転生して水になったので存分に楽し・・・・・・水っ!?   作:レイ1020

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宴の時間じゃあぁぁーーーーーーいっ!!



・・・・・・失礼しました。話の後半あたりから、ディアブロが出てきます。


戻った日常

「ふぅ・・・・・・やっぱり楽しいね、宴は」

 

 

 

町のみんなが、どんちゃん騒ぎで宴を楽しむ姿を見て、僕は小さく微笑む。

 

 

 

『テンペスト復活祭』と称された宴が始まったのは、僕が宴の会場へ姿を表してすぐのことだった。復活・・・・・・と呼べるくらいにまで町って壊れてたっけな〜?って思ってたけど、あくまでもそれは建前のようで、合流したリムルの話によると、今回の宴の本当の目的は、”僕の復活”を祝うことだったらしい。ただ、住民のみんなには僕が死んでしまった事を公表してなかった事もあり、こうした言い回しをしたんだって。

 

 

宴の前、まだ生き返ってから会えてなかったリグルドやハクロウ、ソウエイやゴブタと言った面々に会いに行ったところ、案の定、生き返った僕を見つけると共に涙を見せつつ生還を喜んでくれた。・・・・・・正直、勝手に死んでいった僕の事を責めたりして来るのかな?と思ってたけど、それは杞憂で終わったようでホッとした。

 

 

肝心の宴では、いつも通りいろいろな屋台や出店が様々な料理を提供し、その料理をつまみにお酒といった飲み物を浴びるほど飲む姿も確認が取れた(主にリムルやベニマル、リグルドなど)。一応、この主役(?)とされている僕もみんなから勧められた料理をたくさん食べてはしゃいではいたけど、騒ぎすぎて少し疲れた事もあり、近くのベンチへ腰掛けていた。

 

 

 

「よう。楽しんでるか、宴?」

 

 

 

「リムルか。うん、すっごく楽しんでるよ。・・・・・・なんかいいね?いつもの日常って感じで」

 

 

 

「そうだな」

 

 

 

肉串を3本持ちながら僕の元まで来たリムルは、そのまま僕の横に腰掛けた。

 

 

 

「そういえば、さっきシオンにベニマルと一緒に呼ばれてたけど、何かあったの?」

 

 

 

「・・・・・・いや、それがな?」

 

 

 

リムルの話だと、どうやらシオンの手料理をベニマルと共に堪能して来たらしい。いつも通りであれば、食べた途端に意識を失う程の破壊力を持つ彼女の料理だが、どうやらリムルの魔王化による祝福(ギフト)で『料理人(サバクモノ)』と言う”どんな料理でも自分の想像した通りの味に出来る”スキルを獲得していたようで、”見かけは相変わらずひどいが、味は美味しい”と言うなんとも珍妙な料理を食べさせられ、少し疲弊した様子のリムルだった。

 

 

 

「お前にも食わせたいって言ってたから、後で行ってやれよ?」

 

 

 

「・・・・・・わかった」

 

 

 

どうやら、次は僕がその料理を堪能する番のようだ・・・・・・。味は美味しいらしいから、以前みたいな様にはならないだろうけど、不安はある・・・・・・。

 

 

 

「エリスさん、よろしいでしょうか?」

 

 

 

「・・・・・・あれ?ミュウランさんじゃ無いですか。ヨウムさんとは一緒じゃ無いんですか?」

 

 

 

「いえ、ヨウムは別の人と飲んでいますので、その間にでもと思いまして・・・・・・」

 

 

 

ベンチに座る僕達の元に現れたのは、以前軽く話したミュウランさんだ。彼女も、リムルの指示の元、今回の僕の蘇生のために動いてくれた様だ。

 

 

 

「エリスさん・・・・・・いえ、エリス様、此度は無事蘇生なされた事、本当に嬉しく思っています」

 

 

 

「へっ?あ、いえ、そう言ってもらえて嬉しいです。ミュウランさんも動いてくれてたんですよね?こっちこそお礼を言いたいです。ありがとうございました」

 

 

 

「エリス様・・・・・・あの時、あなたの気持ちを踏み躙り、私の行動一つで町に危機をもたらし・・・・・・あなたを死に追い詰めてしまった事を・・・・・・心からお詫び致します。・・・・・・本当に申し訳ありませんでした・・・・・・」

 

 

 

「・・・・・・?」

 

 

 

唐突に頭を下げながら謝ってくるミュウランさんに、僕は疑問を覚えた。謝られる意味もよく分からないし、僕を死に追い詰めたって・・・・・・どう言うこと?

