転生して水になったので存分に楽し・・・・・・水っ!? 作:レイ1020
「「お、お邪魔しまーす・・・・・・」」
「いらっしゃい。適当なとこに座っていいからね?」
オークとの戦いが終わって、もう時期二月が経とうとしていた。あれから約定通りに、オーク達が僕たちの町へ働きに出てくれていた事もあって、僕たちの町は急激に大きくなって行った。多分だけどあと一月もすれば、この町に住む住民全員の家が完成する事だろう。
そんな明るい未来に期待を膨らませていたある日、僕は新しく僕の配下となった
そんな彼らにお礼という意味も含めて、今回僕の家へと招待したんだ。前々から、一度僕の家に来たいって言ってたからね、二人とも。
「エリス様!我輩も参上仕りましたぞ!エリス様の屋敷に招待されるなど、これほど嬉しい事はありませぬ!」
「・・・・・・キミは招待したつもりは無いんだけどね?」
何故か、二人の後ろにはいつものお調子モード全開のガビルの姿があった。あ〜、二人がさっきから申し訳なさそうな顔してるのはこの人が原因か・・・・・・。
「すみません・・・・・・。オレ達がここに来る最中にこのガビル様と出くわしてしまいまして・・・・・・」
「事情を話したところ、『我輩もエリス様の部下だから赴く義務がある』と聞かなくて・・・・・・」
「・・・・・・」
どこか呆れたように言う二人に、僕も内心でため息を吐いていた。
「む?どうかしたであるか、お前達、エリス様?」
「ガビル・・・・・・今回は大目に見るけど、部下に迷惑を掛けるのもほどほどにしないと、怒るからね?わかった?」
「は、はい!も、申し訳ございません?」
何について怒られてるのか分からなかったのか、キョトンとした顔のままとりあえず謝ってきたガビルに、また僕はため息を吐いた。今後、このガビルには色々と躾が必要だと認識を改めた瞬間だった・・・・・・。
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結局、ガビルも一緒に上がらせた僕は、それから数時間ほど二人と会話に花を咲かせていた。途中、今日の仕事を終えたヒョウガが僕の元へと戻ってきたため、それからはヒョウガも交えて会話を弾ませた。一応、同じ僕に従ってくれてる配下同士だからね。最近は忙しくてまともに会話すら出来てない状況だったろうから、今回のこう言った機会を機に少しは打ち解けてもらえると嬉しいけど。
「ヒョウガ殿、最近は話せていなかったが、同じエリス様に仕える者として共に頑張っていこうではないか!」
「そうですか」
「ヒョウガ殿は最近忙しくされているようであるが、体調の方は問題無いのであるか?」
「問題ありません」
「休みの時などは何をしているのだ?」
「主様のそばにいます」
・・・・・・やっぱりと言うか、わかってた事だけど、ヒョウガはガビルに対して随分とそっけなく対応をしていた。まるで眼中にも無いとでも言わんばかりにそっぽを向きながら・・・・・・。無理もないか、ヒョウガはガビルのことを同盟を結ぶ前からだいぶ嫌ってたからね。その気持ちは同じ僕の配下となった今でも変わっていないようだった。嫌っている原因は主にガビルが僕のことを馬鹿にしたかららしいけど、当のガビルは既に僕に謝罪してるし、僕もそれを許してる。だからヒョウガももう怒る必要は無いんだけど・・・・・・二人の溝は簡単には埋まりそうになさそうだね・・・・・・当分。
「あはは・・・・・・ヒョウガさんって、かなりクールな方なのですね?あのガビル様に言い寄られても全く気が動じていないなんて・・・・・・」
「まあね。でも、そう言うところもまた可愛らしいんだ。あとで二人も話して見るといいよ。ガビルにはああだけど、二人には多少態度を緩めてくれると思うから」
「はい、そうさせて貰います」
「さて、じゃあさ?ちょっと二人のことを教えてもらえるかな?二人の上司として、二人のことはちゃんと知っておきたいからさ」
ヒョウガとガビルの件は一旦置いておき、僕はセキガとカレンのことについて教えてもらおうと、話題を切り出した。僕が二人を家に招き入れたのはお礼という意味もあるけど、この二人との距離をもっと縮めたいと言う気持ちもあったからだ。だからこそ、聞ける時に聞いてしまおうとさっさと話題を切り出したんだ。
「分かりました。エリス様も知っての通り、オレ達はガビル様の元で働いてきました。今でこそ、多少マシにはなったと思っていますが、一昔前までオレもカレンもひどく弱虫で貧弱だったんです・・・・・・」
「そうなの?今のキミ達からは想像つかないけどね?」
「無理もないです。当初は戦いの訓練すら怖くて、私たちはよく逃げ出していましたからね。それに、セキガは元々体が弱くて親族や仲間からも一族の恥だとかで見放されていて、私はこの独特の紅髪のせいで迫害を受けていたので、まともに助けてくれる人もいませんでした。そんな頃に私たちは偶然出会い、同じ境遇であった事もあって、私たちはすぐに打ち解けたんです。ですが、それでも当初はまだ子供だった私たちですから、できることなんてほとんどありはせず、もういっそのこと死んだ方が楽だと感じるようになった頃でした・・・・・・ガビル様に出会ったのは・・・・・・」
「ガビルに?」
