喫茶店・ホースリンクへようこそ!   作:アヴァターラ

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店長、ファン感謝祭を楽しむ

 春のファン大感謝祭、自分の仕事というべきものを速攻で終えて、いや終わってしまって暇になってしまった俺は珍しいことに本来なら忙しくて一日つぶれるはずだったファン大感謝祭を楽しむ時間的余裕ができてしまった。正直に言おう、めっちゃ楽しい。久しぶりにライブで全力でコールをした。それはもう隣にいるおハナさんが俺の事を意外なものを見るような目で見るくらいには普段とテンションが違っていたと思う。ごめんよ、俺本来イベントとかそういうの大好きなの。運営してる立場だから優先事項が違うだけで、本気で楽しむとなったらこうなるわさ。ちなみに沖野の野郎は俺と同じ穴の狢だった。具体的にはスズカへのコールだ。ライブ終わった瞬間にどっかの葦毛が出現して頭陀袋に詰め込まれてどっか行ったけど。デート楽しんで来いよ。

 

 で、おれもおハナさんと別れて今度は校舎の中に行ってみることにする。途中で模擬店にお金を落としていきながらな。みんな楽しそうで俺の方も楽しくなってくる。でー、何があるかなーっと。んー、オペラオーの歌劇ショー(全上演6時間)にロシアンニンジン焼き、仮装喫茶、模擬トレーニング、模擬授業にクイズ大会・・・いろいろあるなあ。模擬トレーニングに行ってみるか、いやこれウマ娘専用か、あっはっは・・・

 

 「マスターさん、すごいですよ!流石です!」

 

 「おかしい、俺はなぜウマ娘がトレーニングを体験する中一人バーベルを担いでいるんだ・・・?」

 

 「マスターさんも遂にマッスルに目覚めて私は嬉しいですよ!さあ!上腕二頭筋が喜んでます!」

 

 「ライアンは元気だなあ・・」

 

 「はい!たくさん体を動かせて楽しいんです!」

 

 「そっかあ・・・」

 

 そんなことを考えながら顔だけ出しとくかとトレーニング室に文字通り顔だけ見せに来たのだが・・・入学希望のウマ娘たちがトレーニングを体験する中、監督をしているトレーナーやウマ娘の中にメジロ家のお嬢様なのにも関わらず快活明朗で親しみやすい性格をしているトレーニング大好きメジロライアンに見つかってしまったのだ。俺を見つけたライアンは目いっぱいの笑顔で俺にダッシュで近づいてきてあれよあれよという間に俺もトレーニングに励むことになってしまった。

 

 いやそれはいいよ?運動は大事だからね。あとライアンの輝くような大輪の笑顔を前にして断れる奴がいたら俺の目の前に連れてきてくれ。多分いないと思うけど、問題なのは俺は朝の時点で割と体力を使い果たしているということだ。正直この重いバーベルをもってトレーニングするのも若干きつい。体力仕事だからそれなりに自信はあるんだけどウマ娘には遠く及ばないからな、一応。きっつぅ・・・

 

 「ああ、そういえばライアン」

 

 「はい、なんでしょう?」

 

 「この前の事、マックイーン止めてくれてありがとな。超大ごとになるところだった」

 

 「あー、実はあたしも本当はマックイーンに賛成だったんですけど、やっぱりマスターさんは嫌がるかなって」

 

 「賢明な判断だなあ。ま、その気持ちはありがたくもらっておくよ」

 

 この前の困りごとの際、マックイーンが本気で怒って家の力を動かそうとしていたのをデジタルと一緒になって止めてくれていたのが同じメジロ家のライアンだ。まあウマ娘が無事なら俺の店はなくなったって別にいいんだけど結構今の店には愛着あるしマックイーンをなだめつつ何とかうまいこと着地させてくれたライアンにはお礼を言っておかないと、と思っていたのだがちょうどいい機会に恵まれたな。

 

 「さあ、マスターさん!まだまだ眠っている筋肉はたくさんありますよ!私と一緒にレッツマッスル!です!」

 

 「おし、じゃあやってみるかあ!」

 

 「その意気です!」

 

 ライアンが喜んでくれるなら、たとえ明日が筋肉痛で仕事が地獄になろうとやってやろうじゃないか!いくぞおおおおおおおおおおお!!!!!!

