喫茶店・ホースリンクへようこそ! 作:アヴァターラ
なんだかんだで水曜日だ。今日までジュニア級のデビューしたばかりの新人ウマ娘たちが俺の店にファンとの交流を体験しに来た。当然、やりたいと思えた子も自分には合わないと考える子もいるだろう。やりたいと思えるならまたこればいいし、そうじゃないなら自分の練習に集中してもらっても構わない。というか本来ならそっちのが普通で、俺の店は蛇足だからな。まあ、それでもいいという子が多いのは個人的に少しうれしい。
で、今日は出かけようかなと思う。出かけるというか休日出勤というか趣味というか・・・トレセン学園のほうに陣中見舞いでもしようかなという感じだ。だから今日は休みだけどだいぶ早起きして厨房をフル回転させた。下準備を済ませて俺が持ってるもう一つの車、いわゆるキッチンカーに二人で積み込みを開始する。そう、「二人」で。毎年毎年、店のオープン時から欠かさずやっている恒例行事に今日は道連れがいる。
「デジタル、今日は休みだったっけかお前?」
「はい!この前の興行レースの振り替え休日です!いやー、マスターさんと陣中見舞いに行けるなんて・・・うふひひひひ・・・」
「お前は本来ならされる側なんだからな?まあ、したいなら好きにすればいいんじゃない?」
「はい!ありがたくご同行させていただきます!ありがたや~」
「拝むな拝むな」
よだれを垂らしかけながら女の子にあるまじき表情で俺に対して手をすり合わせているのは毎度おなじみウマ娘限界オタクのアグネスデジタルである。ちなみにこの子も立派なG1ウマ娘、シニア級である。オペラオーやスカーレットの先輩なんだよなあ。まあ主戦場を海外にするとか何とかでよくどっか行ってるから国内ファンはあんまり多くないけど一部のコア層に大人気なウマ娘だ。
ちなみになんだけどこの子にも二つ名がある「勇者」というこれまたかっこいいやつだ。もしくは「変態」悪口じゃないぞ?ダートも芝も国内も海外も走れる、言うなればブチコが目指すべき目標そのままのウマ娘だ。何でもできるので変態、もしくは一部からは「同志」と呼ばれているとかなんとか。俺の配信でもよくそう呼ばれてるんだけど、なんの同志よ?
ちなみに今日のメニューははちみーとサンドイッチ。しかもバケットを使った野菜たっぷりのやつだ。今朝商店街の八百屋さんにすごく新鮮な野菜を届けてもらったのでそれをふんだんに使ったサンドイッチ、チーズはタイキの実家の牧場から直輸入してるうまいやつ。ベーコン、生ハムは自家製。ソースも自作である。ちなみにデジタルも料理はできる。というかこいつ器用すぎてできないことを探すほうが難しい。今も助手席で英語でチャットをしている。
「デジタル、口開けろ」
「ふぇっ!?いやあの自分で・・・おいふぃいです・・・・ひぃえ・・・」
「そりゃよかった。暇だったから作ってみたんだ。はちみつキャンディ。気に入ったんなら一袋やるよ」
「うぅ・・・かみ・・・?ありがとうございましゅぅ・・・」
沖野がよくなめている蹄鉄型を模したキャンディをまねして作った飴細工のはちみつキャンディをぽかんと開いているデジタルの口に突っ込んでやって俺はキッチンカーを出してトレセン学園のいくつかあるグラウンドの一つに向かうのだった。ちなみに後ろに冷蔵車を牽引している。なんでかって?ウマ娘の食欲をなめてはいけない。車一つ分など30人もいれば空になるのだ。だから専用の冷蔵車を理事長の伝手を利用して作って買った。これぞ給料の有効活用である。イベントの時もこの車で出張出店するので無駄な買い物じゃないのだ
「「「トレセーン!ファイッ!ファイッ!ファイッ!オーッ!」」」
「あと2本!」
「む~り~!」
