは全く応えなかった。

少し気掛かりになったサリーはレオに近付き、その写真を見るとサリーは驚愕した表情を見せた。

 何と、その写真には幼いが、明らかにレオの姿とその横には以前レオが見せた父ジョシュア・コンラッドとその妻が映っていたのだ。

 

 「レオ…これって…まさか……!」

 

 「間違いない、この写真に映っているのは僕と僕の両親、そして、ここは僕の家だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ラスとメタルレイザーが率いるゼロファントスダークス軍団襲撃しているエリア91の帝国軍基地、ラスのメタルレイザーはその圧倒的なパワーで基地の帝国軍ゾイドを次々と撃破し、部下のゼロファントスダークスの手を借りずとも一体のみで基地の全てのゾイドを全滅させる程の勢いになっていた。

 

 「やはり、所詮下等生物が統治する帝国ごときでは、我が唯一絶対の帝国であるゼロメタルに敵うはずがないか…我がゼロメタル帝国にあだなす愚かな行為をした報いを受けるがいい。 ゼロファントスダークス隊! ゼロブラストだ。」

 

 「ゼロファントスダークス、原始 解放! ゼロブラストー!!」

 

 ゼロファントスダークスのコクピットの中で耐Bスーツを着用している帝国軍兵士と違い、生身で直接幾つものコードと接続されている兵士が叫んだ時、ゼロファントスダークスの身体が真っ赤に発光し、ディゾルボムを入れた背中の火薬庫が展開し、その長い鼻でディゾルボムを掴み、司令塔に向けて投げつけようとしたその時、

 

 「ソニックバード、進化 解放! エヴォブラストー!! スカイスラッシュ!」

 

 突然現れたソニックバードのウィングソードにより、ゼロファントスダークスの鼻が両断され、基地への攻撃を防がれた。

 

 「ん?」

 

 「へへ、戦闘経験が浅く、作戦指揮に従えなかったために今まで非番続きだったウップンを晴らし、活躍するチャンスが来たぜ!」

 

 更にギレル少佐のスナイプテラ率いるスナイプテラとクワガノス、そしてジェイクのソニックバードの量産型のソニックバード隊も現れ、それらはいずれも帝国、共和国のエンブレムではなく、デュークナイツ所属であることを示すため、アーサーのような騎士風のライガーのようなエンブレムが貼られ、また帝国軍ゾイドのようなバイザーが全て撤去された状態になっていた。

 

 「全部隊、エヴォブラストを発動、あの白銀のスティレイザー及びゼロファントスに砲撃しろ!」

 

 「了解!」

 

 ギレル少佐の乗るスナイプテラにも同様にデュークナイツのエンブレムが貼られ、バイザーが撤去されていた。

 

 「まさか、バイザー無しの状態のお前に乗ることになるとはな…!」

 

 ギレル少佐はデュークナイツに入隊し、総司令になったゼオルと対面したときのことを思い出した。

 

 「(何!? デュークナイツのゾイドには全てゾイドオペレートバイザーを撤去するだと?)」

 

 「(そうだ、何か不満か?)」

 

 「(だが、あれは帝国軍の誇りともいえる装置、それを撤去するとは…)」

 

 「(けど、真帝国のランドが作った産物だ。未だにあれをつけているってことは、まさか、あのジジイの技術にまだすがっているということになるぞ。)」

 

 「(そ、それは…)」

 

 「(お前たち帝国軍は真帝国の件があってから、そいつらとは縁を切ったつもりだろう? だったら、要らんだろう、あれは。

 オマケに俺たちデュークナイツは帝国、共和国両軍によってゼロメタル帝国に対抗するために設立された独立組織、だから、俺たちはその両軍ではない。)」

 

 「(だが、そのバイザーのおかげで、我々帝国軍は共和国軍との戦争に…)」

 

 「(そのバイザーには取り付けられたゾイドに多大な負担がかかり、共和国ゾイドと比べて寿命が極端に短く、それが仇になって敗戦したんじゃないのか?)」

 

 「(そ…それは……)」

 

 「(ゾイドの力を引き出すにはゾイドの本能に頼るしかない。今までアーサーやバルディーと旅してきた俺に言わせれば、ゾイドを動かすのは力ではない、心だ。

 あんなバイザーに頼るのは自分の心の弱さを証明する愚か者の考えだ。)」

 

 「(う……)」

 

