転生して水になったので存分に楽し・・・・・・水っ!? 作:レイ1020
後世では、”人魔会談”と称されることとなる、この会議もとうとう終わりを迎えた。最後に、こちらで新たな情報が入り次第報告をすると言う約定を決めて、その場はお開きとなった。だが、会議が終わっても、僕達のやる事はまだ終わったわけではない。
・・・・・・決めなくちゃいけないからね。今後の魔王クレイマンと対峙するにあたっての作戦を。
「ねぇ、リムル?もしかしてだけど、
会議を終え、各国の代表の人達と別れた僕達は、執務館内の会議室に戻ってきて、軽く茶菓子などを食べて心を和ませていたが、同じくこの場にきていたラミリスさんは、浮かない表情を浮かべつつ、そうリムルに問うていた。
「勿論だ。だって、その場にクレイマンが来てくれるってんだろ?だったら、直接会って叩きのめしてやりたいしな」
「危険ではないでしょうか?その場にいる魔王はクレイマンだけでは無く、他の魔王達も隣席しているはずです。もしも、その魔王達が敵となって襲ってくれば・・・・・・」
「クレイマンが
「ミリム・・・・・・でしょ?」
リムルの考えていることに察しが付いた僕は、視線を向けつつ尋ねた。
「ああ。あいつが今回やった事に関して・・・・・・どうにも腑に落ちなくてな?あいつが簡単に操られるとも思えないし、あいつの今回の動向についても不可解なことが多すぎるんだ。だから、直接会って話を聞いて来ようと思ってたんだが・・・・・・ラミリス、俺が参加しても問題は無いか?」
「無い・・・・・・って言えば嘘になるけど・・・・・・まぁいいわ、アタシもミリムが変なのは気になってたし。アタシの口添えであんたが
「感謝する、ラミリス」
「最後まで聞きなさいよっ!!」
話を勝手に区切られ、プンスカ怒った様子のラミリスさんは、その場でどこかへと連絡を入れ始める。恐らく、他の魔王と連絡でも取っているんだろうね・・・・・・。
「あ、言っておくけど、従者は二人までだから。それ以上連れて行くことは許可できないからね?」
「従者か〜。・・・・・・そうだなぁ」
従者は二人。つまり、リムルに付いて
「ディアブロは駄目だ。お前はお前の役目を果たせ。・・・・・・と言うわけでシオン、ついて来てくれるか?」
「勿論ですっ!」
案の定、ディアブロは却下となり、シオンが従者として付いて行くこととなった。さて、従者はもう一人選べる訳だけど、リムルは誰を選ぶのだろう?正直言うと、僕はあまり行きたくは無いかな?・・・・・・魔王クレイマンの事は許せないけど、それについてはリムルが対処してくれる事だろうから僕が行った所であまり出来る事は無いだろうから。それに・・・・・・と言うか、こっちが本命なんだけど、あまり他の魔王達と会いたく無かったんだよね。だって、魔王だよ?人間から魔の権化と称されて恐れられているあの魔王に目なんて付けられたら、命がいくつあっても足りた物じゃ無いし。
まぁ・・・・・・僕も一応は魔王になってるんだけどね?
「先に言っておくが、エリスは連れて行くつもりは無いぞ?・・・・・・あまりにも危険すぎるからな」
「あ、それなら大丈夫。元から行きたいなんて思ってないからさ?」
「なら良い」
リムルの方も元から僕は連れて行くつもりは無かったと知れて、ほっと安堵した僕。とりあえず、クレイマンのことに関してはリムルに任せる事にして、僕の方はクレイマンの軍との戦争の方へと力を注ぐ事にし・・・・・・。
「お前は、ヴェルドラと一緒にここで”留守番”をしててくれ」
「「・・・・・・はっ?」」
僕とヴェルドラさんの声がハモった。・・・・・・何を言ってるのかな?このスライムさんは?