 

 

 

「あの時、二つの結界が魔国連邦(テンペスト)を覆ってたろ?そのうちの一つの魔法不能領域(アンチマジックエリア)を発動したのは、このミュウランなんだよ」

 

 

 

「えっ!?そうなんですか、ミュウランさん?」

 

 

 

リムルのその言葉に、戸惑いを浮かべる。そりゃそうだ・・・・・・あの結界の一つを張ってたのが、ミュウランさんだったなんて、信じられないもん・・・・・・。

 

 

 

「はい。今はもう問題ありませんが、その時はクレイマンに私の命を握られていましたから・・・・・・。指示に従わなければ直ぐに始末・・・・・・それだけがずっと頭をよぎっていました。・・・・・・ですので、私はあの時、あなたの気持ちを知りながら・・・・・・結界を張ったんです」

 

 

 

「・・・・・・そうですか。だからずっと苦しそうな顔を・・・・・・ミュウランさんも大変だったんですね・・・・・・」

 

 

 

これで合点がいった。つまり、ミュウランさんは自分の命をそのクレイマン(?)に握られていた事もあり、仕方なく結界を張ったと言う事なんだろう。・・・・・・だから、ずっと苦い表情を浮かべていた訳か。

 

 

 

「あなたの本意では無いでしょうし、結果としてみんなも僕もこうして無事なのですから、そんなに気にしなくていいですよ。・・・・・・ただ、出来ればもっと僕に頼って欲しかったって言うのは素直な感想です。僕もあなたの事情を知れば、何かしらの対策は出来てたと思っていますので。あなたはもう、僕達の仲間に加わった訳なんですから、今後はリムルだけでなく、僕のこともしっかりと頼ってください。いいですね?」

 

 

 

「・・・・・・はい。ありがとうございます」

 

 

 

僕へ、謝罪とお礼を言えた事で満足したのか、ミュウランさんは再び宴を楽しみ始めた。

 

 

 

「いいのか?経緯はどうであれ、町を襲撃して来た奴らに加担してた人なんだぞ?」

 

 

 

「良いって。今はこうして、仲良く一緒にいられてる訳なんだし、今更そんな事を蒸し返して彼女との関係を悪くしたく無いんだ。それに、リムルだって彼女のことを許したんでしょ?国主が許したのに、副国主が許さないのはおかしいからね?」

 

 

 

「・・・・・・ったく。とても魔王に覚醒した奴の発言とは思えないな。本当に魔王かよ、お前・・・・・・」

 

 

 

「別に好きで覚醒した訳じゃ・・・・・・って、なんで僕が魔王になったこと知ってるの?」

 

 

 

「ラファエルから聞いた。・・・・・・あ、大賢者が進化した究極能力(アルティメットスキル)の名前な?それにしても、お前の魔王覚醒を最初に聞いた時は、まじで驚いたわ・・・・・・」

 

 

 

「あ、そう・・・・・・」

 

 

 

あんまり、魔王に覚醒したことは言いたくはなかったけど、リムルには何でもお見通しか・・・・・・。

 

 

 

「お前は不可抗力で覚醒しちまったんだから、魔王になったことは気にするなよ?それと、一つ約束しろ。・・・・・・今後、”もうお前は人間を殺すな。何があっても絶対に”だ。・・・・・・お前が人間を殺して傷つく姿を見たく無いんだよ」

 

 

 

「もちろんそのつもりだよ。・・・・・・って事なら、リムルも同じだよ?今回は、仕方なかったのかも知れないけど、今後は人間を殺さない事。約束だからね?」

 

 

 

「ああ、今度こそ破らない様にしような!」

 

 

 

宴の喧騒が止まぬ中、僕とリムルは・・・・・・再度、約束を交わすのだった・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

––––––––––––––––––––––––––––––––––

 

 

 

 

「此度は魔王となされました事、心よりお祝い申し上げます、我が君。そして、その友で有らせられるエリス=テンペスト様」

 

 

 

宴もそろそろ終わりを迎えようとした頃、僕達の元へ一人の男性がやってきた。この人は僕の名前を知ってる様だけど、僕とこの人は初対面だから、当然僕はこの人を知らない。・・・・・・どうやら、リムルの知り合いの様だけど、リムルにこんな知り合いの人っていたっけな?

