永い後日談のヒーローアカデミア~黒絢を添えて~   作:アルテリア

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【レスキュー訓練…の前に乱入者です】

「今日のヒーロー基礎学、何故かお姉さまにたくさん武器を渡されたんです。なんででしょう?」

 

「お姉さんは次もまた戦闘訓練だと思ったんじゃないかな?相手を本気で殺りに行けって意思表示かもしれないよ」

 

「それが事実だったらお姉さまは全く容赦がない事になっちゃいます!?やるの漢字が絶対「殺る」になってますよね!?

 ……いや、実際お姉さまは容赦がないから意義的には間違ってないかも。実際幾つか殺意満点の武器ですし」

 

「ダフネ、結構姉に辛辣だね……」

 

「嫌われてるわけじゃないっぽいけどお姉さんが可哀想ノコ」

 

 翌日です。私は拳藤さんと希乃子ちゃんと物間君とご飯を食べています。

 物間君とは色々あったせいか昨日は話せなかったんだけど、案外話してみると普通にいい人です。話し上手で聞き上手と言いますか、言い方がアレですけど気づいたらうまく口車に乗せられてると言いますか。

 

「ちなみに、参考までに何を持ってきたのか聞いても良いかい?」

 

「えーっと、アサルトライフルの【Dafne003(ダフネ)】と()()()()()の【Lia fail(リア・ファル)】、スナイパーライフルの【Re-DIASPORA(リ ディアスポラ)】。後は実体ブレードの【秋茜(あきあかね)】と【蜉蝣(かげろう)】、バトルハンマーの【Balor(バロール)】ですね。ちなみに実弾を待たされました。非殺傷弾頭の方が比率は多いですけど。

 ちなみに全部は一度に持てませんし、特にリア・ファルを撃つためにはガチ装備が前提の為に今回はタイプBの戦闘服になります」

 

「本当に殺しに来てる装備だ!?それにしれっと超技術持ってきたね!?」

 

「え、お姉さまに聞いたら『私の知り合いはライトセーバーを敵に向かってぶん回していた事があるわぁ、「使い辛い」って言ってさっさと捨ててたけど』って言ってましたよ?

 そもそも私自身超技術の塊じゃないですか」

 

「君のお姉さんは技術レベルが馬鹿みたいに高い修羅の国の出身なのかな!?」

 

 物間君が私に向けて全力で突っ込みます。なんか私がお姉さま関係の話をすると聞き手が大体ツッコミ役になりますね。なんででしょう。

 

「……あの、もしかしてお姉さまってもしかしてここじゃ変な人の部類でしょうか?」

 

「「「相当変な人だね」」」

 

「まさかの異口同音!?」

 

 三人から肯定されました。ではお姉さまの常識は何処で培った物なんでしょうか。

 

「対人、というかまず訓練にそこまでの兵器を持ち出すのはおかしいと思うね。どう考えても拳銃のモデルガンと木刀で済むでしょ」

 

「ていうかまずバールを訓練に使うこと自体おかしいノコ。バールどんだけ好きなの」

 

「特にそのレールガンを持ってくにも使ったらまず間違いなく会場ごと相手が粉々になるから、実際に使うのはやめた方が良いと思う。

 流石に雄英でも超火力武器をぶつけに行くとは思ってないだろうし」

 

 三人から口々に言われて、なんだかお姉さまが色々ヤバい人に聞こえてきました。お姉さまは何を考えてこれを渡したんでしょう。

 昼ご飯を食べ終えて、教室に戻って相澤先生の説明を受けます。

 

「今日のヒーロー基礎学は俺を含めた三人で見る事になった。

 内容は災害や水難から人々を救助するレスキュー訓練。コスチュームの着用は個人の自由だ」

 

 ……本当にお姉さまはなぜこれを渡したんでしょうか?

 

 その後、装備を変えてバスの近くへ行きます。タイプBの戦闘服は受験の時のようなファンタジー的な話で旅人が良く着ているアレを戦闘前提用に素材を変えた物です。

 薄いベージュ色ですので、砂漠辺りでも旅してるんですかね。

 非常口飯田君(ツボった)は委員長になって張り切っているのか安定のかくかくした動きで皆を仕切っていました。バスの構造のせいであまり意味がなかったですけど。

 私は一番後ろの端の席に座ります。隣の席にはマウントできなかった武装を入れた高さ3m程の大きさの荷物を斜めにして置きます。

 

「……おい。お前、救助訓練なのに何を持って来てんだ?」

 

 そうしたら、前の席に座ってた髪の毛が赤と白で半分になってる子、確か轟君が振り返って聞いてきました。いきなりだったのでちょっとビックリしながら答えます。

 

「あ、お、お姉さまから今日のヒーロー基礎学に持ってけと言われたものを……なんでこんな物(武器)を持って行けと言ったんでしょうか」

 

「さぁな……姉に聞かなかったのか?」

 

「『必要だから』としか答えてくれませんでした……」

 

 律儀に答えると轟君は「そうか」とだけ言って前を向きました。何が聞きたかったのでしょう?

 そのころ手前の方では爆豪君が色々言われてました。笑えますね。

 

 

 *****

 

 

「すっげー!USJかよ!?」

 

 あなた達はUSJを何だと思ってるんですか!?思わず心の中で突っ込んでしまいました。

 いや、確かに広場辺りはそういう感じあります。でも燃えまくってる市街地がUSJに会ったら地獄ですよ!?

 ……あれ、でも水没した世界はあったから案外セーフなんでしょうか?

