転生して水になったので存分に楽し・・・・・・水っ!? 作:レイ1020
「主様、これは何を作っておられるのですか?」
ヒョウガが、僕が『水創造』で作った”巨大な箱”を見てそう問うてくる。
「ん?ああ、今から冷蔵庫を作ろうと思ってね?」
「・・・・・・”レイゾウコ”?それは何でございますか?」
「ああそっか知らないよね。冷蔵庫っていうのは、食べ物などの物を冷やしたり冷凍したりして品質を保つためにある保管庫だよ。これがあればいつでも良い品質の物が食べられたりするんだよ」
「なるほど。それは便利ですね。・・・・・・ですが、冷やすと言ってもどのように?この大きな箱だけでは物を冷やすには至れないと思われますが?」
ヒョウガは当然そこに疑問を抱いていた。僕もそんなことはわかってるんだ。だからこそここでヒョウガの力を借りたいんだ。僕はすっとヒョウガの方を向いた。
「ヒョウガ、一つ頼まれてくれないかな?」
「何なりとお申し付けくださいませ・・・・・・」
「ちょっと・・・・・・これを”凍らせて”欲しいんだ」
僕はそう言うと、『水操作』で掌から水を空中に出すと、その状態を保ちつつヒョウガに頼みを聞かせる。
「ああ、そう言うことですか。この水を凍らせてそのままあの箱の中に入れて室温を下げると言うことですね・・・・・・」
「うん。お願いして良いかな?」
「お安い御用でございます!」
ヒョウガは元気よく返事をすると、自身の口から吐息を水に向かって掛けていった。その吐息にはかなりの冷気がまとっている様であって、よく見ると雪の結晶の様なものまで見えるほどに冷たそうだった。尚且つかなり勢いよくその吐息は掛けられたため、空中にあった水は数分もしないうちに水としての原型は無くなり、代わりにしっかりと固まり、冷たくひんやりとしていて、冷蔵庫内を冷やすのに充分値する”氷”の形へと変わっていた。氷が出来上がったと分かった僕は、ヒョウガに『ご苦労様』と言ってやめさせると、その場に氷を置いた。
「よし!上出来かな?後はこの氷を・・・・・・・・・・・・ん?こ、氷を〜〜〜っ!!ぐぐっ・・・・・・・・・・・・お、重い・・・・・・」
《告。対象の氷は推定総重量・・・・・・約100kg。
後は氷を冷蔵庫の中に入れるだけなのだが、僕たちが作った氷が大きすぎたのか、僕では到底持ち上げられそうになかった。つい気合入れてやりすぎちゃったかな?・・・・・・後、『
「はぁ・・・・・・主様?もう少しご自身のことを考えてからお作りください。全くご自分の手に負えてないじゃ無いですか・・・・・・」
「・・・・・・ごめんなさい。つい張り切っちゃって・・・・・・」
「次からは気をつけてくださいね?・・・・・・仕方がありません。今回はワタシが運びますので、主様はあの箱の扉を開けてください」
「は、はい・・・・・・」
呆れつつもなんだかんだ言ってヒョウガは協力してくれた。・・・・・・これじゃどっちが主なのか分かったものじゃ無いね。・・・・・・面目ない。ヒョウガは、僕には全く動かせなかった氷を軽々と口で咥え持ち上げるとそのまま冷蔵庫の下まで歩いていった。そして、冷蔵庫内の氷を置くスペースにヒョウガが氷を置いたことで、ようやく冷蔵庫が完成したのだった。氷は適宜追加して行かないといけないんだけど(溶けるから)、電気がないこの世界ではそれは致し方ないことだと思って割り切っている。
説明してなかった外見だけど、冷蔵庫の大きさは約10m。縦に10mで横に10mの正方形の形に整えている。かなりの大きさだからそれなりに魔素を使ったけど、みんなのためを思えば安いもんだと思って気にせずに使った。扉は全部で3つありそこから出入りできる様になっている。こうする事で、1つの扉にみんなが入り乱れる事なく、冷蔵庫の中に入る事ができて、混雑が防げるんだ。ま、外見と冷蔵庫の説明についてはこんなものでいいかな?
