転生して水になったので存分に楽し・・・・・・水っ!?   作:レイ1020

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かなり遅れました。申し訳ありません!最近やたらと忙しく、執筆に時間を取れませんでした。


それと何ですが、お陰様でこの小説を投稿し始めて”一年”が経過いたしました!まさか自分自身としても、ここまで続けて投稿できるとは思っても見なかったので、我が事ながら本当に嬉しく思っています!

これからも、応援をよろしくお願いします!


能力の片鱗

「リムル、エリスよ。我もそろそろこの妖気(オーラ)を抑え込むのも疲れてきた。まだ問題はないが、良い加減、我も思う存分妖気(オーラ)を解放したいと思っているのだが?」

 

 

「そんなことすりゃ、この国の大半の住民達が死んじまうだろうが!?濃すぎる魔素は人間もそうだが魔物にも毒なんだ!我慢しろ!」

 

 

 

「むぅ・・・・・・」

 

 

 

自分の願いを思いっきし却下されたヴェルドラさんは物凄く不満そうに口先を尖らせていた。僕たちは今、カイジンやベスターさんと一緒に彼らが作った試作品の”全自動魔法発動機”の初運転を見にきていた。この発動機は、大気中の魔素を利用し、魔法発動の燃料源である”魔晶石”と”刻印魔法”の魔法式を軸として設計され・・・・・・なんともびっくり!数にこそ限りがあるものの、”複数の魔法”が発動可能だということがわかったんだ。”魔素集積装置”まで備えていると言うこの発動機だが、カイジン達からの話で出た現在発動できる魔法で目を引いたのは、やはり”対魔結界”で、これがあれば魔国連邦(テンペスト)中に充満する濃い魔素濃度を調整出来るんだ。

 

 

そんな情報を知れば、常日頃から妖気(オーラ)(魔素)を抑えているヴェルドラさんとしてはそう意見したくなるのも分からなくはないんだけど、流石に魔国連邦(テンペスト)随一の魔素量を誇るヴェルドラさんの魔素をこの発動機に集積させるのは無理があると思うんだよね?

 

 

 

「今、”僕が張った結界”の効力を少し上げておきましたので、少しの間でしたら魔素を解放しても大丈夫ですから、それでどうにか納得してください」

 

 

 

「っ!?エリスっ!お前何言って・・・・・・」

 

 

 

「大丈夫。『水天領域(アクアドメイン)』は無駄な魔素の流出や魔素濃度を調整する効力を持ってるし、その効力もさっき上げておいたから、いくらヴェルドラさんの魔素と言えど、少しの間だったら解放させても問題ないよ。・・・・・・でもヴェルドラさん?なるべく程々にしてくださいよ?」

 

 

 

「おおっ!エリスよ!感謝するぞ!」

 

 

 

先程の不満そうな顔から一転して、満面の笑みを浮かべつつ僕に感謝を述べたヴェルドラさんは、すぐに抑えていた魔素を解き放った。普通であれば、膨大なる魔素を保有する竜種であるヴェルドラさんの魔素をまともに浴びてしまうと、普通の人間や魔物であればすぐに生き絶えてしまう。だが、今回は僕が以前から張っておいた結界魔法『水天領域(アクアドメイン)』のおかげもあって、魔素濃度が飛躍的に高まると言った事は起こらなかった。

 

 

 

「はぁ・・・・・・エリス?お前ちょっとヴェルドラのことを甘やかしすぎじゃないか?」

 

 

 

「・・・・・・逆に言うけど、リムルはヴェルドラさんに対して厳し過ぎるよ?あの人の魔素量は桁違いなんだし、それを抑えるとなると相当大変だしストレスだって溜まる。()()()()みたいにスキルで魔素を押し込める訳じゃないんだから、少しは労ってあげないと」

 

 

 

「それはそうだけどなぁ・・・・・・って、”僕”?お前って魔素を収納できるスキルなんて持ってたか?」

 

 

 

「うん。『水結界(アクアヴェール)』を『水天領域(アクアドメイン)』の効力の一部を加えて、常時魔素の放出を抑えられるように改良したんだよ。僕の魔素量は二人に比べればだいぶ少ないし、制御の難易度も下がるから、今では”いつでも魔素ゼロを維持”できるようになっているんだ」

 

 

 

懇切丁寧に解説する僕。『水天領域(アクアドメイン)』は僕の水を元に結界を作り出す魔法で、魔素を抑制する事もそうだが、外部からの不正な干渉・・・・・・所謂盗聴や盗視などを防げる事ができ、尚且つこの結界内に存在する生物全ての所在を把握する事も可能とする優れ物の結界魔法だ。実を言うと、この『水天領域(アクアドメイン)』はだいぶ前から使えたりした。それこそ、僕が異世界に来て間もない頃ぐらいには。だと言うのに、こんな便利そうな魔法を僕は今まで使ってこなかった・・・・・・いや、正確には使えなかったんだ。

 

 

