転生して水になったので存分に楽し・・・・・・水っ!?   作:レイ1020

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今回でようやく邂逅!


一匹のスライムとの邂逅

「父上・・・・・・父上・・・・・・」

 

 

 

実の父親が死んだという事実に言葉が出ないのか、彼女はただお父さんを呼ぶことしか出来なくなっていた。だが、次の瞬間、そんな彼女と僕がさらに驚愕するような事が目の前で起こった。

 

 

 

「っ!!あの姿!父上・・・・・・?」

 

 

彼女のお父さんを殺したらしい魔物が、そのお父さんと瓜二つの姿に変貌を遂げたんだ。だけどあれはおそらく、

 

 

「いや、多分違うと思う。(『指導者(ミチビクモノ)』さん、あれって何?)」

 

 

 

《解。あれは個体、粘性生物(スライム)が擬態・《牙狼》を発動した姿です。》

 

 

 

「(?スライムってそんなことも出来るんだっけ?)」

 

 

 

《否。通常の粘性生物(スライム)では不可能です。ですが、あの粘性生物(スライム)は幾多のユニークスキルを所持している模様。擬態・《牙狼》はユニークスキルの一つ、『捕食者(クラウモノ)』により牙狼族から得た物です。》

 

 

 

「なんでスライムがそんなスキル持ってんのよ・・・・・・」

 

 

 

スライムっていわばゲームの中でも雑魚キャラに位置付けられるくらい弱い魔物のはず。なのにそのスライムが何で自分よりも明らかに格上の牙狼族に勝ててるわけ?・・・・・・意味わからない。

 

 

 

そんなことを考えながら、僕たちはそのまま動かずその場を見守っていたんだが、それはすぐに出来ない事となった。

 

 

 

「ん?何だ?牙狼族みんな頭を下げてるように見えるんだけど・・・・・・」

 

 

 

「あれは・・・・・・あの方に生涯仕えるという意味です。・・・・・・一族の長の仇とも呼べる存在に対して・・・・・・」

 

 

 

「妙だな。何で急に・・・・・・」

 

 

 

《解。個体粘性生物(スライム)のスキル『威圧』の効果により、牙狼族に力を認めさせた事が原因です。》

 

 

 

「・・・・・・そういうことか。確かに力の差を知れば従わざるを得ないか」

 

 

 

一人妙に納得する僕を尻目に、隣で今までずっと自分を抑えていたこの子もとうとう限界を通り越したようだった。

 

 

 

「ですが・・・・・・ワタシは許せませんっ!父上の仇に頭を垂れるなど・・・・・・死んでもごめんです!今ここで・・・・・・父上の仇を討ちます!!」

 

 

 

「えっ!?ちょっとキミ!!・・・・・・あぁ、もうっ!!」

 

 

 

我慢の限度に達したらしく、彼女は僕の制止を無視し、一人?単独でその場に駆け込んでいった。さすがにそれを見過ごすこともできない僕は渋々後を追う。

 

 

 

()()!!何故ですか!!何故父上の仇に頭など下げるのです!!」

 

 

 

「む・・・・・・?我が妹か・・・・・・遅かったな。・・・・・・なぜと問うか?・・・・・・このお方は我々が戦いに敗けたと言うのに我らを赦すと仰られたのだ。それに、生活の方もどうやら保証してくれるそうなのだ。それだけの事をされては従わなければ一族の恥であろう?」

 

 

 

兄上と呼ばれた一頭の牙狼族は、ひどい剣幕で迫る妹に対して冷静に説明をした。だが、当然そんな事で当の彼女が納得できる筈もなく・・・・・・。

 

 

 

「ワタシはごめんです!父上を殺した者に下げる頭などありません!!」

 

 

 

「我儘を言うな!お前のその一言で一族皆を破滅に追いやる気かっ!!!」

 

 

 

「っ・・・・・・もう良いです。ならばせめてワタシだけでも抵抗します。あんな方に従うくらいなら死んだほうがマシですから・・・・・・っ!!!」

 

 

 

「なっ!?ま、待てっ!!」

 

 

 

やはり、彼女の兄であっても激昂した彼女を止める事はできなかったようで、彼女は無我夢中で親の仇であるスライムの元へと駆け出して行った。

 