「戦争の最前線は戦闘が激化して危険だ。ここももしかすれば、何かしらの襲撃を受けるかも知れないが、ここに居れば何かあったら、ヴェルドラが守ってくれるだろうし、一番安全なんだ。だから・・・・・・」
「ちょ、ちょっと待ってっ!?みんなが戦いに行くって言うのに、僕はヴェルドラさんと留守番!?僕だって、みんなの力になりたいんだけど!?」
「そうであるぞ、リムルよ!我であるなら他の魔王にも引けを取らぬ!我を連れていけば戦局がさらに楽になる事間違い無いのだぞ!?」
リムルに猛反発する僕とヴェルドラさん。当たり前だ。折角今後の戦いに向けて色々と自分の方でも作戦だとか計画を練っていたって言うのに、いきなり”戦力外通告”をされたんだから。同じ境遇であるヴェルドラさんも、多分同じだろう。
「ヴェルドラにはエリスと、この町の防衛を任せたいんだよ。それが現状出来るのはお前しかいないんだ。頼む、親友」
「ぐっ・・・・・・わ、わかった・・・・・・」
ヴェルドラさんの大好きな言葉、”親友”。それを強調させつつ懇願してくるリムルに対し、流石のヴェルドラさんも頷くほか無くなっていた。・・・・・・だけど、僕はまだ納得してない。
「リムル。僕はみんなの力になりたい。戦争に協力することを許可してくれ。このまま何もせずにはいたく無いんだ」
「お前の気持ちはよくわかるが、どうかお前も俺たちの気持ちのことをわかってくれ。・・・・・・お前をもう一度失いたくなんて・・・・・・無いんだよ」
「リムル・・・・・・」
何処か暗い顔をしながら、そう話すリムル。
リムルやみんなが、以前よりも僕に対して過保護になっていると言う事はなんと無く感じていた。・・・・・・無理もない。一度は失ったと思っていた人が、こうして再び自分たちの元へと戻ってきてくれた訳なんだから、過保護になるのもわかると言う物だ。ちょっと行き過ぎな気もするけどね?
「リムル様のおっしゃる通りです。エリス様はどうか、この国での待機をお願いします。クレイマン軍との戦は、俺達が必ず勝ちますので」
「勝利の吉報を首を長くしてお待ちください」
「みんなまで・・・・・・」
リムルに同調するかのように、他のみんなまで僕にここに留まるよう言ってくる。・・・・・・もう、そんなこと言われたら、断るに断れなくなっちゃうじゃないか・・・・・・。
「・・・・・・わかったよ。それじゃあ、クレイマンとの決戦についてはみんなに任せて、僕は待機してるとするよ。ただ、一つ言いたいのは・・・・・・」
「ん?どうかしたか、エリス・・・・・・っ!」
僕が言い淀んだ事に疑問を受かべるのと同時に、会議室内に強烈で強力な”覇気”が充満し、中を圧迫し尽くしていった。・・・・・・僕が発動した『魔王覇気』によって。
「僕だって、魔王クレイマンのことは決して許してはいけない存在だと認識してる。本当であれば、僕も直接会って相手取りたい所だけど、そう言うわけにも行かない事はみんなの意見でわかった。・・・・・・だから、僕の代わりに魔王クレイマンやその軍を懲らしめてやってくれ。もう今後、僕達
「わ、わかった。・・・・・・わかったから、覇気を抑えてくれ。みんなビビっちまってるから・・・・・・」
リムルの言葉にふと視線をみんなの方へと向けると、ディアブロやテスタロッサを除いたみんながひどく怖がるような目で僕のことを見ていた事に、少しショックを受けてしまう。・・・・・・気を引き締めさせる為に喝を入れる雰囲気を出そうと『魔王覇気』を発動したんだけど・・・・・・使い所間違えたかな?
「・・・・・・へぇ?もしかして、あんたも魔王を名乗るつもりだったの?」
「あっ・・・・・・」
呑気にそんなことを考えてると、連絡を終えた様子のラミリスさんが視線を・・・・・・”僕”へと向けながら、唐突にそう質問をしてくる。これまで魔素を抑え込んでいた事もあって、気づかれなかったようだけど、流石に先程の覇気には気が付いたようで、少し驚いた表情を浮かべながら僕を凝視していた。あれだけ、”魔王に目をつけられたく無いって言っていた自分”が、”自分自ら目をつけられに行く”というなんとも馬鹿っぽい行動をしてしまった自分に、内心で深〜〜い溜息を吐く。
そう言えば、この場に居たんだっけ?ラミリスさんって・・・・・・。あ〜・・・・・・多分って言うか、絶対にバレた・・・・・・これ。
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「あんた、魔王でしょ?」
「うっ・・・・・・そ、それは・・・・・・」
「馬鹿野郎が・・・・・・。はぁ・・・・・・ま、バレちまったんだから仕方ないよな。ラミリス、こいつはエリス=テンペスト。
ラミリスさんに詰め寄られ、あたふたとしている僕を見かねてか、リムルは呆れた様子で僕のことを軽く紹介してくれた。勿論、魔王になってしまった事も含めてね?
