異世界魔王の記憶を持ったオリ主   作:カワイイもの好きのスライム

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そういえば、麗央の容姿を書いていなかったので、ここに追加情報として載せておきます。


髪はリアス・グレモリーと同じ赤髪で、瞳は水色に近い綺麗なライトブルーであり、端正な顔立ち故に異性・同性から人気がある。性格としては、結構真面目。しかし、たまに大雑把でありめんどくさがる。自分の楽しみや憩いの時間や場所を邪魔、壊されるのを大に嫌うが、ノリのいい人物は好き。また、口だけのやつや自分を強く見せている人物、ライザーみたいにチャラチャラしている人物も嫌い。
ヴァ―リみたいな戦闘狂ではないが、強者と戦うのが好き。


訓練前日

アーシアを悪魔に転生させ、オーフィスが麗央の家に来てから数日が経った

因みにだが、アーシアは現在一誠の家に居候中である

 

 

今日も麗央たちは決まった時間に起き、朝食を食べ、学校に登校し、オカルト研究部に行って帰るという至って穏やかな日常を送っていた

 

現在の時間は、朝の7時

 

 

<チュンチュン♪チュンチュン♪>

 

 

窓からの一筋の光と外から聞こえる鳥の囀りを聞いて麗央はだんだんと意識を覚醒させていく

 

 

「もう朝か・・早いな・・」

 

 

いつも言う言葉を言いながら起きようとするが、起き上がることはできなかった

最初、金縛りかと思っていたが横を見るとサーシャが麗央の腕に抱き着きながら寝ていた

まさかと思い、反対側も見てみると今度はミーシャが麗央の腕に抱き着きながら寝ていた

 

 

 

「まったく、こいつらは・・俺の気も知れないで・・」

 

 

 

と独り言を呟き、この状況をどうしようかと考えていると運よくサーシャの目覚ましが鳴った

その音を聞きサーシャは「ん~・・」と唸ったが起きる気配が微塵もなかった

 

 

反対側のミーシャはというと、目をパッチリ開けこちらを見ていた

その距離にドキッとしたことは言うまでもない

 

 

「麗央、おはよう・・」

「あぁ、ミーシャ、おはよう」

「サーシャは・・起きた?」

「まだ、寝ている。まぁ、起こすのはもう少し後でもいいんじゃないか?」

「わかった」

 

 

返事をするとミーシャはベッドから起き上がり、魔法陣を足元に展開し、麗央の目の前で早着替えをして部屋をあとにした

麗央はというと、まだ着替えておらずサーシャの寝顔を眺めたり、写真に収めたりしていた

それから数分して麗央も部屋を出ていきリビングに向かう最中に足元に魔法陣を展開して早着替えをして、リビングに降りて行った

 

リビングに着くと既にテーブルに朝食が並べられていてミーシャとジャンヌが洗い物をし、アルトリアとシンは椅子に座り寛いでいた

 

 

「おはようございます、マスター」

「おは~」

「おはようございます、我が主」

 

 

麗央がリビングに来たことに気づいたジャンヌ、シン、アルトリアは麗央に挨拶をした

シンに至っては、毎回軽い感じで挨拶や口を利いてくるがやることはやってるので口調や態度に関して麗央もなにも言うことはない・・・

転生前のシンはこんな軽い奴じゃなかったんだがな・・・まぁ、これもこれで一興だからいいか・・

 

 

「マスター、そろそろサーシャを起こして来てもらえますか?」

「あぁ、いいぞ」

 

 

ジャンヌの頼みを聞いた麗央は自室に戻りサーシャを起こそうとした・・・

が、一向に起きる気配はなかった

何回揺すっても起きる気配がないと思った麗央は以前アルトリアから聞いたことを試そうとした—―それは目覚めのキスだ

なぜこうなったのかというと、以前サーシャが朝弱く起きられないことをアルトリアに相談すると彼女は「なら、目覚めのキスをすればいいのではないか?西洋だと目覚めのキスは常識だぞ?」と言われ、それで起きるのか疑問に感じた麗央は今それを試そうとしていた

 

 

ちゅッ

 

 

普通、寝ている相手にキスをする場合頬や額にするのが常識だが、麗央はそんなの関係なしに唇にキスをした

その結果、唇に違和感を感じたサーシャは一瞬で目を覚ました

すると、サーシャは苦しそうにしていた

 

 

「んん!?んーん!!」

 

 

苦しそうにしているサーシャに気づいた麗央はやっとサーシャから唇を離した

離すとサーシャは顔を真っ赤にしながらモジモジしていた

 