水天領域(アクアドメイン)』は確かに優秀な魔法だが、その分消費する魔素(魔力)の量がかなり多かった。量で言うと、覚醒する前の僕の魔素量を”7割”ほど持っていく量だ。今でこそ、発動しても問題無くなったこの魔法だけど、その当時にこの魔法を使う程の度胸と魔素を持ち合わせていなかった僕は泣く泣く使用を断念せざるを得なかった為、当時は”問題児扱い”をしていた・・・・・・。『水結界(アクアヴェール)』はその後、リーテさんが(その当時は指導者(ミチビクモノ)さんだけど)『水天領域(アクアドメイン)』の派生として作ってくれた物で、消費魔素量は格段に減り、おまけに自身の防御力が上がり、使い勝手も良くなったんだけど、その代わりに従来にあった魔素の抑制や結界の範囲の拡大化、不正干渉の遮断と言った便利な効力は失う事となってしまった。

 

 

だが、ここでもやはり僕の中の先生(リーテさん)は有能さを見せつけ、『水結界(アクアヴェール)』に『水天領域(アクアドメイン)』の効力の一部である”魔素抑制”を新たに加える事に成功させていた。それもあり、先程も話したけど、今では魔素を完璧に抑える事も出来るようになっていた。・・・・・・これで、念願だった人間の国へ赴いても、堂々と町中を歩けるんだ・・・・・・!

 

 

 

「本当だったら魔国連邦(テンペスト)全体に『水天領域(アクアドメイン)』を張りたかったんだけど、流石に広すぎて無理だったから首都リムル以外の場所はカイジン達の作った発動機で魔素の調整を行う・・・・・・ってことでよかったんだっけ?」

 

 

 

「ああ。旦那に無理させるのもわりーからな。この全自動魔法発動機はこれからクロベエさんに大量に製作して貰うよう頼んで見るつもりだ。刻印魔法の魔法式はすでにドルドが完成させてるから、後は設置の許可をリムルの旦那から貰うだけだぜ?」

 

 

 

リムルが魔王となり、領土も広くなった魔国連邦(テンペスト)全体に『水天領域(アクアドメイン)』を掛けるのは流石に無理がある。それをカイジンやベスターさんと話し合った結果、こうなった感じだけど、リムルはどう見るかな?

 

 

 

「ああ、それで構わない。魔素の問題は早いとこ解決したかった所だからな。カイジン、ベスター、早急に作業に入ってくれ。何か足りないものがあったら遠慮せずに言えよ?」

 

 

 

「ああ!任せとけっ!」

 

 

 

「はっ!お任せください!」

 

 

 

二人とも気持ち良いほどの笑顔を見せつつ、そう返すと、作業場へと戻っていった。あの様子なら、期待できることだろう。

 

 

 

「クァーーハッハッハッハ!!久しぶりに妖気(オーラ)を解放したが、やはり気持ちがいい!少し物足りない所があるがな?」

 

 

 

「・・・・・・あれ以上の魔素の放出はやめて下さい。あれ以上は僕の結界でも耐えられそうにありませんので」

 

 

 

「ヴェルドラ、もう少し我慢してくれ。近いうちに、お前でも思う存分魔素を放出できる場所を作ってやるからさ?」

 

 

 

「おおっ!それは楽しみだ!リムルよ!期待して待っておるぞ!」

 

 

 

ヴェルドラさんも、魔素を解放出来たことである程度のストレス解消になったらしく、ご機嫌な様子で帰っていった。またリムルから新しい聖典(マンガ)を貰ったらしいから、続きを読みに向かったんだろうね。

 

 

 

「ふぅ・・・・・・これから忙しくなりそうだ」

 

 

 

「だな。俺たちも頑張らねーと・・・・・・それにしても、お前の力は相変わらず便利だし効力も抜群だし・・・・・・マジですごいよな?お前って実は、俺よりもずっと上のチートだったりするんじゃねーか?」

 

 

 

「・・・・・・それをキミが言うと嫌味にしか聞こえないからやめてくれるかな?」

 

 

 

僕よりも明らかにチートなリムルにそう言われては僕も腹が立つ。確かに、僕の能力はあくまでもサポート系が殆どで、それに関して言えばリムルよりも秀でているのかも知れないけど、僕自身は決して強いとは言えないし、出来ることもリムルほどに多くはない。つまり、総合的に見ればリムルの方が断然強いので、チートと言うのならリムルの方が合っていると思う。

 

 

 

「・・・・・・なぁ?ちょっと、お前の能力を試させてくれないか?」

 

 

 

「試す?具体的にどうするの?」

 

 

 

「・・・・・・俺にちょっとバフをかけて見てくれ。バフ後とバフ前の攻撃の威力がどう違うのか俺が確かめてやるから」

 

 

 

「別にいいけど、気をつけてよ?」

 

 

 

ああ。と一言だけ返したリムルは、まず僕のバフ無しで街道の隅にあった木に向かって斬りかかった。リムルの斬撃が木の幹に直撃すると、そこには”剣撃の痕”がくっきりと残っていたが、木を倒すまでには至らなかった。これを目安として、バフ後では一体どれだけの威力になるのやら・・・・・・。

 

 

 

「よし。じゃあ、エリス?頼む!」

 

