転生して水になったので存分に楽し・・・・・・水っ!? 作:レイ1020
書くことが多すぎて、そうなってしまったと言えば、ご納得いただけるかと・・・・・・。
それから数日間は、特に何事もなく平和な日々が過ぎて行った。結局ヨウムさん達は鍛錬の見学のついでにハクロウにミュウランさんやゴブタ達を混ぜて勝負を挑んだらしいんだけど、ハクロウの瞬動法や巧みな剣技には手も足も出なかったようで、無惨に地面に転がされる羽目になったそうだ。まぁ・・・・・・何となく予想はついたけどね?
「さて、じゃあ今日は僕もハクロウに鍛えてもらおうかな?」
最近色々と仕事で忙しかった為、なかなか鍛錬に時間を割く余裕が無かった。今日は特に予定も無いわけだし、仕事も終えた為、良い機会だと思って今日はびっちりハクロウに鍛えて貰おうと気合を入れ直していた僕は、ハクロウのいる鍛錬場に足を運んでいた・・・・・・んだけど。
「・・・・・・あれ?あれって・・・・・・ヨウムさんと、ミュウランさん?二人で何してるんだろ・・・・・・って見なくても分かるんだけど・・・・・・」
ヨウムさんがミュウランさんに一つの木の下で”膝枕されてる光景”を目にしてしまったため、僕の足がゆっくりと止まった。・・・・・・この光景だけを見ると、もはやあの二人が仲睦まじいカップルにしか見えない。でも、最近あの二人、何かと良い雰囲気になってるし、仲もすっごく良さそうだから、案外本当にそういう関係になってるかも知れないね(それを見たグルーシスさんがすっごく悔しそうにヨウムさんを睨んでた事は内緒だ)。
「(二人の時間のようだし、邪魔をしないようにこの場を去ろう・・・・・・)」
「あら?エリスさん?」
「っ!!(ば、バレちゃった・・・・・・)」
気配を消してその場を去ろうとした僕だったけど、それをする前にミュウランさんに先にバレてしまった。・・・・・・なんか、ヨウムさんごめん・・・・・・。
「ん?お、おう・・・・・・エリスの旦那。こんなとこでどうした?」
「いや・・・・・・ちょっと鍛錬場に行こうとここを通ったんですけど・・・・・・お邪魔だったら、もう行きますね?」
「そ、そんな事ないぞ!全然いてくれて構わない!むしろ居てくれ!(今、ミュウランと二人っきりってのは気まずすぎるからな!)」
「・・・・・・?わかりました。じゃあ、お言葉に甘えますね?」
なんか随分と慌てた様子で、ヨウムさんは僕を引き止めてくる。あぁ・・・・・・大方何かミュウランさんに言って気まずい雰囲気にでもなったんだろう。そして、その場を和まして欲しいから僕に居て欲しい・・・・・・そんな所だろうね。・・・・・・まぁ、別に良いんだけど。
「そう言えば、聞きたい事があったんですけど・・・・・・」
「ん?なんだ?」
「二人って、付き合ってるんですか?」
「「はぁっ!?」」
僕の口から出たいきなりの『カップルですか?』発言に、二人は明らかに動揺しながら言葉を返してきた。いきなり直球で聞くのはデリカシー無いかなって思ったけど、二人は絶対に自分からはその事は言わなそうだったから、この際だと思って思い切って聞いてみる事にしたんだ。・・・・・・ぶっちゃけ、僕も気になってたし。
「べ、べべ別に
「言わないで!?それに、あれはあなたが寝ぼけて言った事でしょう!?冗談を言わないでほしいわ!エリスさん、私はこんな人とそう言った関係では決してございませんので!」
「そ、そうなんだ・・・・・・(まだ・・・・・・ってことは、そのうち付き合うつもりなのね、ヨウムさんは・・・・・・あはは)」
二人とも照れながら一緒になって僕の誤解を解こうと必死になってる。・・・・・・うん、この連携力もやり取りもまさに・・・・・・カップルのそれだ。・・・・・・今は付き合っては居ないようだけど、いずれそうなる日も近いかも知れないね。う〜ん♪甘いね〜〜!
