転生して水になったので存分に楽し・・・・・・水っ!?   作:レイ1020

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エリスと子供達の絡みがあります。


子供達との触れ合い

 

 

「着きましたよ?ここが我がイングラシアが誇る組合員育成機関、自由学園です」

 

 

 

本部を出て数十分、僕達は自由学園へと到着する。本部や他の建物とはまた違った構造で校舎が作られている事もあって、どこか落ち着く印象が湧いてくる。

 

 

「良いところですね。ここなら子供達も安心して暮らせているんじゃないですか?」

 

 

 

「そうですね。血気盛んなのは相変わらずですが、最近は勉強にも精を出し始めているので、私も感心しています」

 

 

 

「ロキさんもここにはよく来るんですか?」

 

 

 

「臨時として彼らの教師をする機会が何度かありましたので、足を運んだ事はありますし面識もありますよ?」

 

 

 

「・・・・・・本当に働き者ですね」

 

 

 

当たり前といった風に語るロキに対して、僕は少し呆れていた。そんな多忙で、彼はいつ休んでいるのだろうか?

 

 

 

「私は教頭に取り次いでくるので、ここで暫しお待ちを」

 

 

 

そう僕に伝えたロキは、学園の中へと入っていく。入って数分後、彼から入って良いと促されたので、門番の方に軽く挨拶をした後で僕は校舎へと入った。

 

 

 

「教頭が後でエリス殿にお会いしたいとの事ですが、よろしいですか?」

 

 

 

「構いませんよ?僕もちょっとお話ししてみたいですから」

 

 

 

この学園の教育方針やら歴史やら色々興味深いところも多いわけだし、この際に教頭先生に聞いておくのも悪くないと思う僕だった。

 

 

 

「私が先に入るので、エリス殿は私が呼んだ後で中へと入ってきて下さい」

 

 

 

「分かりました」

 

 

 

頷く僕をみたロキは、ドアを開け教室へと入っていった。

 

 

 

「あ、ロキ!来たんだったら今日こそ俺と戦え!!」

 

 

 

「ロキ先生!今日も色々力の制御の仕方を教えて下さい!」

 

 

 

「久しぶりですね!今日も臨時教師として来てくれたんですか?」

 

 

 

「ロキ先生ってば全然来てくれないんだもん!今日は私の特訓にとことん付き合ってもらうんだから!」

 

 

 

「わ、私もロキ先生から教わりたい事・・・・・・あります!」

 

 

 

ロキが教室に入った途端、5人の子供達が元気の良い声でロキを歓迎する(ほぼ文句だけど)。

 

 

 

「・・・・・・少し落ち着きなさい。それと、ケンヤくん?私の事は”先生”と呼べと何度も言っていますよね?」

 

 

 

「え〜?別に良いじゃんか〜。ロキはロキだろっ!そんな事より、早く勝負を・・・・・・」

 

 

 

「全く・・・・・・。それについては後で考えてあげますから、ひとまずは全員席につきなさい」

 

 

 

「やったぜっ!」

 

 

 

音でしか分からないけど、ロキの一声で5人全員が席についたと思える。ロキの言う事もちゃんと聞いてる様子に、子供達もロキのことは信頼しているのが大体わかった。

 

 

 

「今日は、あなた達にお客様が見えています」

 

 

 

「お客?私たちに?」

 

 

 

「ええ。エリス殿、入って来て下さい」

 

 

 

ロキから呼ばれたので、僕はゆっくりとドアを開けて教室の中へと入った。

 

 

 

「ほへ〜・・・・・・」

 

 

 

「あ、あぁ・・・・・・」

 

 

 

「っ!・・・・・・」

 

 

 

「き、綺麗な人・・・・・・」

 

 

 

「・・・・・・」

 

 

 

僕を見る子供達の反応はそこまで大きいものでは無かったが、何人かは頬を赤らめているのを僕は見逃してはいなかった。・・・・・・子供達にまで、この反応されるの?

 

 

 

「皆さん、初めまして。僕の名前はエリス=テンペスト。キミたちの知る、リムル先生の友達だよ?」

 

 

 

「あ、そう言えばリムル先生が言ってたような・・・・・・?『俺の友達にめちゃくちゃ可愛くて美人な奴がいる』って。もしかして貴方が?」

 

 

 

「・・・・・・それが僕であってるよ」

 

 

 

反応に困った僕は、何とか笑みを浮かべながら優しく返す。リムルは子供達に何を吹き込んでいるのやら・・・・・・頼むから、これ以上変なことを吹き込まないで欲しい。

 

 

 

「皆さん?エリス殿に自己紹介をしてはどうですか?」

 

 

 

「あ、あぁ・・・・・・そうだったわね。じゃあ私から!アリス・ロンドです!よろしくお願いします!」

 

 

 

「じゃあ僕も。えっと、リョウタ・セキグチです。よ、よろしくお願いします」

 

 

 

「ゲイル・ギブスンです。よろしくお願いします・・・・・・」

 

 

 

「え、え〜っと・・・・・・け、ケンヤ・ミサキ・・・・・・で、す?」

 

 

 

「クロエ・・・・・・オベールです」

 

 

 

5人とも明らかに緊張した様子で、自己紹介を行っていく。う〜ん、この調子だと僕も調子が狂っちゃうし、少し緊張をほぐしてあげるか。

 

 

 

「そうだ。今日はみんなにプレゼントがあるんだけど?」

 

 

 

「プレゼント?」

 

 

 

「そう。今からそれを出すから、見ててね?」

 

 

 

