転生して水になったので存分に楽し・・・・・・水っ!? 作:レイ1020
《告。ユニークスキル『
「っ?ユニークスキル?・・・・・・この状況になってなんで今頃?」
突然頭に響いてきた声に僕は戸惑いを浮かべ、首を傾げる。今のところ僕が使えるとわかっているユニークスキルは『
「(頼むっ!なんとかこの窮地を脱する糸口となってくれ!『Yes!』)」
《了。ユニークスキル『
『
「これはっ・・・・・・」
「すっごい光がエリスさんから・・・・・・しかもなんだろ?なんだかさっきの光を浴びてから何処か安心するというか・・・・・・落ち着くというか・・・・・・って、えっ!?」
「エレンっ?どうかしたのか!?」
「傷が・・・・・・さっき攻撃を受けたときにできた傷が・・・・・・治ってるのっ!」
「はっ!?んなばかな・・・・・・って俺の傷も治ってるじゃねーかよ!?」
「俺もでやすよ!しかも、なんだか力がさっきよりも漲ってくる感じもするでやす!」
「っ・・・・・・?」
エレンさん達の様子がおかしい事に疑問を覚えた僕はエレンさん達の方を向いてみると、そこには・・・・・・先ほどまでイフリートの攻撃を受けて傷だらけになってた彼女達では無く、まるでここにきたのは今とでも言わんばかりに傷一つ無く、五体満足な状態の彼女達の姿だった。・・・・・・それはリムルも同様の様だった。
「我が主よ!何やら”力が溢れ出てくる様な感覚”に見舞われているのですが・・・・・・もしやエリス殿が出されていたあの光が・・・・・・」
「ああ、多分な。(・・・・・・大賢者、これは何だ?)」
〈解。個体名エリス=テンペストが発動したユニークスキル『
「(強化だって?バフみたいなものか・・・・・・具体的には何が強化されたんだ?)」
〈解。主に身体能力、スキル、魔法、自己再生力、脳内の思考速度、精神力、その全てが強化されます。〉
「(え?マジで?そんなめちゃくちゃ良いスキルをエリスって持ってたのかよ・・・・・・。確かにさっきに比べて力が解放っていうか溢れ出てくる感じに苛まれてるけど・・・・・・って今はそんなことはいいか。せっかくエリスが援護してくれたんだ。絶対にこいつを倒して、シズさんを助け出してみせる!)」
リムルも自分の体の変化に気がついたのか、少し動揺している様に見えたけど、すぐに気持ちの切り替えが出来たのか、颯爽とイフリートへと向かって行った。リムル同様にリムルを乗せながら走っているランガもまたかなりの強化がされた様で、先ほどよりも俊敏性や洞察力などが向上している様に見えた。・・・・・・リムルは言わずもだけど、先ほどからはなっている魔法もスキルも、比べ物にならないほどに強力になっていた。・・・・・・これならなんとかなるかもしれないという状況に僕の顔はスッと緩んだ。
「まさか、『
《解。
「なるほど・・・・・・」
それは有難いと胸を撫で下ろす。いくらこんな良いスキルを持っていても、無限に使えるわけでは無いからね。むやみやたらにこのスキルを使って、魔素を枯渇するのだけは絶対にしたく無いしね。とりあえず、その場その場で使う量とか加減を考えておいた方が良さそうだ。
「さて、リムルの方はどうなって・・・・・・・・・・・・えっ!?リムルっ!!」
このスキルのことを一旦棚に上げてリムルの方へ視線を向けた僕は、今のリムルの状況に目が飛び出そうなくらいに驚いた。だって・・・・・・リムルがイフリートが放った豪炎によって焼かれているんだもの・・・・・・誰だって驚くでしょ!?途端に僕の体が動き出す。
「早く助けに行かないとっ・・・・・・・・・・・・って、へ?」
リムルを助けるべく、動き出した僕だったけど、それはどうやら要らぬ心配だったみたいだ。
「俺に炎は効かねーんだよ。『熱耐性』のスキルを持ってるからな(大賢者から言われるまで忘れてたけど)。そんな訳で、イフリート・・・・・・シズさんを返して貰うぜ?」
リムルもどうやら熱を無効にする系統のスキルを持っていた様で、炎の中でも無傷で生存していた。イフリートも流石にこれには動揺したのか、動きが鈍った。これをチャンスと見たリムルは、『粘糸』でイフリートを縛り上げるとイフリートの近くまで接近する。・・・・・・そして。
「『
『
––––––––––––––––––––––––––––––––––
「ふぅ・・・・・・」
町の片隅にある木の下で座りながら、僕はゆっくりと息を吐いた。町に無事に戻って来られてリグルドやヒョウガ、他のみんな達からも随分と喜ばれたけど、当の僕たちはうまく喜ぶことが出来なかった。それは無論、シズさんのことがあるからだ。イフリートとの決戦から1週間が経ち、シズさんはようやく目が覚めたらしいけど、体調は芳しくなさそうだった・・・・・・というか、もはや生命力が尽きかけているかの様にも見えた。僕も1週間リムルと付きっきりで看病してたけど、生命力の回復は見込めなかった。・・・・・・どうにもおかしいと、『
《解。イフリートとの同化により、彼女の延命が施されていた模様です。個体名シズエ・イザワの気力は既に限界を迎えていた為、イフリートが浄化された以上、延命させる術が無くなりました。それにより、今まで命を削るほどの魔素を使用したり、かなりの気力をイフリートに持っていかれたために、対象の生命力はすでに無くなりつつあります。》
・・・・・・とのことだった。普通に考えれば、それならばリムルがイフリートを喰らったことはシズさんの寿命を縮めたことこの上無く、リムルはそのことを悔やんでいたけど、あの時のリムルの判断は正しかったと思ってる。だって、多分だけどあのままずっとシズさんの中にイフリートが居座っていたらいずれきっと・・・・・・イフリートが暴走してシズさんの体を本格的に乗っ取ってしまうから。そうなってしまったらもはやシズさんでも制御は出来ない。おそらく、人だろうが魔物だろうが・・・・・・村だろうが、町だろうが、国だろうが・・・・・・彼女は見境なしに襲いかかっていたことだろう。・・・・・・そんなことをシズさんが望んでいるとは思えないし、あの時イフリートを喰らったことでシズさんが自我を失うことは無くなった訳なんだから、僕は・・・・・・たとえシズさんの命が削れたのだとしても、あれでよかったのだと思っている。シズさんもきっと、それを望んだはずだ・・・・・・。
今リムルは、意識を取り戻したシズさんのところに行ってる。僕もそろそろ様子を見に行こうと腰を上げた時、なぜかリムルがランガに乗りながら僕の元までやってきた。・・・・・・何か忘れ物でもしたのかな?
