TS転生して、貰ったチート能力はカスケード・ハート   作:うまっ♪

4 / 9
いや、ギャグ難しくてさ。
何度も色々書いてたらこうなった。



トレセン学園の日常。クレイジーウマ娘、スーパークリーク。

トレーナー。

 

一流のウマ娘のトレーナーは、ウマ娘の才能を全て引き出し、ウマ娘の心と身体の殻を破らせ、そのウマ娘の限界を超える能力を身に付けさせることが出来る。

 

更にレースの前には最良の肉体と精神状態をキープさせる為に全身全霊でウマ娘をサポートする。

 

そんな、ウマ娘とトレーナーの為に作られた国内最高の施設がトレセン学園だ。

 

レース前に心を落ち着かせる為の娯楽施設も充実している。

 

花が好きなウマ娘の為に複数の温室もあるし、個人用のシアタールームや楽器の練習や音楽を聞くための防音の個室もある。

 

でも、ウマ娘は気分的に室内よりは外を好むことが多い。

 

だから、トレセン学園には、レース前のウマ娘達がリラックスするための庭園エリアがあり、レースに出ないウマ娘やトレーナーは、極力そのエリアには近付かないようにする。

 

 

更にその庭園エリアでも、普通のウマ娘は色々な意味で近寄らない特殊なエリアが存在する。

 

 

その理由は……。

 

 

「はーい、トレーナーさん、いい子でちゅね~」

「ば、ぶぅ~っ」

 

 

「きっつ」(小声)

 

スーパークリークに理事長秘書から渡してくれと頼まれて、探していたらスーパークリークのチームメイトから今日は運悪くこっちにいると聞いてくる。覚悟をしてやってきたが、予想以上の光景を目にしてしまった。

 

 

芝生の上にはレジャーシートを敷いて、スーパークリークが、専属トレーナーの男性を赤ちゃんの格好にさせて、仰向けに寝かせてトレーナーを抱っこしながら、スーパークリークはガラガラを鳴らしながら、専属トレーナーをあやしている。

 

今回、この光景を見るのは二回目だが前回はトレーナーがトレーニングウェアだったのに、ついにベビー服になってしまったか。

 

「あのっ、ちょっといいか?」

「ば、ばばっぶ~!?」

「あら、カスケードさん」

 

このまま、地獄の光景を見たくないので、スーパークリークに声をかけるとトレーナーは「見られたあぁぁぁぁぁっっっ!?!?!?!?!?」と叫びそうな表情をして、スーパークリークは普段通りの対応だった。

 

あまりの恥ずかしさの為に反射的なのだろう。

トレーナーは力強くスーパークリークの身体に自分の顔を隠すようにすがり付く。

 

「あらあら、人見知りさんね♪」

 

トレーナーの反応に嬉しそうな表情でそう言うスーパークリーク。

 

俺はスーパークリークの言葉に「ちげーよ」と言いたかったが、巻き込まれたくないので我慢する。

 

武士の情けだ。早く済ませてここから去ろう。

 

「理事長秘書からの預かった書類だ」

「あ、ありがとうございます。やっときましたね。見積書」

「見積書?」

 

スーパークリークの言葉に俺は興味を持ってしまった。

見積書が必要な買い物。

稼いでいるウマ娘なら、あり得る話だがスーパークリークが高い買い物をするイメージが無い。

 

だから迂闊にも聞いてしまった。

 

「何か買うのか?」

「はい、トレーナーさん用の大きめのベビーカーです!」

 

「「え?」」

 

満面の笑みのスーパークリークの言葉に固まる俺とトレーナー。

 

「お庭で日向ぼっこもいいですけど、やっぱり公園とかにもお散歩いきたいなぁって」

「ちょっ、ちょっと待て!」

 

トレーナーはパニックになり、俺とスーパークリークを交互に見る。

 

俺は身体の震えを押さえながら、確認を取る。

 

「公園って、どこの公園だ?」

「近所の公園ですよ」

 

トレーナーの表情がこの世の終わりを見たようなモノになった。

 

このトレーナー。本当にトレーナーの鑑だな。

逃げねぇのな。

 

いや、逃げても無駄だと理解しているのだろう。もしくは逃げたら……。

 

「他の皆さんと一緒にピクニックする話も出てるんですよ」

「へ、へー……、頑張れ」

 

皆さんって、他にも似たような性癖のウマ娘がいるけれど、それが集団行動。

 

控え目に言って、地獄絵図だな。

 

「じゃあ、俺はこれで邪魔してはアレだしな」

「そんな、邪魔だなんて」

「……」

 

死んだ魚のような目で俺を見てくるスーパークリークのトレーナーから、俺は無理やり視線を外しその場を後にする。

 

 

俺は帰り道、このエリアを抜けるまで地面を見ながら歩いた。

 

麗とハルが待つチームの控室に戻った時、俺は安心感でその場に崩れ落ちてしまった。

 

 

「麗」

「なに? 大丈夫、カスケード?」

「愛情深いトレーナーは大変だな」

「「え?」」

 

麗とハルが不思議そうな表情をしたが、俺はなにも言わずに立ち上がり、「ちょっと休む」と言って仮眠室へ向かった。

 

寝て忘れよう。うん、きっとその方がいい。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。