転生して水になったので存分に楽し・・・・・・水っ!? 作:レイ1020
執筆スピードを上げたいのですが、なかなか上手くいかないです・・・・・・。
視点 三人称
「(とは言ったものの、現状で支配するのは不可能。機を伺うべきなのよ・・・・・・)」
開国祭で様々な人でごった返す街中で、一人の少女が物思いに耽る。
彼女の名はマリアベル・ロッゾ。西方に存在するシルトロッゾ国の姫であり、その国を統べるロッゾ一族の首領であるグランベル・ロッゾから絶大なる信頼を得ているロッゾ一族のNo.2であるのと同時に、”転生者”でもある異色な少女だ。
齢10歳という若さでありながらグランベルに次ぐ地位を持つマリアベルは、前世での金融を意のままに操る知識と、彼女が転生時に得たユニークスキル『
彼女がこの開国祭に参加した理由は、魔王リムルの観察である。最近の
マリアベルにはそれが容認できなかった。何せ、リムルとマリアベルには思想の相違があるためである。
国主であるリムルの思想はマリアベルの真逆を行き、人や国を支配する事なく安心と安定の経済環境を作る。これが彼の思想だった。これを知ったマリアベルはリムルを相容れない敵と判断する事にした。それに、
だからこそ、マリアベルはグランベルに許可を得て、この開国祭に参加したのだ。自分の目で直接見て、
結果として、彼女の考えは当たっていた。この国はあまりにも魅力的で、様々な欲望が溢れていていずれは流行の最先端の国になる事は間違いなかった。このまま放っておけば、この国はマリアベルでも手に負えないほどの巨大な国家へと成長を遂げてしまう。そうなる前に早くリムルを排斥しなければいけなかった。
だが、リムルを排斥すると言ったものの選択肢はかなり絞られる。と言っても二つしかなく、一つは”策を弄しての威圧”、もう一つは”自分の能力を使用しての懐柔”という選択肢である。威圧に関してはすでに計画に移っており、後ほどマリアベルが手配したある公爵が実行に移るはずである。だが、彼女が考えた策とはいえ、世の中には絶対などは無いので彼女はもう一方の懐柔の方も考える。
懐柔の方は至ってシンプルで、
グランベルがいい例だが、国主ともなればそれなりに欲望が多い者も多い。リムルも例に漏れずさぞかし大いなる欲望を持ち合わせているのだろうと期待していたマリアベルだったが、実際に見て拍子抜けを喰らうとは思わなかった。
リムルを支配出来るか疑わしい事実に、マリアベルは頭を悩ませた。彼を懐柔出来ないと自分のこれまでの計画が台無しになってしまう。それだけは断じて防ぎたかったマリアベルは考えていたもう一つの懐柔策の実行に移っていた。
『魔王リムルの支配が無理なら、先に近い権力を持つ副国主を支配する』
リムルは欲望が少なく、支配出来るかあやふやだった。だからこそ、マリアベルは副国主であるエリスに目を付けた。リムルと親密な関係にあり、尚且つ
だが、彼女がエリスの支配を諦めたのはリムルとは全く違う理由だった。
「(リムルに対して、エリスは欲望が大きすぎるのよ・・・・・・。御爺様と同等・・・・・・いいえ、それ以上の可能性も)」
エリスの欲望は、マリアベルの予想を遥かに超える大きさであり、この大きさでは彼に気付かれないように支配するなどまず無理だ。・・・・・・そもそもであるが、マリアベルは知らないので無理もないが、エリスもリムルも共に
つまり、
「(実に腹立たしい・・・・・・腹立たしいのよ。前途多難とはこの事なのよ・・・・・・はぁ、苛立っていてもしょうがないの。ひとまず対策を練るのよ)」
苛立ちを覚えながら唇を噛むマリアベルは、そのままどこかへと姿を消した。彼女がこの先どういう行動を取るのか、どう言う計画を練るのか・・・・・・それは、彼女すら分かってはいなかった。
