TS転生して、貰ったチート能力はカスケード・ハート   作:うまっ♪

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短いです


ルドルフの◯◯ ◯◯◯

ーートレセン学園 生徒会室

 

 

本格的なトレーナー助手として、トレセン学園に出入りし始めて、そこそこの時が経った。

 

平日は麗の助手として、チームメンバーのハルウララのトレーニング補佐をしている。

 

草レース時代から、分かっていたことだが。

 

俺はカスケード・ハートのお陰でトレーナーとしても相応の技量が草レース時代に身に付いている。なので、麗のトレーナーとしての経験値を奪わないように、二日に一度はチームに所属していないウマ娘達と走ったり、筋トレしたりして、勉強会をしている。のだが、今日は土曜日で麗とハルが二人きりでトレーニングをする日なので、俺はフリーだ。

 

ちなみに、麗がへそを曲げるので、ハルウララのことは、ハルと呼んでいる。

 

「うん、旨い紅茶だ。礼を言う、エアグルーヴ」

「気にするな、カスケード」

 

今日はフリーなので、暇なウマ娘達と軽くレースでもと思ったのだが、やはり休日はどこのチームも練習場を押さえているので、チームに所属していないウマ娘達はトレーニングなど室内トレーニングで鍛練をしている。

 

レース場は無いわけではないが、短距離だったのでやめておいた。

 

全ての距離で走れはするが、短距離はあまり得意ではない。

 

「過去の書類の整理は地味だが大変でな。手伝ってくれて、助かったよ」

 

トレセン学園の校舎の入り口の自販機の場所で暇を潰していたら、ルドルフに声をかけられ、暇なら話し相手になれと言われたので生徒会まで着いていくと、過去の書類の整理しているエアグルーヴがいた訳だ。

 

で、暇なので手伝うか?と聞くとルドルフが、良いのか? と聞くので問題ないと頷き、三人で話しながら、書類整理をしたわけだ。

 

俺とエアグルーヴは書類の整理も終わり、エアグルーヴが紅茶を入れてくれた。

 

ルドルフは他の書類、主に今月のトレーニング場の維持管理費用などの書類を確認している。

 

「生徒が多いと三年ごとに生徒のデータなどを纏めなければならないとはな。やはり凄いところだ」

「ああ、だから、遣り甲斐がある」

 

ルドルフやエアグルーヴが卒業したら、次の世代は人員を増やすなどしないと大変だとは理解した。

 

「カスケード、キャロットクッキーがあるが、食べるか?」

「いただこ『ーーバチンッ』え?」

「痛っ」

「会長?!」

「ルドルフ、大丈夫か?」

 

エアグルーヴの言葉に返答は仕掛けた時、生徒会長用の机でバインダーに書類を纏めていたルドルフの方から、かなり激しい金属が弾ける音がした。

 

「ああ、大丈夫だ。気にするな」

「いや、結構な音がしたぞ、何があった?」

「会長?」

 

俺とエアグルーヴに問いかけられ、やや気まずそうにルドルフは今は使っていたバインダーを見せてくる。

 

あ、少し形が古いタイプのモノだな。書類を挟む部分には金属パーツが使われている。

 

「変な風に金属部分に力をいれてしまったようでな。それで壊れてしまったんだ」

「そうか、ウマ娘の力なら仕方がないだろう」

 

上手くパーツがはまらなくて、モノを壊したりするのがウマ娘だ。

 

おかしいな? アレ? と思って無理に力を加えてモノを壊したことは俺もある。

 

「今、代わりのバインダーを」

 

エアグルーヴがそう言った瞬間、ルドルフはハッと何かに気付いた表情で、エアグルーヴに「待て」と叫んだ。

 

何だ? と俺が思ってルドルフとエアグルーヴの顔を交互に見ると、ルドルフは何事か考えを纏めている様子で、エアグルーヴは「まさか……」と若干怯えている? 表情だった。

 

そして、ルドルフが俺とエアグルーヴを見据えると自信満々にこう告げた。

 

 

「バインダーが壊れてしまった! どうすれバインダー!!」

 

 

ルドルフの気迫のある叫びに、俺は思わずエアグルーヴを見た。

 

エアグルーヴは目を逸らして、俺と目を合わせようとしない。

 

「カスケード」

 

名前を呼ばれてしまったので、俺は仕方がなくルドルフを見る。

 

ルドルフの表情は、テストで満点を取った小学生の男の子のように、キラキラしていた。

 

迷いは一瞬、俺は軽く息を吐くとルドルフにこう告げた。

 

「ーー良い出来かと思うぞ。まぁ、バインダーは少々大人向けかもしれないが」

「え?!」

 

俺の言葉に驚くエアグルーヴ。

驚くぐらいなら、お前が答えろ!!

 

「大人向け?」

「ああ、今回のバインダーは少し型が古いタイプだ。俺達の後輩達は今はバインダーよりもファイルを良く使う。バインダーは会社員の方が使うだろうな」

「成る程」

 

エアグルーヴが「成る程!? え、何で?!」と驚いているが、俺もどうしたらいいのか分からん! 割りとそれっぽいことを言って誤魔化そうとしているだけだったんだがな!

 

「じゃあ、次はファイルを使ったギャグを考えて来よう」

 

結構です! と言えたらどんなに楽だったろうか。

 

エアグルーヴも遠い目をしている。

 

こうして、俺は親友の残念な部分を見てしまったのだった。

 

 

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