 

 

「うん。ふぅ・・・・・・はぁっ!」

 

 

 

一つ息を整え、僕は『癒しの空間(ヒーリングルーム)』をこの場に展開させる。以前の『応援者(コブスルモノ)』の効力に、『治癒者(イヤスモノ)』の効力を組み合わせたような結界スキルで、その効力は『治癒之王(アスクレピオス)』の補正や強化もあって、以前とは比べものにはならないほどになっている。これを使うのは今が初めてなので、どんな効力があるのかワクワクしているけど、リムルを下手に強化すれば街の一つや二つは消されかねない為、今回はかなり効力を抑えていた。

 

 

 

「おっ!体が軽い!よし!いっちょ盛大に行くぜっ!!」

 

 

 

先ほどとは明らかに動きの様子が変わったリムルが、一発自分自身に気合を入れると、すぐさま目の前の木に再び斬りかかった。

 

 

 

 

 

さて・・・・・・一体どんな威力になっているのか。多分、”木を切り倒せるくらい”にはなってると思うけど。・・・・・・そんな呑気に思考を巡らせていた僕だったが、次の瞬間・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(バァッキャァァァァッッ!!!バキバキバキッ!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・この辺一帯に盛大なる”何かが斬り倒された様な音”が鳴り響いた。

 

 

 

 

 

 

「「・・・・・・はいっ?」」

 

 

 

 

 

僕とリムルの声がハモる。・・・・・・うん、ちょっと待って?一体何が起こったんだろう?何で・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

”目の前の木だけでなく、その背後に生えていた木達まで全て斬り倒してる”んだろう?しかも、見たところ・・・・・・”100m先の木”まで斬り倒してるし・・・・・・。

 

 

 

 

「リ、リムル・・・・・・?ちなみに聞くけど、キミなりに加減ってした?」

 

 

 

「い、いや・・・・・・結構力強めで振って見たんだが・・・・・・振ったらなんか剣の振った勢いで”鎌風”が巻き起こったみたいで・・・・・・その鎌風が目の前の木達をだな〜・・・・・・あはは」

 

 

 

「だからだよ!バフ無しでだってかなり強いキミが、バフ有りで思いっきり剣なんて振ったらそうなるでしょ!どうするのこれっ!?絶対怒られるよ!?」

 

 

 

「それを言うならお前だって同罪だろっ!?どんだけ強いバフを掛けたんだよお前って奴はっ!」

 

 

 

「かなり抑えたよっ!?抑えて”これ”なんだから、どうしようも無いでしょ!」

 

 

 

「おいおい・・・・・・マジか・・・・・・こんなバフが使えて、尚且つ並外れた『治癒』まで出来る・・・・・・そりゃ、ファルムス王国も欲しがるわな」

 

 

 

呆れたようにため息を吐くリムル。それと同時に、僕もまた一つため息を吐いた。抑えたと言うのは間違いは無く、バフで消費する魔素もかなり少ないくらいの微力なバフをリムルに対して掛けたつもりだったんだけど・・・・・・これは、想像以上だった・・・・・・。もしももっと強い力でリムルにバフを掛けてたらと思うと・・・・・・ゾッとする。はぁ・・・・・・使い方を間違うと、大惨事になりかねないよね・・・・・・これ?

 

 

 

「今後、キミにバフをかけるのはやめておくよ。無駄に辺りを破壊されてはたまったものでは無いから・・・・・・」

 

 

 

「それは俺も同感だ・・・・・・」

 

 

 

結局その日、僕たちは一日中自分たちで破壊した木々の後片付けをすることとなり、シュナやベニマル、リグルドからは大目玉を食らう羽目となるのだった・・・・・・。

 

 

 




エリスの今回見せた力は、ほんの一部でしかありません。今回彼がリムルにかけたバフも彼の魔素を”10分の1”も消費しないぐらいの軽いものでした。それですら、リムルに掛ければあれだけの威力を出せるのですから、本気でバフを掛けたら世界そのものを破壊しかねないのでは無いですかね?・・・・・・うぅ、怖い。


水天領域(アクアドメイン)』は、描写こそ有りませんでしたが、エリスの言うように初期から使えました。時期的に言うと、『リムルと会って間も無い頃』ぐらいです。使う魔素が多い事もあって、彼は使う事はありませんでしたが、今となっては消費してもすぐに回復しますので、今後はバンバン使わせていくつもりですのでお楽しみに!





水天領域(アクアドメイン)

エリスのオリジナル魔法。エリスの水で辺り一面をコーティングし、外部からの不正侵入、盗聴、盗視を防ぎ、尚且つ余分な魔素の放出を抑制する作用も持つ万能タイプの結界魔法だ。また、発動者であるエリスは、その結界内にいる間は、その結界内に存在する生物全ての所在を把握することが出来る。微力だが、防御力や回復力を向上させる効力もある為、この結界内にいる者達は、傷を負うする可能性が低くなっている。

ロキはテンペスト陣営(エリス陣営)に加入させるべき?

  • 是非加入させて欲しい!
  • それは絶対にダメ!
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