さんさんと降り注ぐ、肌を刺すような日の光。
むき出しの地面は熱せられたフライパンのように熱くなり、まとわりつくような陽炎が夏真っただ中であることを視覚的に自覚させてくる。
肌を伝う汗、カラカラに乾いた喉、目に見える陽炎のぼやけと非現実的な幻想郷と言う名の響きが、何とも感じたことのない不思議な感覚に友希を誘う。
身体の力を抜きながらそんな感傷に浸っていると、ふと後ろから聞こえた声に現実へと引き戻される。そんなことを休憩し始めてからすでに3回は繰り返していた。
「紅茶が入りました。どうぞ」
「んあ・・あぁ、ありがとうございます」
だらしなく崩していた体勢を正し、支給された執事の衣装を整え、差し出され置かれたティーカップを自らの方に寄せる友希。
「お嬢様も、お飲みになってください」
「ええ、ありがとう咲夜」
白い丸型のテーブルをはさんで反対側に座るレミリアは優雅に少量の紅茶をすする。
今現在、テーブル全体を覆えるほどに大きな日傘のもと、紅魔館の屋上にて景色を眺めながらのお昼休憩のティータイムをしていたところだ。
友希もレミリアの後を追わんと飲みなれていない紅茶に口をつける。
「・・・・・」
紅茶とはどういうものかなど基礎的な知識も経験もないが、友希にはこの紅茶が『すごくおいしいもの』というふうにただ感じた。もう一度飲みたいとすら思った。
「・・・ほんとに咲夜さんは何でもできますよね。この巨大な紅魔館のメイド長として目を光らせるだけでなく、料理もすごくおいしいし掃除も完璧だし、時も止められるんですもんね」
「いえ、私なんてまだまだですよ」
恥ずかしいのか咲夜は頬を少し赤らめながら手ぶりを交えて否定する。
「そんなに謙遜しなくてもいいわ、咲夜。時々詰めの甘い時もあるけれど、今友希が言ったことはすべて本当のことよ。私の自慢の従者なのだからもっと自信を持ちなさい」
冗談交じりにレミリアが友希のフォローを入れた。
しかしこれはレミリアにひどく賛同だ。時を止めることができると聞いたときはさすがに言葉を失った。こればかりは謙遜されたら逆にこっちの面目が立たない。
ただ、口にはできなかったが、友希にとって咲夜の一番のポイントは・・・その美貌にあった。
整った顔立ちは可愛さと同時にカッコよさをも感じさせる不思議なもので、その白い肌やスレンダーな体系と相まって友希の心を鷲掴みにして離さない。
そんなことはとても言い出せない。
「それで、仕事の方は順調かしら?」
「うん、まだ館内清掃だけだし、これくらいなら」
数日たった今では少し幻想郷にも慣れてきたであろうということで紅魔館での勤務に参加し始めていた。
もとからにとりが友希の自宅を建設するまでの間紅魔館に住まわせる代わりに、咲夜の負担を少しでも軽減させるために執事として働くという約束を交わしていたのだ。
なので、咲夜が運んできた朝食を早々に食べ終えると、少数しか存在しないという男用の奉仕服、つまり執事服を出してもらい着替えを促された。それからは今の昼休みまでずっと咲夜に仕事のやり方を教え込まれていたのだ。
仕事内容は今日の午前に行っていた館内の清掃や紅魔館の庭及び周辺の花壇の整備、食事の配膳、来客への対応など。どれもバイトの経験のない友希にとっても何の苦も無くこなせる業務だったが、何が一番きついかと聞かれればそれは力仕事でもコミュニケーションでもなく館そのものの敷地の大きすぎることである。
一本の廊下だけでも裕に二百メートルはある上に、六枚が並べた大きなガラス窓がいくつも付いているため、これを全階層できれいにするのは並みの苦労ではないのだ。
幸い友希には水になる能力があるし大体の感覚はつかめてきていたので脚立も水を汲んでくる手間すらもいらず、咲夜の助力もあったためかなり効率よく全館制覇を達成したのた。しかし今まで咲夜がこの途方もない作用を一人で担っていたことを思えば、彼女への賞賛の念と共に常軌を逸した離れ業に舌を巻く。
「午後は玄関周りにある花壇の手入れについてご説明しますね」
「咲夜も、まともな部下ができてうれしいんじゃないかしら?」
「・・・まともって、俺のほかにも誰かいるのか?」
「あら、気づいていなかったのかしら? 確かに紹介するほどでもないとは思っていたけれど、あなたの目には映っていたはずなのだけど」
友希は特に気にしていなかったのだが、そういえば何人いるのかはわからないにしろ所々でちらほらと簡素なメイド服を身に着けた妖精やゴブリンがいることを思い出した。
まともでないというのは少し言いすぎな感じもするが、確かに昨日の様子も見ただけでも咲夜にたびたび激を飛ばされていた。それを見ていた友希もあまりいい気分ではなかったことを覚えている。
「見たところ友希は能力のコツもつかめてきたようじゃない。あまり役に立たないようでは捨てられても文句は言えないとあいつらに伝えておいてちょうだい、咲夜」