キョトンとする子供達を尻目に、僕は『水支配者(アクアマスター)』を展開する。体の中の水を体内からだして、それを一つの”ペンダントの形”へと変える。僕が作っているのは、前にリムルにあげた”水壁のペンダント”の改良版だ。

 

持ち主に危険が迫った時に水障壁(ウォーターウォール)が発現するだけでなく、僕が新たに開発した水真槍(アクアジャベリン)と言う技が並列発動する様に細工をしてあるいわば、”水壁のペンダント”の上位互換と呼べるペンダントである。水真槍(アクアジャベリン)は敵に向かって多数の水槍が降り注ぐという至ってシンプルな技だ。流石に、『終焉の驟雨(エンド・オブ・ヴロヒー)』程の威力は無いものの、”Aランク級”の魔物ぐらいであれば一瞬で倒せるくらいの威力は持っている。また、一回発動しても一定時間が経てば何度でも使用が可能なので、前よりもさらに便利になってたりもする。

 

 

それを5つ作った僕は、子供達の机の上にゆっくりと置いた。

 

 

 

「わ〜!綺麗なペンダント!なんかキラキラしてて素敵!」

 

 

 

「こんな良いもの、貰って良いんですか?」

 

 

 

「勿論。言ったでしょ、プレゼントだって」

 

 

 

5人が目をキラキラさせながら、ペンダントを眺めているのに内心で嬉しくなった僕は、薄く笑みを浮かべる。本当は男の子達には『水聖剣』でもプレゼントしようかと思っていたけど、等級で言えば特質級(ユニーク)ぐらいはありそうな剣を子供達にあげるのは流石にどうかと思ったので、それはやめておいた。

 

 

《否。『水聖剣』は等級で言えば伝説級(レジェンド)に匹敵する威力と硬度を誇ります。今、主人(マスター)が作ったペンダントも同様です》

 

 

 

リーテさん曰く、そう言うことらしい。こんな小さな子供達に伝説級(レジェンド)の代物渡しちゃってるけど・・・・・・後でロキさんとかリムルにどやされないといいな・・・・・・。

 

 

 

「貴女って人は・・・・・・なんて物を子供達に与えているので?」

 

 

 

「ごめんなさい。わざとじゃないです」

 

 

 

案の定、鑑定をしてこのペンダントの情報を得たロキはひどく呆れていた。とりあえず謝っておいた僕は、次の行動に移る。

 

 

 

「さて、キミ達にはそのペンダントをプレゼントとしてあげるけど、プレゼントはまだ終わりじゃないんだ」

 

 

 

「ん?まだ何かくれるのか?」

 

 

 

「と言うよりは、ちょっと見てもらいたい大道芸があるんだ。本当は、違う場で初披露の予定だったんだけど、特別に見せてあげるよ」

 

 

 

ペンダントを興味津々に見つめる子供達に対し、僕は笑みを浮かべると、再び『水支配者(アクアマスター)』を展開する。

 

 

 

「さぁ!生き物達のショーをご覧あれっ!」

 

 

 

僕のその言葉を皮切りに、教室内には僕が作った水の動物や生物、人間といったあらゆる生き物達が意気揚々と飛び回る。簡単に言うと、飛び交うのはクジラやイルカ、サメ、カメと言った海洋生物だけに留まらず、ライオンやトラ、シカやキリン、ゾウと言った陸上生物が主流だ。当然、それら全てが僕が水で作った偽物なのだが、『水支配者(アクアマスター)』の精密な水の操作によって、姿から動きまでを完全再現することに成功しており、水で作られていると言う点を除けば、本物とほぼ遜色は無い。

 

 

この様子は、まさに前世に存在した生き物たちのパレードとも呼べた。

 

 

 

「うげっ!?なんで、ここにサメがっ!く、喰われるっ!?」

 

 

 

「キリンだ!もう見れないって思ってたのに・・・・・・」

 

 

 

「人間までいるし、動きから何までリアルすぎる・・・・・・。これ、本当に水で出来てるの?」

 

 

 

「イルカさんってこんなに大きかったのね〜!私、元の世界を含めてもこんなにまじかで見るのって初めてかも!」

 

 

 

「すっごく綺麗・・・・・・。思わず見惚れちゃう・・・・・・」

 

 

 

子供達も、久々に見る元の世界の生き物達に興奮した様で、生き物達に釣られるように一緒にパレードに参加していた。うんうん。好評な様で何よりだ。これなら、開国祭で披露しても問題なさそうと確信を得て、僕はホッとする。

 

 

 

「エリス殿、これらの生き物達は存じ上げませんが、私としても非常に美しいと思えます」

 

 

 

「ロキさんにもそう言ってもらえると嬉しいです。どうぞ、最後まで楽しんでくださいね」

 

 

 

ロキにも好評され、ご満悦になった僕はこの後も子供達に存分に大道芸を見せ、子供達を大いに喜ばせたのだった。

 

 

 

ご満悦になって調子に乗ったせいか、某アニメの『伝説の筋肉ゴリゴリ超戦士VS舐めプ合体超戦士』の夢の対決まで再現してしまったのは反省してる(尚、子供達は今まで以上に盛り上がっていた)。




ちなみに、合体戦士はそれに至るまでの”例のポーズ”もしっかりやってます。相手は・・・・・・まぁ、だいたい想像がつくでしょうがあえて言わないでおくことにします。

次回でそろそろ開国祭に踏み込めたらと思っています。



水真槍(アクアジャベリン)

エリスが開発した攻撃技。多数の槍が現れて敵に向かって降り注ぎ、広範囲に攻撃するのに適している。消費する魔素が少ない事もあって、使い勝手がかなり良い。Aランク級の魔物クラスであれば一瞬で倒せる程の威力を持っている。
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