転生して水になったので存分に楽し・・・・・・水っ!? 作:レイ1020
「リムル。そっちの勝負はもうつい・・・・・・た?」
歩く事1分弱、ようやくリムル達の元へと戻って来れた僕達だったが、その場で起こっていた状況を目にすると同時に心に動揺が走り、顔が歪む。
まず、ヒナタさんは謎の大怪我を負っていて、瀕死の状態。リムルはそれを抱き抱える様にして、ヒナタさんの安否の確認を取っている。そして、先に戻っていた聖騎士4人は、光る光輪の様な物で全員が拘束されており、身動きが取れなくされていた。ベニマルやシオン達は身動きこそ取れるものの、その場での状況が理解しきれていないのか、混乱しているように見える。
そして、彼らと相対しているのは、白装束の怪しい人物たち。状況を察するに、ヒナタさんをあんな目に合わせたのはあの人達だろう。
「(あの妙に怪しい人達は一体?・・・・・・それに、何で”ヒナタさんがあんな大怪我”を?リムルがやったにしては傷のつき具合がおかしいし・・・・・・もしかして、あの人達が・・・・・・?)」
「っ!エリス!ちょうど良いところに!すぐにヒナタの怪我を治してくれ!このままじゃコイツが死んじまう!」
僕に気がついたリムルは抱き抱えたヒナタさんを誇示するように、僕に訴えかけてくる。勿論もとよりそのつもりだ。ヒナタさんを死なせる訳にはいかない。そう咄嗟に判断した僕は、すぐさまその場へと移動しよ・・・・・・うとしたのだが、”それを阻む者”が現れる。
「これはこれは、エリス=テンペスト殿。其方の方から我々の前に出向いてくれようとは、何とも愚直な・・・・・・」
「誰かは知りませんが、そこを退いてください。早くしないと、ヒナタさんの命が危ないので」
「そうは行きませんな?あのヒナタは”聖人”と言う立場でありながら神ルミナスの意思を無視した大罪人。ここで死んでもらわねば我々としても都合が悪いのだ。だから当然、其方の様な者を行かすと・・・・・・っ!?」
「エリス様の邪魔をするな。・・・・・・オレがコイツの話を聞いてやりますのでエリス様はどうぞお先に」
「ありがと、セキガ。じゃあ、この場は頼むよ。二人は僕について来てくれ!」
「「御意!」」
無駄口を叩いてくるこの人物に、セキガが大槍を手に威嚇を始める。その間に、僕はカレンとヒョウガを連れてこの人の隣を颯爽と掻い潜り、ヒナタさんの元へと到達する。その人はそのスピードには反応できなかったのか、ものすごく動揺した声を出していた。
「リムル、ヒナタさんを」
「ああ。”七曜”のことは俺たちで何とかしておくから、その間にヒナタを頼む!」
「(あぁ、この人達が七曜なのか・・・・・・)うん、任せて!」
リムルからヒナタさんを譲り受けると、そのまま治療に入る為に地面に寝かせた。当然、そうはさせまいと七曜の老師達は僕を・・・・・・正確にはヒナタさんを目掛けて襲いかかってくるが、それをリムル達が阻止する。
「(リーテさん、ヒナタさんの解析を。見たところ、心臓を貫かれているけれど・・・・・・)」
《解。個体名ヒナタ・サカグチは魔法への高い抵抗力を有している模様です。魔素を媒介とする薬や魔法の効力はかなり薄いと推測します》
「(じゃあ、どうすればいいの?)」
《解。『生命力譲渡』をヒナタに施し、対象の自己治癒力を極限にまで高める事で、欠損部位の修復と治癒を同時に行うことを推奨します。『生命力譲渡』は魔素を媒介とはしていませんので抵抗力による阻害は受けません》
『生命力譲渡』・・・・・・確か、僕の
「(直ぐに実行を!)」
《了。『生命力譲渡』を発動します》
『生命力譲渡』が発動されると、すぐさまヒナタさんの体が薄く光り出し、貫かれた心臓や、朽ちた肉体が次々と凄い勢いで再生し始める。
「っ!流石の力・・・・・・だが、そこまでっ・・・・・・!?」
「エリスの邪魔はさせるかよ。みんな!エリスを全力で守るんだ!」
「「「御意っ!!」」」
その場にいた全員が、ヒナタさんに向かってくる七曜の老師達を迎え撃とうと動き出す。ヒョウガとカレンにもリムルたちに加勢する様伝え、僕はただ一人、ヒナタさんの回復に集中していた。
《告。個体名ヒナタ・サカグチの治癒の成功を確認しました。それにより、スキル『共有』が発動。ヒナタのスキルと能力の共有を実行いたします・・・・・・・・・・・・成功しました。『共有』の効果により、ユニークスキル『
・・・・・・長くなりそうなので途中から聞き流してたけど、ともかくヒナタさんは無事に回復出来たとの事らしいので僕は胸を撫で下ろす。
「リムル!ヒナタさんは無事だ!もう安心して大丈夫だよ!」
「ナイスだエリス!・・・・・・さてと。残念ながら、お前たちの目論みは達成ならずって所みたいだが、まだ戦いを続けるってのか?」
「ふっ・・・・・・ヒナタが回復したとて、それが何だというのだ?ならば、もう一度其奴を手にかけるまでだ!我ら七曜に不可能など無いのだからな!」
