転生して水になったので存分に楽し・・・・・・水っ!? 作:レイ1020
それから数分後に、俺はこいつらを連れて町へと着いた。見たところ、少しずつではあるけど確実に家や建物などの施設の建設は着実に進んでいた。やっぱりカイジン達ドワーフ族を連れてきて正解だったな。この調子なら後1ヶ月ほどで出来るだろうな。後ろのパーティーも意外にも広い土地だったのか、戸惑い気味の顔を浮かべていた。
「さて、町についた事だし、早速何かご馳走してやりたいところなんだけど、その前に一ついいか?」
「一つ?何かあるの?」
「ああ。お前たちに紹介したい奴がいるんだ。俺と同じでこの町のみんなをまとめてる奴なんでお前たちにも紹介したくてな。ちょっと待っててくれ!」
俺はそう言うと、そのパーティーを残し、エリスを呼びに行った。さっきまでエリスは見回りをしてたはずだからその辺に居るはずだけど・・・・・・あれ?だが、エリスのその姿はどこにも無かった。
「いないな。あいつどこに・・・・・・あ、もしかして?」
姿がない事に違和感を覚えた俺だったが、すぐにエリスの居場所に見当がつき、そこに向かった。と言うのも、以前エリスから教えてもらった”寝床”がある場所なんだがな。
だが、目的の場所についた俺が見たものは・・・・・・ある意味ではとてもまずいものだった。・・・・・・・・・・・・先ほどのパーティーの一人が”エリスの寝床である壺の中身を掬って飲んでいる”なんて。
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エリス視点
「ん〜〜〜・・・・・・」
どのくらい経ったかはわからないけど、少し寝れた僕は非常に気分が爽快としていた。やっぱり寝ると気分が良くなって落ち着くね。さて、そろそろと思い、起きようと壺から出ようとした僕だったけど、あるいくつかの声に遮られ、それは叶わなかった。
「はぁ〜・・・・・・腹もだけど、喉もすごく乾かねーか?」
「うん、私もかな?結構前に水なくなっちゃったし・・・・・・」
「だよな・・・・・・。ん?おっ!こんなとこに大きな壺があるじゃねーか!それも水がたっぷり!少しくらいもらってもバチは当たらねーよな?」
何やら男の声が近づいてくると思ったら僕の壺に向かって唐突にそんなことを言ってくる。そして、僕の一部(水)をひと掬いして飲もうとしようと僕の中に手を入れ始めた。そっか・・・・・・喉が渇いてるのか・・・・・・まぁ、それくらいなら全然問題ないし水はあげても・・・・・・・・・・・・って。
「(なるわけないでしょっ!!?)ま、待って待って!!水はあげるからこの水だけは飲まないで!!?僕の体の一部なんだから!!」
「うわっ!!・・・・・・はっ!?水が・・・・・・喋った?」
僕が突然喋った事に驚いたのか、その男の人と後ろの3人の人達は盛大に驚いていた。その間に、僕は素早く壺の中から出ると、さっさと『擬人化』を発動して人の姿に変えてしまった。その僕の変化に目の前にいた4人の人たちは再び驚いた。
「人・・・・・・?いえ、でも・・・・・・」
「あの?すいませんがどなた方ですか?見たところ・・・・・・人間でしょうか?」
「スライムさんに助けられて、この町に招待されたの。なんでも、私たちに会わせたい人がいるって言って、どっかに行っちゃったんだけど・・・・・・・・・・・・もしかして、それって貴方のことかな?」
「そうなのかな?僕は何も聞いてないけど・・・・・・」
「エリスーーー!!」
僕が何か言おうと口を動かそうとした時、この人達を連れてきた張本人であるリムルがこっちに向かってきた。
「いきなり飲まれそうになるなんて災難だったな」
「全くだよ・・・・・・リムルも出来れば注意して欲しかった。・・・・・・で、この人たちは?お客さんかな?」
「ああ、ちょうどさっき会ってな。お前たち、こいつがさっき言ってた俺が紹介したかった奴だ。あ、と言うか俺の自己紹介がまだだったな?・・・・・・俺はリムル=テンペスト。一応この町を仕切ってる。よろしくな!」
「お客さんなら、ちゃんともてなしてあげないとね。僕は、エリス=テンペスト。リムルの補佐みたいな立ち位置に入るのかな?とにかくよろしくお願いします」
「「「「よろしく・・・・・・」」」」
挨拶はちゃんと返してくれたけど、どこかぎこちない。まぁ・・・・・・いきなり一匹のスライムと水から変化した僕から自己紹介されても戸惑うのも無理ないか。・・・・・・とりあえず、緊張をほぐそうかな?