「全く・・・・・・」
ミュウランさんは否定しながらも少し笑みを浮かべていた。案外、彼女の方もヨウムさんのことをそれなりに気に入ってるのかも知れないな〜・・・・・・と思ったのも束の間で、すぐに彼女は、何処か・・・・・・”悲しそうな顔”へと表情を変える。それに妙な胸の引っ掛かりを覚えた僕は、それとなく聞いてみる事にした。
「ミュウランさん・・・・・・何か悩み事でもあるんですか?浮かない顔をしてますけど?」
「・・・・・・えっ?いえ、別にそのようなことは・・・・・・」
「いや、そんな風には見えねーぞ?明らかに曇ってるじゃねーか、顔が」
「・・・・・・」
ヨウムさんと僕の問いかけに、ミュウランさんは俯いたまま答えようとはしなかった。おそらく、僕達には言えない、何か大きな悩み事でも抱えてるんだろう。もしかすると、それが魔人である彼女がこの町へ来た理由と関係が・・・・・・考えすぎか。
「エリスさん。一つ聞かせてくれませんか?」
「何ですか?」
「あなたにとって、この国・・・・・・
「・・・・・・へっ?」
あまりにも唐突すぎるその質問に、思わず変な声が出てしまう僕。それって、今の話と何の関係があるんだ?・・・・・・意味が分からないけど、とりあえず質問には答えておいた方がいいだろう。
僕にとってこの国は・・・・・・。
「”宝”・・・・・・ですかね?
「宝?」
「はい。僕にとって、この国は何よりも大事にしたい宝物なんです。多分、リムルも同じです。・・・・・・信じられないかも知れませんが、ここは元々何も無い一つの更地だったんです。勿論、人だってこんなに多くいた訳ではなく、数百人ほどでした。ですが、それから月日を経て、様々な苦難や試練を乗り越えて、僕やリムル、そして頼りになる配下達や住民のみんなの努力の甲斐もあって、こうして大きな町へ・・・・・・今では色々な国から認められるほどに巨大な国へと成長を遂げました。今となっては、これまで起こったこと全ては、良い思い出になったんじゃ無いかって思ってます。それによって、より
「・・・・・・」
「そんな時、僕とリムルは一つの約束をしたんです。この国へと至るまでの過程や、思い出、苦難、努力、町の施設、ジュラの大森林・・・・・・そして、僕やリムルを今まで精一杯支えてくれた配下達や住民のみんな・・・・・・その全てを”宝物”として守って行こうと。どんな事があっても・・・・・・ね?・・・・・・これが僕の・・・・・・いや、僕達が
「・・・・・・そうですか」
ミュウランさんは最後までちゃんと聞いてくれたが、表情はいまだに優れていなかった。むしろ、さっきよりもさらに悪くなっているような気がする・・・・・・。
「ミュウラン?本当に大丈夫かよ?」
「良ければ、悩んでいる理由だけでも聞かせては貰えませんか?僕でしたら何か力になれるかも知れませんので・・・・・・」
「いえ、その気持ちだけで十分です・・・・・・。いつか、お話しできる機会があれば、その時に話しますので、今回はどうか・・・・・・」
やはり、悩みについては話してくれる気は無いようだった。その様子に、僕もヨウムさんも少し呆れたけど、流石にこれ以上強引に聞き出すのは失礼だから、これ以上追求する事はやめておいた。
「分かりました。・・・・・・ですが、これだけは覚えておいて下さい。あなたが
「っ・・・・・・ありがとうございます」
おそらく、僕が自身の正体に勘づいていると察した為か、表情を強張らせながらお礼を言ってくるミュウランさん。ちょっとカマをかけたつもりだったけど、彼女の反応を見る限り、どうやら
・・・・・・とは言え、さっきも言ったように、敵でも無い限りは彼女のことは僕は味方として見る事にする。・・・・・・どうにも、彼女からは何かが匂うからね。
《告。個体名ミュウランの更なる解析の結果、ミュウランは元々は人間であった事が判明。魔人となった経緯は未だ解析不十分の為、不明ですが、”何者か”の秘術、もしくはスキルによる所為だと思われます。》
「(”何者か”・・・・・・か。その人物と、掛けられてる術やスキルが分かれば、僕も何か出来るかも知れないけど・・・・・・。分からない以上、今はどうしようも無いな・・・・・・)」
「そうだぜ、ミュウラン?悩み事なんて誰かに言っちまえばすっきりするぜ?なんなら俺にでも・・・・・・」
「ハクロウさんに叩きのめされて、さっきまで伸びてた人の言うセリフじゃ無いわよ?」
「うっ・・・・・・」
また、さっきのように仲睦まじいやりとりが再開されそうになった為、僕はそこでお暇する事にした。そろそろ、鍛錬に行かないとだからね。・・・・・・って言うか、ヨウムさん、またやられたんだね・・・・・・僕もそうならないと良いけどな〜。
僕のその願いは虚しくも、散る事となった。・・・・・・何でか?・・・・・・聞かないで(ハクロウに剣技でボロボロにされた)?