七曜の一人は不敵な笑みを浮かべると、そのまま上空へと浮かび出す。
《告。霊力の反応を確認。神聖魔法による攻撃が来る事を推測します》
「(範囲的にはここら一帯を消し飛ばす程の威力に見える。・・・・・・とりあえず、ヒナタさんとみんなには『絶対保護』をかけておこう)」
リムルや僕であるなら、もしかすれば問題ない様にも思えたが、他のみんなはそうも行かない。なので、既にかけてある4人の聖騎士以外の全員に『絶対保護』をかけた。
「死せよ!『
「リムル!ここは僕が・・・・・・!」
「いや、問題ない!ここは俺に任せておけっ!!」
リムルは、僕を退かせると、『
「流石魔王!だが、これで最後だっ!『
《告。さらに強い霊力の確認が取れました。これが本命の攻撃と推測します。しかし、これによって受けるダメージは
リーテさんの言うように、先程よりも遥かに迫力も威力も増している大魔法が、リムルと僕を目がけて襲いかかってくる。だが、『絶対保護』を付与しているヒナタさんと『
「なっ!?ば、馬鹿な・・・・・・『
結局、七曜の放ったこの大魔法も、僕たちには通用せず、その事実に愕然とした七曜の面々。リムルの方も、どうやらこれに対抗しうる”防御スキル”を使ったらしく、まともに食らっても五体満足で立っていた。とは言っても、先ほどの神聖魔法の威力はかなりの物・・・・・・これを容易く撃てるとは、流石は七曜・・・・・・と言った所だろう。
《告。先程、ヒナタから共有した全ての神聖魔法の解析が完了しました。解析の結果、”霊子”の位相乱数の認識と理解に成功。さらに、霊子への直接干渉を施すための手段も同時に解析に成功しております。これにより、
「・・・・・・はい?」
何やら、僕の中の先生がとんでもない事を言い出した。魔物である僕が神聖魔法・・・・・・?しかも、さっきの強力な魔法まで使えるようになったなんて・・・・・・しかも、これにプラスしてヒナタさんの持つユニークスキルまで使えるようになったんでしょ?改めて思うけど、リーテさんも『
「「はぁ〜〜・・・・・・あっ」」
思わず出たため息が、ちょうど同タイミングで出たリムルと被る。・・・・・・なんだかキミも疲れてそうな顔になってるな?
「どうしたの?大丈夫?」
「いや、何・・・・・・ウチの相棒の自重のなさにちょっと呆れて・・・・・・」
「奇遇だね・・・・・・?僕もちょうど、同じこと思ってたよ・・・・・・」
多分、リムルも先ほどの戦いで何かしらスキルを会得したんだろう。・・・・・・で、ラファエルさんの有能(?)ぶりに頭を悩ませているってところか。キミのその気持ちはよくわかるよ・・・・・・本当に。
「さてと・・・・・・御自慢の魔法陣もさっきの魔法で消えちまったみたいだし、今度はこっちの番だよな?」
「身体もあったまってきた事だし、そろそろ本格的にやらせてもらうとしようか!」
ベニマルを筆頭に、戦意を失いつつある七曜を追い詰める皆。今の段階で戦えば、間違いなくこちらに軍配が上がるので、それを察しているのか否か、七曜はジリジリと後退りをしつつ震え上がっていた。
「わ、我々は人類の守護者!我らに手を掛ければ神ルミナス信徒が黙ってなどいないぞっ!」
「そうである!神ルミナスの怒りが貴様らを必ずや焼き払う!それが嫌だと言うのであれば、今直ぐ我々を・・・・・・」
「ほう?随分と癇に障る事を言い出す愚物共じゃな?・・・・・・魔王リムルよ。迷惑を掛けたな?」
「「っ!!」」
その時だった。・・・・・・その場に澄んだ綺麗な声が響き、何も無かった空間から突如として巨大な門が現れた。その中から出て来たのは、僕とリムルの知る八星魔王の一人である・・・・・・
「「ルミナス・・・・・・バレンタイン・・・・・・」」
その人だった。
エリスがどんどんやばいことに・・・・・・。相手を治すだけで対象のスキルが使えるようになるとか。いや、リムルもこの時点で色々とスキルを獲得してますし、お相子・・・・・・と言うことで良いでしょうかね・・・・・・はは。ちなみに、『
本当は、ヒナタが絶命した後にでもエリスが蘇生させた方が効率的かな?・・・・・・なんて思っていましたが、下手にヒナタを死なせると『時間旅行』が発動してややこしくなってしまいますので、それはやめておきました。
後、ギャルドに扮した七曜の一人は、シオンに両手を使用不可能にされていましたので、ヒナタを撃ち抜いたのは別の七曜と言うことにしています。なので、レナードも無傷です。
次回は視点を変更してディアブロの方へと移します。
ロキはテンペスト陣営(エリス陣営)に加入させるべき?
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是非加入させて欲しい!
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それは絶対にダメ!