「やっぱりね。その魔素、
「ずっといましたよ?ただ、ラミリスさんに目をつけられたく無かったから、可能な限り魔素を押さえ込んで存在を薄くしてたんですよ。・・・・・・その効果は絶大だったみたいで良かったですけど」
「も、勿論、アタシは最初っから気がついていたわよ!アタシは魔王なのよっ!?そんな事に気が付かないはずなんて無い・・・・・・わよ」
最後の辺あたりで目が泳ぎ始めてる時点で、嘘確定でしょ?大方、リムルと漫画に夢中になっていたせいで、感知するのを怠っていたんだろう。いくら魔素を引っ込めたとはいえ、十分に感知能力を使えばすぐに見つけられるしね?
・・・・・・結局は、僕の馬鹿な行いのせいで見つかる羽目となったけど。
「今はそんな話どうでも良いわよ!・・・・・・で、エリス・・・・・・だっけ?あんたはどうするの?リムルと一緒に魔王になることを宣言する?」
「僕はしません。僕は、魔王になりたくてなった訳じゃ有りませんし、魔王であることを公表する気はありません。ですので
「ん?なんでアタシに知られたく無かったのよ?」
「あなたが魔王だからです。あなたにその情報が渡れば、他の誰かしらの魔王へとその情報が漏れ出てしまう可能性があるので」
「ちょ、ちょっと!?アタシが誰彼構わず情報を話そうとする人だとでも思ってるわけ!?アタシ、結構口固いわよ!?・・・・・・って、なんでリムルは『え〜・・・・・・』って顔してるのよっ!嘘じゃないわ!信じてよ!」
「面識があるリムルとは違い、僕とあなたは初対面。あなたの言っていることが嘘であろうとそうでなかろうと、まだ何も知らないあなたを心から信じる事はできません。ぶっちゃけて言いますと、リムルの事をあなたに任せるのも、まだ納得していません」
「おい、エリス・・・・・・」
リムルが止めに入ってくるが、僕はお構いなしに続けた。
「口では何とでも言えます。ですが、先程リムルがやったようにあなた自身に脅しを掛けられた時、その情報・・・・・・僕が魔王へと覚醒したことを話さないと約束出来ますか?・・・・・・脅しに屈してすぐにペレペラと喋り出したあなたが・・・・・・?」
「ぐっ・・・・・・そ、それは・・・・・・」
「もし、そこに居る配下であるベレッタさんを人質に取られ、『情報を話せ。さもなければこいつを殺す』そう脅しを掛けられた場合、あなたならどうしますか?配下を犠牲にしてでも情報を守り抜きますか?それとも、情報を話して、ベレッタさんを助けますか?」
「・・・・・・」
「ラミリス様、ワレであればいつでも・・・・・・」
「黙ってて、ベレッタ」
僕の問答に、ラミリスさんは何か考えるようにして俯いていた。だが、少しすればどうやら答えは出たようで顔を静かにあげた。彼女の答え次第で、僕が彼女のことを信用するかしないかが決まる。出来れば、僕の望み通りの答えであって欲しい・・・・・・。
「エリス。申し訳ないけど、そうなったら情報は話すわ。あんたとの約束も大事だけど、ベレッタはリムルから貰った大切な配下なの。アタシはこの子を守る為だったら何でもするし、約束を破ることでベレッタが救われるなら、アタシは平気で約束を破る事も辞さないわ。・・・・・・ベレッタを犠牲にしてまで約束を守りたいだなんて思わないしね。・・・・・・これがアタシの答えよ」
「そうですか。変な事聞いてごめんなさい。ですが・・・・・・あなたの配下を思いやる気持ち、想いは十分に伝わりました。あなたのように、配下を大切にし、配下を想いやる優しい人であるのならば、魔王と言えど、信じて見ても良いのかもしれませんね。・・・・・・わかりました。僕は、ラミリスさんのことを、
「「・・・・・・はっ?」」
僕が出した答えに、ラミリスさんとリムルは真顔になりながら聞き返してきた。・・・・・・リムルは出来れば察していて貰いたかったのにな?
