授業を終え、達也達はまた生徒会室にいた。
ガチャ
達也「失礼します。司波達也です」
深雪「司波深雪です」
悠仁「虎杖悠仁っす」
伏黒「伏黒恵です」
釘崎「釘崎野薔薇です」
部屋には昼食のメンバーにその時いなかった恐らく副会長の男がいた。男は振り返り達也達に歩み寄る。そして達也を通り過ぎ
?「副会長の服部刑部です。司波深雪さん、生徒会へようこそ」
達也を無視して深雪に挨拶をした。悠仁達にも挨拶をせず元の場所に戻った。
釘崎「感じ悪っ」
悠仁「生徒会にもああいう奴いるんだな」
伏黒「そういうもんだろ」
真由美はそれを咎めることもせず
真由美「それでは早速あーちゃんお願いね」
あーちゃん「はい」
摩利「じゃぁ、私たちも移動しようか」
達也「どちらに?」
悠仁「昼の時に言ったことが正しいなら風紀委員の部屋じゃないのか?」
摩利「その通り。色々みてもらいながらの方が分かりやすいだろうからね」
摩利がそのまま行こうとすると
服部「渡辺先輩待ってください」
副会長の服部が待ったをかけた。
摩利「なんだ?服部刑部少丞範蔵副会長」
名前なげぇな。
少丞範蔵「フルネームで呼ばないでください!左も!その名前はやめてくれ!」
りょりょww
摩利「じゃぁ、服部範蔵副会長」
服部「服部刑部です!」
摩利「それは名前じゃなくて官職だろ、お前の家の」
服部「今は官位なんてありません!学校には服部刑部で届……いや、そんなことが言いたいのではなく!」
忙しねぇなぁ。
摩利「じゃぁ、何だ?」
服部は達也達をみて
服部「その一年生達を風紀委員に任命するのは反対です。過去、ウィードを風紀委員に任命した例はありません」
摩利「二科生をウィードと呼ぶことは禁止されている。私の前で使うとはいい度胸だな」
服部「取り繕っても仕方ないでしょう。それとも、全校生徒の3分の1以上を摘発するつもりですか?風紀委員はルールに従わない生徒を、実力で取り締まる役職です。実力で劣るウィードには務まらない」
摩利「確かに風紀委員は実力主義だが、実力にも色々あってな。達也君には起動式を直接読み取り、発動される魔法を正確に予測する目と頭脳がある。悠仁君には資料から生身でとんでもない身体能力を発揮できる。恵君は古式魔法で召喚した式神を自在に操る力を持っている。古式魔法では悠仁君も該当する」
服部「まさか……基礎単一工程に起動式だって、アルファベット三万字相当の情報量があるんですよ。それを一瞬で読み取るなんてできるはずがない!それに、ずば抜けた身体能力があろうと魔法が使えないでは意味がない!古式魔法だってウィードでは使いものにならない!」
悠仁の身体能力は転生前より高いし、呪術にはサイオンは必要ない。服部には知る術はないが。
摩利「常識的に考えれば、できるはずがないさ。だからこそ彼の特技には価値がある。悠仁君達の古式魔法も私の知ってるものとは異なるのだ。それに彼らを委員会に欲する理由はもう一つある。お前が言う通り登校には、一科生と二科生の間で感情的な溝がある。一科生が二科生を取り締まり、その逆はないという構造は、この溝を深めることになっている。私が指揮する委員会が差別意識を助長するのは、私の好むところではない」
摩利はそう言い切る。
服部「会長!私は副会長として、司波達也、虎杖悠仁、伏黒恵の風紀委員就任に反対します」
服部は姿勢を正し
服部「魔法力のない二科生に風紀委員は務まりません!」
だがしかし、その3人はとんでもない実力者の持ち主であることに服部が知るわけがない。
深雪「待ってください!」
そこに深雪が待ったをかけた。
深雪「兄は確かに魔法実技の成績が芳しくありませんが、それは評価方法に兄の力が適合していないだけのことなのです。実戦ならば、兄は誰にも負けません」
悠仁達には勝てないと思うが。
服部「司波さん……魔法師は事象をあるがままに冷静に論理的に認識できなければなりません。不可能を可能とする力を持つがゆえに、社会の公益に奉仕するものとして、自らを厳しく律することが求められています。魔法師を目指す者は、身贔屓に目を曇らせることがあってはならないのです」
深雪「お言葉ですが!私は目を曇らせてなどいません!お兄様の本当の力をもってs………」
そこで達也は深雪を制した。そして服部のそばまで歩み寄る。
達也「服部副会長。俺と模擬戦をしませんか?」
服部「何?」