「はい、かしこまりました」
・・・やはり、どれだけ見た目が幼いとはいえ吸血鬼。どんな部下だろうと使えないと判断すれば、即断で切り捨てるなんて慈悲のないこと。
一館の主として部下をまとめ上げるだけの器の大きさと、支配的かつ合理的な冷徹なる意思を持ち合わせているようだ。
本当に、よく友達なんてものを快く受け入れてくれたものだと、友希は密かに冷や汗をかいてしまうのだった。
「そういえば最近、人里の物騒なうわさも聞くわね。暴動だとか妖怪に襲われただとか。まぁ誰が侵入しようと返り討ちだけれど」
「それ以前に美鈴さんがいるから大丈夫だって」
「確かに美鈴は優秀な門番よ。眠っていても気配には気づけるから。でも、爆睡しているときはそうもいかないようなのよ。爆睡して、その分働いて、疲れが来て爆睡の繰り返しよ」
「そういえば、初めて来たときも寝てて気づかなかったな」
「その後のお説教が効いて随分頑張ったようなので、次の日の昼頃は爆睡していましたけどね」
レミリアも咲夜も少し困ったような顔をしたのだが、本気になってクビにしないのは彼女の頑張りをしっかりと買っているからだろう。それか、怠慢を帳消しにするくらいの何かがあるのか。
まだまだ紅魔館の内情についてはわからないことばかりだと友希は紅茶をすすりながら思った。
「そういえば友希さん、今朝にとりから何か受け取っていたみたいですけど、いったい何を?」
「ああ、それはですね、言うなれば『超すごいもの』です!」
友希は待ってましたといわんばかりに席を立ち、その物品を取りに行こうとしたのだが、まさにその時だった。
ボガンッ‼
「っ!」
「言ったそばから・・・」
何かを悟ったのか冷静にカップを受け皿に添え置くレミリア。
突然の爆発音に警戒しながら、二人同時に屋上の柵から身を乗り出し、音のした玄関広場の花壇に目をやる友希と咲夜。
「ぎゃははははは! この館全て破壊してやる! んでもってついでに金めのもんでも奪って自由になってやるぜ、ぎゃはは‼」
いかにも悪者が言いそうなセリフを吐き、またしても悪者のテンプレートのような濃い顔面と図体の、おそらくは・・・耳のとがっている、ゴブリンだろうか。が、突撃してきたのだった。
「あいつどっかで見たことあるような・・・。いやみんな同じような顔だから気のせい?」
姿そのものだけではなくこの強襲の感じに友希は身に覚えがあった。しかしそんなことより・・・。
「あいつ、身の程ってもんが分かってないのかよ⁉」
そう、ここは巨大な紅の洋館。外から見てもゴブリンごときが乗り込もうとする場所ではないはずなのだ。しかも単身で。
「全く、愚かにもほどがあるわ」
この事態にレミリアも咲夜も動じる様子はない。
「おかしいですね。彼はうちで働いているゴブリンです。確か粗相をしたので外で反省させていたはずなのですが・・」
やはり友希の感覚は間違ってはいなかったようだ。あれは紅魔館で勤務していたゴブリンだった。
しかしだとすればこの館がどれだけ恐ろしいところか十分に理解しているはずである。にもかかわらず威勢よく謀反を起こすとはいったいどういう風の吹き回しなのか。
それにゴブリンは人間よりは上でも妖怪やモンスターの括りではかなり下位に位置する存在のはず。そういった意味でもこの行動はあまりにも愚か。
まさか幻想郷では吸血鬼をしのぐほどの力があるのかないのか、どちらにせよ友希には好都合だった。
「掃除してきます」
咲夜が柵に手をかけ力を籠めると、その腕を不意に友希がつかむ。
「ちょっと待ってください! 実は試したいことがあって、ここは俺に任せてもらえませんか?」
まさかの申し出に咲夜だけでなくレミリアも目を丸くする。
「大丈夫なんですか⁉ いくら不死身ともいえる能力を持つ友希さんでも、まだ完全には使いこなせてないんですよね? 雑魚とはいえ、ただの人間では太刀打ちは難しいですよ」
「ただの人間なら・・ね!」
そう言って屋上の館内入り口から息まいて突入していく友希だったが、咲夜は不安が募るばかり。そしてそんな屋上の面々には目もくれず、依然として破壊活動を続ける侵入者。
「オラオラァ! 誰もいねぇわけねぇよなぁ! それとも俺にビビっちまったのかぁ⁉」
「あぁ、せっかくの花壇が。これは、幽香さんになんと言えば・・・」
「それは、罰として美鈴にやらせればいいわ」
何もできず、ただ崩れ行く花壇を見つめるだけのもどかしさを感じる咲夜をよそに、突き破られた門の外で大きな鼻ちょうちんを作りながら爆睡する門番のなんと呑気なことか。
激しい爆発音、眼球を突き刺すがごとくの閃光。
ステンドグラスを通して彩られる玄関大広間を越え、爆風吹き荒れる戦場へ飛び込んだは、勇気か無謀か、たった一人の人間の男!
