いやー、ね。投稿してない間にも感想やらコメントくれる方がいてもう、感無量であります。いやホントに。
それに引き換え予約投稿日と予約投稿時間をミスして19日の15時に投稿しようとしてた主と来たら…
本っ当にありがとうございます。まだ頑張っていきます。
それでは、本編どうぞ!
「アンダイン、やっぱかっこいいよなー!」
大きな水たまりを蹴りながら進んでいると、ふとMonster Kidが言った。その声に足を止める。
「そうか?」
「そうだよ!悪いやつをぶっ飛ばしてくれるし、ぜーったい負けねーし」
ニコニコと笑いながらMonster Kidはそう言って、フフン、と自慢げに続ける。
「もし俺が人間だったら…毎晩怖くておねしょしちゃうね!「アンダインにぶっとばされるよぅ…」ってな!ハハハ!」
いやそれ自慢気に言うことか?
まあ、あれか。自分のあこがれの人が褒められると自分も嬉しくなるみたいな感じか。…褒められてんのかこれ?
「そりゃ…大変だな。母さんに大目玉くらいそうだ」
「アハハ!…確かに、そう考えるとアンダインよりかーちゃんの方が怖いかもな…?」
振り返って言ってみると、割と真面目にそんな答えが帰ってきた。
マジか、相当怖いんだな。母は強しってよく言うが…やっぱそういう感じか。
…いや、母じゃなくてもUndyne十分怖いんだが。となるとあいつが結婚して子供ができたら更に強く…?いやマ?あれより強くなんのあいつ?
そんなことを考えながら、止めていた足をまた進めていく。
傘に当たる雨の音、三人分の水を蹴る音、Monster Kidの鼻歌を耳に入れる。その鼻歌にFriskもちょっと混じって、二人とも楽しそうに歌っている。
道なりに右に曲がって歩いていると、ふとMonster Kidが足を止めた。彼の目線の先には、一本のエコーフラワーがあった。
「どうした、キッド。濡れるぞ?」
「あーちょっと前にさ、花を育てる授業があったんだけど…そのときに王さま…じゃないや、『ドリーマーさん』が花を寄付してくれたんだ。それで、ドリーマーさんは学校にも来て、セキニン?とかの話もしてくれてさ」
思い出すように話し始めたMonster Kidはまたニカッ、と笑って続けた。
「それで思ったんだよ!アンダインが学校に来てくれたらサイコーじゃね!?ってさ!!」
「おぉ?何でだ?」
そう聞くと、Monster Kidは足をパタパタさせて足元の水たまりをバシャバシャと蹴りつつ答えた。
「だってさ!きっと先生たちもみんなぶっ飛ばしてくれるんじゃね!?って思ったんだ!」
《悲報》地下世界でも学校(及び先生)は嫌われ者だった
まあ、だよな。
地下だったとしても子供は子供。遊びたいよなー、めっちゃ分かるわ。
俺も小学校はまだ良いとしてマジで中学高校は行きたくなかった。本当に。世の9割位の人はこの気持ち分かるんじゃないか?
「でもよ、アンダインは悪いやつしかぶっ飛ばさないんじゃないのか?」
「あ、確かに。じゃあそんなことしないな!そう!悪いやつをぶっ飛ばしてこそアンダインだからな!!」
ヘヘッ、と笑ってまた「行こうぜ!」と急かしてくる。
そう急くな押すなこら転けるっておいこらFriskも交じるんじゃない。
「ま、待てって転け…おわっ!?」
顔面ダイブ。
傘飛ばした挙げ句水たまりにガッツリ顔浸けました。全く…
「あ…」
「やべっ…」
「ふ た り と も …?」
水溜りから顔を上げて二人を見る。
Friskは固まってるし、Monster Kidは「やらかした…」みたいな顔になってる。
まあ、水はなんかついてないし、乾くが流石にやっていいことと悪いことくらいは…な?