達也は服部に模擬戦を申し込んだ。それに服部だけでなく生徒会全員が驚く。そして
悠仁「んじゃ、俺も模擬戦を申し込みまっす」
伏黒「では、俺も」
空気になっていた悠仁と伏黒も便乗した。
服部「思い上がるなよ……補欠の分際で!」
服部の表情は怒り一色に染められていた。
その後、達也は服部を煽ったりして模擬戦を行うことが決定した。各々準備を済まし、第3演習室に向かった。
達也は銃型のCADを持ち、服部と対峙した。因みに、悠仁達は達也の後に行うことになった。
摩利「いつも複数のストレージを持ち歩いているのか?」
達也「えぇ、汎用型を使いこなすには処理能力が足りないので」
そして
摩利「ルールを説明する!相手を死に至らしめる術式、並びに回復不能な傷害を負わせる術式は禁止。直接攻撃は相手に捻挫以上の負傷を与えない範囲であること。武器のしようは禁止。素手による攻撃は許可する。勝敗は一方が負けを認めるか、審判が続行不能と判断した場合に決する。ルール違反は私が力尽くで処理するから覚悟しろ。以上だ」
摩利はルールの説明を終えた。
摩利「準備はいいか?」
両者の緊張が高まる。摩利は手を挙げ
摩利「始め!」
始まりと共に服部はCADを起動させ、達也に向けて魔法を撃とうとするが、達也は高速で服部の後ろに回る。すると
服部「うわっ……あ……」バタンッ
服部は倒れた。服部の後ろには達也が服部の方向にCADを向けて立っていた。
悠仁「おぉ、全力じゃないが、つえぇ」
伏黒「恐らく完全装備なら『魔虚羅』に致命傷を与えられるかもしれん」
釘崎「それはやばいな。私は勝てないんじゃないか?」
伏黒「体術では分からん。呪力ありなら勝てるかもしれん」
唖然していた摩利は正気に戻り
摩利「勝者 司波達也!」
何がともあれ、結果は達也の勝利で終わった。
生徒会で服部を壁まで運んだ。達也はCADを片付けに向かうが
摩利「待て」
摩利がそれを止める。
摩利「今の動きは、自己加速術式をあらかじめ展開していたのか?」
悠仁「いんや、あれはただ高速で動いただけですよ」
摩利「見えたのか?」
悠仁「はい」
深雪「兄は忍術使い九重八雲先生の指導を受けているのです」
摩利「あの九重先生に?」
真由美「じゃぁ、あの攻撃に使った魔法も忍術ですか?サイオンの波動を放ったようにしかし見えなかったのですが……」
さて、ここで説明しよう。達也が使ったのは基礎単一魔法でサイオンの波を作っただけである。服部が倒れた理由は酔ったからである。異なる振動数のサイオン波を3連続で作り、服部の位置で合成するようにしたのだ。魔法師はサイオンを五感のように感じ取れるから激しい船酔いなような錯覚に陥いる。
達也のCADはループ・キャストという、同じ魔法を連続で放つものである。だが、それでは同じ振動数の波しか作れない。細かい、それもとても難しい調整をすればできる。
市原「ーーまさか……それを実行したというのですか?」
達也は肩をすくめ
達也「多数変化は処理速度としても、演算規模としても、干渉強度としても、この学校では評価されない項目ですかね」
その場の全員が唖然とした。
服部「実技試験に、おける、魔法力の評価は、魔法を発動する速度、魔法式の規模、対象物の情報を書き換える強度で決まる。うっ……」
服部は辛いながらも起きあがろうとする。
服部「なるほど……テストが本当の能力を示していないとは、こういうことか……」
真由美は服部に近寄り
真由美「はんぞーくん、大丈夫ですか?」
服部「あ、だ、大丈夫です!」
服部は真由美に心配されて素早く立ち上がった。単純な奴め。
そして深雪の方を向き
服部「司波さん」
深雪「はい」
服部「さっきは、その……身贔屓などと失礼なことを言いました。目が曇っていたのは僕の方がでした。許して欲しい」
深雪に頭を下げて謝った。
深雪「私の方こそ生意気を申しました。お許しください」
深雪も頭を下げて謝った。これでお互い様である。そのまま服部は立ち去ろうとするが
悠仁「待ってくださいよ。俺たちの模擬戦はどうするんですか?」
伏黒「司波達也の実力は分かりましたが、俺たちはまだです」
悠仁と伏黒がまだ実力を示してないと止めた。
摩利「おぉ、そうだったな。だが、服部はピンピンしてとはいえ、酷い酔いで倒れている。二度目、三度目の模擬戦をさせるわけにはいかん」