「おい! やめろ!」
玄関の大扉を勢いよく開けて飛び出した友希だったが、すでに先ほどまでの綺麗な花壇は見る影もない。
「あぁ・・? んだよ、人間なんかお呼びじゃねぇんだよ。さっさと失せろ! それともそんなに死にてぇのか?」
「残念だけどよ、もう一回死ぬ気はない!」
啖呵を切ったのは良かったが、実のところ友希はめちゃくちゃビビっていた。
友希自身がこうも大胆に行動したのは中学の頃の合唱コンクールの壇上でスピーチをした時以来で。前提として人前で発言するような目立つことはほぼNGの、心配性で緊張しいである友希にとってこの状況は新鮮でかつ足の震えを抑えるのがやっとだったのだ。
たとえ、強大な英雄への一手をその手につかんでいようとも・・・。
「俺ならできるんだよな・・・。いや、もうやるしかない!」
「ごちゃごちゃうっせぇ! 死ね‼」
「友希さん!」
いきり立つ異形が友希めがけて突進を始める。
屋上からのぞき込むメイドが激を放つ。
同時に、友希の腰には蛍光色の奇怪なカラクリが巻かれていた。
「・・・」
自信を奮い立たせるため大きく息を吸い、迫りくる悪を鋭く睨みつけ、そして、叫ぶ‼
「変身‼」
『マイティアクションX!』
友希の手に握られたピンク色のデバイスから高らかにその名が宣言されると、桃色の波動と共に友希の背後に文字と映像の不思議なビジョンが映し出され、その中から謎の茶色いブロックがいくつも飛び出してきた。
その勢いで突進が逆に阻まれ吹き飛ばされていくゴブリン。
さらに間髪入れずに友希はそのデバイスを腰にしたカラクリに差し込む!
『ガシャット!』
するとどうか、友希の周りを中心に謎のパネルと思しきものが次々と展開していく。
そしてそのパネルの一つに友希が触れたかと思うと、けたたましい歌と共に今度は友希の身体がピンク色の光に包まれていく。
『レッツゲーム! メッチャゲーム! ムッチャゲーム! ワッチャネーム⁉ アイム ア カメンライダー!』
「何だぁ⁉」
「くっ、これは⁉」
包む光のまぶしさについ目を覆ってしまう周囲の一同。だが、それもつかの間、すぐに元の光度に戻り、ゆっくりと目を開く。すると・・・。
「えぇっ⁉ 何ですかそれ⁉」
「あはははっ! 面白い人間だとは思ったけど、まさに想像の斜め上を行くわね! 咲夜、降りるわよ!」
驚きを隠せない咲夜と喜びに沸き立つレミリア。
先ほどまで友希がいたそこには何とも愛嬌のある、二・三等身ほどのキャラクターらしき影が。
ピンクの反り立つ髪、ボテッとした白を基調とする胴体、それに見合った同じく白い短く太い手足。そして一番目を引くのは、ゴーグルのような造形の中にある絵にかいたような愛らしさ満点のオレンジ色の瞳。
「てめえ! ふざけてんのか⁉」
このシリアスな戦場の雰囲気に全くふさわしくない風貌のその「何か」を見てさすがに馬鹿にされていると感じたのか、ゴブリンが声を荒げる。
だが今の友希にはその声が届かないほどの感動が津波のように押し寄せていた。
「すげぇ、マジだ。マジで変身できてる! やったぁ‼」
この反応からするに目の前の生き物は友希で間違いない。
変身の効力なのか、想像される質量では考えられないほどの高度でピョンピョンと跳ね、嬉しさを爆発させる友希。
「ぶっ殺してやる‼」
やっとと言うべきか、ついにしびれを切らしたゴブリンが友希めがけて再び突進をしかける。が、そんな威勢もすぐに凌駕されることになろうとはこの時のゴブリンは思いもしなかった。
「はっ!」
歓喜の跳躍から着地したのもつかの間。勢いそのまま思い切り地を蹴り、屋上から飛び降りてきたレミリアと咲夜を置き去りにして、友希は相手の顔面めがけて頭から突撃をかました。
これが思いの他効いたのか、ゴブリンは立ち上がるもよろめき立つ。
そしてさらにそんな状態のゴブリンのことなど意に介さず、変身した友希はすぐさま次の一手に出た。
「はっ! ほっ! ジャンプ力もっ、めちゃくちゃ、上がってるっ!」
やはりその短い脚からは想像できないほど機敏に、空中に静置したブロックを飛び渡っていく。
何を思ったのか、おもむろに上にあったブロックを拳で破壊する友希。
するとブロックは砕け、中から何やら絵柄の書いた黄色い色をしたメダルのようなものが飛び出してきた。
「思った通り! アイテムゲット!」
『高速化!』
友希がそのメダルに触れた途端、効果音と共に体が黄色く発光しだした。
やっと立ち直ったのか、すぐさま友希の方へと向き直るゴブリンだったが、メダルの宣言のとおり効果が付与された友希はすでに目にもとまらぬ速さでゴブリンに対し体当たりの連撃を食らわせてゆく!