それから数時間後、鍛錬を終え、家に戻ろうとした僕の元にソウエイからの念話で、町中で”3人組の人間”が騒いでいると言う知らせを受けた。最近は、そう言った騒ぎは見かけないから、珍しいなと思いながらも、責任者として止めに行こうと、すぐに現場へと急行した。
その時の僕は、その騒動のことを、『どうせいつものようにちょっとしたいざこざで揉めてるだけだからすぐに解消出来るだろう』・・・・・・と、楽観視をしていた。
その騒動が、この後に巻き起こるあの”最悪の惨劇”の火種となることも知らずに・・・・・・。
––––––––––––––––––––––––––––––––––
–––––––––数時間前–––––––––
視点 リムル
俺が
「さて、じゃあ帰るとするか!」
教師を辞める旨を子供達に伝え、別れを済ませた俺は、国から離れたところで『空間移動』を使って
だが・・・・・・。
「っ?あれ?
『空間移動』がなぜか発動しなかった事に俺は疑問を浮かべた。普段であれば、特に何の問題も無くスキルが発動し、すぐさま目的の地へと渡れる優れたスキルなんだが・・・・・・どう言う事なんだ?
〈告。広範囲結界に囚われました。結界の外への”空間干渉系”の能力は封じられました。〉
「け、結界って・・・・・・何でそんな物が・・・・・・って、ん?」
「・・・・・・初めまして・・・・・・で良いのかな?と言っても、もうすぐにさよならだけどね?」
突然結界に囚われ、戸惑う俺に一つの声が掛けられた。その声の主の方を見ると・・・・・・そこに居たのは・・・・・・。
「(こいつは確か・・・・・・ユウキと共に、シズさんから教えを受けていた生徒だった・・・・・・西方聖教会の聖騎士団長・・・・・・ヒナタ・サカグチだ。何でそんな奴がここに?)」
「何でここに?・・・・・・って顔をしてるけど、そうね・・・・・・単刀直入に言えば、あなたを足止め・・・・・・いえ、”殺すため”にここにいるの」
「・・・・・・何?」
「あなたが今、国に帰られるとこっちとしては都合が悪いの。あなたが帰ってしまえば、邪魔な”あなたの国を潰す”のが少々面倒になってしまうからね。ねぇ?魔物の国の盟主さん?」
「・・・・・・へぇ?よくご存知なこって、西方聖教会の聖騎士団長、ヒナタ・サカグチ」
こちらの正体もどうやら彼女にはバレてるようだ。なら、こっちも変に正体を隠さなくても良いだろう。・・・・・・とりあえず、どうにか話し合いに持ち込みたいところだ。正直、シズさんの教え子である彼女とは戦いたくない。だが、ここに来てからずっと、剣を抜いて俺に対して尋常じゃない殺気を飛ばしてる彼女がそれに応じてくれるかは分からないが・・・・・・。
「・・・・・・よく知ってるのね?魔物のくせに」
「まぁな。だが、まずは一つ話し合わないか?話し合ってみれば分かり合える事だってあるぞ?たとえ、魔物と人間であったとしてもな?」
「話し合いの必要なんてないわ。もう決めてるの、私は。あなたを・・・・・・シズ先生の仇であるあなたを、この手で殺すってね!」
「ちっ・・・・・・やっぱダメかよ!」
やはり、彼女の方に話し合いに応じると言う選択肢は無かったようで、問答無用で俺に襲いかかってくる。・・・・・・この結界のせいで、妙に体が重いが・・・・・・やるしか無い!