「れ、麗央・・いきなり何するのよ・・・なんで私に・・き、キスしたのよ!!///」

「なに、以前アルトリアから朝弱い奴を起こすにはキスが良いと聞いたからな」

 

 

サーシャはモジモジしながら自分にキスをしたことを尋ねてみると、麗央から返ってきた理由に呆然としていた

しかし、内心では小さくガッツポーズをしながらアルトリアに感謝していた

 

 

「嫌だったか?機嫌を損ねたのなら次回からは普通に起こすが?」

「い、嫌じゃ・・ない、わ・・よ」

「そうか、なら次もこれで起こすか?」

「・・・う、うん//」

 

サーシャは顔を赤くしながらも照れを隠すかのように足元に魔法陣を書き着替え部屋を出て行った

サーシャがリビングに着くとそれに気づいたメンバーは既に朝食を食べながら挨拶をしていた

それから少しして麗央もリビングに着き、食べ始めた

 

 

食事中の話題は今日の予定やなぜサーシャの顔が赤いのか、学校生活はどうなのかなど様々だった

そんな他愛のない話をしているとすぐに朝食を食べ終えてしまったため、各々食器を下げ、オーフィス以外家事をし始めた

 

 

 

家事が終わり、時計を見ると時刻は8時になっていた

そろそろ家を出ないと間に合わない時間となっていた

時計を見た麗央たちは「「「いってきます(くる)」」」と言って家をあとにした

 

 

家から学校まではゆっくり歩いてもせいぜい15分ぐらい、全力で走れば10分もかからずに着く距離にあった

歩いている途中にサーシャが朝思ったことを聞いてきた

 

 

「そういえば麗央、朝ご飯食べた後からオーフィスの姿がないけど彼女はどこに行ったの?」

「あぁ、あいつなら・・「我、ここにいる・・」」

 

 

サーシャの問いに麗央が答えようとすると、アノスの左手に赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)が出現し、宝玉からオーフィスの声が聞こえた

どうやら、オーフィスは神器の中にいるようだ・・

それを見たサーシャとミーシャは驚きを隠せないでいた

 

 

「ちょっと、こんなところで神器を出さないでくれるかしら?!誰かに見られたらどうするのよ!」

「危ない・・」

 

 

サーシャはどうやら神器の中にオーフィスがいるのに驚いたわけではなく、突然神器が出現したことに驚いたようだ・・

 

 

「我、呼ばれたから出て来たのに・・怒られた・・」

「・・・」

 

 

オーフィスがしょぼくれてしまい、サーシャは流石に言い過ぎたと思った・・・

 

「すまないな、オーフィス。詫びに今日一緒に寝てやるから許せ」

「わかった・・それで許す」

 

 

今夜、麗央と寝ると約束するとオーフィスは機嫌を取り戻した

ちなみに、宝玉からドライグの気配は感じられなかった

 

 

そんなこんなで一悶着あったものの無事に学校に着いた

靴を履き替え、自分の教室に行き席に着くと廊下が騒がしくなり始めた

特に気にしなかった麗央はサーシャ、ミーシャと雑談をしていた

すると扉の前にある人物が立っていた―それは塔条小猫だった

 

小猫は無言のまま教室に侵入し、麗央の元まで歩いてきた

その光景をクラスメイトたちが黄色い歓声を上げながら見ていた

 

 

「小猫、どうしたのだ?」

「・・・」

 

 

麗央が要件を聞くと、小猫は顔を麗央の耳元まで近づけ囁くような声で「麗央先輩今日の放課後、時間ありますか?」と聞いてきた

その問いに麗央も小猫の耳元で囁くような声で「空いてるぞ」と呟き、小猫はまた「なら、部室に来てください」と囁いた

それを見ていたサーシャは顔を赤くし、ミーシャは笑っていた

 

しかし、クラスメイトたちからしたら小猫が麗央の頬にキスをし、麗央も小猫の頬にキスを仕返したように見えていたため教室内は黄色い歓声に包まれていた

用事が終わると小猫は何事もなかったかのように教室をあとにし、帰っていった

 

 

 

それから麗央は一日分の授業を普通に受けていたが、サーシャは朝の出来事にヤキモキしながら心ここに非ずの状態で授業を受けていたため、なにも頭に入って来なかった

放課後になってもサーシャの頭の中は朝のことでいっぱいだった

 

 

「(なんで、私、こんなにもヤキモキしてるのよ!確かに麗央のことは好きだけど・・これってヤキモチかしら?わからないわ・・でも、あの子だけには取られたくないわ!)」

 

 