 

 

 

「リムル、知ってる人?」

 

 

 

「いや?・・・・・・誰だよ、お前?」

 

 

 

「っ!!?じょ、冗談はほどほどに・・・・・・。我が君が私を呼び出したのではありませんか・・・・・・」

 

 

 

リムルの『誰だ?』発言に盛大に傷ついたようで、すっごく悲しそうな顔をするこの男性は、どこかかわいそうに思えてくる。リムルも、ようやくこの人のことを思い出したそうで、納得したようにうんうんと頷いていた。・・・・・・なんでも、この人はリムルが殺した2万の人間達の死体を餌として『悪魔召喚』で召喚した悪魔なんだとか。・・・・・・それにしても。

 

 

 

「(この人、かなり強そう・・・・・・。悪魔の中でも上位の存在でもある上位悪魔(グレーターデーモン)・・・・・・いや、それ以上の強さを誇っていそうな・・・・・・だとすると?)」

 

 

 

《解。この悪魔族の解析の結果、さらに上位の種族である上位魔将(アークデーモン)である可能性が極めて高い事が判明しました》

 

 

 

「(だよねー・・・・・・)」

 

 

 

僕の仮説が間違っていないことを、リーテさんが証明してくれる。相変わらず仕事が早くて助かるよ、本当に。・・・・・・それにしても、リムルが『悪魔召喚』を使える事も初めて知ったけど、上位魔将(アークデーモン)を呼び出すとか何考えてんのリムルは?

 

 

 

「それで・・・・・・ご検討の方はなされましたでしょうか?私を、あなたの配下の末席に加えてくださると言う・・・・・・」

 

 

 

「あぁ・・・・・・そんなこと言ってたな?・・・・・・どうすっかな・・・・・・」

 

 

 

リムルはこの人を配下として加えるかどうかを考えてる様だけど、僕としては加えておいたほうが良いと思ってる。配下に加わってくれれば心強い事ももちろんだけど、これから先、この人がもし”僕達の敵”として再び目の前に現れたとすると、厄介極まりなかったからだ。だから、今のうちにその芽を摘んでおこうってわけ。

 

 

 

「リムル。僕は良いと思う。この人もかなり強そうだし、居てくれれば心強いと思うよ?それに、悪魔ってわりにそんなに悪い人には見えないからさ?」

 

 

 

「・・・・・・そうだな。わかった、じゃあ今のこの瞬間から、お前も俺たちの仲間だ。よろしくな?」

 

 

 

「おおっ!感謝いたします!我が君!そして、エリス様!」

 

 

 

こうして、リムルはこの悪魔を配下として招き入れることに決め、”ディアブロ”という名を授けた。名付けを行えば当然この人もまたそれに伴う進化が開始されるはずなんだけど、その名付けによってリムルから与えられた魔素が思ったよりも多かったせいなのか、ディアブロは上位魔将(アークデーモン)よりもさらに上の種族である悪魔公(デーモンロード)へと進化してしまった事に、僕もリムルも仰天した。・・・・・・これが、今後もし敵になったらと思うとゾッとするけど、とりあえず味方に引き込むことは出来たことだし、それは問題ないことにほっと息をついた。

 

 

 

 

・・・・・・それにしても『悪魔召喚』か・・・・・・。

 

 

 

 

「・・・・・・僕にも出来るかな?」

 

 

 

自由に悪魔を召喚できるリムルを見て、唐突にそんなことを思う僕だった・・・・・・。




やっぱり、シリアスよりも、こう言った楽しい話を書く方が好きですね!今後はもっとこんな話を多くしていきたいです!


前回説明できませんでしたが、究極能力(アルティメットスキル)治癒之王(アスクレピオス)』の名前の由来は”医神”とも呼ばれている神様『アスクレピオス』の名を取った物です。かの神は、医術の技で”死者すらおも蘇らせる”ほどの力を持つ存在だったそうです。

『エリスの日常日記』でやって欲しいことは?

  • 爆熱!何でもありのスポーツ大会!?
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  • いや、もう選ぶの面倒だから全部やれ!!
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