ゴミでカスなクズトレーナーは今日も今日とてウマ娘を虐待する。 作:カチュー
「はは、ハハハハッ! クハハハハハハハッ! どうだッ!」
我が虐待の化身であるライスシャワーが後方から全バをぶち抜いた光景を見て、オレは笑いを堪えることができなかった。
やってくれたぜ、チクショウ!
本来のライスシャワーの脚質や性格的にターゲットとなるウマ娘を徹底的にマークをするヒットマンスタイルが合っているんだが……このレースでライスシャワーの敵になりそうなウマ娘はいなかった。
ならば、全員を標的にして虐待してしまえばいいという追込へと作戦を切り替えた。
オレの虐待を耐えてきた今のライスシャワーに芝2000mは短い。
故に残り700m地点で仕掛けてもスタミナ切れは起こさない。あとは練習通りに走ってくれれば、蹂躙は完了する。
おいおい、見たかよ! ライスシャワーの実力を思い知ったアイツらの間抜け面を!
ウッハァ! 気持ちイイねえ!
ライスシャワーを意気地なしで根性無しのクソザコウマ娘だと勘違いしていた全てのアホ共に二度と消せない敗北と屈辱の刻印を焼き付けてやったッ!
クハハ! ザマァ見ろ!
お! 今日の虐待劇の立役者がオレ目掛けて超特急で来たな。しょうがねえ、素直に褒めてやるか。
「えへへ! ライス、やったよ!」
「よし! 偉いぞ~、ライス~。偉いぞ~」
息を乱していないライスシャワーの頭を撫でると、少しだけ汗に濡れた艶のある黒髪の手触りと共にレース後の熱気が手に伝わってきた。
「でも……あんまり歓声は貰えなかったな。あっ、おこがましいのはわかってるんだけど……ライスが勝っても喜んでもらえなかったのかなって」
そう言い、ライスシャワーはほんの少しだけ残念そうな顔をした。
あら? この程度か? もっと落ち込んでいる顔をすると思ったんだがな。
確かに歓声は少なかったが、それほどライスシャワーが与えた衝撃の余韻が凄かったということだろう。
「安心しろ。勝ち続ければ、いずれレース場はお前を称える歓喜と祝福の声一色になるはずさ。それに」
「…………?」
「例え、誰もライスを称えなかったとしてもオレだけは全身全霊でお前を称えてやるから」
「……うん! ライス、お兄さまに喜んでもらえるのが一番うれしいんだ。これからもライスは勝つよ。だからね、見捨てないでずっと見ていて欲しいな」
「見捨てろって言われても、見捨てないよ」
「……も~っ! お兄さま、ちょっとカッコつけすぎだよぉ!」
「え? そ、そうか?」
「うん……あんまり他の人にはしない方がいいと思うな。でもね、やっぱりどんなお兄さまでもライスは大好き……お兄さまさえいれば、ライスはそれだけで幸せだもん」
そういって、火照った体をオレに押し付けてくるライスシャワーがクッソあざとい。
今日はお前が主役なんだし、スポッチュの時以上にバッチリ注目浴びてんのに気づかねえのか?
全く、お恥ずかしい奴め。
しかしまあ、目的が達成できて一安心だな。
レースに“絶対”はないのはオレはよく知っている。結果は最後まで見てみないとわからないものだ。
このレースに出走させたのはホープフルステークスの優先出走枠を手に入れる以上にライスシャワーに自信をつけさせるためでもあった。
相対的な結果は自信へと繋がり、アイツの実力はより盤石なものへと近づいていく。
――だが、あれだけオレが虐待を重ねても堪えるばかりでしょぼい反抗しかしてこないのは問題だ。
反抗させるだけさせ、屈服させてこそ虐待を楽しめるというもの。
今だって、媚びを売るように虐待者であるクズのオレを大好きだとのたまっている。
そんなことで懐柔されるオレではねえことぐらい知っているはずなんだが……言ってみるだけタダってヤツかもしれないな。
だが、このままではダメだ。もっと虐待しなければ。
肉体面だけではなく、なかなか育たない精神面を中心にな。
喜んでいるコイツは重大な思い違いをしている。
前にお前は自分のことは信じられないけど、オレのことを信じるって言ったよな?
けどな、最後に信じるべきはオレじゃねえ。ライスシャワー、お前自身なんだよ。
「じゃあ、お兄さま。ウイニングライブの準備してくるねっ」
「ああ、最前列で楽しみに待ってるよ」
「うん! がんばるぞ~、お~!」
正直、言いたいことはまだまだある。このレースだって、練習の7割程度の力しか発揮できていなかったしな。
でもまあ……今は締めにかつてない規模で視姦されるライスシャワーのウイニングライブをしっかりと眺めてやって、虐待の余韻を味わうとしようか。
クックック! フワアッハハハハア!!
あ、そうそう。タグにダークサイレンススズカを追加しておきます。