「お嬢様、あれはいったい・・どういうことなのでしょうか・・・」
「姿を変化させる存在ならいくつか知っているけれど、あそこまでまるっきり別の姿になるのは・・。おそらく、時折友希の言ってた仮面の何とかって存在はあのことかもしれないわね」
「するとあれは、にとりさんの開発したものなのですね」
「本当に、友希も河童も飽きさせないわね!」
謎のキャラクターと化した友希の戦いを見つめながら未だに深々と考察に興じる二人であったが、同時にかなりの戦闘の音が鳴り響いているにも関わらずまだなお眠りこける美鈴に対し、静かに呆れはててもいたのだった。
「調子に乗るんじゃねぇっ!」
劣勢に見えていたゴブリンだったが、さすがは単身で乗り込んでくるほどのことはある。突進してきた友希のでかい桃色頭部を全身で受け止めて、大きく振りかぶり地面に叩きつける。
「ぐあぁっ!」
今度はその図体らしく鈍い音を立てて転がっていく友希。さらに怒れる異形は起き上がらせまいとすぐさま強烈な追撃を放ってきた。
「おらおらおらぁ‼」
一撃一撃に力を込めた凶悪な拳やひざが容赦なく変身した友希の身体に叩き込まれる。しかし、友希はその間もずっと受け身の体制でスキを窺っていたことにゴブリンは気が付いていなかった。
友希自身も不思議ではあったのだが、戦闘はおろか取っ組み合いのけんかすらしたことのない自分がすんなりと力を発揮しているのは、何を隠そうこれこそが変身の与える大きな恩恵の一つなのである。
変身とはその者の身体能力向上はおろか、ものによってはそれに応じた特殊な機能や精神的な影響をも及ぼし、変身者を根本から別人へと変えてしまいかねない文字どうりの人知を超えた力なのだ。
そして案の定、攻撃を耐え続けた友希は相手の疲れによって生まれたスキを見逃さなっかった。
「今だっ!」
勢いづいて大振りになったゴブリンの一撃を、図体を丸めるようにして脇の下を転がり抜けていく友希。そしてすかさず近くにあるブロックを手当たり次第に体当たりで破壊し、新たに別の赤色のメダルを手に入れた!
『マッスル化!』
一口にすかさずとは言っても変身による力の増強は人間のそれをはるかに凌駕させるもの。ゴブリンをかわし形勢を整えるこの一連の動作は、おそらく咲夜には明確に視認することができなかったはずなのだ。そしてそれはゴブリン程度の低級妖怪にも同じこと。
盛り上がった勢いを砕かれ少し反応の遅れたゴブリンに対して、友希は間髪を入れずに無防備になったヤツの背中に思い切り右ストレートを叩き込む!
最初に取得した高速化の黄色いメダルに対し、赤色のメダルは一定時間の攻撃力強化を及ぼすのだ。
再び言うが、変身とは変身者を本来以上の領域へと自動的に格上げするものである。変身をしている友希はもはや常人を凌駕する、それこそ昨日戦ったフランと並ぶかもしくは超えるかの攻撃力やスピードを(フランが本気ではなかったであろうことは別として)デフォルトで発揮することができるのだ。やはりそのおかしな風貌からは、そんなことは微塵も想像できないが。
そんな強さの上からさらにメダル、正確にはは「エナジーアイテム」で速度や攻撃力を上増しすれば、それはもう凶悪であることは容易に想像できるだろう。
「ぐあぁぁっっ・・!」
しっかりと視認できていないとはいえさすがは人間とは違って感覚で咄嗟に身構えたゴブリンだったが、完全に裏目に出てしまった。
さらに強化された友希の一撃をもろに受け止めてしまったがゆえに、全ての衝撃を食らって激痛が走ったことだろう。
案の定その場にうずくまってしまったゴブリンに対し、友希はさらに回り込み容赦なく蹴りの追撃を放つ!