「あっ!あれマスターさんのキッチンカー!」
「えっどこどこ!?あった!」
「おーやってるやってる。んじゃー見舞いますかね~」
そんな感じで俺はキッチンカーの後ろに入り、横の窓を開けて顔を出す。すでにわらわらとウマ娘が溢れており後ろには苦笑したり、微笑ましいものを見るようなトレーナーの姿もあるわけだ。というわけで臨時店員のデジタルと共に出張版ホースリンク、開店しますよっと。
「さて、何食べたい?」
「エビアボカドニンジンサンド!」
「ニンジンカツサンド!」
「生ハムチーズ!」
「はいはいー。じゃ、順番に並んで待っててくれ~」
挟むだけだし非常に楽なサンドイッチ。デジタルがバケットを切り分け、俺が具をトッピングしソースをかける。美味しそうにサンドイッチにかぶりつくウマ娘たち。美味しい美味しいと言ってくれて俺も嬉しくなってくる。ちなみにこれは俺の完全な趣味、材料費とかそういうのも全部自腹だ。俺も人間なんで一か月に一回くらいしかできないのが残念だが、まあ来たかったら日曜日に店に来てくれ。もしくは閉店した後店内に俺の姿があれば入ってくりゃいいさ。
「はわ、はわわわ・・・ウマ娘ちゃんの笑顔がこんなにたくさん・・・!」
「あ、デジタル先輩!海外レースすごかったです!憧れてます!」
「ひょ、ひょええええええ!?」
「後輩の前なんだから保て保て」
「は、はい!応援してるから頑張るでございますことよ!?」
「はい!ありがとうございます!」
若干語尾がおかしいデジタルの外面を何とかごまかしながらサンドイッチを配り続けること15分くらい。その場にいるウマ娘たちには配り終えたので少し離れたところにいるであろうやつにも顔を出しとこうっと。さくっとバスケットにサンドイッチを敷き詰めてキッチンカーを閉める。あとは徒歩で散歩がてら行こうかな。デジタルはもうそこでウマ娘に囲まれて気絶してる(よく考えたらウマ娘がウマ娘に囲まれるのはトレセン学園では普通なのではないだろうか)ので俺一人で行くことにしよう。
「はちみーはちみーはっちみーっと・・・おっやってるじゃん。おーいノロ!和歌浦~」
「あ、店長さん。お疲れ様です」
「マスターさん、こんにちは。どうされたんですか?」
「なにって、差し入れだよ・・・ってジュニア級だから知らないか。たまにこうやってキッチンカーでトレセンのどっかに出没してんだ。差し入れ付きでな。ってことでほれ。食え食え」
「へえ、そうなんですね。良かったねゼンノロブロイちゃん」
「わぁ、美味しそうです。マスターさん、ありがとうございます」
眼鏡の下で瞳をきらめかせたノロがアボカドポテトサラダサンドを手に取って小さな口でパクリとかじる。暫く夢中になりそうなので和歌浦にもトマトチーズサンドを渡して少し雑談をすることにした。
「デビュー戦一着、おめでとさん。次は、どうするんだ?」
「そうですね・・・ライスシャワーちゃんやスペシャルウィークちゃん、シンボリルドルフちゃんと併走してもらった感じを見ると、スタミナが結構ありそうなので中距離クラシック路線・・・王道の弥生賞のあとに皐月賞に行こうかと」
「へえ、ってことは3冠路線か。というと警戒してるのはキングヘイローになるのか?」
「今のところは、ですけどね。蹄鉄先輩のところ、ブチコちゃんはマイル路線らしいですけど・・・蹄鉄さんの事ですから弥生賞に出してくるかもとは思ってます。それに、あんなウマ娘初めて見ましたし」
「というと?別に普通じゃないかね、ブチコは」
「いやいや、デビュー戦見ましたけど・・・ゲートの中で、ねえ?」
「まあ普通はやらせないけどな。なんせ蹄鉄は普通じゃないから」
「ゲート難と聞いていたのに、目論見が外れましたよ。当たった場合対策の練り直しです」