 

 

 

 

 「むぅりぃ・・・・マジ無理、全身が痛い・・・」

 

 1時間後、廊下を歩く俺の全身は素晴らしい倦怠感と鳴り響くような痛みに支配されていた。というか筋肉痛だった。効果出るの早すぎ、このまま歩き続けるのはやめておこう・・・このままオペラオーの歌劇ショーなんかいったら100%、寝ちまう。そんな失礼なことしたくないし6時間も時間ないので諦めよう。じゃあ行くとしたら仮装喫茶かあ・・・喫茶店については一家言ある俺としては厳しい目で・・・

 

 「いらっしゃいませ!あ、マスターさん!」

 

 「0点」

 

 「何がですか!?」

 

 「うら若き中学生が仮にも喫茶店で水着になるんじゃありません」

 

 「えー、でもほらこれ可愛いですよー。しかもこれレースでも着られるそうなんです!」

 

 「いや着るなよ?タイキの勝負服よりたちが悪いぞそれ」

 

 ドアを開けた瞬間元気に挨拶してくれたのでそれだけで100点つけそうになったが目に入った服装で一気に0点になった。スぺさあ・・・、なんで水着着てるんだよ、春だよいま?夏じゃないよ?仮装ってもっとこう・・・あるじゃん?ほらあそこでシーツ被ってるような仮装をしているちっこいのみたいな・・・

 

 「およ?あ!店長さんッス!いらっしゃいませッス~」

 

 「おお、ブチコか。ちなみにそれなんの仮装?」

 

 「ふっふっふ・・・見ての通りお化けッス!うらめしや~ッス!」

 

 「見ろよスぺ、これが正しい仮装だよ。というかなんで水着なの?」

 

 「ひどいですよマスターさぁん・・・だってマルゼンさんが一緒に水着着ようって言ってくれて・・・」

 

 「似合ってるよ?確かに可愛いよ?うん。でもTPOを弁え・・・」

 

 「どうして詰まってるッスか?」

 

 「いやその・・・もしかしたら俺の店、人の事言えねえんじゃねえかなって」

 

 どうしよう、俺スぺの事怒れねえ、怒っちゃいけねえじゃん。客観的に見たら俺の店って中学生や高校生のうら若き乙女が色とりどりのコスプレして握手して、サインしてくれる店・・・あれ?とてつもなくいかがわしいお店に聞こえるぞ?健全なはずなのにな?うーん、うーん・・・いかんこれ以上考えたら自我崩壊する気がしてきた。いつまでも入り口にいちゃいかんので移動しておこう。スぺはもう・・・諦めよう。お触りもしくは盗撮でもあろうもんなら俺は怒るけど。おこだよ、激おこぷんぷん丸だよ・・・いかん古いな。マルゼンを笑えん。

 

 「わーい、マスターちゃんだ!どう?マヤもう一回お嫁さんになったんだよ!」

 

 「ケ?あ、マスターさんデェス!どうですかエルの新しいルチャの衣装は!?」

 

 「あら、マスターさんこんにちは。ふふ、私もエルに合わせてちょっと変えてみました。ヒーラー?の衣装らしいです」

 

 「おっ3人ともよく似合ってるな。へー、割と仮装に力を入れてんだな」

 

 「楽しくないと損だもん!はいっお水!どーぞ!」

 

 次々と働いているらしいウマ娘たちが挨拶に来た。いつぞやのウエディングドレスなマヤノ、ゲームモチーフらしいエルとグラスだ。他にも思い思いの仮装をしているウマ娘の面々。しばらくここで休憩しよっかねえ。正直疲れたし。そこでやってきたのはブチコだ。シーツを少し引きずりながらだから歩きにくそう。というか前見えてる?