「はぁ…ったく、急ぎたい気持ちも分かるし、楽しみたい気持ちもわかるがふざけすぎるなよ。今回はだれも怪我とかしなかったが、友達に怪我させちゃだめだろ?」
傘を拾って二人も入れて傘をさし直す。
「ごめんなさい…」
「ごめん…」
「素直でよろしい。んじゃ、行くか。これから気をつけとけよ」
立ち上がって二人を連れて先へ進む。
そして、また左に曲がると洞窟から出ていた。雨は止んだようだ。
「お、雨止んでるな。…ん?」
傘を閉じて少し振ってからマジックテープで止めると、少し遠くに大きな建物が見えた。
「あれ…お城?」
「そうだ!ドリーマーさんのお家なんだぜ!」
お城、Νew Home、最後の回廊、そして
遠目に見えるその城は、少し、寂しそうにも見えた。Friskの感じが移ったかな?
そんなことを考えつつ、途中で立ち止まったMonster Kidを呼んで、再び向かいの岩の穴に入った。
と、かなり高めの崖と言える段差があった。
かなり高いなこれ。2メートルは優にありそうなんだが。
「うーん…この段差…高すぎて登れそうにないな…あ、」
と、ふとMonster Kidは思いついたようにFriskに向いた。
「お前、アンダインに会いたいんだろ…?俺の肩に乗っかれよ。…あぁ、大丈夫だ!おれ抜け道見つけるのは得意なんだ!」
……この子、ほんと良い子よな。会いたいのは自分もだろうに…
だが、生憎この先に連れて行く訳にはいかない。
この先に勝手に連れて行くと、下手に心を折っちまう可能性がある。
…元の世界との差異。Papyrusはループ前の事象が夢として朧気ながら残っていた。今思い返せば、Torielさんも似たようなことがあったと考えられる。
そうなるとどうなるか。明らかにUndyneの殺意が高いことに繋がる。
ただでさえ正義感の強い彼女の事だ。その上一つのことに集中しすぎると周りが見えなくなることも考えられる。
…まだ、今の彼女をMonster Kidに会わせるわけに行かない。
「じゃあ、先に俺が上に行って引っ張ろうか。その方がまだ楽だろ」
「!そうだな!」
先に俺は上がって、恐る恐るといった風にMonster Kidに乗ったFriskに手を伸ばして引き上げる。
「んじゃ!とりあえずここで一回お別れだな。すぐ追いつくからなーっ!」
そう言ってMonster Kidは反対を向くと走っていってまた顔面からコケ、少し顔を振りながら立ち上がって走り去っていった。
「…嵐みたいな子だったな」
「確かに。でもちょっと楽しかったよ!」
「そりゃ良かった」
ニコニコと笑いながら言うFriskに、俺も少し笑いながら頭をポンポンと撫でる。
……俺は今、笑えてるか?
少しだけ、不安だった。
─────
──
セーブポイントのところにあった石板にも目を通し、またFriskが気分が沈んだのを何とか元に戻させる。
…ここから先はかなりキツくなる。下手に気分が沈んだ、あまり良くないコンディションで捌ききれるようなヤワな場所じゃない。
そして、足元が、土や石の自然道路から木材とロープでできた足場に変わる。
……来たな。
後ろからなにかの光が照っているのか、Friskの顔に影がかかっている。
そしてこの足場。
二度目の、邂逅だ。
ボウッ、と目の前の地面に光る水色の丸が現れる。
「?なんだろ、これ…」
「フリスク!近付くな!」
と、足を踏み出した瞬間、足元におびただしい数の光の丸が現れた。
「…は?」
一瞬、反応が遅れた。
「っつっ…!!」
サバイバルナイフをポケットから取り出して刃を出し、Friskを抱えて跳躍しながらここらへんから離れようと試みる。が、
ズドンッ!
ガキンッ!
「つ…っ!?」
間に合わず、地面から突き出てきた水色の槍をナイフで受け止める。が、その衝撃が想像以上に鈍く、強く、一瞬腕から力を抜きそうになってしまう。
それでも根性で持ち直して着地する。と、向こうの足場に見覚えのある鎧が見えた。
「…ハハ…
おどけてみるが、意味はなし、足元に五、六の光の丸が現れる。とっさに走って避けると、直後にそこから丸の光と同じ色の槍が突き出てきた。
振り返ってみると、数本の槍によって退路は絶たれている。
これで本格的に逃げという道を潰された。
さぁ、逃走開始だ。
二回目の逃走回です。
ちょっとどんなイレギュラーを入れようか迷ったので、簡単な変化にしました。
さてさて…あともう一、二話ぐらい投稿できそうですかね?
ではでは、最後まで読んでくださり、ありがとうございました!