 まあここの正式名称は「ウソの災害や事故ルーム」で略すと本当にUSJなんですけどね。

 

「……まあこの辺について考える事は無駄ですね、やめましょう」

 

 そんな事を考えている内に13号先生が来ます。

 相澤先生と何か内緒話をした後、私達の方に向き直りました。

 

「えー、それでは訓練を始める前に皆さんに言っておくことが一つ……二つ、三つ四つ……」

 

(増えるんですか……)

 

 そうして13号先生は私達に向けて説明を始めます。オールマイトがまだ来ていないのか居ないみたいですけど、どうしたんでしょう。何かやむを得ない事でもあったのでしょうか。

 

「僕の個性は『ブラックホール』。どんなものでも吸い込んで塵にしてしまいます」

 

「その個性で、どんな災害からも人を救い上げるんですよね!」

 

 緑谷君、凄くキラキラした目ですね。あと、近くの麗日さんは凄い速度で頷いています。ファンなのでしょうか?ていうかあの速度で頷いて良く脳震盪になりませんね。

 ですが13号先生はそれに対して慎重な感じで答えました。

 

「ええ、ですが簡単に人を殺せる力です。

 ……一歩間違えたら人を容易に殺せる『個性』をそれぞれ皆が持っている事を忘れないでください。

 君達の力は人を傷つける為ではなく、人を救ける為にあるのだ、という事をここで心得て帰ってくださいね」

 

 私には痛い言葉だなぁ、と思います。

 いつもの日常の四肢でもアサシンブレードが格納されていて、組み替えればただ全力ダッシュで走り抜けてぶつかるだけで致命傷を負わせる事が出来て、しかも活動に利用されてる「ジアド粒子」は普通の人体には有害だと来た。その為付近に人が居る状態、というか()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 お姉さまに耳にタコができる程言われました。「生命が存在する、或いはそこが生命体、特に人間の生活圏である限りジアドスフィアは起動するな」。

 お姉さまの言葉を思い出す作業は、一つの変な音で遮られる事になります。それは例えるなら死体が臓物を引き摺りながら這いずり回っているようで、私に不快感を与えます。

 音の方向を見たら、その理由はわかりました。いつか見た黒い渦が、広場の噴水前にあるのですから。

 

「ひとかたまりになって動くな!!」

 

 皆が相澤先生の言葉に固まる中、私は反射的に鞄に手を突っ込みます。

 そう言っている内に、靄は広がり、中から沢山の()が沸いてきます。

 

「何だアレ、受験の時みたいな既に始まってるパターンか?」

 

 切島君が不思議そうに声を上げました。相澤先生の言葉の迫力を聞いて分からないでしょうか。

 私は以前見た事があるので言われる前に何者が来るのか予測できましたし、相澤先生は経験からかすぐに全員に指示を出しました。

 私は鞄から【Re-DIASPORA】を取り出します。

 SSAなる企業が生み出したスナイパーライフル【DIASPORA42(ディアスポラ)】をC3アンダーグラウンドという場所が独自に改良したスナイパーライフルです。

 私が武器を取り出したのと未だに良くわかってない生徒達を見て、相澤先生が改めて声を出しました。

 

「動くな!!あれはヴィランだ!」

 

 そして、後ろの方で靄から姿を現した()()に目を凝らします。その中でも二人は見た事がありますが、残り二人は見た事がありません。

 黒霧と呼ばれる靄人間と、手がたくさんの人間。そして、筋骨隆々な脳みそ剝き出しな黒い人間(?)。

 最後の一人は異質だった。仮面で顔を隠していて、闇に溶け込むように黒いコートを着ていた。それだけ見ればヴィランとしか言えないでしょう。

 でも、その丈だけ見るならば、どう見てもヴィランじゃなくて子供です。性別はわかりませんが、背丈だけで推測するならば10歳から17歳の間と言ったところです。

 

「どこだよ……せっかく()()()()()にも援軍を頼んで大衆引き連れてきてもらったのにさ……オールマイトが、平和の象徴が居ないなんてさ」

 

 手ばっかりの男が喋りました。

 狙いは、オールマイトという事でしょうか?いきなり狙いを明かすなんて何のつもりでしょうか。

 

「……子供(生徒)を殺せば、来るのかなぁ?」

 

 手だらけ男がそう言いました。

 子供の純粋な好奇心のような無邪気な悪意が、その顔にくっついた掌の隙間から零れました。




既に武装だけで6つ登場しました。
この後にチェスト、アーム1、アーム2、マニューバの4つは確定で追加される事が既に確定なんですよね。

ところで、実際のネクロニカでは多分不可能ですが、【よぶんなうで】と【よぶんなあたま】を二つずつつけて、【よぶんなあし】をつけたら阿修羅を作れそうで面白いなと思いました。

【Dafne003】は本来持たせる予定はなかったのですが、同名だったので気分で載せました。
ちなみに原作「黒絢のアヴァンドナー」では持っていける武器は最大で4つです(ハンガーの個数の関係上)。
ゲームシステムに囚われないからできる所業ですね。

そして、アヴァンドナーとイルドナークがヒーロー側に着いた事によってできた敵勢力との戦力差を整えるバランサー役のエンブリオさん登場です。
エンブリオの援軍は名前の元ネタを見たらロクな物じゃないのは確実ですね。

今思いましたけど、エグゾーストフォートレスみたいな戦略兵器に傷がつけられるアサルトライフルってアンチマテリアルライフルを連射してるような物ですよね。
生身の人間に撃ったら比喩抜きで血の霧になる気がします…何ならユニコーンガンダムのビームマグナム的な物になりそう。
まぁモルガナは勿論その教育を受けてるダフネは躊躇なしで撃つんですけどね。

次回、ダフネ、敵との戦闘開始です。
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