 

 「ふはーっ、私も休憩するッス~」

 

 「おうブチコ、お疲れ。楽しんでるのか?」

 

 「もっちろんッス!朝からたくさんお料理できて楽しいッスよ!」

 

 何時ものニコニコ笑顔のブチコを見てるとなんだか幸せな気分になってくるな。額に掻いてる汗すらもきらきらと光っているように見える。常備しているタオルで拭ってやっているとえへへとはにかんでくれた。そうそう、やっぱりこういう笑顔がだな・・・。というかブチコってこう・・・クリークあたりがめっちゃ好みそうなんだよな。小っちゃいし、純粋だし、素直だし、かわいいし。実はそこら辺にいたりして、なんてな

 

 「驚けーーーっ!」

 

 「わひゃ!?」

 

 「うん?ウララじゃないか。どうしたんだ顔の下で懐中電灯なんかつけて」

 

 「あれぇ!?驚いたのブチちゃんだけ?おかしいなあ・・・」

 

 「もう、ウララちゃん。あんまりやってると怒られちゃうよ・・・?こんにちはマスターさん。これ、ご注文のコーヒー、だよ?教えてもらったとおりに淹れたんだ」

 

 「おー、ライスありがとな。それは・・・」

 

 「えっと・・・ドラキュライス・・・だよ?がおーっ・・・えへへ、なんちゃって」

 

 番町皿屋敷のような白い着物を着て懐中電灯を持ったウララと蝙蝠の羽を生やして付け歯であろう長い犬歯を見せてはにかむように笑うライスだった。うーん、かわいい。というかライスって普段の私服もそうなんだけど割とおしゃれさんなんだよな。仮装一つとっても専用の服を作ってきてる当たり余念が何というか凝り性というか・・・可愛いからいっか。かわいさはすべてを凌駕するのだ。と、ウララに驚いたせいで耳と尻尾がピーンとなっているブチコを撫でながら俺は勝手にそう思うのだった。ところで厨房の奥に見えるのってクリーク?なんで包帯まみれ・・・え?マミー?それはどっちの意味で?え?どっちも?そっかあ・・・

 

 

 そうこうして俺のキッチンカーに戻ってくると車の前に見覚えのあるウマ娘の姿がってか今年小学6年生になったキタサトコンビだ。きょろきょろとどうしたんだろう。

 

 「おいっす、キタにダイヤ。久しぶりだな」

 

 「あっ!マスターさんだ!」

 

 「よかったぁ、もしかしたらお会いできるかなって思ってたんです!ご飯は、食べられなかったですけど」

 

 「あー、そりゃすまんな。売り切れちまって。代わりと言ったらなんだけどほれ、はちみつキャンディやるよ」

 

 「わ、ありがとうございます!」

 

 「やった、ありがとうマスターさん!」

 

 「いいってことよ」

 

 ぴょいんぴょいんと飛び跳ねて喜んでくれるとは料理人冥利に尽きる。嬉しいなあ・・・ん?あれ?みなみさんとますおさんじゃないの?一緒に来てたんだ。

 

 「あ、はい。ご無沙汰してます」

 

 「私たちの保護者ってやつらしいですよ?」

 

 「お父さんもお母さんもお仕事だっていうから、お願いしてみたんだ!」

 

 「どうも、そうらしいです。いや、正直驚きましたけど」

 

 へー・・・へっ!?この二人何者だ・・・?キタの家は多少裕福だが一般家庭だ。ダイヤの家は別格、名家の一つのサトノ家だぞ・・・?ただの一般男性がいくらなんでも知り合いとはいえ小学生のおもりなんて許されるほど信頼され・・・るかも。この二人めっちゃ好人物だし、もともと二人でレース場に来てた子たちだ。信頼もあったんだろうか、な?

 

 テイオーとマックイーンに会いに行くという4人と別れて俺はもう一度イベント会場のほうに行くことにした。なんでも最後にヒーローショーをやるとかなんとか。ビコーあたりだろうなあ言い出しっぺ。今回は立ち見かね。おっ始まる始まる。

 

 『ウマソルジャーファイブ!』

 

 タイトルコールこれ沖野じゃね?セットは町か、怪人役は・・・あれっ?カフェにボノ?あとは・・・タキオンン!?意外なメンツだな・・・つーか後ろの光源Mrモルモットじゃないか?今日は七色に光ってるんだな、まぶしい。

 

 「がおー」

 

 「がおー♪」

 

 「ふふふ・・・実験とついでに再改造は成功だな・・・さあ怪人カフェとヒシアケボノよ!この世界を滅ぼすのだ・・・!」

 