麗央は朝の約束通りオカルト研究部に向かって歩いていた

サーシャも麗央の後をついていった・・

すると考え事をしていて気づかなかったが自分たちは既にオカルト研究部の扉の前にいた

すると、アノスはなんの躊躇いも言葉もなく扉を開け中に入っていった

 

 

「これで全員揃ったわね。今回呼んだのは、ライザーとのレーティング・ゲームの日程が決まったからよ」

「部長!それでいつになったんですか?」

「今日から10日後よ。場所は、レーティング・ゲームのためだけに作った異空間よ」

 

 

リアスの言葉を聞き麗央以外の眷属は驚いたような顔をしていた

そこに続けてリアスがあることを提言する

 

 

「明日から10日間、私たちは強化合宿をするわよ!」

「強化合宿は賛成ですけど、どこでやるんですか?」

「私のというかグレモリー家の別荘でよ」

「なるほど」

 

眷属たちはリアスの熱に押されながらもやる気は十分のようだ

話が終わり、今日の所は解散となった

 

 

 

 

 

 

部室をあとにし、夕飯の食材を買い帰宅したアノスたちはリビングで寛いでいた

 

「マスター、今日の夕飯は私とアルトリアで作りますね♪楽しみにしていてください」

「あぁ、楽しみにしている」

 

 

そういいキッチンに立っているのはジャンヌとアルトリアだった

しかも、2人ともエプロン姿で、だ・・

 

 

「(普段見慣れないから新鮮だな)」

 

 

麗央は2人のエプロン姿に見惚れていると、急に玄関のチャイムが鳴った

玄関に行き、誰が来たのか確認すると、そこには驚きの人物がいた

麗央は、見知った人物であることを確認し、家に招き入れた

彼の恰好は、黒のズボンに、黒のパーカー、更にその上に黒のジャケットという全身黒コーデでだった

 

 

「久しいな、アイヴィス」

「お久しゅうございます、我が君、暴虐の魔王、アノス・ヴォルディゴート様」

 

2人が挨拶をしていると、ジャンヌやアルトリア、シンは誰?といった顔をしていた

その視線に気づいた麗央は3人にアイヴィスを紹介した

 

 

「こいつは、アイヴィス・ネクロン。俺が転生する前に俺の血を分けて作った忠実なる配下だ。アイヴィスよ、こっちじゃ今は暁麗央だ。麗央と呼べ!」

「畏まりました、麗央様。我が君、暁麗央様の忠実なる配下、アイヴィス・ネクロンと言う。そして、そこの双子の始祖にあたる。よろしく頼む」

「私は、ジャンヌ・ダルクです。こっちこそお願いします」

「我は、アルトリア・ペンドラゴン。わかりやすく言えばアーサー王である。以後、よろしく頼む」

 

「久しぶりですね、アイヴィス。」

「おぉ~其方はシン=レグリアではないか!久しいな!」

「えぇ、あれから結構な月日が流れていますからね」

「それにしても、アイヴィスよく俺がアノス・ヴォルディゴートの転生体だとわかったな」

「造作もありませんこと。いくら見た目が違ってもその懐かしい魔力を間違えるはずがありません」

「なるほどな」

 

 

 

ジャンヌやアルトリアがアイヴィスに挨拶をし、シンと久しく話しているとサーシャとミーシャがひょっこり顔を出した

そして、リビングにいるアイヴィスを見て驚いていた

 

「アイヴィス様!?なぜこちらに?」

「麗央様の寵愛を受けし双子よ、久しいな。驚くことではない我々七魔皇老も暴虐の魔王の後を追い転生したまでだ」

「そうだったのですね!お会いできて嬉しいです!」

「私も・・」

 

 

アイヴィスとサーシャ、ミーシャが話していると麗央が口を挟んできた

 

 

「アイヴィス、イドラやメルヘイスなども転生しているのは本当なんだな?」

「左様でございます、麗央様」

「そうか、これで俺の眷属は全員揃ったというわけだ」

 

 

七魔皇老が全員転生していると聞き、麗央は悪魔のような笑みを溢した

まぁ、本当に悪魔なのだが・・・

 

 

「しかに、麗央様。麗央様の雰囲気が以前と違うのはなに用で?」

「あぁ、以前転生したときにこの街の管理をしている悪魔に出くわしてなそやつの眷属になったのだ・・まぁ、最終的には裏切り俺の敵か眷属になるがな・・」

「なるほど、要は潜入しているということですな」

「そういうことだ。それと、アイヴィス。明日、俺と共にある場所に行きあることをしてもらうぞ。詳細は明日着いたら言う」

「わかりました、その任お受けしましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~翌日~

 

え?時間進むの早いって?

