白陽の下に水面を駆ける 作:なもなきなにか
《前回のあらすじ》
天鎖の救出に向かったユウだったが、その前に倒していたイ級からのドロップを確認、ドロップ艦を回収してから敵艦との戦闘を開始。
ローレライの殆どの武装を用いて撃破に取り組むが失敗しピンチに陥る。が、天鎖が戦線に復帰したことにより撃破に成功し、鎮守府への帰路についたのだった······
鎮守府のある部屋でユウとコクウ、愛羅の三人がいつもより少し真剣な顔でテーブルを囲んでいた。
ユウ「······ということで、俺を司会として各班の報告会を始めようと思う。ではまずは······愛羅でいいか?」
ボクからか〜。と少し嫌そうな顔をする愛羅だが、すぐに表情を元に戻して話し始めた。
愛羅「まず遠征結果。食材関係をざっくり一週間分くらい買ってきたよ。これは経費で落ちるんだよね?」
ユウ「それは経費だな。······で? むしろ朝飯は何食ってきたんだ? そっちの方が気になる」
愛羅「朝食はたまたま目についた料亭で食べてきたよ。
みんな特にこれと言ったものを挙げなかったから、半ばボクが勝手に決めたんだけど結果的には喜んでくれたからよかったよ〜。
······朝食分て経費?」
ユウ「NO。経費じゃないが元々俺が出すつもりだったから後でレシート頂戴。······他にはなんかあるか?」
愛羅「食材のついでにみんなの分の私服と娯楽系の物を買ってきたよ。服は4着ずつくらいで、娯楽系はトランプと人生ゲームとオセロ。その他プレステとソフト何種類か買ってきた!」
ニコニコと報告してくる愛羅だが、流石に買った物の量が多すぎる。娯楽が多いのはいいことだと思うのだが鎮守府に所属する人数の点を考えても娯楽はひとつ。多くても二つあれば十分であるため、少し叱る意味も含めた言葉を返す。
ユウ「······別に駄目とは言わないが一度に買い過ぎだ。これだけあれば娯楽に困ることはないが事前に俺達に連絡、相談してからでも良かったんじゃないか?」
愛羅「あ······ごめん。やっぱり買い過ぎだよね。うん、なんとか返品してくるよ!」
ユウ「してこなくていい。飽くまで買ってくる量が多すぎ、タイミングが早すぎると言ってるだけで後々このくらいは揃えるつもりだったしな」
コクウ「金に関しては三人で出せばいいか? 一応戒めの意味を込めて洋服及び娯楽代の半分を愛羅が出す形で」
ユウ「今回はそのくらいで良いとしよう。他に報告するようなことはあるか?」
愛羅「うん。皐月ちゃんが拉致されそうになったけど、五月雨ちゃんが対処したみたい。あと、犯人は逃げた後にシエルが処理したらしいからユウは動かなくて大丈夫」
ユウ「ふーん、処理したんだな。なら問題ないな······他は?」
愛羅「ボクからは以上だよ。次はどっちがやる?」
ユウ「じゃあ大して言うこともない俺がやるか。
俺から報告することは、試作艤装の試運転中に戦闘して武装が壊れたから修理中ってこと、あと戦闘の時に艤装なしの暁をフルトンで回収したこと。戦闘後に天鎖を使用者含め回収し、使用者は鎮守府の一室で寝かせて艤装は調整中だ。
以上が俺からの報告だ」
愛羅「ホントにすぐ終わったね······じゃあ次はコクウだよ」
コクウ「ああ。俺からは······暁が今朝の食材の件の犯人見つけたことと大本営から色々と情報が来たことくらいだな」
ユウ「犯人は見つかったのか。今どこに閉じ込めてる?」
コクウ「動いてなければ
まあそっちは後回しにして大本営からの連絡等を話す。
まずは業務連絡として、数名の艦娘をウチに着任させるらしい。あと警備の部隊も一緒に来るそうだ。ちなみに今日の15時頃に着くってよ」
愛羅「
コクウ「ちゃんと言っといたから次以降は無いといいんだけどな。
······次に鏡夜からの連絡で『空間が不安定な場所が増えてるから少しのキッカケで異世界のモノが来るかも』ってのと、『一部地域で風邪のような症状が増えていて、その地域には赤い花が大量発生している』ってことの二点だ」
ユウ「赤い花······風邪のような症状······なんだろう少し覚えがあるような無いような······ま、いいや。これで報告することは全部だな。では、報告会を終了とします。お疲れさまでした」
お疲れさまでした。と形式上会釈で報告会を締める。
そして、三人は犯人と対話するために憲兵詰め所の前に来ていた。
ユウ「さて、犯人さんとのご対面なわけだが······コクウ、さっきの言い方的に知り合いか?」
コクウ「ああ、知り合いだ。······俺ら三人どころか時坂たち含めて共通の知り合いだ」
ユウ「あー、三人共通の知り合いって辺りで大体誰か分かったわ。とりあえず部屋入るか」
ドアノブに手をかけて扉を開ける。
だが、少し開いただけで心霊スポットに来た時のような寒気のようなものを感じたものの、気にせずに扉を開いて部屋に入る。
犯人はソファに座ってテーブルの煎餅をぽりぽりとかじっていたが、部屋に入った俺たちに気づいて声を掛けてくる。
??「あら。ユウちゃんひさしぶりね〜······愛羅ちゃんも元気してたかしら?」
愛羅「うん! お陰様で僕はずっと元気だよ幽々子♪」
ユウ「俺もお陰様で未だに元気してる。だが現状それはどうでもいい。
まずなんでアンタがこっちに居る? それに作ってあった料理だけでなく食材まで全部食ったんだ? せめて俺にひと声かけてくれれば調理できたのに······理由を教えてくれ。幽々姉」
幽々姉に事情を聞いた結果、妖夢が家出してしまい、自炊してみたり食事制限したが、美味しく作れないしお腹が満たされないしで何日か生活していたらいつの間にかここに居た。ということらしい。
ユウ「うーん、妖夢が家出した理由······そこが謎。というかほんとに家出?」
幽々子「ええ、何も言ってなかったし、書き置きも無しに居なくなったの」
ユウ「ん······だいたい分かった。とりあえず俺らはともかく、他の奴らに一応謝って、それからは妖夢が帰ってくるまでは大本営かウチに居てもらう形でいいか?」
これでいいか? とコクウたちに目配せし、二人はコクリと頷いた。
愛羅「それじゃあまず皆のところ行って謝ろう! そろそろお昼だし丁度いいよね!」
愛羅がそう言った瞬間、狙っていたかのように『お昼の用意ができました〜』と放送が入り、幽々姉をエスコートしながら四人で食堂に向かった。
このあと食堂で謝ったが、全員が「結果的に外で食べられたからいいよ」って感じの答えを返し、幽々姉は暁たちに囲まれて仲良く昼食を取っていた。
ちなみにその光景を見て俺はかなり
)あとがきもどき(
やっと五話です。
次回は昼食後からスタート予定です。
文章がしっくり来なかったりモチベが上がらないときが多かったのでこうなりました。
次回はなんとか早く挙げられるといいなと思ってます。