勢いよく吹き飛ばされたゴブリンはとんでもない勢いで正門横の美鈴の寝ている裏壁に激突し、レンガを崩壊させて埋まってしまった。
「ふいぃー・・・」
「なかなか強いじゃない。ちょっとよく見せなさいよ」
一旦は緊張から解き放たれて息を吐きだしながら力を抜く友希だったが、休む暇なく興味津々なレミリアから隅々まで体を観察され困ってしまう。
「これが、にとりからもらったもの・・・。仮面の戦士、ですか?」
咲夜が腰のデバイスと挿し込んであるアイテムを指さし友希に尋ねる。
「はい! この姿こそが正義の戦士、仮面ライダーエグゼイドです! この腰につけたのがゲーマドライバーっていうベルト、このピンクの、挿したのがガシャット。特にこれはマイティアクションXっていうアクションゲームなんです!」
と、元気よく説明した友希だったが、大体予想できたことだが咲夜もレミリアもぽかんと口を開け何を言っているのか理解できないといった様子。
ここに来てからはゲームはおろかテレビすら見ていない。自然が多いことといい館の雰囲気といい、この幻想郷と言う世界は歴史も文化も外の世界ほど発展はしておらず、なおかつ友希の知っている各時代や場所の様相が混在した存在なのだと理解し、そして慣れず混乱もしていたのだった。
「と・・とにかく、この姿になれば友希さんも私たちと同じように戦えるということですね」
「そうですよ! 全然戦ったことがなくても大丈夫なんです! しかもこの姿だけじゃない、もっとたくさんのライダーがいて、生まれ続けているんです! ・・・分かりました?」
「まぁ、大体わかったわ。要は、心配はいらないんでしょう?」
(お嬢様、適当にお返しになりましたね)
「・・・・・」
まあ分からなくても当然だろう。
なにせ友希自身も本当に変身できるなんて思っていなかったし、初めてこの姿を目にしたときはとても先代のライダーのように戦えるとは思えなかったから。だいいち、急に説明をまくし立てられれば分かるものもわからないという話だ。
そんなやり取りをしているうちに。
「ありえない・・・ありえない有り得ない‼ 俺様が、こんなふざけた野郎に‼ それもっ! 人間ごときにぃぃ‼」
勝手にたまっていた怒りが爆発し頭に血が上って、緑色だったその肌が真っ赤に染まってしまっている。
しかしそんなゴブリンとは逆に、大きな仮面の下で友希は笑っていた。それは他でもない、変身したことへの喜びと勝利への確信からくるものだった。
「人間だからってなめてるからそうなるんだよ。だいたい俺相手にそんなんじゃ、レミリアとやったって結果は同じだったに決まってるだろ。よくそんなんで殴り込んできたな」
「お、俺は・・・、俺は・・こんなもんじゃねえ! もっと強い! こんなはずじゃ・・!」
「「・・・・・」」
明らかにおかしい。
何がおかしいか、具体的に言い表すことはできないがここにいる皆がそう感じていた。
この全く根拠のない大きな自信にしろ、今の心配になるくらいの挙動の不審さにしろ、どう見ても普通ではなかった。
あるいはレミリアと咲夜ならば気がついたであろうが、特筆すべき異常さはその目である。充血し瞳孔は震え、狂っているとでも言わんばかりの様相であったのだ。
「レミリア、咲夜さん、最後まで俺に任せてもらってもいいですか?」
「そうね、きっちりとけじめをつけなさい」
「いいですけれど、勝算はあるのですか?」
「はい」
勝利への確信を持った理由。それは、このぽってりとした姿、攻撃は受けたものの勝負を優勢に持ってこれたこの姿が、まだ『レベル1』であったから。
この戦士の力の根源は、先ほども友希が言った通りゲームである。
つまり、ゲームにつきものなもの。レベルアップがまだ残されているということ!
二人に対してしっかりと返事を返した友希は、ゆっくり前に出るとその場で大きく腕を広げ、再びめいっぱいの息を吸いあげる。
取り乱し地べたに膝まづくゴブリンをその目に据え、左腕を力いっぱい引き、右腕を鋭く左上に向けて突き出す!
叫べ!
「大・変身!」
『ガッチャーン! レベルアップ!』
突き上げた右腕で蛍光ピンク色のレバーパーツを思い切り展開すると同時に、ピンク色の光のプレートが出現、友希の身体を包み込んでゆく。
『マイティジャンプ! マイティキック! マイティマイティアクションX!』
そこから先は友希以外の誰一人として目の前で起きた状況を瞬時に理解したものはいなかった。
ありのまま起きたことを話そう。
まず世界がおかしなブロック状のコミカルな質感になったかと思うと、友希は高く大空にジャンプ。さらに空中でおかしな衝撃波を放ちながら強烈なキックを放つ。
さらにさらにそこから、急にオレンジ色の目がなくなったかと思うと顔が縮小化し、その裏から標準サイズの八頭身ボディが出現して再びレミリア達の目の前に降り立ったのだった。
ピンク色のつんつんヘアーにオレンジ目の入ったゴーグル。同じくピンクの胴体に胸部を守るHPの入ったプロテクター。ところどころ黒の線があったり、蛍光グリーンのバングルがあったり、体系こそ常人となったがレベル1以上に奇抜な見た目にはなったてしまった。
しかし見た目だけで判断してはいけない。
混沌渦巻く幻想の世界に降り立ったは、縦横無尽にエリアを駆けてノーコンティニューで悪を討つ『究極の救急』。 仮面ライダーエグゼイド アクションゲーマーレベル2!