真由美「そうね。はんぞーくんには安静にしてもらわないといけないわね。けど、その場合どうすれば……」
悠仁「俺が伏黒と戦うとかダメですか?」
伏黒「虎杖相手なら全力を出せるので、そうしてもらうとありがたいですが」
真由美「あ!じゃぁ、二人の一番強い技を見せるとか!」
真由美がそういうと悠仁、伏黒、釘崎の3人は微妙な表情になる。
悠仁「いいですけど、結構危険ですよ?」
真由美「まぁ、いいから!」
そう軽く言ったことを後悔するとは真由美は夢にも思わなかった。
伏黒「技の性質上、二人同時でやります」
悠仁と伏黒は部屋の真ん中で向かい合う。他のメンバーは部屋の縁に移動してもらっている。
伏黒「では、行きます」
悠仁「技、借りるぜ、宿儺」
宿儺『勝手にしろ』
悠仁に宿儺に変わった時のようにタトゥーが現れ、目の下のみ一対の目が現れた。
まず最初に技を放ったのは伏黒だった。手を親指を合わせ、人差し指と中指は重ねて
伏黒「領域展開、【
伏黒の領域が展開されると地面は影の海で埋め尽くされ、そこから次々と式神が現れた。玉犬【白】に【黒】、二つを合わせた【渾】、ほかに【鵺】、【蝦蟇】、【
続いて悠仁も領域展開をした。中指と薬指を合わせ、他は第一関節から二関節までの部分を合わせた。
悠仁「領域展開、【
牛のような頭骨に象られた巨大な厨子が現れる。両者あくどい笑みを浮かべている。
達也「これは……」
摩利「この時点でもうすごいとしか言えない……」
観覧者は釘崎を除いて驚愕し唖然とした。
伏黒「行くぞおおぉぉ!!」
悠仁「望むところおおぉぉぉ!!」
影の海から上記の式神が現れては悠仁を襲い、悠仁の下からも現れて不意打ちをする。悠仁は無生物を両断する【解】に呪力を持つ者、つまり呪物や呪霊、生き物を両断する【捌】を絶え間無く放つ。それだけでなく接近して体術でも戦っている。
宿儺『ハハハハ!二人の戦闘はいつ見ても面白い!』
悠仁「どうした!伏黒!こんなもんかあぁぁ!?」
伏黒「ほざけ!」
影の式神と高速で無数の斬撃が飛び交う中で、彼また高速で動き戦う悠仁と伏黒の戦いがしばらく続いた。
そして
シュウゥゥ
領域が解除された。二人の服はボロボロで上はなかった。伏黒は地で大の字で倒れ、悠仁は消耗しているが立っていた。だが、伏黒は右腕と左足がなく、悠仁は左腕がなかった。
真由美「二人とも!!」
観覧者になっていた真由美達が二人に走って寄った。
摩利「腕と脚がなくなっている!すぐn……」
悠仁「必要ありませんよ」
中条「何が大丈夫なんですか!」
悠仁「術式で治せるからです」
悠仁は術式反転で自分の左腕と伏黒の右腕と左足、それ以外の怪我を治した。
真由美「二人は異常よ……」
伏黒「ハァ……否定は……ハァ……しません」
悠仁「ずっとこういう感じで戦ってたわけですし。五条先生とだと半身が吹っ飛びますし」
釘崎以外は二人の異常さに唖然とした。
悠仁「とりあえず、これが俺たちの実力っす。あ、もちろんもっと弱い技もあります。俺は基本拳ですし」
達也「俺でも一瞬で死んでしまうな」
釘崎「よな〜私はまだ領域がないし、釘とトンカチであそこまで戦えん」
摩利「と、とりあえず、風紀委員室まで案内しよう」
とまぁ、色々トラブルがあったが3人は無事風紀委員に入った。
まじゅさんぽ
悠仁と伏黒の戦いのすぐ後。
グゥゥ〜
悠仁「やっぱ戦った後って腹が減るな〜」
伏黒「そこそこエネルギーを消費するからな」
釘崎「あ!なら今日は家族も一緒に五条先生達と寿司はどうよ?」
悠仁「お!いいな!」
伏黒「五条先生達は確定で来るし、俺の方は大丈夫だ」
釘崎「因みに私も」
悠仁「俺もだ!今回はどっちだ?回るか回らないか」
釘崎「そりゃぁ」
「「「回る」」」
悠仁「だよな〜!」
釘崎「次行く時は回らない方な」
悠仁「りょう〜かい!」
真由美「仲がいいわね」
達也「七年以上の付き合いだそうです」
悠仁「いざ!寿司屋へ!!」
伏黒「まずは風紀委員室だろ」
今回はここまで
悠仁と伏黒の戦いどうだったでしょう?ほぼ全部飛ばしましたが伏黒の魔強化した領域を展開させてみました。
それと、長らく放置していてすみません。不定期更新は変わらないですが、なるべく放置にならないように気をつけます。
次回は三視点で取り締まりになります。達也は原作同様で、悠仁と伏黒の活躍にご期待ください。
それでは、次回もお楽しみに〜