 「そこまでだ!」

 

 「だれだ!?」

 

 「レッドペガサス!」

 

 「ピンクバクシンオー!」

 

 「ピンクウララ!」

 

 「グリーンスズカ!」

 

 「・・・すやぁ・・・」

 

 「「「「正義のウマ娘!ウマソルジャーファイブ!」」」」

 

 色被ってるし一人完全に寝てるんだけど!?予想通りというか予想外なメンツもいるけど大丈夫なのかこれ?いや周りは大盛り上がりだけどさ。おい青役らしいスカイ。起きろ、こんな時までサボり癖を発揮するんじゃない。

 

 「セイちゃん、起きて、起きて、本番中よ」

 

 「ふわあ・・・あれ?あーっと・・・ブルースカイ」

 

 「もう遅いよ!?」

 

 「細かいことは気にしないのが正義ってこの前言ったし大丈夫!」

 

 「もう色とかは突っ込ませてもらえないのね・・・」

 

 「出たなウマソルジャーファイブ!この前はよくも・・・今日は一筋縄ではいかないぞ・・・!さあいけ!カフェ、ヒシアケボノ!」

 

 「先手必勝!いくぞー!」

 

 「あれ?タイマンは?」

 

 スズカのぼやくような突っ込みをよそに意気揚々とカフェとボノにとびかかったバクシンオーにウララ、ビコー。果たしてその結果は・・・・

 

 「はいっ、ドーナツどうぞ?」

 

 「わぁ!ありがとう!おいしー!」

 

 「ビビビビビビ・・・」

 

 「うわぁーっ!」

 

 「バクシィィィン!?」

 

 完全にボノにドーナツで買収されたウララとカフェの手から放たれたゲーミングなビーム・・・いや、あれ撃ったのMrモルモットだわ。そのための光源かい。とりあえずビームに撃墜されて目を回すビコーとバクシンオー。おお、一応ピンチってやつか。うろたえるスズカともうすでに寝ているスカイ。大丈夫かウマソルジャーファイブ!!?

 

 「くっこうなったら・・・皆行くぞ!ウマソルジャーバズーカだ!」

 

 「「「「「みんなのニンジンを一つに!ウマソルジャーバズーカ!」」」」

 

 『説明しよう!ウマソルジャーバズーカとは正義の心を無限大のエネルギーに変換して謎のビームとして放つウマソルジャーの必殺武器なのだ!』

 

 説明が説明になってねえ!肝心なところがふわっとしてるぞ沖野!その必殺武器を前にして不敵に笑うタキオン、なんだあの余裕は?

 

 「いまだ!ぽちっとな!」

 

 「擬音が古い?!あっ!バズーカが!」

 

 「あらかじめバズーカに細工をしておいたのさ・・・!使うと・・・砂糖をたっぷり入れた紅茶が出るようにね!」

 

 「食べ物を無駄にするんじゃねえ!」

 

 「えっあっマスターくぅん・・・ごめんなさい」

 

 よし。余りの事に思わず突っ込みを入れてしまったが謝ったのでよしとする。しかし必殺武器を封じられて大ピンチってところだな。見てて案外面白いじゃないの。

 

 「お。おほん!それはともかく、ふはははは!ウマソルジャーファイブ!これで貴様たちは終わりだーッ!」

 

 「こ、これで終わりなの・・・?」

 

 『ウマソルジャーピーンチ!まさかこれで終わってしまうのか!?正義は悪に屈してしまうのか!?』

 

 しかしこの沖野ノリノリである。会場内にいる子供たちはみんなウマソルジャーを応援しているな。割とハチャメチャしてるけどしっかり子供心は掴んでるんだなあ。

 

 「情けないわよウマソルジャーファイブ!」

 

 「なに!?だれだ!?どこにいる!?」

 

 「ここよ!」

 

 ピカーッとMrモルモットが作り出す逆光が5人の影を作り出した。便利だなMrモルモット、どうやらビコーたちと同じようにヒーロースーツを着ているみたいだな。

 

 「レッドマルゼン!」

 

 「ピンクファルコン!」

 

 「グリーンアイネス!」

 

 「グリーンルドルフ!」

 