「やっと、まともなサイズになったわね。どうやったかは知らないけれど」
「奇抜ですが、私は割と好きですよ、その姿。どうやったかは知りませんけど」
「ですよね! かっこいいですよね! 俺にもわかりません」
もちろん友希も、初めからこの全身真っピンクな姿をかっこいいと思えたわけではない。が、かっこ悪いとも思わなかった。むしろ、この姿が動いているところを想像するとわくわくが止まらなかった。
そして案の定、実際に動いているところを見るたびにそのかっこよさに友希はしびれたというわけだ。
「さっきからころころと変な姿に変わりやがって、てめぇはいったい・・・何者なんだよぉっ‼」
ここへ乗り込んできてから段々と様子がおかしくなり、今ではもはやおびえてしまっているゴブリンが友希に迫る。
しかし、そんなことにはお構いなしに友希は高らかに名乗りあげる!
「俺の名は一夜友希! そしてこの姿は、アクションゲームの力で戦う正義の戦士! その名も仮面ライダーエグゼイド! 覚えておけ!」
「仮面ライダー・・エグゼイド・・・?」
聞きなれない単語に、しっかりと吟味するように復唱するレミリア。
友希本人も初めてながら、かっこいいセリフを何の辱さもなく言い放った後の何とも言えない開放感と満足感に早くも癖になってしまいそうだった。
「・・・っ!」
「っしゃぁ! かっこよく決まったし、そろそろ終わりにするか!」
友希が宣言したことで完全に委縮してしまったゴブリンに対し、先ほどとは比べ物にならないほどの驚異的な脚力で一瞬にして詰め寄り、ほぼ同時に胸部に強烈なキックを叩き込む!
その反動で友希は一回転の後着地、ゴブリンは館壁に激突する。
「な、何ですかっ⁉ 敵襲⁉ 敵襲ですか⁉」
「はぁ、やっと起きたわね、美鈴。しばらくそこでおとなしく見ていなさい」
「はえ? 咲夜さん、これは⁉」
激しい戦闘とベルトからなるけたたましい音声のおかげでさすがの美鈴も眠気がそぎ落とされていったようで、ボロボロになった門からひょっこりと顔をこちらにのぞかせこちらを確認する。
『ガシャコンブレイカー!』
友希が手前に手を出すと、ABボタンのついたミニサイズなハンマーが出現。
「うおおおおおっ!」
ほどなくして、巻き上がった土煙の中から半ば勢い任せに友希に向かってゴブリンが突進してくるが、それに合わせるように友希の方からもゴブリンに向かって迎え撃つ。
「おらあっ!」
ゴブリン決死のパンチも虚しく友希のハンマーに軽くはじかれ、そこへカウンターを放たれる。
その一撃は軽そうに見えて実はかなり重いようで、ゴブリンは体感のよろめきを隠しきれない。
これを好機と見た友希はすかさず付属のAボタンに触れる。するとハンマー内部から鋭利なピンク色の刃が出現し、ハンマーモードからソードモードへと変形をして見せたのだ。
『ジャ・キーン!』
刃を突き立て大振りの斬撃を敵めがけて放つ!
「はあっ!」
そこからはアクションゲーム特有の身軽なジャンプアクションをいかした連斬連撃の応酬である。
フラフラながらも反撃を試みようとするゴブリンだったが、四方八方からの斬撃に翻弄されるばかりか、反撃できたとしてもいともたやすくいなされてしまうのだ。
さらには友希が空中のブロックを利用することで、基本値以上のアクロバットな技も確実に決めてゆく。
「人間とは思えないほどの身軽さね。これがライダーの力と言うことなのかしら」
「それに、あの変形する武器もかなり多彩な技を繰り出せるようですね」
レミリアや咲夜の強さはもちろん並の人間を凌駕しているのだが、目の前で行われている特殊な戦いには興味を示しているようであった。
次に友希は連続攻撃を食らわせながらBのボタンを三回連続で押し込んだ。
「・・・!」
連撃を全て防ごうとして完全に疲弊してしまっている、よろめき立つゴブリンの腹部に向かって再び大振りで横一閃を振りぬく友希。
するとどうか、一撃を放ち終わりすでにゴブリンの背面に友希が立っているにもかかわらず、斬撃によるゴブリンへのダメージは初激の一回とその後どういうわけか遅れてきた二回の計三回分だった。
それだけではとどまらない友希は、ふり返りざまにBボタンを二回押し、再びゴブリンを切り裂く。
「ぐっあぁぁぁ‼」
今度は上から下へ向けて放った斬撃が直撃したのち、連続して逆の下から上へ駆けあがるようにゴブリンに斬撃が襲い掛かる!
