転生して水になったので存分に楽し・・・・・・水っ!?   作:レイ1020

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エリスの能力の再確認が取られます。彼の能力が全世界に知られるとどうなってしまうのやら・・・・・・。


副国主の恐ろしさ

 

 

 

「僕の確保・・・・・・ですか?」

 

 

 

「ええ。エリス殿、あなたのその力がファルムス王国や、西方聖教会に知れ渡っている事実は把握出来ていますか?」

 

 

 

「・・・・・・?はい、存じ上げておりますが?」

 

 

 

ルイさんの質問に少し首を傾げたが、すぐにそれに対しての返答をする。ファルムス王国や西方聖教会が僕のことを狙っている事はリムル達からも聞かされてたし、それについてはもう驚く事はなかったけど、それと七曜と何の関係があるのだろう?

 

 

 

「そうとなれば、当然その情報は七曜の耳にも届いているはず。これはあくまでも憶測だが・・・・・・恐らく、七曜は場合によっては捕らえたエリス殿に、自分達の寿命を引き延ばさせようと企んでいたのでは無いかと思っているね」

 

 

 

「・・・・・・なるほどな。だから、西方聖教会はやたらとエリスを狙ってた訳か。実に腹立たしい・・・・・・だが、寿命を伸ばすことなんて本当に可能なのか?ルミナスはできるって分かってるが、エリスでも流石にそれは・・・・・・」

 

 

 

「多分できると思うよ?」

 

 

 

「出来んのかよっ!?」

 

 

 

淡々と答えた僕に、リムルから盛大なツッコミが飛ぶ。実際、僕が言った事は事実であり、僕の『生命力譲渡』を人間相手に施せば、多少なりにであるが寿命は延ばせる(リーテさん調べ)。主に自己治癒能力を伸ばす事をメインとした能力だが、副性能としてそんな効力もあるとは以前まで知らなかったので、それを知った当初はかなり驚いたものだ。

 

 

 

「私も初めてエリス殿の力の詳細を聞いたときは驚いたね。どんな傷や病も治してしまう異常なる治癒能力や、ルミナス様にも劣らぬ蘇生秘術まで兼ね揃えているのだから・・・・・・」

 

 

 

「まぁ、その気持ちは分かるな。こいつに至っては、それに加えてチート並みに凄いバフ能力まで持ち合わせているんだからな?」

 

 

 

「っ!・・・・・・へぇ?」

 

 

 

・・・・・・リムルのそのどこか自慢したような言葉に、ヒナタさんが反応を示す。他の人たちは、言っている意味がよく理解出来なかったのか、首を傾げていた。

 

 

 

・・・・・・というかリムル・・・・・・何、今まで秘匿にしてきた情報を普通にバラしてくれちゃってるのかな?頭沸いてんの?・・・・・・いや、まだ酔ってるのかな?

 

 

 

 

「ヒナタよ。先ほどのリムルの言っていることが、今一つ理解が追いつかぬのじゃが?」

 

 

 

「簡単に言うと、エリスにはルイが言った能力の他にも、他者を強化することが可能な能力も持ち合わせていると言う事です。そうよね、リムル?」

 

 

 

「ああ、そうだ・・・・・・って、あ・・・・・・」

 

 

 

今更、自分が凡ミスをした事に気づいたらしいリムルは、両手を合わせながら僕に謝罪してくる。・・・・・・後で、きつく言っておこう。

 

 

 

「エリスよ。リムルの言っていたことは真か?」

 

 

 

「本当は隠していたかったですけど、そこのバカ(リムル)のせいでそれが公になってしまったので・・・・・・仕方ないですね。・・・・・・はい、それは事実ですよ?」

 

 

 

「さっきの治癒能力とかと比べると、驚きはあまり無いけれど、それも十分に凄い能力ね?」

 

 

 

「ヒナタ・・・・・・一応言っておくけど、その認識は間違ってるぞ?」

 

 

 

ヒナタさんが感心したように僕の能力を褒め称えてくるけど、なぜかリムルはそれに苦言を呈してくる。・・・・・・なんとなく言いたい事はわかるけど。

 

 

 

「・・・・・・?何が間違っているというの?」

 

 

 

「”百聞は一見にしかず”・・・・・・って言うしな。ちょっとみんな外に出てくれ。うちの副国主のその能力がどれほどの物なのかを見せてやるからさ?」

 

 

 

表情を明るくしながらみんなに外に出る様に伝えたリムル。それには、ルベリオス側のルミナスさんや聖騎士達だけでなく、魔国連邦(テンペスト)側の重鎮達も何処となく不思議そうな表情を浮かべたが、好奇心には勝てなかったのか、みんなリムルに続いて執務館の外に出始める。僕のこの能力を知っているのはリムルや一部の配下達のみなので、興味を惹かれるのもわかると言う物だが・・・・・・。