「さて、冷蔵庫の完成を、リグルド達に伝えに行くとしますか!」
無事に冷蔵庫が完成したことを確認した僕は、リグルド達村に残ったゴブリン達に声をかけに行くのだった。
《個体名《ヒョウガ》がスキル『
「さっきのが使えるってことか。・・・・・・でも今は忙しいからまた今度にしよっと!」
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「エリス様、少しよろしいですか?」
「ん?どうかした?リグルド?」
冷蔵庫ができてひと月が経ち、村のみんなも徐々に冷蔵庫の使い方に慣れ始めた頃、一休みをしていた僕の元にリグルドが訪ねてきた。何やら重苦しそうな顔をしてるけど・・・・・・何かあったのかな?
「はい。実は・・・・・・ここ最近の乾季の影響もあってか、食物があまり育たなくなってしまいまして・・・・・・」
「うん。それで?」
「今はまだ蓄えがあるため問題はないのですが・・・・・・その蓄えがなくなるのも時間の問題な訳でして・・・・・・どうか、エリス様のお力をお貸しして頂きたいのです。お願いします!」
「そっか〜・・・・・・わかった。雨を降らせる事は出来ないけど、任せておいて」
「ありがとうございます!」
食物が取れなくては飢死は免れない。僕やリムルは問題ないけど他の魔物はそうも言ってられない。だからこそ僕が何とかしないとね!そんなことを心の中で叫びつつ、僕は件の畑地まで赴いてみた。・・・・・・やはりというか、リグルドの言う通りいくつもの作物が萎びれてたり枯れたりしていて、とてもじゃないが食べれた物じゃない状態で荒んでいた・・・・・・。
「確かにこれはまずいな・・・・・・。とりあえず、枯れたり腐ったりしてる物は取り除いて、まだ無事そうな物だけ残そう。リグルド、他のみんなも連れてきて頼める?」
「お安い御用です!」
リグルドはその後、僕の言いつけ通り、数人のゴブリン達を連れてきて早速作業に入った。みんなはやはり進化したこともあって、仕事のスピードも体力も上がっていたことも相まり、約1時間ちょっとでこの作業は終了した。・・・・・・改めて進化ってすごいんだね。
「終わりました!エリス様!」
「ご苦労様。じゃ、後は任せて?」
僕はリグルド達を下がらせると右手に魔素を込め、そこからちょうど畑のど真ん中の位置する場所の真上に向かって一つの”水の塊”を放った。その水の塊が目的の畑の真ん中の位置まで来たことを確認した僕は・・・・・・。
「弾けろ!『散水』!」
僕がスナップをすると同時に、水の塊は途端にミスト状の液体に変わりそのまま真下の野菜達に降り注いで行った。これは以前僕が考えた物なんだけど、まさかこんな時にまで利用できるとは思っていなかったな(本当はみんなを涼ませるために作ったんだけど・・・・・・)。その光景を後ろで見ていたリグルド達は『おおっ・・・・・・!』という感嘆じみた声を漏らしていた。
「とりあえず、今の時期は雨が降らないわけだし、僕が畑の水やりを担当するよ。これなら作物達も元気になるだろうしね」
「エリス様!ありがとうございます!このご恩はいつか必ずお返しを・・・・・・」
「そんなの良いって。みんなのためになるならこの程度お安い御用だからさ?」
そんなわけで、僕はこの村の畑の水やり係へと就くことになったのだった。・・・・・・こうして思うと、水になったって言うのも・・・・・・あんまり悪くないかもしれないね。
スキル
『散水』
エリスが考えた非攻撃魔法。水の塊の中にエリスの魔素を織り混ぜ、それを一気に放出させることで水を拡散させる魔法。遠隔操作が可能でいつどこでも、エリスは水の中の魔素を放出させる事が出来、魔素もそれほど使わないため、用途もかなりある。今のところの使い道は、人をミストで涼ませること、畑の野菜達に水をあげることぐらいだ。
『
ヒョウガが持つスキル。口から強烈な冷気を含んだ息吹を放つ技で、ある程度の魔物、人間であれば数瞬で冷凍状態に出来てしまうほどに強力なスキル。体内の魔素の量によって威力は変化するため、ヒョウガよりも魔素量が多いエリスの場合はそれ以上の冷気と威力が伴っている。
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