白陽の下に水面を駆ける   作:なもなきなにか

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《前回のあらすじ》

 ユウが起きると金縛り+視界真っ暗で動くのを諦めて記憶を探り、自分の今までを思い出す。

 コクウが来てからなんやかんやで目が治り、周りを見ると五月雨と皐月が両腕をロックしていた。

 コクウがユウに寝てからの大雑把な流れを説明。それを聞きながら皐月の頭を撫でてると、皐月が起きる。皐月が起きたので行動開始するためにたぬき寝入りしていた五月雨を起こして各自食堂へ。

 

 


朝ご飯。そして戦場へ

 

 

 

ーside.ユウー

 

 

 

ユウ「おはようシエル。朝ごはんは出来てるか?」 

 

 

 

シエル「おはようございます。師匠! 朝ご飯はできてましたよ」

 

 

 

 振り向いてこちらを視認すると同時に、にぱっとした笑顔に変わるシエル。

 

 何なんだろう······なんか『この笑顔を守りたい』っていう······庇護欲? が湧いてきたみたいだ。

 

 

 

ユウ「······? 『できて“た”』ってどういうことだ?」

 

 

 

シエル「その〜······怒りません?」

 

 

 

ユウ「怒らない······とは思うが事によっては怒っちゃうかもしれないな」

 

 

 

 その言葉を聞いて、悩む表情を見せるシエル。表情が可愛いがそれは一旦置いておき、聞き出すために今食堂に来たコクウを使うとしよう。

 

 

 

ユウ「······じゃあこうしよう。俺が怒ったときはコクウに止めてもらう感じにしよう。そうすれば安心だろ?」

 

 

 

シエル「······そうですね」

 

 

 

ユウ「だが、そもそもでお前が怒られるようなことをするとは思えないんだが······まぁいいや。とにかく教えてくれ」

 

 

 

 コクウに事情を伝え隣まで連れてきたので話すように促す。

 

 

 

シエル「その······楽しようと思って昨日のうちに朝食分を作って能力で保存しておいたんです。それでさっき取り出したら空っぽになっていて······更に食材も全部無くなってたんです」

 

 

 

 しゅんとするシエルを撫でようと腕を動かすと、怒られると思ったのかシエルは目をきつく閉じるが、お構いなしに頭を撫で回す。

 

 

 

シエル「······怒らないんですか?」

 

 

 

ユウ「俺にはどこを怒る必要があるのか微塵も分からないんだが?」

 

 

 

コクウ「ああ。『ただ楽しようとして昨日のうちに朝食作って保存してたのが朝来たら完食されたうえに食材も無くなってた』ってだけだろ?」

 

 

 

ユウ「食材なら買ってくればいいさ。

 

 だが強いて怒ってるとしたらシエルが作った料理を勝手に完食した犯人に対して怒ってるくらいだしな! ······ちなみに何人分くらい?」

 

 

 

 そう聞くと、少し考えてから答えが帰ってくるが、その時のシエルの顔は少し青くなっていた

 

 

 

シエル「えっと······全員の分プラス愛羅さんの追加分として二人分なので十人前くらいで、食材も含めると合計五十人前前後ですね」

 

 

 

コクウ「だいぶ良い物もあったから金額換算で170万くらいだな」

 

 

 

ユウ「うわぁ······結構な損失だな。······それにしても朝食が無いのはマズいから朝飯は食料調達ついでに外食にしよう」

 

 

 

シエル「外食ですか。······その場合鎮守府の警備とか防犯とかは大丈夫なんですか?」

 

 

 

 こうした疑問を投げられるが、即席ではあるがきちんとプランは考えてあるので「その辺は考えてある」と一言答えて一呼吸置いてから全員に向けて説明を開始する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「行ってきまーす!!」」」

 

 

 

ユウ「はいよ〜。行ってらっしゃい」

 

 

 

コクウ「好きなもんたくさん食って無事に帰ってこーい」

 

 

 

 なんやかんやで『俺とコクウが鎮守府周辺の警備をし、残りのメンバーは外食及び食料調達をする』といった考えた通りのプランで動いてくれる事になったため、門前でみんなを送り出し、俺たち分の予定の行動を開始する。

 

 

 

ユウ「じゃ、そういうことで鎮守府の警備は任せた!」

 

 

 

コクウ「おう! 鎮守府の方は任せとけ。お前も海側頼んだぞ」

 

 

 

