アラサーエリちとお姉ちゃん大好き妹亜里沙   作:のののえみ

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そして絢瀬絵里はちょっと過去語りをしてみる

 Aqoursの一年生組が成人式を迎え、私たちμ'sとAqours――絢瀬絵里の知人らが巻き込まれたイベントがある。

 

 アニメを見た方は彼女のことを「津島善子」と呼ぶに違いないし、彼女も「津島善子」と名乗っている――が、彼女がどれほど自分のことを「津島善子」と名乗ったところで「黒澤サファイア」と呼ぶ勢力は未だに衰えを見せていない。

 

 面倒くさいので私は「よっちゃん」と彼女のことを呼ぶし、それを肖ったのか面倒だったのか知らないけど、知人らは「よっちゃん(ちゃん・さん)」で呼び名を統一させている。

 

 さて、黒澤家では双子が生まれると片方は養子に出さなければいけない――そうでなければ家が滅びる。

 そんな言い伝えがあるらしく、ダイヤちゃんも「バカバカしい」と語る内容であった――そして20数年前、黒澤家に双子が生まれる。

 

 片や「サファイア」と名付けられ、もう一方は「ルビィ」と――娘を溺愛していた黒澤家のご両親は「伝統を慮るか」「無視して双子を育てるか」で悩んだ挙句、苦渋の決断として「津島家」に「サファイア」を養子に出す。

 

 文献を調べた結果「成人後」に家に迎え入れるのは問題がないようで、その時がやってきたならば「黒澤サファイア」として迎えに行く――親御さんたちの間では取り決められていたとか。

 

 ――十数年後、娘たちは成長しAqoursの結成により、同じグループに三姉妹が揃う大事件が起こった――血縁関係はバレるわけがない派と、強制的に引き離す派で論争が起こり、後者が勝利。

 けども、大人たちの想定通りには行かなかった――世界でも名高いオハラグループがAqoursの9名を守りきったので。

 ケド、Aqoursは守り切れたものの学校存続問題までは解決できなかった。

 

 何としても姉妹を引き離したいグループは、Aqoursが解散をすれば学校存続ができると脅迫。悩んだ彼女たちはグループの解散を選んだけれども、浦女の学生たちがそれを許さなかった――

 

 ラブライブ優勝を果たすことによって浦女の名前を未来永劫を残したい――そんな願いのもと、彼女たちは口約を果たし、廃校は免れなかったものの新しい高校でもAqoursの二年生組一年生組のグループはラブライブ優勝を果たし、統合先の高校も知名度を上げた。

 

 が、この大人達の騒動がAqours二年生組の生き方を微妙にスレさせ、彼女たちは一筋縄ではいかない子になってしまう。

 千歌ちゃんや梨子ちゃんは特に顕著で、絢瀬絵里は彼女達に簡単に手玉に取られてしまう。

 

 悪いことを考えた人たちは、黒澤家の当主を譲られたダイヤちゃんに結果的に一人残らず放逐された――放逐騒動の折り、Aqoursの問題ですのでと、ダイヤちゃんに協力を断られたけれども、Aqoursの問題をμ'sが放っておく訳もなく、煮え湯を飲まされたオハラグループの積極的介入も手伝い、私も大男を殴り飛ばした記憶がある――

 

 や、誰か一人を人質にすることによって、自分たちの都合のいい展開にしようとしたものだから、守りきるために意気揚々と迫ってくる人たちを殴り飛ばしたのである。

 その際によっちゃんに「相手は武装しているんですよ!?」と、言われたけれども「だから何!?」でツバサとタッグを組んで彼女を守りきったことが、相手の降伏を早めたらしい。

 

 

 さて。それでも黒澤家にサファイアをとの勢力は絶滅しておらず――ダイヤちゃんも頭痛の種になっているけれども、強制的にと願う人は誰一人いない――どっちかって言うと津島家の皆様が金銭的に困ることがあれば、サファイアとして家に戻ると。

 

 黒澤家の世話にならないとよっちゃんは言い、それがいいとダイヤちゃんもルビィちゃんも彼女の意思に賛成をした――真面目に生きる子が困ることがあれば、意気揚々と問題の解決に介入する私も、彼女なら自分が口出しせずとも――と。

 

 

 思い出していただきたい――ルビィちゃんは大学に進学せず地元のローカルタレントとして芸能界デビュー、全国放送にも出演したことがあり、地元では花陽と一緒にステージに立つこともあるとか。

 

 人気がそれほどでもなかった時期には、凛と一緒になって「観客席で二人を応援する」イベントも発生したけれども、今では地元でのステージはプラチナチケット扱いになっている――縁故で何とかしてもらおうとは思えない。

 

 そのステージはよっちゃんに影響を与えた――「アイドルをやってみたい」

 ケド、大手銀行に就職を決めた彼女が「アイドルをやったら、明日食べるご飯もままならないかもしれない」と考えるのは必然で、私も「やるなら兼業で」と進言するかもしれない。

 

 「一回オーディションに行って諦めるための道筋にしよう」と、彼女はハニワプロという芸能事務所のアイドルオーディションに向かい、あらゆるアイドル候補生たちを抑え満場一致で合格してしまった。

 

 あらゆるサポートを約束すると事務所から言われたよっちゃんは「自分一人ではどうにも決められない」と、高校卒業後にアイドルとしてデビューし、引退した後はUTXで教鞭を振るっていた矢澤にこに相談。

 「あそこなら、バックアップがしっかりしているから売り出してくれるはず」と判断し、なんとよっちゃんの背中を押した。

 

 

 「あなたのせいでここで講師を務めることになりました」と唐突に寮に現れた矢澤にこに胸ぐらを掴み上げられ、理事長は娘のために積極果敢に行動するなぁと頭を垂れるしかなかった私。

 寮に置いてあるテレビから「ハニワプロから新人アイドルデビュー、元Aqoursのシンデレラガール」と聞こえ。

 

 その言葉が聞こえた瞬間に脱兎のごとく逃げ出した矢澤にこの襟首を掴み「事情を聞かせてもらおうかしら」と、立場が逆転し、彼女から聞いたことを踏まえてのモノローグである――前置きが長いと言われれば積極果敢に土下座するつもり。

 

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