だって、昨日の夜なんて特になにもしてないぞ?

あのあと、ワイワイ話してアイヴィスに部屋を教えて、サーシャとミーシャとお風呂入って、一緒に寝ただけだぞ?

 

 

現在、朝の5時

外はまだ暗く、歩いている人は数人しかいない・・

そして、現在家の前にリアスと大荷物を持った眷属たちがいて、サーシャがリアスにブチギレている・・

 

 

「あのさ、アンタ今何時だと思ってるのよ!いくら合宿するからってこんな時間に来るんじゃないわよ!」

「早い方がいいでしょ?その方がたくさん特訓できるでしょ?」

「アンタねぇ!!」

 

 

 

マズイ、マズすぎる!

このままでは計画が消えてまうー!やめてー!!

口調が変わったのは許して?この状況なら仕方ないから!だって、目の前で一方的な蹂躙が行われようとしているんだから!!

 

 

暫くすると麗央も落ち着き始めたのか口調がいつも通りに戻っていた

だけど、サーシャの言ってることも一理あるよな・・

しかし、ここは助けてやるか・・めんど・・

 

 

「サーシャ」

「なによ!今、大事なところなんだから!」

 

麗央がサーシャを呼ぶと、サーシャは怒鳴り声でこっちを見ずに返事をした

どうやら、サーシャの感情メーターは怒りに振り切っているようで既に戦闘態勢に入っていた

仕方なく、麗央はサーシャを力づくで振り向かせ、突然唇にキスをした

その光景を目の当たりにしたリアスと眷属たちは頬を真っ赤にさせていた

一方、サーシャはというと突然のことで頭が追い付かず、ブツブツ何かを言っていた

 

 

「リアス、お前あのままだったらサーシャに滅ぼされていたぞ。それにサーシャの方にも一理あるからな?」

「そうね、ごめんなさい。今度から気を付けるわ」

「そうしてくれ。と言っても来てしまったのは仕方ない。行くとするか」

「えぇ・・」

 

 

麗央は一旦家に戻り、ジャンヌたちを呼びに行き、ついでにサーシャの荷物と自分の荷物も持ってきていた

 

 

「お前たちは俺の魔法陣に乗れ」

「「「はい!!」」」

 

 

麗央の配下たちが返事をすると麗央とリアスの足元に魔法陣が展開され、それに乗り目的地まで転移した

 

 

 

一瞬で目的地に着くと一誠やアーシアは「「凄い!!」」と言いながら興奮していた

逆に木場や小猫、朱乃は冷静にしていた・・どうやら何回か来たことがあるみたいだ

 

 

「今日から10日間ここで特訓するわ!部屋は2階が男子、1階が女子部屋だから好きに使ってくれていいわ」

「「はい!」」

 

 

一誠とアーシアは元気よく返事をしたが、残りのメンバーは静かに頷いただけだった

 

 

「それと今日からの練習メニューを配るわよ」

 

 

 

そういい懐から出したのは何枚ものプリントだった

よく見てみると一人ひとり違う内容が書かれていた

麗央は自分のや一誠のを見せてもらうと、絶句した

そして、麗央が絶句しているのを見てサーシャやアイヴィスも観てみると絶句した

なにせ、この練習メニューが酷すぎなのだ!

 

 

「甘すぎだ。これはやる必要がない」

 

 

麗央が事実を言うと、それを聞いたリアスがキレた

 

 

「なんですって!?やる必要がない?馬鹿なこと言わないで頂戴!」

「こんな甘々な特訓であの焼き鳥やろうに勝てると思ってるのか?」

「えぇ、勝てるわ!」

「絶対に無理だ」

「なんで言い切れるのよ!なら、麗央にはこれ以外のメニューがあるというの?」

「あぁ、あるぞ」

 

 

キレているリアスの言葉に「ある」と言った麗央は異空間から紙を出し、魔法を使って文字を書き始めた

そして、数分して全員分の練習メニューを書き終え、それを渡した

それの見た眷属たちは驚きの表情を浮かべていた

それもそのはず。なにせ、リアスが書いた練習メニューよりも具体的に詳細に書かれていたのだから

 

 

 

「この紙を見たな?今から説明する。まず、一誠お前の力は基本的に身体能力に準している。つまり、攻撃も防御も身体能力次第で上げようがあるということだ。よって、お前の訓練は筋トレと鬼ごっこだ。講師はそうだなシンとアイヴィスに任せる。できるか?」

