エイプリルフールのネタ小説です。

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某作品リスペクト(のつもり)です。


バトルスピリッツ フラッシュ

「ったく…なんで俺がこんなトコにいなくちゃいけないんだ」

旅客機内部。民間会社が運営するこの旅客機にアミルヤ・グリッシェはいた。

この世界に生きる子どもならば一度は憧れる職業。その職についたというのに、ここ暫くは抱いた理想とかけ離れた生活を強いられている。

そしてその原因の一つをアミルヤは眺めていた。

 

(またか……)

 

彼はため息を付きながら機内にあるテレビの報道番組を見ていた。

 

「依然活動が衰えることの無いコア解放組織・Change Core。 通称『CC』専門家の近藤さん、どうお考えですか?」

『彼らの主張は至ってシンプルです。コアの力を民間に与えるべき。この事から言えることはズバリ、革命でしょう』

『どういうことでしょうか?』

『本来コアの力を使い、スピリットの実体化を許可されているのは警察や軍隊といった一部の組織だけです。ですが、それを民衆の人々に解放することで各国の軍事力や自衛力を……』

 

「チッ……()()()の気苦労も知らねぇくせによ」

 

文句を垂れながら、彼は不貞腐れた顔で隣の席をみた。

そこには青年が一人で黙々と新聞の記事を読んでいた。任務の暇つぶしでもしようと思い付いた彼は隣の青年に話しかける。

 

「なぁ、アンタはどう思う?」

「……」

「オイオイ無視かよ」

「……何についてです」

「何ってChange Core の奴らだよ」

「ああ、その事ですか。……俺はアイツら嫌いですね」

予想以外の反応にアミルヤは驚く。そして少し笑みを浮かべながら言葉を返す。

「今どき珍しいな。お前も一般大衆みたいにコアが欲しいと思ったぜ」

「……行動が矛盾してるじゃないですか」

「ほう……どうしてだ?」

「スピリットカードを使役するにはコアシステムを利用する必要がある。Change Coreの攻撃はいつもスピリットによって攻撃を仕掛けている。つまり、自身達がコアシステムを持っていながらそれを大衆に配るだけの力がないって事ですよ。だから矛盾しているんですよ」

 

「ハハハハ!!」

 

アミルヤは笑い声を上げながら青年の肩を叩く。

 

「たしかにな!いや、まったくもってその通りだ!つまらないことを聞いてすまない。俺は人類共同軍のアミルヤ・グリッシェ大佐だ」

「軍の…方なんですね」

「驚いたか?ははっ、無理もないよな。民間の旅客機に軍人が居るなんて想像もつかないだろ?まぁ、覆面警官みたいなもんだと思ってくれよ」

「そんなこと教えていいんですか?」

笑みを浮かべたアミルヤは

「お前が面白いやつだからな。特別だよ」

 

アミルヤは時計を確認する時刻は17時ちょうど。その時だった。

突如として旅客個機が揺れ、けたたましいアラート音が機内に鳴り響いた。

突然の出来事に乗客はパニックになっていた。

 

「なんだ!?」

「あ、あれをみろ!」

 

旅客機の隣。そこには降下する数体の白のスピリットが存在していた。ところどころ起こる爆発と火花。交戦中であることは誰がみても明らかだった。

 

(アレは我が軍の『イグドラシル』か……!?)

 

「……来たのか」

「何……?!」

青年の意味深なつぶやきにアミルヤはつい反応する。この状況の手がかりを何か知っているのだろうか。

「お前何か知っているのか…!?」

アミルヤは青年に近づき、聞き出そうとする。だが、近づいた機影が巻き起こした爆風。風が青年を呼ぶように近くの扉を破壊した。

 

「少しだけでしたけど、楽しかったですよ。」

 

青年はこのチャンスを逃さないという意思があるのか即座に破壊されたドアに移動してゆく。

 

「…オイ!お前!!」

 

青年はアミルヤの制止を聞くことはなく、落下していく。

アミルヤは彼が開いたパラシュートを眺めているしかできなかった。

 

 

アミルヤは航空機の操縦に押し入る。驚く機長を他所に、彼は自らのを身分を明かし、無線機器の使用を要請した。

 

「そこの『ラグナ・ロック』部隊!一体どうなっている!」

「誰だ貴様は!軍事回線に介入しおって!」

「私は人類共同軍 アミルヤ・グリッシェ大佐だ!お前も軍なら民間航空機護衛任務について知っているよな!航空機に軍人が乗り込んでいてもおかしくはないだろッ!」

「た、大佐どのでしたか!失礼致しました!」

彼にとって今重要なのは上官への失礼ではなく現在の状況であった。

「今はいい!とにかく状況を教えろ!」

「はっ!恐らく『CC』の一派と思われる部隊が突如、我が制空圏に侵入!交戦していた所この空域まで誘われた模様!『ラグナ・ユニット』も数機損害を受け、破壊されました!」

 

「クソッ…!私も出る!陣形を崩すな!」

「は、はっ!!」

 

その言葉を聞いた彼は自身のバッグから小型の機械を取り出す。

 

「コアシステム、起動」

 

『スピリットサモン』

 

彼の声に反応し、機械音が鳴り響き、システムが起動する。

コアシステム。それは彼のような軍所属者や警察など治安維持の為に動く存在のみが使用できるスピリットアミルヤが叫ぶや否や、彼が持つ機械からコアが飛び出し、光り輝く。そしてその光が同時にカードを光らせる。

 

『承認─アミルヤ・グリッシェ大佐。コア及びスピリットの使用を許可します』

 

青年と同じく機内外へと飛び降りたアミルヤ。降下する彼の落下先に一つのスピリットが現れた。

 

