転生して水になったので存分に楽し・・・・・・水っ!?   作:レイ1020

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オリジナル展開です。


リムル=テンペストとエリス=テンペスト

「へぇ〜?リムルさんも僕と同じで日本から転生してきたんですね?」

 

 

 

「ああ。転生してきたのは少し前だけどな。にしても、まさか俺と同じ転生者と会えるなんて思わなかったな〜」

 

 

 

牙狼族のゴブリンの村襲撃事件を何とか穏便に済ませた後、僕は先ほど会ったスライムに村に招かれていた。そこで僕は先ほどの彼が言った事を問いただすべく、質問を繰り返して行ったんだけど、驚くべき事が沢山ありすぎて正直気が滅入っていた。

 

 

簡単に説明すると、彼はこの世界のスライムとして転生してきた元日本人らしい。日本での名は三上悟。こっちの世界では転生された場所の洞窟の奥深くで、暴風竜(ヴェルドラ)と言う魔王?の一角に”リムル=テンペスト”という名を貰ったらしく、そう名乗っているそうだ。ついでにその時に友達になったみたい(なんでそうなったのかは謎だけど)。ちなみにその暴風竜(ヴェルドラ)は、勇者によってユニークスキル『無限牢獄(マモルモノ)』を使用され、300年以上封じられたままだったらしい。それを可哀想と思ったのか、リムルはユニークスキル『捕食者(クラウモノ)』で暴風竜(ヴェルドラ)を喰らい、これまた自身のユニークスキル『大賢者(エイチアルモノ)』で解析をし、何とか『無限牢獄(マモルモノ)』を破る方法を探している最中らしい。

 

 

 

そして、その後は洞窟から出るためにいろんな試行錯誤をしながら出口を目指し、つい最近に出ることに成功したようだ。このゴブリンの村は洞窟から出た後、偶然にも通りかかり、その時ゴブリン村の危機を聞かされたリムルはゴブリン村を救う為、味方につくことになった。そして、僕たちと遭遇したわけだった(何故ゴブリン達はリムルに泣きついたのかというと、リムルが醸し出す魔素の量がえげつない物で、勝手にリムルを神か何かと勘違いしたから)。

 

 

 

「そっちも色々あったんですね〜」

 

 

 

「そりゃ色々な・・・・・・あ、別にそんなに畏って敬語で話す必要ないぞ?俺とお前はもはや同じ転生者っていう同士だからな」

 

 

 

「そ、そうですか?じゃあ・・・・・・そうするよ、()()()

 

 

 

ふと笑みを浮かべる僕に、リムルもつられて笑顔を浮かべた。

 

 

 

「そうだ。お前、今の名前ってあるのか?俺みたいなさ?」

 

 

 

「名前?・・・・・・そういえば無いかな?そんなこと考えてる余裕も無かったし・・・・・・」

 

 

 

そういえばと思い出したかのようにいう僕。考えてみればそうだった。最初は日本の名前でいいんじゃ無いかって思ってたけど、リムルは違うみたいだし、それなら僕も別の名をつけたほうが良さそうだよね。

 

 

 

「それなら俺が名付けをしてやるよ。自分じゃ意外と名前って出にくいだろ?実際俺もヴェルドラから名付けてもらったし」

 

 

 

「うん。お願いしていいかな?」

 

 

 

「わかった。・・・・・・そうだなぁ〜・・・・・・・・・・・・エリスってのはどうだ?”エリス=テンペスト”」

 

 

 

エリスか・・・・・・悪く無い響きかな。でも、テンペストという名も貰っていいのかな?

 

 

 

「エリスは良いけど、テンペストの名まで貰って良いの?」

 

 

 

「構わないだろ。お前はもはや俺と友達と言っても過言では無いし、同士だ。この名を与えることにも何も躊躇いないさ」

 

 

 

「そっか。じゃあありがたく受け取らせてもらうよ。今日から僕の名はエリス=テンペストだ。これからよろしくね?リムル」

 

 

 

「ああ。互いに頑張っていこう。エリス」

 

 

 

こうして僕は、この世界でエリス=テンペストという名を貰い、生きていく事となった。この先何が待ち受けているのかは正直わからないけど、リムルと一緒ならどんな事にも立ち向かえる!そんな気になるのだった・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

––––––––––––––––––––––––––––––––––

 

 

 

 

 