ガリガリと頭を書いて和歌浦は困ったように、それでいて滅茶苦茶面白そうにしている。まあ、どう自分の愛バを勝たせるかどうかを考えるんだ。楽しいし難しんだろ・・・それにしても・・・
「ライスにスぺにルドルフ・・・よくそんな奴らと併走なんてできたな。忙しいだろうに」
「あはは、まあ自分は新人ですからね。でもね店長さん、俺・・・ウイニングライブの練習をさせるならトレセンで一番うまいんですよ」
「・・・なるほどね、こりゃ一本取られた。よく考えるもんだ」
どうやらこの新人、自分の長所である歌関係、つまりウイニングライブの稽古をつける代わりにシニア級の古豪たちとの併走を交換条件にしたらしい。センスが問われる歌やダンスの練習を高水準でこなせるこいつならそれが条件になってしまうんだろう。レースがメインとはいえライブは切っても切れない要素、強かだな。
「使えるものは使わないと、ゼンノロブロイちゃんに失礼ですから」
「ふぅ、ごちそうさまでした。店長さん、美味しかったです」
「ありがとな。じゃあちょっと休憩して練習頑張ってくれ。邪魔したな」
「いえいえ、ごちそうさまでした!」
「今度日曜日にまた行かせてください!」
「おお、こいこい。んじゃ、またな」
そうして二人と別れた俺は今度はリギルが、正確には長老さんが好んで使っているグラウンドの方へ足を運ぶ。するとそこにはやはり、好々爺然とした穏やかかつ優し気な顔をした老人、最年長トレーナーの長老さんとその隣に並び立つように立つルナが、必死にエアグルーヴ相手に競り合っているキングヘイローを眺めていた。俺がそっちに足を運ぶとルナの耳がぴくっとこっちを向いて俺に気づいたようだ。長老さんもベンチからたち上がってこちらに軽く会釈する。俺も頭を下げ返して二人のほうに向かうことにする。
「どうも、お久しぶりです長老さん。いやはやチーム新設と聞いてこっちはずいぶん驚きました。どうですか?キングヘイローは」
「はは、どうも私にもまだまだ譲れないものがあるのだと気づかされましてな。あなたの妹分には少し迷惑をかけますがどうかご容赦頂きたい」
「いえいえ、ルナもやりたくてやってるのでしょうし、俺がどうこう言うことじゃないですよ。な?ルナ」
「その通りだ。今の私があるのもトレーナーがあってのもの。それに、キングヘイロー・・・凄いな、うん」
「へえ、ルナがそういうなんて珍しいな」
「この老いぼれの節穴で見るには、彼女には突出した才能はない。同年代の黄金世代の面々の中ではどうしても一歩劣るでしょうな・・・だが、根性ならば誰よりも、ルドルフよりも勝るかもしれない。才能の差は努力で補えるでしょう、目標に向かい確実に、ひたすらに努力できるのもまた・・・得難い才能ですからな」
「それに兄さん、ひょっとしたらだけど・・・彼女は得難い原石じゃないかと思うんだ。だって、ほら」
ん?とルドルフがまだ競り合っている、エアグルーヴは手加減してるにせよ・・・勝負になっているキングヘイローを指し示す。ちょうどラストカーブに差し掛かったところで既視感というかよく見ていたような違和感を覚えた。こいつは・・・
「ルナの、走り方か?」
「そうだ。私しかできない、私だけのコーナリング。当然完成には程遠い、けど身に着けつつある。もちろんリギルのほかの後輩にも教えたのだが・・・本気でものにできそうなのは彼女ともう一人だけだ」
「もう一人?お前の走りはほとんどのやつが真似して失敗するやつだろ?下手したら故障するようなの。他にもお前が直接教えたのがいるのか?」
「・・・わからないかい?」
「わからんな」