 

 

 

「リムルってば、僕の断りも無しに・・・・・・もう、しょうがないなぁ・・・・・・」

 

 

 

正直、僕はあまりこの力をひけらかしたくは無い。だけど、もう手遅れだ。・・・・・・なので、しょうがなしに渋々僕は外へと出た(このことが原因で、この後のリムルへの説教が1時間ほど長くなった)。

 

 

 

 

 

––––––––––––––––––––––––––––––––––

 

 

 

 

 

 

 

「さて。ヒナタ、お前エリスのバフを受けてみてくれ。気にはなってるんだろ?」

 

 

 

「別に良いけれど、あなたが実践するのでは無かったの?」

 

 

 

「いや、俺は前に一度酷い目にあってるから・・・・・・とにかく、やってみてくれよ」

 

 

 

「・・・・・・わかった。エリス、お願い」

 

 

 

執務館から、鍛錬場に移動してきた。早速僕の力を披露する事になった訳だが、よりにもよってヒナタさんにするのか・・・・・・力加減間違うととんでも無い事になりそう。

 

 

 

《解。『治癒之王(アスクレピオス)』の『鼓舞』による対象の能力のかさ増しに際限はありません。但し、個体名ヒナタへの『鼓舞』を最大出力で行なった場合、”ジュラの大森林そのものを消し去れる”ほどには能力が上昇します。念の為に、範囲結界を張っておく事を推奨します》

 

 

 

「・・・・・・」

 

 

 

うん、絶対に結界は張っておこう。リーテさんからの忠告を受けた僕は、徐にここら一体に水天領域(アクアドメイン)を展開させた。・・・・・・ってか、魔国連邦(テンペスト)を超えて、ジュラの大森林を消し去るとか何その化け物?普通の魔王でもそんなことできないんじゃ無いかな?

 

 

 

「・・・・・・エリス?」

 

 

 

「(とにかく、加減はしないと・・・・・・)ごめんなさい。じゃあ、行きますよ?・・・・・・展開せよ、『癒しの空間(ヒーリングルーム)』」

 

 

 

限りなく加減をした『癒しの空間(ヒーリングルーム)』をヒナタさんの周りに展開させた僕。『癒しの空間(ヒーリングルーム)』に囲われたヒナタさんは、手を開いたり閉じたりしながら自分の力の変動を確かめていた。

 

 

 

「なるほど・・・・・・これは想像以上ね。力が体の奥底からどんどん湧き出てくる感覚がある・・・・・・」

 

 

 

「よし。じゃあ、力試しにそこの大木に向かって何か攻撃してみてくれよ。・・・・・・但し、加減はしてくれよ?お前の思った以上に、強化されてると思うから」

 

 

 

以前の自分の実体験を元に、加減する事をヒナタさんに強要するリムル。・・・・・・確かに、リムルは力加減を間違えて森の一部を思いっきり破壊しちゃったもんね?

 

 

 

「分かった。ふぅ・・・・・・・・・・・・っ!!『崩魔霊子斬(メルトスラッシュ)』!」

 

 

 

 

ヒナタさんの『崩魔霊子斬(メルトスラッシュ)』が大木に炸裂する。全長およそ10mはあるであろうその大木は、『崩魔霊子斬(メルトスラッシュ)』の餌食となった事で、切断されるどころかその技から齎される余波と威力によって、跡形も無く粉々に消し飛んでしまった。

 

 

当然、それを見た僕達は度肝を抜かれていた。一応、これでもヒナタさんは加減しているのだろうけど、それを差し引いてもこの威力って・・・・・・うん、この能力は本当にちゃんと使い分けないと大変な事になりそうだ。

 

 

 

「ほう?よもやこれほどまでとはな?」

 

 

 

「かなり加減したつもりだったけど・・・・・・」

 

 

 

ルミナスさんもヒナタさんもこれには流石に驚いたのか、目をパチパチとしながら粉々になった大木へと視線を落としていた。

 

 

 

「これで分かったろ?エリスの恐ろしさは、むしろこっちだってことがさ?・・・・・・こんなのが敵に回ったらって考えるとゾッとしないか?」

 

 

 

「そうね。ちなみに聞くけれど、この能力はもっと効能を上げることは可能なのかしら?」

 

 

 

「出来ますよ?さっきはかなり抑えましたけど、もっとバフの効能を上げれば、それこそただの一般人を今のヒナタさん並に強くする事だって可能だと思いますし、バフを掛けられる人数も増えます」

 

 

 

「い、一般人がヒナタ様並っ!?それって聖人レベルって意味ですよねっ!?な、なんて脅威的な・・・・・・」

 

 

 