「すごい・・・。どういう原理かは全くわからないけど、とにかくすごい!」
変身しただけでなく超人のように動き回り、普通に生きているだけでは体感できない全く新しい世界が開けたように感じた。
「自分の好きなものを共有したい」。そんな軽い気持ちでにとりにライダーのことを教えたつもりだったが、まさか実物を作ってしまうなんて・・・。
もちろんすごいのはにとりだが、それ以上に幻想郷という世界そのものの持ちうる可能性の幅に友希は感嘆のため息をつくばかりであった。
「ああ・・・、はぁ・・はぁ・・」
ゴブリンは完全に満身創痍、見るも同情したくなるほど顔色から何からもうボロボロである。
「もう相手は戦闘不能でしょうか?」
「たとえそうだとしても、我が紅魔館に喧嘩を売った罪は思いわ。そろそろ終わりよ!」
「最後はもちろん、必殺技で決まりだ!」
『ガッシューン!』
ベルトに挿してあったガシャットを引き抜き、仮面越しに息を勢いよく吹きかける。そして、ベルトの右横についている小型のホルダーの最上部に勢いよく差し込む!
『キメワザ!』
『バ・コーン!』
ガシャコンブレイカーを再びハンマーモードへと変形させ、Bボタンを計六回連打。
「おらぁぁぁっ!」
すぐさまゴブリンとの合間を詰め寄り、下から一気にかちあげる!
すると友希の思惑通り、体の浮き上がったゴブリンは六回連続分の叩き上げを次々とくらいぐんぐんと大空に打ち上げられていく。
その隙に友希は淡々と近くにあったブロックを破壊しお目当てのアイテムを手に入れた。
『ジャンプ強化!』
その宣言どうり地を蹴った友希は驚愕のジャンプ力を見せ、瞬きほどの速さで先に飛ばされたゴブリンよりも上部に到達。その場でつかの間の制止、体制を整えた。
未だスロットホルダーではガシャットからエネルギーチャージの駆動音が鳴り続けている。
強制的に空中に投げ出されたゴブリンはその余韻で今も若干の回転を見せていたが、その恐怖に打ち震えた瞳にははっきりと右足裏をこちらに向け最終攻撃の準備を整えた蛍光ピンクの戦士の姿が映しだされていた。
「これで終わりだっ‼」
「・・・っ!」
溢れ出た気合と共にスロットのボタンを押し込む!
ためにため込んだエネルギーが一気に右足に集中し吹き上がるのが地上の咲夜から見てもはっきりとわかった。
奴の胴体にその右足がめり込んだのはそのすぐ直後だった。
だがその一撃は一撃などでは終わることはなく、アクションゲームの特性を生かしたエグゼイドのお家芸ともいえる空中での二段ジャンプ。そして流れるようにその場で回転を繰り返し、二撃・・三撃・・と様々な箇所に確実に重い一発が直撃する!
レミリアも咲夜も美鈴も、誰もその目の前で行われる攻撃にただ何も言わずに見つめるだけであった。
羽をもつレミリアやあるいはこの世界の常識的に飛行が可能な咲夜なら、あんな攻撃は造作もないことなのだ。
しかし瞳に映るのは奇怪な姿をしたピンク色の仮面の戦士。しかも中身は外の世界から来た人間。
まさに幻想。この世界の摂理ともいわんばかりの無理やりな事象の混合が、今目の前で繰り広げられていたのだった。
そしてついに、幾度の蹴りを叩き込み最も強力な最後の蹴りを放ったその瞬間、すでに何度も聞いた甲高い威勢のいい宣言がガシャットから放たれる。
同時に空中を覆うように紅魔館を見下ろすかの如く、その宣言もとい必殺技の名がバン!と映し出される。
その名も!
『マイティ クリティカルストライク!』
「はあぁぁぁぁぁっっっ‼」
爆風爆音とともにゴブリンの身体が元花壇のあった広場に勢いよく叩きつけられる。
その威力は地面のタイルが剥がれて隆起してしまったほどだ。
すべての攻撃を終えてレミリアと咲夜の近くに再び空中二段ジャンプを駆使してふわりと着地した友希は、地面にめり込んで動かなくなったゴブリンの姿とつかの間の沈黙を吟味しながらその場で静かにたたずむ。
もはや何を思ったのか、ゆっくりと這い上がり目の前の戦士の背に向けて右手を伸ばすゴブリン。
が、すでに気力も体力もそこを尽きたのだろう。何もできずただその場に顔面から崩れ落ちるだけであった。
「ぐはっ!」
必殺技から流れ込んだエネルギーが一気に暴発したのだろうか。
倒れこんだゴブリンは友希たちの目の前で大爆発を起こし、爆炎の熱気と真っ黒な黒煙が辺り一面に広がったのだった。
炎の持つ橙色の灯りが辺りを照らし風景を暗化させ、それを受けて桃色のライダーエグゼイドの眼光が鋭く輝くのが妙に印象的で、何とも言えない威圧感を放っている。
その姿に咲夜は、今まで吸血鬼の従者として仕えてきた後にも先にも強く生きてきた彼女が、おそらく初めて固唾を飲むということをした。それほどまでに身を焼くような衝撃に見舞われたのだった。
「キマった・・・」
友希も同じようなことを考えていた。というより実は意図して一連流れ・演出を作り出していたのだった。
