終わりなきあべこべ世界   作:将軍

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もう何が何だか


第32話

 

霧の湖

 

「うぇっ…うぷっ…おぶぉっ…ゲホッゲホッ…ぺっ。久しぶりだなこんなに吐いたの…」

 

「ど、どうしたんだ?大丈夫か?」

 

「あー、すまん。大丈夫だ。ところで…誰だ?」

 

「あたいはチルノ!氷の妖精!」

 

「…そうか。ところでこの湖って」

 

「人魚姫がいるぞ!」

 

「…おい、それってやべえじゃねえか。俺のゲロが今水の中に…」

 

バッシャーン!そう大きな音を立ててすげぇ勢いで出て来たのはやはり人魚だろう。ああもう嫌だ。ストレスで胃に穴が開く。腕に熱々の汁、眼鏡が飛んで割れたフレームが突き刺さる。そんな感じだ。ああクソ思い出したくないことを…

 

「誰ですか!?固形物吐いた人は!?」

 

「俺です…」

 

「あなたね…えぇ!?男!?な、なら許します…」

 

「何言ってんだか…」

 

「あ、あの、私わかさぎ姫と申します。以後よろしく…」

 

「おう。よろしく…てか景色いいなこの湖」

 

わかさぎ姫…同族は別に良い。種の存続が大切だ系人魚。どこぞの鳥妖怪とはワケが違う。人魚。人魚の肉食ったからって不老不死にはならねえからな!分かったか!?

 

「…で、何しに来たんだお前?」

 

「さあなー…今朝飛び出して来ただけだし」

 

今朝 博麗神社

 

「あら、ようやく起きたの?今日は随分と遅いお目覚めね。立ちなさい。ご飯の時間よ」

 

「…」

 

「立てないの?それじゃあ手を」

 

「っ!気持ち悪い!」パシンッ

 

「え…」

 

「すまん!」

 

霧の湖

 

「っつー経緯で来たんだ。俺自身、なんで気持ち悪く感じたのか分からん」

 

「あれだな!サイキョーのあたいには分かるぞ!本能って奴だ!」

 

「ああ、それかも。私だって餌用の魚?は分かるよ。動かないわけではないんだけど、動きがあんまり…」

 

「そういうもんかね…」

 

本能で片付くならなんだって良いんだが…いやしかしそれにしても唐突すぎる。アレルギー反応みたいだ。

 

「…こちとら握力3になった上片足無いんだぞ?今となっちゃ理由も覚えてないけどさ」

 

「色々と苦労してるんだねぇ人間も」

 

「???…と、とりあえずそういうのは文に聞けば良いって文が言ってた!」

 

「それただの自画自賛だよ…」

 

「…でも、文々。新聞だと相談も受け付けてるから良いかもよ?」

 

「マジで?うーんどうしよっかなぁ」

 

「文呼んでこようか?」

 

「やめとけ。新聞作ってるってことは仕事がやばいってこった。ノルマも多いだろうから」

 

「のる…?しごと…?何言ってるんだ…?」

 

「チルノちゃんとは無縁のものだよ」

 

「ふーん」

 

「…ただ悩んでたら一昔前のなろう系なんだよなぁ。さて、どうしてやろうか!」

 

「…とりあえず紅魔館行くか?」

 

「紅魔館?…良いかもな」

 

「私も行きたいんですけど良いかな…かな…」

 

「いいけどえら呼吸だから生きれないだろ」

 

「肺は人間なんですよ!服から下が魚なんですよ!」

 

「…即席水槽作るか」

 

「なんですかそれ!?」

 

紅魔館

 

なんだかんや言って来たが…門番寝てたぞ。殴られかけたけど。怖かったー…こういう時は本の知識に頼るもんだからな。図書館があるらしいし。

 

「…なんの用で?」

 

「いや…図書館を見に来たんですけど」

 

「あなたは良いのよ。男だし。後ろの二人は何をしに?」

 

「ついて来ました…」

 

「あたいが案内役だ!」

 

「…ところで門番は?」

 

「寝てました☆」

 

「ごめんなさいね。図書館はあっちだから。それじゃ」

 

「…消えた!?」

 

「さーいこー!」

 

「…今見て思うんだけど松葉杖って辛く無いの?」

 

「はっきり言ってかなり辛い…あんたらとの壁を感じるよ」

 

「飛べたらそんなことないのになー!」

 

「飛べたらの話だな。俺も飛びてえなぁ」

 

図書館

 

「…でかいというより深いなここ」

 

「さて。人生相談本ってあるかな…」

 

「あいうえお順に並んでるって魔理沙が言ってた!」

 

「あいうえお順?…全く参考にならねえヒントだな。司書さんに聞くしかないでしょ」

 

「そりゃあ…こんな人の身長の10倍近くありそうな空飛べる人専用の図書館だなんて聞いてないわよねぇ」

 

「誰か飛べるやつは…」チラッ

 

「飛べる人…飛べる…あっ」チラッ

 

「ん?どうした?」

 

「…司書さんに頼むか」

 

はっきり言って取るやつがこいつだと絶対要望通りに持ってこない。確信して言える。馬鹿だからね。

 

「えっと…どちら様で?」

 

「おお…司書さんですか?」

 

「あ、申し遅れましたここの司書の小悪魔と申します」

 

「…なんだかよく分からんが俺は養子。よろしくです。人生相談の本とかって借ります?」

 

「ああ、ありますよ。こちらに」

 

「なんで今あんたが持ってんのさ…ありがと。近くに読むところって」

 

「ありますよ!こちらです」

 

「…あの人も飛んでるから速度的にどんどん距離が開いていく…」シクシク

 

「私はチルノちゃん抱っこしてもらえて助かります」

 

「お、重い…!」

 

小悪魔…名前は普通の悪魔なのにサキュパスとか淫魔とかになってるヤベーやつ。背中の羽では飛ばない。羽とはなんなのか。使い魔だから多分パシリ的役割。素晴らしい可愛さです。

 

「…って、今思ったんですけど…」ジロッ

 

「うおっびっくりした」

 

「私を見ても発狂したり逃げ回ったりしないんですね」

 

「当たり前だろ。可愛いんだからよ…ただ、髪が赤いのがすげー目立つ」

 

「減点ですか!?」

 

「減点というよりこの髪のさらさら感が…憎い」

 

「えぇ!?」

 

「…ちょっとよく分からないね」

 

「重いってば…早く座るところに行かせてよー!」

 

 

 

 

 

 

 




メガネの件は実話です。
僕が被害者ですけど。
お茶碗は知りません。
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