フリッツさんが取り乱したように声を荒げる。ちなみにこれを伝えるのはこの場で初めてなので、当然それを聞いたリムル達は若干引くレベルで驚いていた。

 

 

 

「勿論、やろうと思えばの話ですよ?必要がなければそんな事しませんし、必要があったとしてもやるかどうかは定かではありません。この能力はこの世界にとっては劇薬に近しい物ですし、安直に使用する事は控えたいんです」

 

 

 

「ま、まぁそうだよな。一人一人が聖人・魔王クラスの力を持つ万の軍勢なんかが攻め寄せてきたら、敵国からしたら悪夢でしか無いからな。改めて思うけど、お前って本当にやばいよな?・・・・・・そんな綺麗な見た目のくせに」

 

 

 

「一言余計なんだよキミはっ!」

 

 

 

馬鹿にした様なリムルの言い方にツッコミを入れた僕は、内心で一つため息を吐く。

 

 

 

「何度も言っていますけど、僕のこの力については他言無用でお願いします。このことがバレてしまうと、色々と面倒になりますし、何より魔国連邦(テンペスト)にもみんなにも迷惑をかける事になってしまうので」

 

 

 

「勿論そのつもりだ。他の国があなたの力を知って狙わない訳は無いし、無いとは思うがあなたが敵となってその力を振るわれてはたまった物では無いからね。この事については厳重に胸の中にしまっておく事にするよ。ルミナス様もよろしいですか?」

 

 

 

「構わぬ。妾とて、エリスが敵に回れば厄介じゃからな」

 

 

 

そんな訳で、僕の力についてはこの場で箝口令が出される事になり、これを破ったものにはそれ相応の罰が加えられるという旨をリムルが伝えると、一同は再び執務館へと戻り、会談の続きが執り行われることとなった。その後の会談で、魔国連邦(テンペスト)とルベリオスとの間で100年の期間という条件付きだが、国交が結ばれることが確定し、この場を持って魔国連邦(テンペスト)とルベリオスのいがみ合いは終息することとなるのだった。

 

 

 

 

 

 

 




・会談の後、エリスの家にて


「ねぇ、リムル?僕がこの力を秘匿しておきたいと思ってるのは、キミも知っているはずだよね?」


「は、はい・・・・・・。おっしゃる通りです」←(正座)


「それなのに、キミは何であの場であんな自慢するかの様に僕の能力の事を暴露したの?・・・・・・馬鹿なの?」


「いや・・・・・・なんと言うか、あの時はお前の凄さを認識してもらいたいって思って・・・・・・つい、口が滑って・・・・・・はは」


「キミはそう言うところは本当にダメだよね?いい、リムル?誰にだって隠したいこともあるし、言いたく無いことだってあるんだよ?僕はキミを信頼しているからこそ力を見せたし、気持ちだって伝えた。だと言うのに、キミは普通にアホみたいにみんなの前でそれを暴露するなんて、頭逝ってるの?いつも思うけど、リムルは口が軽すぎ。他国の商人達へ、国の機密情報だってポロッと口に出してしまうことだってあったし、それに動揺する商人達を抑える僕の気持ちにもなって欲しいんだけど?それにキミの行動にもため息が溢れたよ。何、さっきの僕の能力の実演は?僕、やるなんて一言も言ってないし、キミが勝手に決めたことでしょ?百歩譲って僕に一言言ってくれてからだったら、まだ良いと思うけど断りも何にも無しにそんな行動に移されたら僕だって戸惑うし、怒るに決まってるよね?キミはこの国のトップに立つ国主という立場なんだから、もう少しこっちの気持ちも考えてくれないと困るよ?キミが今後もそんな態度を取り続けるんだったら、場合によってはベスターさん直伝の”鬼の教育メニュー”を僕が直々にキミに施してあげるから。後、不必要に僕を女いじりするのも辞めてくれる?実に不愉快だし、恥ずかしいから。もしそれが過剰になっていくなら、またキミにはシュナ特製のメイド服を着て街中を歩いてもらうよ?そもそも、キミは昔っから・・・・・・」



「(こ、これは長くなりそうだなぁ〜・・・・・・いつも通りだけど)」



リムルはこの後、3時間以上エリスの説教を貰い、終わった頃には夜になっていたそうな・・・・・・。






まぁ、リムルはこんな説教を度々エリスに施されていると思ってください。ちなみに、説教中のエリスは終始”満面の笑顔”を浮かべています。こんな説教をされればベニマルやスフィアがげっそりするのも頷けます・・・・・・。優しい人ほど、怒ると怖いと言うのは間違っていませんね・・・・・・。


も、勿論、サブタイトルの『副国主の恐ろしさ』は本文に書いてある内容のことなので、決してこの事では無いですよ?ええ、絶対に・・・・・・あはは。
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