「それで、キマったのはいいのだけれど。あれはいったいどうするのかしら?」
レミリアの指さす先には先ほど爆発四散したはずのゴブリンが。
爆発したとはいえ本当にぐちゃぐちゃに目も当てられないほど木っ端みじんになったのではなく、先ほども言ったようにあくまでエネルギーの暴発なので真っ黒こげですんでいる。しっかりと息もある。
「どうするって・・・目を覚ましたら事情聴取じゃないの?」
「そっちじゃないわよ! 花壇の方よ!」
「彼のことはこの私、紅美鈴にお任せください! あれだけボロボロなら、多分もう変な気は起こさないでしょうし。それにしても! かっこいいですね、これ!」
今まで何もできず呑気に睡眠と傍観をしていた美鈴が、ここぞとばかりに門から出てきて主張をしてくる。
そして注目の先はやはり友希のその姿である。
「あ、分かります? 仮面ライダーの良さが!」
美鈴に対して不信な感情を抱いているのは他の紅魔館の面々だけなので、おだてられるままに気分を良くした友希は二人にかまうことなく軽快に解説し始めるのだった。
横ではやはり呆れ顔のレミリアと眼力鋭く美鈴を睨みつける咲夜であったが、当の美鈴はその雰囲気に気づいていながらも何とか飲まれまいと明らかに不自然に友希に絡んでゆく。
この時をもって完全にこの騒動は収められたとばかりに思われたがまだはっきりとしないことがある。
ゴブリンの異常なまで行動の数々だ。少なくとも今までにこんなことは一度もなかった。
あの奇妙な赤色の目もそうだが個々では力の弱いゴブリンが単独で犯行に及ぶこともおかしい。さらに咲夜からの発言もあったが、今回の首謀者となったゴブリンは紅魔館に雑用係として所属していたゴブリンだったのだ。咲夜の言動から元々こういう野蛮なことをするような兆しはなかったようなのだが、結果的に行動に移してしまっている。
友希は咲夜やレミリアが見誤ることはないはずだと根拠に乏しくともそう思っていたし、当の二人もいったいどうしたことかと疑念を持たずにはいられなかった。
しかしながらこの場にいる誰もが今回の騒動を真剣に重く受け止めようとは思っていなかったのであった。一応酒の場の肴程度に頭の片隅に置いておこうと、その程度の認識でしかなかったのである。
だが、まさかこの騒動が幻想郷を混沌の渦に巻き込む前代未聞の事件へとつながることになろうとは、この時は誰も想像すらしていなかった。
「あぁーーーっ!」
その場にいた皆が驚き、声の聞こえた紅魔館の上の階を見上げる。
そこには三階の一部屋の窓からこちらを指さし体を乗り出しているフランの姿があった。
「いいないいな―! 私もその変なのになりたい! なんなのそれぇっ!」
そんなフランの興味を受け、得意げに拳を突き上げながら高らかに言ってやる友希。
「これが、仮面ライダーだ!」
その仮面の下で友希は、精一杯の笑顔を見せていたのだった。
第十一話 完
どうも! 作者の「彗星のシアン」です!
さて今回投稿を開始して11話目にしてやっと仮面ライダーを登場させることができました!(まだ11話かよ! 投稿ペースが遅すぎるだろう!)
この回を紡いでまず思ったことは「戦闘シーンを文章で表現するのって難しい!」ということでした。戦闘シーン自体は前の回にもありましたが何よりも仮面ライダーの戦闘は独特な設定や不思議なシーンが多いので、映像や画像を使用しないぶん「どうしたら自分の頭で思い描いた戦いを文章だけで表現できるか。伝えられるか。どの表現が一番しっくりくるか」などない頭を振り絞ってかなり苦労しました。早く慣れたいですね。
なぜ初登場の仮面ライダーがエグゼイドなのかは以前の回の後書きでも触れたと思いますがこの物語を想像した時が、またこの物語の舞台の時代が仮面ライダーエグゼイドの放送開始をした当時だったからです。なので今後登場するライダーやフォームはある程度登場の時系列に従ったものとなります。もちろんエグゼイド以前のライダーについてはそれには従いません。
そして最後に触れておきたいのはライダーの登場方法についてです。と言うのもこの物語も例には漏れず二次創作作品なわけですので、ライダーを登場させると言っても本人を登場させるのかオリジナルのライダーを登場させるのか、いろいろとあります。
この東方友戦録においてはオリジナルの主人公がすべてのライダーに変身できる(ようにしてもらった)んですね。
本当にすべてのライダーに変身できるのか。何も制限はないのかなど疑問は出てくるかとも思いますが、そこら辺の設定についても作中でしっかりと触れていく予定ですのでお楽しみにしていただけると幸いです。
まだまだ物語を紡ぐことに慣れていないうえ時間もなかなか確保できない状況ではありますが、これからも地道にですが投稿を続けていこうと思います。今回も最後までご清見ありがとうございました!
次回は早くも新ライダーが登場! さらには物語にも不穏な暗雲が立ち込める⁉