それからリムルは、ゴブリンの村の人たち全てに僕と同じように名付けをして行った。知らなかったけど、実は名付けをすると魔物は進化をする種もいるそうで、ゴブリン達はその類に含まれていた。雄のゴブリンはその上の”ホブゴブリン”へ、雌のゴブリンはその上の”ゴブリナ”へと進化を遂げた。

 

 

 

「僕は特に変化は無かったみたいだけど・・・・・・何でだろ?」

 

 

 

《解。名付けによる進化は、名付ける相手が対象者よりも上位の存在だった時のみ行われます。主人(マスター)と個体名『リムル=テンペスト』は現状、同格の格付けとなっている為、進化の発動は無効となりました。》

 

 

 

「そうなんだ。・・・・・・進化してみたかったな〜」

 

 

 

少し、落ち込む僕だったけど、現状は今のままでも問題ない事もあった為、そこまで深くは考えなかった。いつかそんな機会も巡ってくるかもしれないしね。

 

 

 

今僕はゴブリンの村の中を散歩中でそのついでにゴブリン達に挨拶をしていた。一応これからは共に過ごす事が多くなる仲間なわけだし、挨拶くらいはしておくのが道理だろう。意外にもゴブリン達は僕のことをすんなり受け入れてくれた。何でも、『エリス様はリムル様と同様、凄まじいまでの魔素を秘めていらっしゃるお方。そして、あの牙狼族達の交渉の架け橋となってくれたお方』という事になってるらしい。確かに僕は牙狼族を何とかこのゴブリン達と共存させるために軽い交渉を牙狼族達にしたが、ほとんどリムルに従うという意見が殆どだったため、交渉とは呼べない交渉をしただけにすぎなかった。ゴブリン達は何でそう解釈したんだかいまだに理解が不明だね。

 

 

 

ちなみにそのリムルは、山ほどいるゴブリン達と牙狼族に名付けをした事による魔素の枯渇により、今は低位活動状態(スリープモード)に入っている。どうやら名付けをすると魔素を大量に消費するようだ。低位活動状態(スリープモード)になると3日は通常状態に戻れないって言うし、名付けをするときは気をつけないと・・・・・・。

 

 

 

「エリス殿、少しよろしいでしょうか?」

 

 

 

「ん?あぁ・・・・・・えっと〜、”ランガ”だっけ?どうかした?」

 

 

 

そんな時、僕に声をかけてきたのは、あの牙狼族の長の息子であるランガだった。リムルにランガと名付けられて嵐牙狼族(テンペストウルフ)になって体長もかなりデカくなっていたこともあって、少し引いてしまった。

 

 

 

「はい。実は・・・・・・我が妹のことでご相談が・・・・・・」

 

 

 

「あ〜・・・・・・」

 

 

 

苦い顔をするランガに僕も何て返したら良いのか迷ってしまう。ランガの妹と言うのは、僕が森の中で出会い、この村まで僕を送り届けてくれたあの牙狼族だ。彼女はランガ達とは違い、父を殺したリムルをそこまで良いように見ておらず、それもあってリムルに忠誠を誓っていなかった。もちろん名付けもして貰ってない。ランガも度々彼女を説得しに行ってるようだが、聞く耳持たずと言う状態で一向に話に応じる気はないようだった。

 

 

 

「このままでは我が妹はいずれこの村を去って行ってしまうでしょう。そうなってしまえば会えることはもう二度と・・・・・・」

 

 

 

「うん。わかった。僕がそれとなく話してみる。だから心配しないで?」

 

 

 

「・・・・・・感謝致します。どうか、我が妹をよろしくお願いします」

 

 

 

ランガにあそこまでお願いされちゃったら断るわけにもいかないよね?とりあえず、彼女の元へ向かおう。

 

 

 

ランガと別れた後、僕は彼女を探すため、村の中を散策した。ランガ曰く、さっきまで村の片隅にある木の下で休んでいたらしかったから、とりあえずそこに向かう事にした。

 

 

 

「あの子は・・・・・・あ、いたいた」

 

 

 

目的の場所にたどり着くと、そこには木にもたれかかりながら休息を取る、ランガの妹さんの姿があった。これでどこかの移動してたら探すのは難しかったけど、とりあえずよかった〜。僕は彼女を脅かさないようにそっとそばまで寄っていき、声をかけた。

 

 

 

「ねえ?ちょっと良いかな?」

 

 

 

「・・・・・・?あ、貴方は・・・・・・。昨夜は助けていただき、ありがとうございました・・・・・・」

 

 

 

「気にしないで良いよ。それよりもさ?少し話をしない?キミと少し話しておきたい事があるんだ」

 