「あぁ、できる」

「お任せよ、我が君。やり遂げて見せます」

「なら、頼む。それとあいつを殺す気でやれよ?手を抜いたら俺がお前たちを殺す」

「わ、わかった」

「了解いたしました」

 

 

麗央とシンのやり取りを聞いていた一誠は「お前、誰だよ!」と聞く前に萎縮してしまい聞けずにいた

それをシンは察したのか軽い自己紹介をした

 

 

「シン=レグリアです。麗央に殺す気でやれと言われたので貴方を殺します」

「ひょ、兵藤一誠です・・よ、よろしくお願い・・します。」

「はい、よろしく」

 

 

一誠とシンのやり取りを見ていた麗央は、楽しそうだなと思いながら見ていた

 

 

「次に木場。お前の能力はそこのおバカに教えてもらった。魔剣を作る能力は確かに強力だが最弱でもある。たかが剣をたくさん作れるだけ、それだけだ。それに作った剣には強度はなく脆い。そして、魔剣以外を作ることもできない。なによりお前自身、剣の扱い方も、扱うに必要な力も、そして自慢のスピードも足らない。すべてが欠点だらけだ。だから、今回お前の特訓は眷属内でもっとも厳しく辛い。それでもやるか?」

 

 

木場はアノスから指摘してもらった欠点がこんなにあるのかあるのか悔しそうな表情をしていたが、自分自身気づいていたところでもあったため反論できずにいた

なにより、「眷属内で厳しく辛い特訓」と言われて弱気になっていた

これは、仕方のないことだ・・

だって悪魔と言ってもまだ彼は17歳ぐらいの高校生なのだから・・・

しかし、木場は覚悟を決めた

 

 

「やります!僕は、どんない辛く厳しい特訓にも耐えて、立派な騎士になってみせます!」

「良い返事だ。なら、お前のその覚悟見せてみろ!」

「はい!」

「教えるのは・・アルトリア頼めるか?」

 

「任せろ。我が名は、アルトリア・ペンドラゴン。誇り高き円卓の騎士だ!」

「僕はリアス・グレモリー様の騎士、木場裕斗だ!」

「いいぞ、木場!死ぬ気で来い!私は手加減などせん!殺す気で行くからな!」

「はい!僕もアルトリアさんを殺す気で行きます!」

 

 

麗央が木場の指導をアルトリアに頼むと自己紹介を終えた2人は既に一触即発状態だった

どうやら、アルトリアを見て感化されたみたいだ

やる気が十分なのは良いが死ぬなよ、と心の中で願った麗央だった・・

 

 

「次にアーシア。お前には魔力コントロールの修業を受けてもらう」

「魔力コントロールですか?」

「そうだ。お前の聖母の頬笑み(トワイライト・ヒーリング)はこのメンバーの中で一番重要な立場にある。しかし、お前はまだ使いこなせていない。普段から対象者の所に行って回復しているようだが、それでは敵にいつ殺されてもおかしくない。じゃあ、護衛を付ければと思うかもしれないがこの人数でお前に護衛を付けるわけにもいかない。だから、いちいち仲間の所まで行かなくても離れた場所から的確に傷を回復できるようになってもらう。それに加え護身術程度の魔法も覚えてもらうぞ。それと護身術の講師はまたあとで発表する。まずは、魔力操作に集中しろ」

「はい!私、頑張ります!」

「その意気だ!指導は―ミーシャ頼めるか?」

「ん・・任せて」

 

 

ミーシャに頼むと表情は普段と変わらないが、いつもより穏やかな表情で口角が少し上がっていた

まぁ、ミーシャは普段から勉強以外をあまり教えることがないから楽しみなのだろう

 

 

「次にリアス、朱乃、小猫。お前たち3人には俺とサーシャが指導してやる。まず、小猫と朱乃には隠している力を引き出してもらう。それも戦闘中にだ。もし引き出せなくて死んだら自分を恨めよ?それができたら次の段階に進む。次にリアス。お前は魔力の扱いが下手だ。なんでもかんでもデカい魔力をぶつければ良いと思ってないか?それ故、お前にはアーシアと同じ魔力コントロールの修業を受けてもらう。それを小猫や朱乃と同じように戦闘中に見つけてもらう。決して手を抜くつもりはない。サーシャもこいつらを殺す気でやれ」

「「「・・・」」」

「わかったわ」

 

 

各自への練習メニューの提示と指導者宛てが終わり、ホッとしていると先程までいたシンやアルトリア、木場やアーシアたちがいつの間にかいなかった

 

 

「さて、俺たちも行くぞ」

 

 

そう言い残し森の中へ行くとそのあとをリアス、朱乃、小猫、サーシャが付いてきた


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