ちょっと変な解釈を入れすぎてプロットを大々的に書き直す羽目になりまして、かなり遅れました。すんまそん。
「っ…つ、」
石と土の匂いに起こされた。
何が起きた…?
kidと会って、話をして、あいつが落ちかけて、助けて…そうだッ!
急に槍構えやがったUndyneから二人抱えて橋から離脱させたんだ。んでその衝撃のせいで一瞬意識がトんだと。
はよ起きろや…ッ!
「!お兄ちゃん!!」
「お、おい!大丈夫かっ!」
「ッ…あぁ、悪ぃ、ちょっとな…」
…んで、どうすんだ?
目の前には砂埃を上げて視界が遮られた吊り橋と、若干見える黒い影。
「…フリスク、キッド。一旦ここから向こうの方に走れ」
意識は影に集中したまま2人に指示を飛ばす。
「は、は!?ちょ、何で」
「お兄ちゃん、何言って…」
「キッド、多分だが…アンダインは何か勘違いをしてるんだ。だから俺がちょっと説得する。だがその間に槍とか飛んできて怪我したら危ないだろ?お父さんやらお母さんに怒られるぜ。だから離れててくれってことだよ」
Friskを案内してやってくれ、と付け加えて、Friskの方を向いて頭を撫でる。
「心配いらねえよ。だいたいこういうのはなんだかんだうまくいくって相場が決まってる」
「で、でも…」
言葉は続かなかった。
土煙の中から青白い槍が殺人的なスピードで飛んできた。
反射的にポケットのサバイバルナイフで叩き落としてなんとか弾く。
…よくできたな、こんなの。
「良いから!走れ!」
「ッ!い、行くぜ!」
「キッド!任せた!」
「お兄ちゃんっ!!」
正直な話。
一番不味いのはここ、というかボス戦にFriskがいることだ。
これまでの経験則上ボス戦は必ず何かしらの差異が生まれる。
下手すりゃUndyneにも強化AUが適応されてなすすべもなく死亡なんて洒落にならない。
…ただの子供に、死の恐怖なんて植え付ける必要はない。まだあの子は10やそこらだ。その頃の悩みなんて学校のテストの点数が悪いとか、晩飯に嫌いな食べ物が出てほしくない、くらいのもので十二分。だから…
「……
──やってくれたな。
「……お前は、なんだ?」
「は?」
くぐもった声が聞こえた。
「私は貴様を良く知らん。…そのはずなのだが、貴様が必ず何かしら
「その守るべきものに対しても槍向けた輩は何処の誰なんだか」
「あの子に当てるつもりはなかったがな。狙ったのはまず貴様だ」
「知るか。それでもあの子が怯えてたのに変わりはねえだろ」
「そもそも、貴様らが素直にタマシイを差し出していればこうはならなかったのだがな」
「誰が素直にんなことするかよ。俺にも守るべきものがあるんでね」
平行線だと言わんばかりに、Undyneは兜を脱ぎ捨てた。
…そして。
「ならば今は、貴様を倒すことに注力しよう。大義と、悲願によって…!!」
ブン、と彼女の姿がブレた。
ガシャリ、と鎧が声を上げた。
どこからともなく、唸るような音がする。
「…ハハ、」
…これは、Friskを先に行かせて正解だったな。
これ相手に、もしあの子がいたら本当に取り返しがつかなくなってた。
「…さぁ…!貴様の本気を見せてみろ…!!」
眼帯の外れた左目からは白い光が漏れ出、さっきまでのような重厚な重鎧から、胸部にハート型のデザインのついた黒鎧へと姿を変えたその姿には、しっかりと見覚えがあった。
「…
サバイバルナイフを構え直す。
と、俺の周りに緑色の円が生成された。…なるほど、こういう感じか。左足に緑色に発光する蔦みたいなものが絡みついて動けなくなってら。
「貴様が何処まで耐えられるか、見物だな」
矢印の形の槍が四方から次々飛んでくる。が、円に沿うように生成されている盾を引っ掴んで右足を回し、槍に向かって盾を構える。
一々どの方向から来るかなんて覚えてるわけがないし、周囲を警戒しながら確認、質量のない盾を振り回す。
「へェ!動けないやつ嬲って楽しいのか!?ずいぶんとビビりな騎士団長サマなんだな!」
「ッ!ならば望みどおり!」
周囲からの槍の襲来が止んだ。同時に緑の円が消失し…危ねっ。
横から殺人的なスピードで飛んできた槍に当たりそうになって叩き落とす。