俺と、ヒナタとの一騎打ちが今・・・・・・幕を開ける・・・・・・。
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「くっ・・・・・・」
「意外と頑張れるのね?この
戦闘を開始してから、数十分程が経った。俺は完全にヒナタに手玉に取られ、全くなす術がなかった。戦局を握られてる原因としては、やはりこの結界だ(ヒナタは
それに、ヒナタ自身も聖騎士団長ということもあってかなり強い。この結界が無かったとしても、正直勝てるかは未知数だった。
「もう、足掻くのはやめにしたら?今更戻ったところで、手遅れ。国はめちゃくちゃにされているわよ?」
「それに関しては心配無用だ。
「エリス?」
「ジュラの大森林の副盟主って言えば分かりやすいだろ?それが今、
「へぇ?その子を随分と信用しているのね?」
「当たり前だろ?あいつは、俺の大親友だからな」
いかに、西方聖教会が
「ふふ・・・・・・なら、そんなあなたの親友であるその子が
「・・・・・・はっ?お前何言って・・・・・・・・・・・・っ!まさか、お前っ!?」
ヒナタのその笑み、そしてさっきの発言でヒナタが"これからするであろう行為"に、察しが付いた俺は、なりふり構わずに剣を片手に襲いかかった。
「お前っ!エリスに何かしたら許さねーぞ!!」
「さっきまで冷静だったのに、そんなに感情的になるなんて予想外・・・・・・。やっぱり、あなたにとってはそれだけ大事な人なのね。そのエリスという魔物は・・・・・・。ふふ、でも・・・・・・もしかしたらその子に至っては、私が”直接手を下す必要は無くなる”かもしれないけれどね?」
「おいおい、マジかよ・・・・・・」
だが、ヒナタは涼しい顔で俺の剣を簡単にいなす。くそっ・・・・・・せめてこの結界さえなければ・・・・・・。
「でも、自ら殺されに来るって言うなら・・・・・・望み通りにしてあげるっ!」
「ちっ・・・・・・また”あの技”かよ。何なんだよ、あの”虹色に光る刺突”は・・・・・・」
ヒナタの虹色に光り輝く剣を前にして、俺は軽く戸惑う。この技はすでに”6回”ほど受けたが、どれも何故か『痛覚無効』を持つ俺でさえ、痛みを感じる物だった。大賢者の話だと、どうやらこの技は
「よく頑張ったけど、これで終わりね。この『
「(・・・・・・ってことは、後一回でも食らえばアウトじゃねーか・・・・・・)」
「そろそろ死になさい!『
「(まずいっ!・・・・・・って、しまった!芝に足を取られた!態勢が・・・・・・)」
光速の勢いで迫るその刺突を躱そうと地を蹴った俺だったが、運悪く芝に足を取られて態勢を崩してしまう。
やられるっ!・・・・・・そう瞬時に悟った俺は、死を覚悟した・・・・・・・・・・・・だが、その時だった。
「っ!なに?こ、これは・・・・・・水の障壁?」
「一体、何だこれは?」
俺とヒナタの間に、突如として”水で出来た壁”が聳え立った。いきなり現れたこの壁に、俺もヒナタも動揺を隠し切れなかった。
〈告。個体名エリス=テンペストから譲り受けた、”水壁のペンダント”の効力が発動された模様です。一定時間、水の壁ができ、ペンダントの保持者を守護する作用を持っていると推定されます。〉
「ペンダント?もしかして・・・・・・これのことか?」
俺は、首にかけていたペンダントを手に持った。これは俺がイングラシアに行く前にエリスからお守りとして貰ったペンダントだ。あの時は、エリスはこのペンダントがどんな効力を秘めてるのか教えてはくれなかったが・・・・・・こう言うことかよ、エリス。何はともあれ、どうやら俺は助かったようだ。
役目を終えた水の壁は、音も無く崩れ去って行き、それと同時に、ヒナタがこちらへと歩み寄ってくる。おそらく、再び俺にトドメを刺しに来ようとしてるんだろうが・・・・・・さっきのような失態は、もう絶対にしたりなんかしない!