ルナのコーナリングは一般のウマ娘に言わせるには正気じゃないと言われる狂気の技術だ。そんなウマ娘を壊しかねない技術をおいそれと教えるほどルナは愚かなウマ娘じゃない。トレーニングを監督してるキングヘイローだけじゃなくもう一人だ?そりゃまた誰か気になるな。ルナにそう言わせるなんてそうそうない。
「
「あ、ああ。さっき会ってきた」
「ほっほ。あのウマ娘は別格ですな。この年になるとライブの指導をするだけでもつらい、彼女のトレーナーはそれに関しての指導力は確かなものです。それの見返りが併走ならば、と受けましたがね」
「私のコーナリングを、彼女は一度見ただけで再現しかけた。いや、正確には出来なかったのだが・・・それはただ身体能力が足りなかっただけ。もし相応の身体能力をもてば・・・やれるだろう」
「へえ、そりゃまたすごいな?あのノロがねえ・・・俺はトレーナーじゃないからわからんけどお前がそういうならそうなんだろな。ってことは警戒してるのはノロってことか」
「ええ、そういうことになりますな。でも、まだまだ指導で若い者には負けませんよ・・・キングヘイローは強いウマ娘だ。それだけは間違いない」
走り切って精魂尽き果てたようにあお向けに倒れこむキングヘイローとそれを余裕そうに見下ろすエアグルーヴ。そしてそれをゴール付近で見ていたマルゼンスキーが座り込んであれこれアドバイスをしているのを目を細めて見守る長老さんとそれに深く頷くルナ。お互いがお互いを、警戒しているのか・・・ライバルってやつだな。良い関係じゃないの?
「これ以上は邪魔になるのでお暇しますわ。これ、おいてくのでみんなでどうぞ。ルナ、バスケット後で回収してくれ」
「ああ、任せてくれ。ありがとう、兄さん」
「ご馳走に預かることにします。では、また」
長老さんに会釈をし、ルナを軽く撫でてから俺はその場を後にすることした。キッチンカーのところまで戻るとすでに練習を再開しているウマ娘たちとそれをスケッチしているらしいデジタルの姿が。邪魔しちゃ悪いな、ということでもう一つ作ってある予備のサンドイッチをもってまたその場から離れて今度は蹄鉄が好んで使っている練習場のほうに進んでいくと・・・何やってんだあいつら?
「もー、トレーナーさん。ちゃんと手を拭いてからおにぎり食べるッスよ。ライス先輩こっちの水筒お味噌汁なのでよかったらどうぞッス。ウララ先輩こぼしてるッスー」
「いや、わるいブチ。いやしかしまあうまいなこの唐揚げ」
「うん、とっても美味しいねお兄様」
「このニンジンハンバーグもおいしーよー!」
俺の目の前に転がってる光景は、ブルーシートの上に体操服姿のブチコにライス、ウララに何時もの蹄鉄が手作りの弁当らしい重箱を囲んでわいわいやってる様子だった。やってることがピクニックなんだけどここだけ・・・確かにちょうど昼時を狙ってこっちにきたけどまさかピクニックやってるとは思わんかったわ。というかあの弁当絶対ブチコの手作りだろ。蹄鉄のやつ教え子に何させてんだか・・・
「よう蹄鉄、何してんだ?」
「お、店長。あ、差し入れか?悪いね休みなのに。なにって昼飯食ってんだけど?ブチのやつが作ってくるっていうから」
「はいッス!折角一日練習できるっていうんで私も気合入れてみたッス!店長さんもおひとついかがッスか?」
「お?いいのかい?じゃあありがたく一つもらおうかな。お礼と言っては何だけど、このバスケットは差し入れだから昼飯の足しにしておいてくれ」
「わぁ、美味しそうなサンドイッチッス!じゃあウララ先輩とライス先輩お先にどうぞッス!トレーナーさんも!」
そういってバスケットを開けたブチコがライスとウララと蹄鉄に中身を配って自分も一つ取り出してかぶりつく。蹄鉄も器用に・・というかどうやってるか知らんがサンドイッチをうまいうまいと食べている。俺もお重の中から唐揚げを一つ取り出して口に放り込む。うん、生姜が効いていてうまいな。食欲そそる味付けだ。