「チッ」
「見えてんだよ」
と、周囲に球場に数本の槍が回りながら次々生成されて俺を狙い始めた。
着弾地点は…追尾だな、知ってる。
横に走って、余波で飛んできた槍はナイフで叩き落とす。
体が軽い。
「ならばこれもバレてしまっているんだろうな!!」
ザァ、と空が淡い発光で埋め尽くされた。
…まじか。
次々と降ってくる槍を見つつ、Undyneから意識を外さないようにして躱す。
が、
「ッ!」
掠った。
左肩を槍が掠めて服が破れ、中の肌が多少傷ついた。
…チッ、と舌打ちをしようとして。それでいて、心の中でほくそ笑む。
…読みが当たった。これならまだ勝てるビジョンはある。
「どうしたよ、騎士団長サマってのはその程度か?」
「反撃もできない腑抜けの声など聞き入れるに足らんな」
くそう言い返せねえ…
いや反撃はできるけど…したらしたで面倒なんだよなぁ…
俺の基礎ATKは70。さらに、原作で本物のナイフを装備した状態のFriskの攻撃力は+99されてたところから、同等の殺傷能力のあるサバイバルナイフを装備してる俺の攻撃力は実質おおよそ169程度と見ていいだろう。
直撃を食らわせてそのダメージ、かすってどれくらいのダメージ減衰があるのか分からんが、Undyneってダメージ受けても行動が変わらんから正直HPバーが見えない状態で攻撃するのは得策じゃない。
勝とうとして殺したら負け、かと言って普通に負けて死んでも当然負け…キツ過ぎねえ?これなんてクソゲー?
「…一応聞くが、あんたは俺のことを夢で見たりしたか?」
「…は?」
「パピルスは夢で俺とあの子のことを知ったと言っていた。あんたも似たようなもんかと思ってな」
相も変わらず飛んでくる槍を結構必死に回避しつつ声を振り絞る。
目の前に飛んできた槍をなんとか叩き落とす。
「そうか、ならば確証を得た」
「あ?」
「私もそうだ、夢、というよりは記憶だがな。あのモンスターの子供を殺そうと襲いかかった貴様達と対峙する、そんな…な!!」
突如現れたデカい槍が俺の顔面めがけて放擲された。
とっさに避けたもののちょっと掠ったのか耳の辺りが熱い。
だがそれどころじゃない、記憶だと?
「貴様らは地下中のモンスターを殺し尽くす最悪の選択をとる!ならば今この場で二人とも殺し尽くし、そのタマシイを引きずり出すのが最良だと判断した!案ずるな、貴様らのタマシイを二つともアズゴア王が吸収すれば、王は神をも討ち滅ぼすような力を手に入れる事を我らが研究者が突き止めた!人間どもに、昔行った蛮行やその罪を味わわせるのにちょうどいいではないか!!」
ッ…マジか、これ思ったより厄介だぞ…
Program外の俺の行動がどれくらいまで許容されるのか知らんが…少なくとも
「どうした、その程度か!?」
こっちの言葉に聞く耳すら持たずに、敵意マシマシで槍をぶん投げてきてるUndyneに対してどれくらい説得が有用なのかだ。
本来Undyne the Undying戦は[MARCY]コマンドが意味を持たない…ただのUndyne戦ですら、他のモンスターと違って逃がすじゃなくて逃げるっていう選択肢しか取れない…だからFriskがいない今なら、
「ッ!つ、」
俺の周りに展開された五、六本の槍に若干対応が遅れて肩が軽く裂かれた。
考えながら体動かすの向いてねぇなクソ!
「いつまでちょこまかと逃げ回るつもりだ?早いところ諦めたほうが貴様のためでもあるんだぞ。言ったろう…これは貴様にできる最初で最後の償いだ、と」
一旦攻撃が止み、ガシャ、ガシャ、と鎧の音が近づいてきた。
息を整えて前を見据える。
ッたく…ここ数日で何回死の目を見なきゃいけねぇんだよ。
最悪、件のスペシャル攻撃を使うことも頭の片隅に入れつつ、また青白い光から逃げながら勝機を探し始める羽目になった。
そういやですけど、トゥイッターアカウントあるんで良かったら。
稀に進捗とか現状上げたり、更新がえらく遅れてる場合は多分自分に対して愚痴吐いてます。何やってんだお前…
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