「はい。その当時からガビル様はアビル様の息子として、既に頭角を表していて一つの軍隊を率いる程になっておられたのです。そんなガビル様がオレ達に何の用かと首を傾げましたが、その後に言ったガビル様の言葉にオレもカレンも驚かされましたよ。『貴様等には我輩の下に付くだけの才がある!我輩の元へ来るがいい!』とね」
「なるほど・・・・・・あのガビルが・・・・・・」
「誰からも必要とされず、馬鹿にされてきたオレ達に対して初めて与えられた期待のその言葉が、オレやカレンには心底嬉しかった。だからこそ、オレ達はその時に決めたんです。ガビル様のこの期待を裏切らないように、”もう泣き虫の自分とは・・・・・・貧弱でいつも逃げていた自分とは・・・・・・決別する”と。それからオレ達は必死に鍛錬をし、幾多の戦闘にも参加したことによって、ガビル様から信頼を勝ち取ることに成功し、今回のようにエリス様の
「そっ・・・・・・か?え、ちょっと待って?」
途中まですごくいい話でまとまってたセキガ達の話だったけど、最後だけどうにも”聞き捨てならないこと”を聞いた気がしたため、セキガに問い返した。
「どうかしましたか?」
「どうかしたって言うか・・・・・・さっき、僕の
「・・・・・・?はい、確かにそう言いましたが?」
うん、どうやら僕の聞き間違いじゃなさそうだ。・・・・・・どう言うこと?近衛兵って、あの王様みたいに位が高い人のことを側で護衛する兵の事だよね?それにこの二人が就いたって?誰がこんな・・・・・・・・・・・・いや、だいたい想像はついてるけど。
「ちなみに聞くけど、それは誰が決めたの?」
「ガビル様です」
「だよねー・・・・・・」
やっぱり決めたのはガビルだった。僕の知らないところで何勝手に近衛兵だとかを配置してるの!?僕正直そう言うのっていらないけど!むしろ違った役職についてもらったほうが彼らのためにもなると思うんですけど!?二人にも迷惑でしょ!?
「・・・・・・二人が嫌だったら今からでもガビルにやめさせるように言うよ?迷惑でしょ?」
「迷惑だなんてとんでもありません!オレ達はエリス様を守りたいと言う気持ちに従ってこの近衛兵という役職に就いたのです!だよな?カレン?」
「そうです。エリス様は何やら勘違いをしているようですが、私たちは決して受け身でこの役職に就いている訳ではありません。先ほどセキガが申したように、私たちはあなたを守りたいと思ったからこそ、こうして役職に就いているのです。そこのところをどうかお忘れ無く・・・・・・」
「そ、そう?それなら良いんだけど・・・・・・何でそこまで?」
二人の言っていることに嘘は無いようだったが、なぜまだ付き合いが浅い僕にそこまで思ってくれてるのか不思議だった。いくら上司とは言え、明らかに度が過ぎている。自分たちを拾ってくれ、育ててくれたガビルに対していうのであればまだ納得できるけど・・・・・・。
「エリス様には、ガビル様を助けていただいたという多大な恩があります故、それをオレ達はあなたを護衛するという形で返していきたいと思っているのです!」
「あの時、一歩間違っていればガビル様は間違いなく死んでいました。それをあなたはなりふり構わずに助けに入った。そのお姿に私たちはひどく心を打たれたのです。だからこそ私たちは、それの恩返しと、あなたの配下に加わった記念ということで近衛兵に就く事にしたのです。・・・・・・ご理解いただけましたか?」
「う、うん・・・・・・理解した」
目をキラキラさせながらそう詰め寄ってくるセキガとカレンに、僕は苦笑いを浮かべた。セキガはともかく、カレンは人間に近い姿となって、とても魅力的になっているので、あんまり言い寄られるとこっちが照れ臭くなってしまうんだ。・・・・・・それにしても、この二人までガビルを助けた事に対して感謝しているんだ。あの時は咄嗟に助けに入っちゃったけど、特別善意で助けに入った訳じゃなかったから、特に感謝されることでも無いんだけど、それをここで言うのは少し野暮だから、それは言わないでおいた。
「そこまで気持ちが固まってるんであれば、もう止めはしないよ。でも、これだけは守ってね?キミ達は僕だけじゃなくてリムルの配下でもあるって言うこと、それはわかってるね?万が一、君たちの護衛範囲内で僕じゃなく、リムルに危害が及びそうになった時は、彼も護衛をしてやってほしい。いいかな?」
「エリス様がお望みであれば、リムル様も警護致しましょう」
「ありがと。じゃあ、これから僕の身の回りの警護は任せたよ?二人とも?」
「お任せを!」
「お任せ下さい!」
僕にセキガとカレンという近衛兵が就く事になった瞬間だ。一応、リムルの配下だと言うことも認識させるために、護衛するように言っておいたけど、多分リムルに至っては護衛なんて本当にいらないと思う。・・・・・・ゲルドと戦って以来、ますます強くなってるしね・・・・・・あはは。まぁ、それは置いておいて、この二人とはまた新たなる関係性を築いていけそうと言う気持ちを抱かせた僕は、とりあえず一旦その気持ちを沈め、一発説教をするために、いまだにヒョウガに冷たい態度をとられ続けているガビルの元へと向かうのだった・・・・・・。
もう一話、閑話を続けるつもりです。もう一組、絡ませたいペアがいますので・・・・・・。
オリキャラ
左目に傷がある特徴的な