 

 

「えっ!?いやもうみんな従うって形で終わったんだからこれ以上抵抗しないでくれよ!・・・・・・ちっ、仕方ないな」

 

 

 

「父上の仇取らせてもら・・・・・・・・・・・・えっ、こ、これは・・・・・・」

 

 

 

凄まじい速さでスライムに対して接近していた彼女だったが、突如として動きが止まる。いや、正確には動きを止めさせられた・・・・・・。

 

 

 

「スキル『粘糸』で動きを封じさせてもらった。しばらく動く事はできないだろうな。・・・・・・で、どうするんだ?他の牙狼族と一緒に俺に従ってくれると嬉しいんだけど?」

 

 

 

「だ・・・・・・誰が。貴方に従うくらいなら死を選びます!さぁ・・・・・・殺すなら早く殺しなさい!!」

 

 

 

「いや・・・・・・そうは言ってもだな・・・・・・・・・・・・はぁ〜、わかったよ。死んでも恨むなよ?」

 

 

 

一瞬迷ったように見えたスライムだったが、結局殺すことにしたのか、先ほどと同じように『水刃』を放つ態勢に入った。そして・・・・・・。

 

 

 

「はあっ!」

 

 

 

張り巡らされた糸によって身動きが取れない彼女に向かって、『水刃』が放たれた。あれをまともに食らって仕舞えばいくら彼女と言えど助からない。そう悟った僕は颯爽とその間に割って入った。

 

 

 

「させるかっ!!」

 

 

 

『水刃』が届く前に、僕は割り込むことに成功し、同じく『水刃』を放ち相殺することにも成功した。スライムも、その後ろにいたゴブリン達も、牙狼族達もみんな突然現れた僕に驚きを見せていた。

 

 

 

「っ!貴方・・・・・・どうして・・・・・・」

 

 

 

「ここまで連れてきてくれた恩人を殺させるわけにはいかないからね。後は、僕に任せておいて?」

 

 

 

「・・・・・・分かりました。また助けていただき、感謝します」

 

 

 

よし。とりあえず頭は冷えたようだ。僕は彼女に絡まっている糸を水剣で斬り落とすと、そのまま彼女を僕の後ろに下がらせた。

 

 

 

・・・・・・そして、ゆっくりと視線を件のスライムへと向けた。

 

 

 

「急に割り込んでごめん。でも、あの牙狼族の子は本当はとても良い子なんだ。だから、どうか今回はなかったことにしてもらいたいんだけど・・・・・・」

 

 

 

「ああ。それは別に構わないが・・・・・・とりあえず、お前のことを教えてもらいたいんだが、いいか?」

 

 

 

ああ、やっぱりこのスライムも喋るのね。と言うか、見た目的にすごく可愛らしくて凄く愛でたい気持ちになるのは僕だけだろうか?・・・・・・っと、自己紹介だったっけ?

 

 

 

「うん。僕は柳生健人。《水魔人》だ」

 

 

 

「・・・・・・?その形式に名前・・・・・・・・・・・・あっ!お前もしかして”転生者”かっ!?」

 

 

 

うん?何で目の前のスライムは僕が転生者だって知ってるの?誰にも言った覚えはないけど・・・・・・・・・・・・ん?待てよ?さっきスライムは僕のこの名前に反応したように見えたよね?と言う事はこう言った形式の名前に見覚えがあると言うことで・・・・・・・・・・・・。

 

 

 

「もしかして・・・・・・キミも・・・・・・転生者?」

 

 

 

「ああ!」

 

 

 

何ともまぁ・・・・・・。そんなこんなで、僕はこの世界で僕と同じ転生者という名のスライムと邂逅を果たすのだった・・・・・・。




エクストラスキル


『水創造』


水魔人特有の水を用いて様々なものを作る事ができるスキル。武器や道具はもちろん、回復薬(ポーション)などの戦闘に役に立つものまで生成が可能。ただし、物を作るに連れて自信の魔素を消費するため、使い過ぎは厳禁。また、作るものが高級または高度な物になるに連れて消費する魔素量も増える。

クロスオーバーする作品はどれが良い?

  • モンスターハンター
  • ポケットモンスター
  • ドラゴンクエスト
  • クロスオーバーは無しで!
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