ウマ娘に転生したらトレーナーにウイニングポストみたいなローテーションを組まされた。ウイポだと牝馬三冠に英国牝馬三冠、欧州オークス三冠、秋古馬三冠を一年で同時達成する鬼畜ローテを組めるけどやめようね!全3〜5話ぐらい予定。

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【一発ネタ】ウマ娘に転生したらウイポみたいなローテーション組まされた

「あなたが生まれた時、たくさんの流れ星が駆けていたの。私たちが生まれた時も流れ星が駆けていたらしくてね。きっとあなたの誕生を星が祝福してくれたんだと思う。あなたも私たちに負けないくらいのウマ娘になるしれないわ。」

 

自分が転生した、と認識して初めて聞いた言葉をやけに覚えている。普通なら慌てふためくだろうし前世の記憶に引っ張られて悩んだりするんだろう。だけど不思議と落ち着いて自分が『ウマ娘』という種になったんだと受け入れていた。

 

走りたい……!

 

急に浮かんできた欲求に抗えない。今世の両親たちが驚いているのが横目に入るけど関係ない!

 

 

 

そしてわたしは風になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「速いっ!速すぎるっ!!大けやきを越えて第4コーナーのカーブ!ウインドスター!脚色は衰えない!一緒に逃げていたウマ娘たちはもうバテている!直線に入った!更に加速しているぞ!後続は遥か後方!ウインドスター!ぶっちぎりです!差は31馬身以上!ウインドスター圧勝!ウインドスター!今ゴールイン!!」

 

「ウインドスター!牝馬三冠に英国牝馬三冠、欧州オークス三冠に天皇賞秋、エリザベス女王杯に続いてジャパンカップも獲りました!リベンジに燃える海外ウマ娘たちやシニア級の古豪を退け圧勝!」

 

 

 

……どうしてこうなった!?

 

 

いや、確かに走るのは好きだしレースで勝つのも気持ちいい。チヤホヤされるのもいいし前まで皆んな歴史的快挙だ!って喜んでくれてたし。それが今はなに?皆んなバケモノかライバル通り越して敵を見るような目をしてくるじゃん!いや自分でもおかしいと思うけど!疲れ知らずのこの身体がおかしい。

 

「お疲れ様、ウインド。」

 

トレーナーが労いの言葉を掛けてくるが目でさっさと口取り(勝利撮影)を終わらせてこいと語りかけている。何もかもが全ての元凶であるトレーナーだが、彼の機嫌を損ねたらどんな罰が下されるかわからないからさっさと済ませよう。

 

「私たちは今!伝説を目撃しています!次の有馬記念で止められるウマ娘は出てくるか!?」

 

あっ、有馬記念に出るのは確定なんだ……。まぁいいか。有馬記念まで1ヶ月もあるしそれまで久しぶりの休暇を楽しもう。思えば3週間も休むのは久しぶりのような気がするな……。

 

「そういえばウインド。」

 

「なに?トレーナー。」

 

……嫌な予感がする。

 

 

「来週から香港に行ってもらう。」

 

 

おかしい。こんなことは許されない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女と初めて出会った日の事は今でも鮮明に覚えている。

 

「なぁなぁ、おハナさん。今年トレセンに入ってくる子で有望そうなのいる?」

 

「貴方ねぇ最近忙しいとはいえ私に聞いてくるのは喧嘩売ってるのかしら?」

 

チームリギルとチームスピカのトレーナーが言い争ってるのを尻目に俺は絶望していた。トレーナーデビューして早3年、碌に勝利を挙げられていないからだ。

 

この世界は決して優しい世界ではない。実際にレースに出て勝負をするウマ娘に限らず、トレーナーも成果を挙げられなければならない。トレーナーは1人のウマ娘の人生を預かる存在なのだから当然である。早ければチームを結成する前に首だ。

 

去年まで指導していたウマ娘は別のトレーナーの元に去っていった。だから何としてでも今年トレセンに入ってくるウマ娘を勧誘しないといけない。それも特別有望そうなウマ娘を。

 

「はぁ……まぁいいわ教えてあげる。今年の注目株はウインドスターよ。両親共にかつての顕彰ウマ娘で生まれて間もなく走り出したとか柵を飛び越えたなんていう尾鰭のついたウワサもあるわ。」

 

 

 

 

トレセンの入学式が終わって1ヶ月、結局誰も勧誘できていなかった。当然といえば当然で、有望そうなウマ娘は皆んなチームがあるトレーナーの元へ行く。他の娘も現在誰一人指導していないトレーナーに着いていく奴なんていないだろう。

 

もうこのまま辞表書こうかな……。

 

そんな事を思っていたら1人のウマ娘とぶつかった。

 

「悪い。余所見していた。怪我はないか?」

 

「いえ、大丈夫です。こちらも走っていましたし。手をどうぞ。」

 

差し出された手を取り立ち上がった瞬間に気づく!

 

ぶつかった時の岩に当たったかのような重量。しかし柔らかくしなやかでバネのある肉付き。走っていたのに一瞬で減速する瞬発力。そして彼女が新入生で話題の人物である事に!

 

気づけば俺は土下座をしていた。

 

「頼む!俺に君を指導させてくれ!君しかいないんだ!俺の夢を叶えさせてくれるのは!1人も指導するウマ娘がいないこのままじゃ首になってしまう!」

 

「はい、いいですよ。」

 

「君だったら強豪チームに入れるだろうし、何なら名トレーナーのところで……えっ、いいの?」

 

「はい。よろしくお願いします。」

 

彼女との初邂逅は呆気なかった。

 

 

 

 


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