ユウ「ああ。ついでにシステムを流用した試作機の試験運用もするからなんかあったら助けてくれ! そんじゃまあ、試作艤装『code.ローレライLorReLie』出るぞ!」

 

 

 

 何か言おうとしているコクウを無視して逃げるように海へと駆け出し、まだ陸に近いうちに念のため艤装の動作確認をする。

 

 

 

ユウ「機関部······問題な〜し。スクリーンバイザー及び艤装靴は······一応大丈夫かな。次、航行能力······う〜ん少しコマンドにラグがあるな······これは後々修正しよう。武装は······スフィア弾とバリア以外は大丈夫そうだな。あとウィングの位置をもう少し上……魚雷と同じくらいの位置にしようかね?」

 

 

 

 点検終わったし近海哨戒してイ級辺り捌き倒してから帰ろう。

 

 そう考えて鎮守府への帰路を辿ろうとした時、バイザーからアラートが鳴り響いた。

 

 

 

『周辺海域に反応2。敵戦艦級1、友軍艦1。敵艦はル級フラッグシップ。友軍艦は神流型二番艦『天鎖』と思われます。なお、形勢は劣勢と予想されます』

 

 

 

ユウ「······了解、『天鎖』の救出に向かう。『ローレライ』メインシステムを起動し実戦モードに移行。戦闘に入る」

 

 

 

『了解、起動シークエンス開始······ID認証······マスターコードを確認。メインシステム起動します』

 

 瞬間、灰色だった機体が蒼く淡い光を纏い、重力によって垂れ下がっていたオールもふよふよと動き出した。

 

『システムの起動を完了。擬似人格形成······完了。アップデート······完了。仮人格を破棄し、再起動······完了しました。これより主人格にコントロールを移します············』

 

 (順々に進んでるし······ひとまず問題は無さそうだな······俺も自分のチェックしながらにしよう)

 

ロレ「······コントロール受け取りました。遅くなってごめんなさい」

 

ユウ「問題ない! ······では改めて『神流型番外艦。code.ローレライ』これより友軍の救援に向かう!!」

 

ロレ「了解。······できる事は少ないと思いますが、全ての武装に接続して父さまのサポートをします!」

 

 ローレライに父さまと呼ばれ擬似人格が少し予想と違う形なことに驚きながらも最高速度で天鎖の下へと駆けていく

 

(それにしても擬似人格をランダム設定するとこんな感じにもなるのか······面白い。

 ······それにしても父さま呼びは驚いたが、一度設定したらフォーマットしない限りはほぼ固定だからこれ以降どう変わっていくか。そして何が隠れているのか楽しみだ)

 

 そんなことを思いつつ海面を滑走していると、不意に飛んできた砲弾を食らってしまった。

 

ロレ「二時の方向から砲撃が着弾。バリアによりダメージ無し! 砲撃の威力からして駆逐艦です!!」

 

ユウ「救出の邪魔をされるのは困る。······先にそっちを狩るぞ!」

 

 言いながら艤装から一対のオールを外し、二刀流の構えを取る。

 そして敵駆逐艦······イ級から放たれる砲撃を弾き回避しながら距離を詰める。

 

ユウ「······獲ったッ!」

 

 両手に持つオールで一太刀ずつ入れ、イ級の先へ抜けていく。

 

ロレ「ナイスキルです父さま♪ でもどうして三枚おろしにしたのですか?」

 

ユウ「朝飯食ってないからなんとなく思い付きで斬ったらあんな事になっただけだ。······後で回収しようと思ってるが、無くなってたら諦めるつもりだ」

 

 

 

 言いながらル級の砲撃を天鎖との間に滑り込みスフィアバリアで防いだ。

 

 砲弾をバリアで受けたことで爆風が発生し吹き飛ばされそうになったが、足を水面に固定してなんとか耐えた。

 

 

 

ユウ「よう天鎖! 助太刀に来たぞ」

 

 

 

 

 

 





 ローレライの装備などはある船を基に書いてるのですが、勘のいい人とかその船が出る作品やってる人にはわかるかな〜と思ってます。キャラはなんとなくで作ってますけど······
 あとここ最近思ったんですが、変に小説っぽい文章にすると筆が進まないのでそういう方向にこだわり過ぎないほうがいいのかなと。どうせ駄文なのだからと。ですが、コツコツと書いてはいるので最新話があがってたらサラッと読んでコメント等頂ければ嬉しいです。

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