 「ブルーブルボン」

 

 「我ら光のウマ娘!」

 

 「「「「「ウマソルジャーブイ!ツー!」」」」」

 

 ばばーん!と効果音と共に現れた五人組、既視感ありまくりというか一人妹分いるんだけど?何やってんだよルナ。ノリノリじゃねえか皇帝。何その楽しそうな顔、よかったな。あと色被り流行ってんの?何でかぶらすの?あと半数以上逃げシスのメンバーだよね?ここにいる全員で逃げシス揃っちゃってるよ?。

 

 「ウマソルジャーブイツーだと・・・?くっカフェ!攻撃だ!」

 

 「がおーっ」

 

 「ちょっとタイム!」

 

 「え?」

 

 タイムを申請したのはスズカだ。そして律義に待つ悪のマッドサイエンティストたち。スズカがあせあせと新しく表れた5人組と話している。もしかして台本になかったり?というかタイムを申請できるヒーローってなんだ。自由すぎるだろ。大丈夫なのかこれ?そして話してる最中に我慢できなくなったらしいビコーが

 

 「いまだ!ペガサスキーック!!!」

 

 「うそでしょ!?」

 

 「ぐわー、やーらーれーたー」

 

 空中3回ひねりと入れた飛び蹴りをカフェに食らわせて効果音と共にカフェは倒れた。それに焦った顔をしたのはタキオンだ。というか思いっきり不意打ちじゃねえか。盛り上がってるからいいけど。

 

 「くっカフェがやられた!よしヒシアケボノ、カフェの敵討ちを」

 

 「おいしかったー!」

 

 「あっドーナツなくなっちゃったー。うーん、作ってくるからあとはお願い!頑張ってねー」

 

 「・・・・」

 

 ドーナツをお腹いっぱい食べたらしいウララとなぜかいるオグリによって手持ちのドーナツが無くなったらしいボノはそのままステージから消えていった。そして演技だったらしいハイライトが入った瞳を一瞬にしてよどんでいて狂った光を灯している瞳に切り替えたタキオン。うん、何となく不憫になってきた。敵役なのに。ヒーローが自由すぎる。

 

 「ま、まだだよ。この紅茶を飲めばカフェは巨大化して復活でき「紅茶は嫌」・・・」

 

 「・・・改良してなかったんだ」

 

 「・・・・」

 

 「・・・・」

 

 ・・・・・・

 

 「おのれウマソルジャーファイブ、ウマソルジャーブイツー!」

 

 「何もしてないんだけどね?」

 

 「ステータス、理不尽を検知」

 

 「これにて一見落着☆」

 

 「ひと安心なのー」

 

 「ふむ、平和が戻ったな」

 

 「あなたたちが締めるんだ!?」

 

 味方からも総すかんを食らったらしいタキオンは盛大な爆音とこちらに衝撃波が飛んでこない謎技術の爆発によって吹っ飛び、ステージからいなくなった。こ、これで終わり、か?なんというか、こう・・・とんでもなくいハチャメチャで・・・凄いものを見た気がする。俺が何を見たのかと目を白黒させていると突然音楽が流れだして、はけた出演者たちがヒーロースーツからステージ衣装に着替えて壇上に戻ってきた。そしてそのまま流れ出した音楽に合わせて歌いだし、エンディングライブが始まったのだ。よし、何を見たのかはどうでもいいけどこれは楽しむほかないな!

 

 

 そうして盛り上がったライブも終わり、壇上のスクリーンがスタッフロールを映し出した。出演したウマ娘や協力した裏方の用務員やトレーナーの名前が映し出され、最後にでかでかととあるウマ娘の名前が写真と共に映し出された。

 

 

脚本・演出・総監督・エクゼクティブプロデューサー

 

ゴールドシップ

 

 

 ・・・・いやお前かよ!だいぶ納得したけど!俺のその突込みと共に、ファン感謝祭は大盛況で終了するのだった。

 

 

 




 前回の話で実はファン感謝祭編は終わろうかなと思ってたんですが意外と続きかけるもんですね。

 ウマソルジャーが一番難産だったのは内緒だ!もうちょっと中身詰めたかったんですけどこれ以上は作者の描写力が追い付かないのでお許しください

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