 

 

「・・・・・・兄上から何か言われたんですね?」

 

 

 

「うん。それもあるけど僕自身もキミと話したいって思ってたからさ。良いかな?」

 

 

 

「・・・・・・構いません」

 

 

 

「ありがと」

 

 

 

どうにか話をさせてもらえる事になった僕は、彼女の傍にどっかりと腰を下ろす。彼女も話を聞くためか、寝た状態から少し体を起こし、僕の方へと視線を移していた。意外にも素直に聞いてくれるんだね。こっちとしてはありがたいけどさ。

 

 

 

「それで・・・・・・話とは何ですか?先に言っておきますが、リムルさんに忠誠を誓う気は一切ありませんので・・・・・・」

 

 

 

「・・・・・・そっか。確かにリムルはキミの親の仇だもんね。簡単に認めるわけにもいかないのは分かるよ。でもさ?そうだとするならキミは今後どうするわけ?キミ以外の牙狼族はみんなリムルに忠誠を誓って配下となってる。それはつまり、今はここがみんなの居場所となってるって事なんだ。リムルは多分だけど配下や仲間のためなら何でもしてくれる。豊かな生活を望めば叶えてくれる。食事を求めるならどこからでも取り寄せてくれる。彼はそんな人だと思うんだ」

 

 

 

「・・・・・・」

 

 

 

「だけどそれはあくまで仲間内だけ。忠誠を誓わない以上、あかの他人でしかないキミはそれの対象外って事になる。そうなればきっとそのうちキミはこの村を追い出される事になるんだよ?それでも良いの?また家族と離れて暮らしたいの?」

 

 

 

「っ・・・・・・」

 

 

 

僕が話すにつれてどんどん表情が険しくなる彼女。僕だって本当はこんな言い方したくないけど、これも彼女のためなんだ。多少は強引にいかないと・・・・・・。

 

 

 

「・・・・・・それでも・・・・・・やはり無理です。頭ではそうしたほうがいいと分かってはいるのです。ですが、やはりどうしても体が動いてくれません・・・・・・。・・・・・・本心では、あの方に忠誠は誓いたくないと拒んでいるのかもしれませんね」

 

 

 

「・・・・・・まいったな〜」

 

 

 

これだけ言っても聞いてもらえないとなると、もはやリムルに忠誠を誓わせるのは無理と判断すべきだ。だがそうだとすると彼女の今後が不安になる。それは何としても避けたい。彼女は僕にとっては恩人とも呼べる存在なんだ。ここで見放すのは無いと思う。・・・・・・・・・・・・何かないか?リムルに忠誠を誓わせないで僕たちの元にとどまらせる方法は・・・・・・・・・・・・・・・・・・あっ。

 

 

 

「そうだっ!」

 

 

 

「っ!?どうかしたんですか?」

 

 

 

僕の突然の大声に彼女はビクッと震え勢いよく立ち上がってしまう。・・・・・・悪いことしちゃったかな?・・・・・・ってそんなことよりも!

 

 

 

「それならこう言うのはどうかな?」

 

 

 

「・・・・・・こう言うの・・・・・・とは?」

 

 

 

思えば何で真っ先にこれが思いつかなかったんだろ?これなら万事解決だって言うのに・・・・・・僕のバカ・・・・・・。自己嫌悪も大概にして、僕は続きを話す。

 

 

 

「キミはさ?リムルに忠誠を誓うのが嫌なんだよね?」

 

 

 

「?はい。そうですが・・・・・・」

 

 

 

「じゃあさ・・・・・・・・・・・・()()()()()()()()()?」

 

 

 

「っ!!・・・・・・え?」

 

 

 

「え、じゃなくてさ。リムルじゃなくて僕に従って欲しいんだ。僕の元であれば、この村にとどまる事もできるし、家族とも離れる事もない。それに別にリムルに忠誠を誓うわけでもないから特に問題ないでしょ?・・・・・・どうかな?」

 

 

 

「貴方に・・・・・・忠誠を・・・・・・」

 

 

 

さすがに即断できる内容では無いため、彼女はしばし考え込んでしまう。確かにこれは彼女にとっては寝耳に水な話だ。でも、これであれば彼女に過度な負担なくこの場に止まらせる事ができる筈なんだ。できれば彼女にはこれを呑んでもらいたい。・・・・・・無理にとは言わないけど。

 

 

 

「別に強制じゃ無いからね?嫌だったら断ってくれても良い。だけど、これだけは言わせて?僕はキミを恩人だと思ってる。だからこそキミを悲しませるようなことはしたく無い。それを危惧した配慮がさっき僕が話したことだから・・・・・・」

 

 

 

「・・・・・・ふふっ」

 

 

 

・・・・・・おい。またこの子笑ったよね?何この子?そんなに僕のことを笑いたいのか?

