Big Gr∞ve-ビッグ・グルーヴ-   作:Manami☆彡

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EP.00 過去と始まり
変な学校


<AIKAWA SIDE>

「…あ?」

散らかし放題の閑散とした部屋に、目覚ましアラームが鳴り響く。

時刻は朝8時。学校は今頃朝集会だろう。

だが、俺は動じない。

アラームなぞ、もはや子守唄同然である。

再び布団を被ったその時、"爆音通話システムMUSEN"が搭載された俺のケータイから、一喝を食らう。

 

?「藍川(あいかわ)ぁ!!またサボる気か!!」

 

甲高い声で怒鳴る人物は、先生ではない。

クラスメイトの狼谷 始(かみたに はじめ)だ。

「うっせーなほんとお前…」

始「いい加減学校来いよ!!真面目に来てる僕らが馬鹿みたいだろ!!」

これだけ聞くと、お節介な奴だ。しかし。

始「確かに先生は今日もサボりだし、授業受けなくても進学はできる。けどな、顔くらい見せろっつーの!!」

滑稽な話である。

先生のほとんどは1ヶ月に2、3回しか授業に出ない。人工知能が作成した問題用紙だけで過ごしている。しかも、自身の能力さえ肥えていれば、全く授業を受けなくても進学できちゃうのだ。

これも過剰発展の賜物だろうか?

 

俺は藍川 悲音(あいかわ かなで)

この街、<虚無空間地区神ノ溝(かみ みぞ)>の保護施設に居候し、街の4割を占める核的存在"神ノ溝学校"に月イチそこらで通うダメ人間予備軍だ。

 

だが、これは3年前の話。

俺たちはバカでかい学校の片隅の、小さな中等部に通っていた。

かつての歴史や学校の秘密など、何も知らずに。

 

<KAMITANI SIDE>

「やっぱり今日も来ねえ…」

朝8時。奴は今頃夢の中かな。

途方に暮れながらそう思っていると、チャイムがトドメをさしてくる。僕はケータイ越しに怒鳴る。

 

?「う〜…」

 

すると、情けない声が返ってくる。

奴は藍川 悲音。

小学生の頃からの…まぁ、"友達"だ。

悲音「たまにはゆっくりさせろって…」

「それ、毎日聞いてるけど?」

とはいえ、寝ることとハッキングが趣味という

ウルトラインドア&学校サボり魔なため、滅多に会わない。

奴がこうなってしまったのは、神ノ溝学校の古くからの馬鹿げた校則のせいだと思っている。

 

僕の名前は狼谷 始。

小学生時代は、藍川が育った施設で奴と一緒に勉強したり遊んだりしていた。

生まれてすぐ親が失踪した藍川にとって僕は、

…僕はどんな存在だったのだろう?

 

「にしても変な学校だよな〜、ここ。」

 

やたらでかい学校のくせに中等部は高等部より激狭だし、お前らは関係ないとでも言うかのように、中高を繋ぐ扉には物騒なゴツイ鎖に覆われていた。

 

そんな中等部に3年前、僕たちは通っていた。

何事もなく、学校を卒業できると思っていた。

 

【挿絵表示】

 

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