「皆さんは喉が渇いてるんでしたよね?良ければこれをどうぞ」
僕は、『水創造』で4つ小さなコップを作ると、その中に水を入れて4人に手渡してあげた。
「おっ!ありがてー!・・・・・・・・・・・・はっ!?なんだこの水!めちゃくちゃうまいんだけど!?」
「確かに美味いでやすね?」
「おいっしー!!エリスさんでしたっけ?この水ってどこで取れるんですか?」
「僕が浄水して清潔にした水なのでこの水は僕がいないと飲めませんね。僕は一応は水の魔物ですから、水は清潔にしたかったので。良ければお代わりどうぞ」
「ありがとう、エリスさん」
僕の水が思いの外好評だった事に僕の頬が緩む。良い気分のままコップが空になった4人に再び水を注いであげると、近くにいた仮面をつけた女の人が僕の頭を撫でてきた。嬉しいんだけど・・・・・・なんだろう?この人に撫でられると、どこか母さんに撫でられていた頃を思い出す。
その後、僕たちは4人を町の中へ案内し、簡単な料理を振る舞うこととなった。
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「そうなの・・・・・・エリスさんも転生者か・・・・・・貴方も苦労したのね」
「まぁ・・・・・・色々大変でしたね・・・・・・」
料理を簡単に振る舞った後、リムルとさっきの人たちと一緒にいた仮面をかぶっていた女の人、シズエ・イザワさん(通称シズさん)から簡単に自分のことを教えてもらっていた。そのことを教えてもらう前に、リムルのことを転生者と知っていたシズさんに僕も転生者だと言うことを教えておいた(その際、やはり驚かれた)。先に教えておけば僕にも話しやすいと思うしね。
それでシズさんについてなんだけど、なんでもシズさんは僕たちの世界で言う戦時中・・・・・・つまり日本で大空襲があった時代からこの時代に
「シズさんは死んでこの世界に来たわけじゃないのか?」
「うん。私は違うよ?本当は私は召喚される予定じゃないみたいだったけど、なんか召喚したその男はなんの因果か、もしくは気まぐれかもしれないけど、私に”炎の精霊”を憑依させたの」
「炎の精霊?さっき使ってたあの炎もその精霊の力か?」
「うん。そうだけど、あの力は別に私が望んで手に入れたかったわけじゃない。勝手にあの男につけられた力だからね。・・・・・・一種の呪いみたいなものかな?」
「呪いって・・・・・・少し大袈裟なんじゃないですか?」
「そんなことないよ。この炎を操る力のせいで、私は多くの親しい人を失ってしまったんだから・・・・・・。それに・・・・・・
もうこの力を制御できる力も残ってないしね・・・・・・」
「何か最後言ったか?」
「いいえ、なんでもない。さて、私の話はこれでおしまい。この後はどうしようか・・・・・・」
「腹ごなしに散歩でもどうだ?俺とエリスが案内するからさ!」
「うん。そうしよっか。エリスさんもそれで良いかな?」
「・・・・・・」
「エリス?どうかしたか?」
「・・・・・・へっ?ううん、なんでもない。行こうか・・・・・・」
呆けていた僕を心配するリムルとシズさんにそう返した僕だったが、内心は非常に穏やかでは無かった。・・・・・・なぜなら。
「(シズさんが最後に言った言葉・・・・・・『力が制御できない』ってどう言うことだろう?もしかして、その炎の精霊に何か関係があるのかな?・・・・・・・・・・・・いやな予感がする)」
シズさんが最後にボソッと呟いた言葉が僕には聞こえていたからだ。今はそのシズさんが言った『力の制御』の意味がよくわからなかったが、この後すぐにその言葉の意味を”悪い方向”で知ってしまうことを今の僕は知らなかった・・・・・・。
エリスの水
エリスの媒介となっている水。この水は地上にある水を魔素によって取り寄せているため、仮にエリスの本体である水も飲まれたり失ったりしてもすぐに元に戻る(本人は嫌がっている。なんでも気持ちが悪いのだとか)。この水はエリスの体内で浄水され、魔素の力によって余分な雑味や細菌などが取り除かれているため、普通の水よりも綺麗でさらさらしていてとても扱いやすい。基本的には『水創造』や『水操作』などで用いられることが多いが、飲み水としても利用することが可能。
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