 

 

 

「・・・・・・なんで笑うのさ?僕は真剣に話してるのに・・・・・・」

 

 

 

「ごめんなさい。・・・・・・やはり貴方は変わってるなと思ってしまって・・・・・・」

 

 

 

「変わってる?どこが?」

 

 

 

「たかがこの村に送っただけのことに恩を感じたり、襲わなかったからと言ってワタシを殺さずに見逃してくれたこと。・・・・・・ワタシが死のうとしていた時に我が身を顧みずに助けに入ったこと。そして・・・・・・今こうして捻くれ者であるこのワタシを迎え入れようとしていること。・・・・・・その全てですよ」

 

 

 

「そうかな?・・・・・・変わってないと思うけど?」

 

 

 

これまで僕がやってきたことは、全部僕の考えた末にやったことだ。やった事が正しいと思ってるし、変わってると思ったことは一度もない。だけど、彼女からしたらそれは充分変わってると見えるようだった。

 

 

 

「貴方のその考えは良いものだと思います。実際それでワタシは何度も助けられていますから。・・・・・・ですが、それも度が過ぎれば貴方自身の身を滅ぼすこととなります。ワタシをリムルさんの攻撃から守った時もそうです。タイミングが悪ければ、ワタシだけでなく貴方まで死んでいたのかもしれないのですよ?・・・・・・それを分かっていますか?」

 

 

 

「へ?・・・・・・う、うん」

 

 

 

・・・・・・なんか説教されてる気がするんだけど・・・・・・気のせい・・・・・・いや、気のせいじゃないな。明らかに目が怒ってるし・・・・・・。

 

 

 

「全く・・・・・・。ですが、それが貴方なのですよね。自分のことはそっちのけで自分以外のことのために尽力する。もし出会ったのが貴方ではなかったら今頃ワタシはこの世にいなかったことでしょう・・・・・・」

 

 

 

「・・・・・・うん。そうかもね。僕は自分の命ももちろん大事だけど、それと同じくらいみんなのことも大切に思ってるからさ。・・・・・・もちろんキミのこともね?」

 

 

 

「ありがとうございます。ですが・・・・・・やはりそんな危なっかしい貴方をこのまま一人、放っておく事は出来ませんね。いつまたどこかで無茶をするか分かったもんじゃありませんし、貴方に何かあればワタシもすごく悲しいので・・・・・・」

 

 

 

「・・・・・・えっ?それってつまり・・・・・・」

 

 

 

僕がそう言うと同時に、彼女はちょこんと僕の前に”おすわり”の形で座り込んだ。

 

 

 

「ワタシが、そばで()()()を支えましょう。貴方様が無茶をしないように・・・・・・。そしてこのワタシの命・・・・・・貴方様に預けます・・・・・・。二度も貴方様に救われたこの命、貴方様のために使わせて頂きます・・・・・・()()

 

 

 

「っ・・・・・・」

 

 

 

ゆっくりと頭を垂れる彼女に僕は思わず泣きそうになる。理由はともかくだが、とにかく僕に忠誠を誓ってくれるって事がとても嬉しかったからだ。気づくと僕は、彼女に抱きついていた。

 

 

 

「ありがと!これからよろしくね!!」

 

 

 

「ふふっ・・・・・・よろしくお願いしますね?我が主様・・・・・・」

 

 

 

僕に初めての配下ができた瞬間だった。この子とは今後とも仲良くして行こう!




少し長めに書いてみました!


思ったんですけど、エリスとリムルが同格の扱いとされるのであれば、エリスが進化しないのも納得出来ますけど、それだと、ただリムルがエリスに名を付けただけで、リムルを頂点とする魂の系譜にはエリスは含まれないと言う事になってしまう気がするんですけど、実際のところはどうなんでしょうかね?リムルも、エリスに名付けをしたからと言って魔素が過度に消費されて消耗していると言う様子も無いわけですし、エリスもリムルの魔素を受け取ったようには見えませんしね。

クロスオーバーする作品はどれが良い?

  • モンスターハンター
  • ポケットモンスター
  • ドラゴンクエスト
  • クロスオーバーは無しで!
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