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視点 エリス
それから僕達はいくつかの屋台を巡っては、そこで買った食べ物や玩具を食べるなり遊ぶなりして充実した時間を過ごした。懐かしい雰囲気漂うこの空間に子供達は勿論だが、ヒナタさんも大いに感動していた。
「たこ焼きに、お好み焼き・・・・・・それに焼きそばにかき氷まで・・・・・・本当にこまめに再現されてるわね?」
「ふふ、
屋台巡りをしてる最中、僕とヒナタさんは近くのベンチに座って軽く話をしていた。子供達は、今は目の前で射的ゲームに夢中になっているところだ。
「味まで本当にそっくりだから、びっくりしたわよ。特にこの水飴なんて絶品ね?」
「そう言ってもらえて嬉しいです。本当はでんぷんを使った本格的な飴を作りたかったんですが、代用品がまだ見つからなかったのでひとまずは僕の水と砂糖を使って作ったお菓子なんです。水飴というより、べっこう飴に近いのかな?」
「・・・・・・あなたの水って、本当に便利ね?」
水飴を舐めながらそう疑問を口にするヒナタさん。水だし、用途は沢山あるのだから便利なのはその通りだろう。現に、今の
「話が変わるんですけど、今回の開国祭にはルミナスさんは参加してないんですか?」
「参加してるわよ。今頃メイドに扮して聖騎士達や王侯貴族達と開国祭を見て回ってるんじゃないかしら?おそらく、リムルとも会う事になるでしょうし、ルミナス様の事は彼に任せるわ」
・・・・・・リムル頑張れ。心の中で僕は小さくリムルにエールを送った。ルミナスさんはこういった祭り事は好きではないと言う先入観を持ってたけど、結構こう言った場にも顔を出すんだなぁ・・・・・・と、僕は密かにルミナスさんに対する認識を改めていた。
「きみにも会いたがっていたから、時間がある時でいいから顔を出してあげてよ?」
「僕にも会いたがってるんですか?一体何の用でしょう?」
ヒナタさんから出た思わぬ一言に、僕は首を傾げる。そりゃそうだろう。何故、そこまで接点のない僕に会いたがってるのか理解できないんだから。
「そこまでは聞かされていないけど、単にきみと話したいからと言うのもあるんじゃない?きみってルミナス様にかなり気に入られているみたいだし」
「話・・・・・・ですか。別にこちらとしては構わないですけど、ルミナスさんはどこで宿泊をされてるんですか?」
「新しく設立された教会で寝泊まりしてるそうよ。何も用事が無ければそこにいるでしょうし、いつ来ても対応するとも言ってたから気軽に赴いて大丈夫よ」
ヒナタさんはそういうが、魔王相手に気軽に赴くと言うのはハードルが高い気がする。気に入られているとは言え、相手は魔王だしギィさんとは違う意味で緊張しそうなんだよね。赴く時は、何か持っていこうかな。
「エリスさん、ヒナタさん!この景品が取りたいんだけど全然取れないの!二人も協力して!」
「・・・・・・っと、呼ばれたみたいですね。この話は一旦終わりにして、またお祭りを楽しみましょうか」
「そうね。せっかくのお祭りなんだし、楽しまなきゃ損だもの」
子供たちに呼ばれた僕たちは、一旦話を止め再び開国祭を満喫する事にした。ルミナスさんの件も大事だが、ヒナタさんも言うようにこう言う機会だし楽しまないと勿体無い。僕も思う存分楽しませて貰おう・・・・・・と、僕は射的用の銃を握るのだった。
マリアベルが得た情報は、西方聖教会にスパイとして潜り込んでいるグレンダから得られたものです。西方聖教会はエリスの力の事を知っていますが、流石に
とはいえ、仮に
マリアベルが今後どうしていくかが、非常に気になりますがそれも楽しみにお待ちください。