「しっかしまあ、デビュー戦でゲート難を克服してくるとはな。恐れ入ったよ蹄鉄」
「いや別に克服してねえよ?」
「・・・はぁ?いやでもあんなにきれいにスタート切ってたじゃねえか」
「ああ、それな。
そういって蹄鉄はもむもむとサンドイッチを頬張っているブチコをよいしょと持ち上げて自分の胡坐の中におき、くしゃりと頭を撫でながら続ける。ブチコ自身はそういうのをあんまり気にしないタイプなのかそれともサンドイッチに夢中なのか気にせず食事を進めている。こういったらなんだけどぴったりフィットサイズだな。
「ようはこいつってゲートの狭さが嫌いなんだよな。背の高さ的に目の前に扉があるから圧迫感があるっていうし。じゃあ、目をつぶって感覚を耳に集中する。幸いゲートは開くときにでけえ音を立てるからな。開く瞬間の音を聞いて目を開けつつまっすぐスタートを切れば、まともに見えるスタートの完成だ。要はただの応急処置さ」
頭を撫でるのに飽きたのか蹄鉄はブチコの耳をむにむにともみながら俺に説明してきた。ブチコは相変わらず収まりよく胡坐の中にいるがウララに唐揚げをあーんしたりされたりライスが先輩風を吹かせてあれこれやってくれてるのを楽しそうに受け入れている。そしてその後ろの茂みから見覚えのあるピンクの頭が倒れてるのが見える。スケッチはどうした?
「まあ、当座はそれでいいけどクラシックじゃそんなごまかしは通じないからな。ゲート練は基本毎日やることにしてるぞ」
「トレーナーさんは鬼ッス~。私はゲート嫌いッス!一生相容れないッス!」
「何とでもいえ。お前に勝たせるためならたとえ蹴られて死んだとしても俺は何でもやるからな」
「か、覚悟が!覚悟が重いッス!ふぇぇぇんライス先輩ー」
「お兄様を信じてれば絶対勝てるから!だからがんばろ?ブチちゃん」
「ウララせんぱぁぁい!」
「だいじょーぶだよー!トレーナーと私たちが頑張ってブチちゃんを強くするんだから!」
「退路が完全にないッス!店長さんたしけて!」
「それはその状況から?それともゲートから?」
「ゲートからで!」
「無理だからあきらめな」
「見捨てられたッス!?」
じたばたと蹄鉄を傷つけないように慎重に暴れるというある意味で器用なことをしているブチコのヘルプを一刀両断してニンジンハンバーグに手を伸ばした。彼女は不嫌嫌と言いながらも笑顔でいるので本当はこの状況が楽しくてしょうがないだろう。やはりウマ娘はいい。願わくば、今日かかわったどの子も何事もなくターフの上に立って、正々堂々のレースを観戦したいと、そう切に思わずにはいられないのだった。
「ところでこの人誰ッス?」
「ああ、それアグネスデジタル。芝とダートの両刀だぞ。お前の目標のその先にいるやつだからきちんと拝んどけ」
「へー!そうなんスね!すごいッス!私はブチコ!デジタル先輩、よろしくお願いするッス!」
「ひょえっ!?ちっちゃ!?かわわわわ・・・!?・・・スッーーーー・・・・」
「あっオーバーロードした」
「いつもの事だろ。あ、物は相談なんだけど暇だったら今度トレーニング付き合ってやってくれないか?いい参考にできると思うんだけど」
「やってくれるならとっても嬉しいッス!お願いするッス!」
「わ、私でよければ喜んで!」
ブチコのトレーニングに、頼もしい助っ人ができたことは言うまでもない。
はい、というわけで皇帝を継承しつつあるキングヘイローと才能を余すことなく発揮するゼンノロブロイ、勇者を味方につけるブチコでした。
次話はデビュー戦で何があったのかを掲示板の民に語ってもらおうと思います。