エイミーの挙手して発言にはコーチンも目を見開いていたが
気を取り直して経緯の続きを話す
「勿論単独行動で下層に行くのは村の全員が反対したわ…… 勿論私の両親も
リンクを助けたい気持ちは同じだったんだけどほら やっぱり二層より下は危険だって教わってきたから」
「うん……」
「でもお兄ちゃんは違ったの」
「!?」
「……フフッ! 〝リンクを助けてやってくれ〟だってさ!
勿論私に〝極力無茶するなよ〟という心配を添えてだけど」
その言葉を聞いたリンクは思わず照れてしまった
交わらない犬猿の仲と思っていた相手からそんなこと言われれば素直に喜んでしまう
「いつの間にあのお兄ちゃんと仲良くなったのかしら~~って考えながらここまで飛んできたの
モモヒキ長老の助言で世界樹は内より外の方が安全だって言うから
実は世界樹の行き来はリト族が圧倒的に有利なんだって
でもリトでも子供なら滑空は出来ても上昇飛行は困難だからどちらにせよ禁止されてたのよ」
「じゃぁコーチンちゃんは世界樹の外側からこの第四層に飛んで来たっていうの??
でも関所はどうやって通ったのよ?」
エイミーの質問にコーチンは大きな羽根を顔に覆ってヒソヒソと答える
「第四層から第三層への道は実は日の差す外に道があってね
そこにいるお面着けた門番の足元にバナナを転がして 屈んでいる隙に普通に通ったわ!」
「……そんな馬鹿な連中にうちの男共は負けたの?」
「「「 面目ねぇ…… 」」」
ある程度の雑談を許したところでプルアが二回手を叩く
「はいはい! そんなイーガ団でも我々は深手を負わされてるのが事実!!
ここから反撃に出るには一工夫も二工夫も欲しいところなんだけど……」
そう言って彼女が懐から取り出したのは
「これってシーカー族の秘密道具だよな?」
「えっ?! 〝シーカーストーン〟知ってるの?! ……何だよつまんないなぁ~~
不意に新発明を登場させてあっと驚かせるのが発明家の生き甲斐なのに~~」
ガノンドロフに空気よりも重い溜息をダラダラ溢して愚痴っているプルア
「スッパって奴が同じ物を使っていた まさか売ったのか?」
「……まぁ財政危機でねぇ~~
奴等を完全に負かす前に金策でジワジワ吸い取ろうかなってのが作戦内容ね!」
「アンタなぁ……」
「何よ! 正義振り翳す前に軍資金貯めないと取れる行動もドンドン狭まってくるのよ!!
現実的に段階を踏んで相手への対抗手段を今まで進めて来たの!!」
「そうかいそうかい…… 悪かったよ」
そんな二人を余所に さっそくエイミー達がシーカーストーンを起動させてアイテムを取り出す
携帯武器の中には四つの能力が隠されていた
「一つ目は〝リモコンバクダン〟 単純にバクダンよ
そこらのバクダン花と違うのは火で引火しないところね!
二つ目は〝マグネキャッチ〟 鉄製の物を引き寄せてくっつけちゃう! とても便利よ
三つ目は〝ビタロック〟 相手を数秒止めて さらにダメージを蓄積する恐ろしいアイテム
四つ目は〝アイスメーカー〟 水場から氷を造形出来るし 想像力働かせれば形だって変えれるのさ!!」
「ふーん……」
エイミーはさっそくビタロックを発動させ リンクの動きを止めた
しめしめと思ったエイミー・クレシェン・コーチンの三人はリンクの脇腹をこれでもかとこちょがす
能力が解ければそのむず痒さが増幅し リンクは暫く地面に伏せて笑っていた
「これは便利ねぇ 私が使っても良いかしら?!」
名乗りを上げたのはエイミーだった
自分だけ大した技を持っていないのもあって異議を申し出る者はいない
クレシェン「じゃぁ私は一人で後方支援に回るわ!!」
コーチン「何言ってるの 私も弓矢で援護に着くよ」
エイミー「……まさか私が即戦力に なんて思ってないわよねお三方?」
リンク・ガノンドロフ・デクレは首を横に振る
戦力不足と言いたかった訳では無いのだが この三人の脳裏には既にスッパへのリベンジが過ぎっている
「よし! 私も力になれるよう別行動するから
目標はあくまで砦を通過して出口の突破 そこから全速力で第三層へ
よろしくね! チェッキー!」
一方でコーガ屋敷の天守閣は慌ただしい空気が流れていた
「ほぉ?? ……んで見す見す国家反逆罪の者共を逃がしたと?」
「ふん! 貴様らが何と言おうと俺の知ったことではない
俺達はゼルダ様の下に付いてるに過ぎんのだぁ!」
「そのゼルダ様がもうすぐここにお見えになると言ったら?」
「……何だと?」
座布団の上でバナナを貪るコーガは立ち上がり
来客に向けてメンチを切るが コーガはお面をしているのでその怖さも伝わらない
「何しに来やがったんだぁ?!」
「もう少し敬意を装え ゼルダ姫に対しての忠誠心の程がバレバレだぞ?」
「ポッと出の娘に服従しろって時点で無理があんだよそもそもの話な」
「……まぁ良い この先協力者は多い方が都合が合うとのご判断だ
だから我々がお前達に協力して賊共を一掃する そういった提案がこの会話の冒頭だ」
「だからいらねぇつってんの! 三人のヒヨッコ相手にスッパだけで十分だったんだ
雲隠れしてる奴等を引っ張り出せたらすぐに片が付くんだよ!」
「……それは見物だな だがダラけた戦況が私の目に泳いでいれば即刻行動に移させて貰うからな」
その招かざる客人は七宝のナイフを二刀携えて颯爽と姿を消した
彼女らこそ 以前にリンクとガノンドロフを屠ろうとしたゲルド公家の