「サンキュー、エリス。お前に助けられた」
「助けられた?この状況でよくそんな余裕な事を言えるのね?何かしらの方法で九死に一生を得た様だけど、それはただ寿命が少し伸びたに過ぎない。あなたは結局、私に殺される運命にあるのよ?この『
「そうかな?俺だって・・・・・・素直にやられる訳にはいかないんだ。必ずお前を倒して、
「吠えるだけの元気は残ってるみたいだね?でも、残念だけどもう終わり。・・・・・・さようなら。『
「目覚めろっ!『
小細工は通用しないとわかった俺は、今まで使ってこなかった『
「さっきの技を喰らってまだ立てるなんてね?そんな見た目になりながら・・・・・・。わかった、ならこの技で本当におしまいにしてあげる・・・・・・」
「ぐるぅ・・・・・・」
理性が無くなった為、俺はもう自分の体をコントロールすることはできない。ただただ、その場で無作為に暴れるしか出来なかった。だから当然、ヒナタが今からとんでもない技を放とうとしてることにも気がつくことも出来ないし、避けることも出来やしなかった。
「神へ祈りを捧げ給う・・・・・・我は望み、聖霊の御力を欲する・・・・・・我が願い聞き届け給え・・・・・・」
俺の足元に、やたらと光り輝くオーラをただ寄らせた術式陣が展開される。そして・・・・・・。
「万物よ・・・・・・尽きよ!『
光の速度で、あらゆる生物を焼き殺すのではないかと思えるほどの光の術が俺に降り注ぐ。光の速度のため、避ける間もなかった俺はその術をまともにくらい・・・・・・そのままお陀仏に・・・・・・。
––––––––––––––––––––––––––––––––––
「って、そんなわけないだろっ!・・・・・・誰に言ってんだよ俺・・・・・・」
さっきのとんでもない技を俺に喰らわせ、俺が消し飛んだと思って勘違いしたヒナタは、そのままこの場を後にして行った。・・・・・・で、それを確認した俺は、隠れていた草むらからゆっくりと顔を出した。
「はぁ〜、分身体を作っといて正解だったな。あんなのまともに喰らったら、すぐさまあの世行きだぞ・・・・・・」
なんで、俺が生きてるのかと言うと、実はさっきまでヒナタと戦っていたのは、俺の分身体・・・・・・いわば影武者みたいな奴だ。一応念の為を思って、ヒナタと戦う前にこっそり俺は分身体を作り、本体の俺は近くの草むらへと身を潜めていたわけだが、どうやらその判断は正解だったようで、俺はほっと息をついた。
「主よ!ご無事でしたか!?」
「ランガか・・・・・・。ああ、なんとかな・・・・・・」
ヒナタが去ったことで、
「主、我は先程からエリス殿にこの事態をお知られしようとしたのですが、どうにも妙で、何故か影空間が繋がらないのです」
「は?そんな馬鹿な?結界はもう解かれてるんだ・・・・・・」
〈告。移動先が何らかの結界により、隔絶されていると推測されます。〉
「結界?隔絶?・・・・・・そういえばヒナタの奴・・・・・・」
大賢者からのその情報に、俺は先程のヒナタの言葉が頭をよぎった。
・・・・・・邪魔なあなたの国を潰す。
・・・・・・国はめちゃくちゃにされてるわよ?
・・・・・・手遅れ。
「どう言う意味なんだよ・・・・・・それは。それに・・・・・・」
・・・・・・
ヒナタのあの一言。その子っていうのは間違いなくエリスの事を指して言っていた。しかもあいつは、俺が絶望する姿を見たいだとか言う理由で、エリスに・・・・・・。こうしちゃいれない!早いとこ
「(大賢者!今すぐ転移可能な近くのポイントを探れ!)」
〈了。直ちに実行に移ります。〉
「ランガも、早く行くぞ!」
「はっ!・・・・・・っ!主よ!ペンダントが・・・・・・!」
「っ?ペンダントがどうかした・・・・・・か?」
ランガに言われ、徐にエリスのペンダントに視線を移した俺は、それを見た途端・・・・・・・・・・・・息が止まった。
「何で・・・・・・
そう、息が止まった理由・・・・・・それは、先程まで傷一つ無く、綺麗な水の雫の形をしていたペンダントが・・・・・・縦に線が入るかのように、”ひび割れて”いたからだ・・・・・・。これはもしや・・・・・・エリスに何か・・・・・・いや、そんな訳ない!
「主よ・・・・・・。もしや、エリス殿や皆の身に何かが・・・・・・」
「そんな訳ねーだろ!エリスがいるんだぞっ!あいつやみんなに何かがある訳なんて・・・・・・」
無いっ!・・・・・・とは言い切れなかった。俺だって、今さっきまで死にかけてたんだ。そんな状況が向こうにだってあったって何も不思議じゃ無いんだ。例え・・・・・・エリスが居たとしても・・・・・・。だからこそ、俺は是が非でも戻らないといけないんだ!
「・・・・・・何が起こってるんだよ・・・・・・一体?エリス・・・・・・みんな・・・・・・どうか無事でいてくれよ?」
俺のその不安は、一向に晴れそうに無かった。
そして、その俺の心の具合と比例するが如く・・・・・・先程まで綺麗な晴天だった空は、不気味な雰囲気を醸し出す曇天へと変貌を遂げていた・・・・・・。
次回はエリスの視点へと移行します。リムルがヒナタと激戦を繰り広げてる中、エリス達はどうなっていたのでしょうね・・・・・・。
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