 「(それにお前たち帝国軍はもうあんなものに頼らずとも、ゾイドの扱いは出来るだろう。)」

 

 「(しかし、帝国の上層部がそれを許してくれるか…)」

 

 「(だったら、試してみたら、バイザーなんてない。お前の相棒の、ゾイドの本来の姿と力を…!)」

 

 

 

 「その力、みせてもらうぞ! スナイプテラ、進化 解放! エヴォブラストー!! アブソリュートショット!」

 

 バイザーを撤去したことで、マシンブラストではなく、エヴォブラストになったギレル少佐のスナイプテラのアブソリュートショットがゼロファントスダークスの目を貫通させ、一発で倒してしまった。

 

 「確かに今までのマシンブラストとは明らかに威力が違う上に耐Bスーツを着ている時の感触も今までより爽快感だ。これがゾイドを心で動かすということか! いくぞ、スナイプテラ、今度はあの白銀のスティレイザーだ。」

 

 キュオオ~!!

 

 ギレル少佐の言葉に応えるようにスナイプテラは鳴き声を上げた。

 

 「アブソリュートショット!」

 

 しかし、ラスのメタルレイザーはゼロファントスダークスと違い、貫通することなく全くの無傷だった。

 

 「くっ! 何て奴だ。」

 

 「ギレル少佐、何なら、俺とソニックバードでやってやります。いくぞ、ソニックバード!」

 

 キルルルル~!!

 

 「待て、ラモン二等兵!」

 

 ギレル少佐の静止を聞かず、ジェイクのソニックバードはメタルレイザーに突っ込んでいった。

 

 「食らえ、スカイスラッシュ!」

 

 「ふん、」

 

 しかし、メタルレイザーはそれをランスのようなドリルで受け止め、逆にソニックバードのウィングソードを両断してしまった。

 

 「何!? ソニックバードのウィングソードが!」

 

 「愚かな! 我は偉大なる皇帝ディアベル・ギャラガー陛下に仕える親衛隊であるゼロメタル四天王最強の私にたかだか、下等生物の操るゾイドごときにやられはせん。」

 

 「やはり、大将レベルは格が違うか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ギレル少佐率いるデュークナイツの部隊がラスのメタルレイザー率いるゼロファントスダークス軍団と交戦している中、エンヴィーのバーニングキメイラとグラトニーのディメパルサーキメイラ、スロウスのゼーゲキメイラが襲撃している各帝国軍基地は制圧一歩手前まできていた。

 

 「全く、とんだ期待外れだよ! プライドの奴、こんな下らん任務を俺たちにやらせおって。」

 

 「朝食にもならん。せめてディナーぐらいの相手だったら良かったのに…」

 

 「どうでもいいから、さっさと帰ろうよ。もう疲れた。 ん?」

 

 突然、ゼーゲキメイラを襲う砲撃が放たれ、ゼーゲキメイラはそれを受け止め、同時にバーニングキメイラ、ディメパルサーキメイラも同じ砲撃を受けた。

 

 「何だ?」

 

 ゼーゲキメイラの前に現れたのはドッジの操るバーニングライガーで、同時にバーニングキメイラにはウルサスのバーニングライガー、ディメパルサーキメイラにはオルドのバーニングライガーが立ちはだかった。

 

 「何だ、また貴様らか。」

 

 「ゼロメタルの輩が我が分身バーニングライガーと同じ姿をしてゾイドを虐殺する、それは万死に値するぞ!」

 

 「へっ、何言ってやがる! 俺のバーニングキメイラこそが貴様らのオリジナルなんだよ。だったら、この場で証明してやる。」

 

 「ちょうどいい。あのバーニングライガーをディメパルサーキメイラでガブってやる!」

 

 「また新手なの? ホント面倒くさいな~。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 荒廃した街がかつてレオが住んでいた街だということをレオはバーンたちに伝え、バーンたちは驚きを隠せなかった。

 

 「そうか、ここはレオの故郷だったのか。道理でそんなに古い街にじゃないわけだ。」

 

 「ちょっと待てよ! まさか、レオの両親は死んじまったのか!?」

 

 「いや、家の中を調べてみたけど、何処にも遺体や遺骨らしきめものは一切、見付からなかった。 他の建物もそうだけど、おそらく、ここの人たちは襲撃した何者かに連行されたと考えるが妥当ね。」

 