「どうしたのリムル?」
「エリス。すぐにシズさんのところまで来てくれ。俺とエリスに話があるみたいなんだ」
「話?・・・・・・わかった。すぐに行くよ」
シズさんが話があると呼ぶのであれば行かない選択肢はない。僕はすぐさま立ち上がり、シズさんが眠る家まで駆け足で向かった(リムルはランガに乗って先に向かった)。
––––––––––––––––––––––––––––––––––
「来てくれたんだね。エリスさん・・・・・・」
「はい。体調は・・・・・・良くはなさそうですね・・・・・・」
僕が部屋に入ると同時に、ベッドの上で横になっていたシズさんは消え入る様な声で僕に声をかける。・・・・・・やはりかなり弱ってる。これだともう・・・・・・。先に来ていたリムルも、どこかシズさんの状態を察していたのか、俯いたままだった。
「スライムさんにも言ったけど、ずっと側にいてくれたんだったね?ありがと・・・・・・」
「シズさん・・・・・・僕はお礼を言われる様なことは・・・・・・」
なんの曇りもない笑顔を見せられながらお礼を言われたら、どうしても萎縮してしまう。納得したこととは言え、僕とリムルはシズさんの寿命を縮めた張本人なんだから・・・・・・。そんなことを考え視線を下に向けていると、僕の頭にフワッとした感覚が襲ってきた。ふと視線をあげてみると、そこにはシズさんが僕の頭に手を置いている光景が映っていた。この手を置かれて、優しく撫でられる感触は・・・・・・前に感じた母さんの様な感覚そのもので、どうにも懐かしい感覚に陥ってしまう。
「そんな顔しないで?私はスライムさんと貴方、そして心優しい仲間の人たちとも出会えただけでもすごく幸せだったよ?もちろん苦しいことも悲しいことも沢山あったけど、最後にこんな奇跡的な出会いが出来て・・・・・・嬉しかったな。少し心残りもあるけど・・・・・・もう良いの。私はこの数十年・・・・・・十分に生きたから・・・・・・」
「「っ・・・・・・」」
シズさんの体が徐々に痩せ細っていき、シワが体中に浮かび出る光景に僕とリムルは息を呑んだ。・・・・・・もう限界って意味か。・・・・・・もし僕が今でも人間であったならきっと涙を流していたことだろう。涙が出ないこの『水魔人』っていうのも、この時はちょっと恨めしく思えるね・・・・・・。
「シズさん。俺たちに何かできることは無いか?さっき心残りがあるって言ってたろ?できればそれを教えてくれ」
「そんなこと出来ない・・・・・・。それが貴方達の重荷になってしまうもの・・・・・・」
「そんなことありません。貴方が果たせなかった物・・・・・・心に残っている物・・・・・・その全てを・・・・・・僕たちに引き継がせてください。僕たちは・・・・・・貴女の力になりたいんです!」
「・・・・・・・・・・・・ありがと」
その後、シズさんからその心残りを聞かせて貰い、最後にシズさんきってのお願いで、リムルがシズさんの葬送という形で『
『貴方達に出会えて・・・・・・良かった・・・・・・』
最後にこぼれたシズさんのその言葉。その言葉を紡いだシズさんのその笑顔は、今までの歴戦の英雄としての”シズエ・イザワ”の笑顔では無く、みんなのお姉さん的存在でみんなを導く”シズさん”の笑顔でも無かった。その笑顔は・・・・・・何も縛られず、ただただ自身の幸せに喜びを噛み締め、日本にいた頃に見せていた少女の晴れやかな姿を模したかの様な物だった。それはまさに・・・・・・日本人である”井沢静江”さんの物であることこの上無かった・・・・・・。
ユニークスキル
『
エリスが持つユニークスキル。エリスが味方と判断した者のみに、消費した魔素の分だけ強力な強化付与を施すスキル。主に身体能力、スキル、魔法、自己再生力、脳内の思考速度、精神力、が強化され、魔素の消費する量によっては通常の倍以上の強さになる。また、強化の対象範囲も魔素量によって変わるため、消費魔素量が多ければ多いほど範囲も広がる。仮にエリスの強化区域を対象が離れた場合、このスキルの効力は解除される。
※このスキルにはまだ隠れ性能がついていますが、それはまだ秘密です!
クロスオーバーする作品はどれが良い?
-
モンスターハンター
-
ポケットモンスター
-
ドラゴンクエスト
-
クロスオーバーは無しで!