「アミルヤ・グリッシェ。『ラグナ・セイヴァー』、出るぞ!」

 

彼が召喚したスピリットは『ラグナ・セイヴァー』と呼ばれる武装の転醒スピリット。

人類共同軍の開発した試作型スピリットであり、機動力重視の飛行形態と殲滅に特化した戦闘形態を持ち合わせている。

 

「敵はどこだッ!?」

 

戦場と化した空を戦闘機が駆け抜けていく。友軍である『ラグナ・ロック』部隊。

だが、外装である『ラグナ・ロック』ユニットは破壊され、本体である『イグドラシル』がさらけだされていた。

 

所詮(しょせん)テロリストが……しゃしゃり出るなッ!」

 

敵を目視した彼は『ラグナ・セイヴァー』を戦闘形態へと急速に可変させるその手に手に持つ剣『グラム・セイヴァー』が『CC』の主力スピリットである『神機ゲイボルグ』を薙ぎ払い、破壊する。

 

「ちくしょう!軍の仕事を増やしやがっ……!!」

 

呟いた彼の不満。それを掻き消すかのように鳴り響くアラート音。表示された『Unknown』は彼の頭上にいた。

 

「上からかっ!?」

 

黄金に輝き、薄い緑の粒子を辺りに広げながらソレは戦場に舞い降りる。

 

「貴方なんですね。アミルヤ・グリッシェ大佐」

「……その声!さっき俺の隣にいた奴か!!」

 

加速する敵の新型。両手に携える刃。斬り割こうと襲い掛かる。

 

(この動き、『ラグナ・ユニット』の流用か……?それにしては早すぎる……!!)

 

刃と剣が混じり合い、火花を散らす。お互い、自身に届くであろう刃を届かせない為にも、一歩たりとも譲らない。

 

「なんでお前が!さっき嫌いと言っていたろうに!」

「……嫌いですよ。こんなやり方でしかコアの解放を行えない事。武力を行使し、人を殺すことでしか革命を起こせないことに!」

「へっ、そうかよ!ならそのスピリット、どこで手に入れた!軍から略奪したかぁ、コアシステムごと!」

「ちゃんと依頼したさ。ソビリ工場に」

「ソビリ工場だと!あれは我が軍のスピリットカードを量産しているところだぞ!?そんなわけあるはずがないだろう!」

「奴らは金。そしてソレによって生み出せる新しい技術を求めて、我々に協力してくれたよ」

 

(クソ、ソビリの研究者どもめ!自らの研究しか優先しないやつらが!好き勝手にしやがる……!!)

 

「コアの解放によって人が皆スピリットを使役できるようにする!そして、人はスピリットを。自身を超えることが出来るはずだ……!!それを分かろうとはしない!だからこうしているッ!!」

「それが『CC』の目的とでもいうのか!」

「そうさ。誰もやらなければ我々がやるしかない!」

 

「そして、これがスピリットを超えた存在『アルティメット』だ!『アルティメット・ラグナ・ロック』にて人類共同軍を解体させ、人類を次のステージへと引き上げる!人の革新を為すためには我々『CC』の所持するアルティメットの力が必要なのだよ!」

 

青年は高らかに宣言する。それが力となったのか、刃を押す力も強くなり、次第に『ラグナ・セイヴァー』の本体へと攻め込んでゆく。

だが、突如としてアルティメットが大きく揺れる。咄嗟の出来事だったのか、青年は動揺が隠せないでいた。

 

「なんだ……?」

「今だっ!」

 

隙を見逃すことなく戦闘形態から飛行形態へと可変した『ラグナ・セイヴァー』は刃の脅威から脱出した。

しかし、彼が離脱する最中。戦火を潜り抜け、一機の『神機ゲイボルグ』が『アルティメット・ラグナ・ロック』へと接近するのを確認した。

 

「オーヴェン!聞こえるか!」

「ジャミル……!!」

「俺達の任務は達成した!お前の試作型(プロトタイプ)も不調のようだ。一時撤退するぞ!」

「ああ……!!」

 

敵に背後をみせながらも、撤退を決意した青年・オーヴェンに迷いはなかった。この場を離脱することが彼の指名だった。

 

「そう簡単には逃がすかよっ!!」

 

『アルティメット・ラグナ・ロック』の背後。彼からすればこちらに背後をみせた敵の隙を見逃すハズはない。引導を渡すべく、斬りつけようとする。その腕は確実に目の前のアルティメットを捉え、振り下ろされるハズだった。

 

「させるか……!!」

 

オーヴェンは『アルティメット・ラグナ・ロック』を急速に旋回させ、『ラグナ・セイヴァー』を方向へと向けた。

その速度は同じ名を持つ『ラグナ・ロック』ユニットの数倍。放たれた黄金の光が『ラグナ・セイヴァー』を包み込み、機能を停止させる。

 

「ぐ、ぐあああああああ!!」

 

(これがヤツの言うアルティメットの力なのか……?!)

 

輝く閃光(フラッシュ)がアミルヤの視界を奪う。彼の視力が戻った頃。『ラグナ・セイヴァー』は強制的に飛行形態へと戻されていた。

そして、肉眼で遠く離れた『CC』の軍勢を見たアミルヤは追撃をすることをあきらめるしかなかった。突如として退いた『CC』。オーヴェンと呼ばれた謎の青年と彼の操るアルティメット。『CC』という集団の謎は深まるばかりだった。

だがアミルヤはどこか確信していた。(オーヴェン)と再び刃を交える運命(さだめ)だろうと。

 

『バトルスピリッツ フラッシュ……』 続……きません。

 




『閃光のハサウェイ』見に行きたいです。
あと『ラグナ・ロック』ユニットとかいい感じに作れたんで設定流用するかもしれないです(小声)

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