 「それにしても、一体、誰が…」

 

 グルル…

 

 その時、ライガーが何かを感じとり、警戒するように唸った。

 

 「どうした? ライガー。」

 

 ライガーが見詰めた先にレオが見ると、そこに崩れ建物からコバのバーニングライガーが現れた。それを見たレオは驚愕し、沸き上がる感情を抑えられずにいた。

 

 「あれは…バーニングライガー……まさか、あいつがあいつが、父さんたちを!」

 

 レオは瞬時にライガーに乗り込み、コバのバーニングライガーに突っ込んでいった。

 

 「レオ、待って!」

 

 サリーの静止を聞かず、レオはライガーのエヴォブラストを発動した。

 

 「いくぞ、ライガー! 進化 解放! エヴォブラストー!! ライジングバーストブレイク!」

 

 怒り狂うレオに従うライガーの攻撃をコバのバーニングライガーはナイトソードで受け止めた。

 

 「また、貴様か! 何度も邪魔しやがって。」

 

 「お前が…お前たちがやったのか! 俺の街を…」

 

 「何言ってやがる? 俺はこの街は破壊してないぞ。」

 

 「じゃあ、何故、ここにいる? 俺の父さんは何処だ!」

 

 「貴様の父さんだと!? ん?」

 

 その時、コバはサリーが持っている写真に気付き、それを見た。

 

 「そうか、道理で俺たちの理想を邪魔するかと思ったが、そういうことだったのか!」

 

 何かを悟ったコバとバーニングライガーはライガーに攻撃を加えた。

 

 「やはり、貴様らもゼロメタルの類いだったようだな!」

 

 「何!? 何故、俺たちがゼロメタルの同類なんだよ!」

 

 「惚けるな! その写真に映っているそいつはかつてプライドと共にゼログライジスの復活を企んだゼロメタル帝国の技術者なんだよ。」

 

 それを聞いたサリーは信じられないような表情をした。

 

 「何ですって!? まさか…レオのお父さんが…ゼロメタル帝国……」

 

 「勝手なことを言うな! 俺の父さんがゼロメタルなわけがない。」

 

 「残念だが、事実だ。そいつは共和国軍を装っているが、実はプライドのスパイとして共和国軍に潜入し、帝国と共和国の軍事バランスを調整するなどのことをした奴だ。

 そして同時に奴は共和国軍にいながら、ゼログライジスが封印した場所を探り、プライドにゼログライジス復活のための計画を与えた男だったんだよ!」

 

 「そ、そんな…レオのお父さんが私のお父さんと同様に……」

 

 「嘘を言うな! お前が俺の街を襲い、父さんと母さんを殺したことを隠すための詭弁なんだろ!」

 

 「詭弁を言っているのは貴様だ! 第一、おかしいと思っていた。我々が6500万年前に封印したゼログライジスの居場所を奴等が何故知ることが出来たのか、そして何故ゼログライジス復活のための計画を立てることが出来るようになったのか、ようやくわかったのだ。

 それも全て貴様の父親がプライドと共謀したからだ。そして、ここは奴がゼロメタル帝国の者だということを隠すために奴自身が襲ってその住人を皆殺しにした跡、俺はそいつを探すためにここに来たのだ。」

 

 「嘘を言うな~!!」

 

 その時、何処からか砲撃がし、レオのライガーとコバのバーニングライガーの激突を阻止した。

 

 「何!?」

  

 「あら、随分楽しそうじゃない。あたしたちも混ぜてよ。」

 

 現れたのはラストの乗るバイザー無しのファングタイガー改とそしてその横には全身が黒いカラーリングになっているビーストライガーだった。

 

 「黒い…ライガー……」

 

 To be continued




 次回予告

 レオの父ジョシュア・コンラッドがゼロメタル帝国のメンバーだというコバの言うことを信じず、交戦していたレオの元にラストのファングタイガー改とブラックビーストライガーが現れた。
 バーンやサリーたちはラストのファングタイガー改と交戦するも苦戦を強いられ、シーザーたちの助けで何とか善戦するが、ブラックビーストライガーはレオとライガーを執拗に攻撃し、レオとライガーはブラックビーストライガーの今までとは違う戦闘スタイルに翻弄されてしまう。だが、そのライダーの正体は恐るべき人物だった。

 次回「強襲! ブラックビーストライガー」走り抜け、ライガー!! 
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