「何だよ?お前は”お前が魔王になった”ってことを話して欲しく無かったんじゃ無いのかよ?ラミリスは、その情報を話すって言ったんだぞ?」
「アタシも、てっきりもう信じてもらえないと思ってたんだけど?」
「情報を話して欲しく無いと言うのは本当です。・・・・・・ですが、その情報を守るが故に、その人にとって不幸が襲ったり、甚大な被害を被ってしまう事態に陥るのであれば話は別です。僕も、その約束を守ってしまったが為に、その人が傷つく姿を見たくはありませんから・・・・・・」
僕だってそこまで鬼じゃない。自分にとってまずい状況にあると言うのであれば、そっちを優先して僕の情報を話してくれたって構わない。あくまでも、これは口約束に過ぎないから、やむを得ない場合であれば破っても良いとは思っている。それを自覚させる為に、僕は先程のような質問をラミリスさんに投げかけたんだ。
・・・・・・ただし、それ以外の事情で破る事は許さないけどね?さっきの、めちゃくちゃどうでも良い漫画の件みたいな。
「なぁ、聞きたいんだが、もしさっき『ラミリスがそれでも情報を守る』って言ってたら、エリスはどうしてたんだ?」
「今後一切、僕がラミリスさんを信じることは無かっただろうね。配下を見捨ててまで約束を守ろうとする心意気は素晴らしいけど、裏を返せばそれは、”配下を切り捨てても良い”と言う冷酷で残忍な心を持っているって言う意味だから。そんな仲間を大切にしない人を信じることなんて、僕には出来ない。ミリムやラミリスさんに会うまでは、魔王はみんなそんな人達ばかりなんだって思ってたよ。・・・・・・魔王クレイマンのような・・・・・・ね?」
「っ・・・・・・」
魔王クレイマンの名前を出され、苦い顔をしたリムル。
僕が知っている魔王はこのラミリスさんを除いて二人だけだ。一人はミリム。もう一人は、カリオンさんだ。ミリムは魔王といえど、仲間意識を持ち、いつでも僕達や
魔王クレイマンは、平気で町を襲うように仕向けてくるし、配下であったミュウランさんを何の躊躇もなく見捨てる極悪な魔王であったからだ・・・・・・。そして、親友のミリムを利用してカリオンさんの国である
”魔王も、人間同様・・・・・・全ての人が良い人では無いんだ”・・・・・・と。
だから、もし今後魔王と接触する事になれば、相手をしっかりと観察しつつ、人間性等を見極めてから、そこで改めて交流を持つか否かを決める事にした。今回のラミリスさんにしてもそうだ。彼女がもし、魔王クレイマン同様に配下を平気で見捨てるような人物であり、残忍で冷酷な心を持つ人物だと判明すれば、僕は彼女に幻滅し、今後一切の接触を禁じようとまで考えていた。だが・・・・・・。
「でも、ラミリスさんは違った。魔王クレイマンとは違い、しっかりと仲間を想いやる心を持っているようですし、仲間の為とあれば、どんな事でもやる事を辞さない強い心も持っている。・・・・・・リムルが信頼を置く理由も少しわかる気がします」
「こいつは、口が軽いのと、見た目やズボラな性格を除いてはいい奴だからな。ミリム同様、仲間意識だって強いし」
「一言余計なのよ、あんたはっ!アタシだって場ぐらい弁えるわよ!・・・・・・で?本当にアタシを信じてくれるって事でいいのよね?」
「はい。あなたであれば、信じてみようと思います。・・・・・・どうか、リムルの事を、よろしくお願いします」
「任せないさいよっ!このアタシが全力でサポートするから、大船に乗った気持ちでいなさいよね、リムル!」
「お、おう・・・・・・?」
ラミリスさんを信じると決めた僕は、肩の力を抜きつつ、用意されていた茶菓子を一つ、口に放るのだった・・・・・・。
エリスはやっぱり、エリスですね。自分との約束よりも、自分の方を優先しろと言うんですから。とはいえ、自分だって情報が漏れるのはかなりのリスクがある事は承知済みのはずです。それでも、他人の事を最優先にするのはエリスの性格故にでしょう。やはり、一度死んだところで、それは変わらないのですね。嬉しい反面、少し心配でもありますが。
思ったのですけど、今回会った魔王がラミリスであったから、素直に信じてもいいと、自分でも思っていますが、これがまた違う魔王や人間、魔人達であったとするならば、躊躇するべきだと考えてしまいます。エリスは用心しているとは言え、少し相手を信じすぎる印象がありますし・・・・・・。もちろん、それも彼の良さでもありますから全然良いのですけど、エリス自身も言ったように、"口では何とでも言えます"からね・・・・・・。エリスが悪い連中に諭されない事を祈りたいです。
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