ゴールデンウィークとは言ったがゴールデンウィーク中とは言ってない(卑怯)
これが大人のやることかー!
幻想郷の奇妙な事件簿 第二十二話
その日の朝に本棚を整理した時はあった、『南総里見八犬伝』がないと気がついたのは店仕舞い前の盗品確認の時だった
店番とはいえ、常に監視しているわけではない
当然数秒の間は目を離す時間があるから、こうして店仕舞い前には必ずチェックをしているのだが、本来あるはずの本がない
貸し本屋にとって財産である本の喪失などあってはならないことだ。それも『盗まれた』なんてはっきりと言ってしまえば泥棒だ
その日は自警団に連絡して、窃盗として被害を訴え、『発見したら自警団まで』と新聞に広告も打った
しかしそれから二日後、本棚の所定の位置に『南総里見八犬伝』があることに気がついて店番娘は方々に謝罪して回った
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「というのが事件の概要ですね」
「オイちょっと待てよ?それってさァ、もうオチが見えてるじゃあないか。当ててやるぞ。見逃してただけじゃあないか!くだらないなァーー!」
岸辺露伴はくだらないモノを聞いたと不貞腐れているし、文は自前の記事を熱弁している
「これは絶対怪事件ですよ!?露伴先生真相を知りたくないんですか!?」
「あのさァ〜〜ッ!!それって『キミのとこ』だけがその詳細を報道してるんだろ?それじゃあまるで、『ゴシップ記事』じゃあないか!」
付き合いで取った新聞にも、回覧板にもその件について取り扱っていなかったし、窃盗の話も聞かなかった
そも射命丸自体が、人里を中心に活動するルポライター崩れのような仕事をしているわけだし、取材といっても、そこまで大仰なものではないのだ
彼女自身、場末の文字書きであり細々とやっている以上、発行媒体の新聞ですら、いかにもB級かつ廉価紙といった感じの、ぺらぺらしたものであって、街中のあることないことを書き連ねるゴシップ誌や新聞騙りと言われても仕方のないモノなのだ
個人ライターの業態としては、そこまで珍しいことではないが、内外でも収斂進化するのだろうか?
『ピンクダークの少年』は結局のところは利害の一致であった
だから本来、露伴からしてみればそのようなものとは関わりのないことでもあるわけだ
「だってだって!本当にあったことなんですよ!?」
「キミ...なんだって今日はそんなにしつっこいんだ?いい加減にしておかないと叩き出すぞ?」
うにゃーー!と抵抗虚しく叩き出されても玄関口で捲し立てていたが数時間ほど熱弁すると聞こえてこなくなったから、きっと諦めたのだろう
というか、射命丸は怪事件だと言っていたが、もうオチが見えてるものは怪事件とは呼べないだろう...
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【急募】覚えのない怪奇現象に遭遇した際は一報を!
そんなくだらない広告に一面使った新聞は一層低俗に思えた
仕事の付き合い上、毎朝届けられる射命丸の新聞だが、今日は一段とひどく見えた
ゴシップ記事と評したのは間違いではなかったのだと確信を持って言える
「またくだらない広告打ってるなァーッ!キミのとこ。質の高い広告くらい打っても誰も文句言わないんだからもう少し仕事相手を選べよ。損だぜ?」
最後の配達なので少し立ち話をするのがしばらくの日課である
「くだらなくはないですよ?だって怪奇現象は調査対象ですから」
露伴は知らないことだが、人里にはいわゆる御法度がある
本来なら人里内で事をヤってしまうという妖怪はまずいない
何故なら、そういう決まりがあり、巫女や賢者、そして多数いる各勢力による粛清があるからである
中立的陣営に手を出すということは、それだけ危険な行為であるということである
しかしそれら御法度は、報復を恐れないほどの強者か、あるいは死にたがりかの特攻による事変などは例外であり、考慮がなされていないのである
「だからこうして、工作が行われていないかなーって調べてるんです。まあ、妖怪ならそれぞれ固有の妖気がありますから、仕掛けとか誰が敷いたかも、というかそもそも持ち込めやしませんけどね?」
「フーン、色々とあるんだな」
「とはいえ、技量で八雲紫を上回る強者が現れたら困りますからね。これお小遣い出るんですよね。一週間は茶菓子に困らないくらいには額が出ます」
「うまいことやるんだな、アイツ」
「伊達で妖怪をやってませんからね。私あれには絶対逆らいたくないですよ。干されますよ」
「干される...干されるネェ〜〜〜?フーンッ!」
「なんですか?」
「なんでも?こんなくだらないアルバイトをしなきゃ食えないような貧乏かと哀れに思ってね」
「食えてないわけじゃないです。じゃあ、私、『これ』あるんで!」
あっという間に飛び立って行ってしまった背中を見送って、軽い体操をして作業机に向き合った
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おかしなファンレターだ
が、第一印象であった
なにかが妙な気がするが、上手く言葉にできない
そんなものだった
その手紙を受け取ったのは、朝の配達の時であった
「これ、変に思わないか?」
「はい?なにがですか?」
「なにがと言われたら困るが、なにかが変な気がするんだよ。それこそ、違和感というやつ...としか言えないが、引っかかる」
「...あーっ!わかりますよ。わかりますけど、敢えて言葉を借りるなら、『くだらないなァーー!』ですかね?」
敢えて大袈裟に演じるのは、ささやかな反抗か、嫌がらせかもわからなかった
「キミに相談した僕がバカだったな?」
「そうかどうかはわかりませんけど、その手紙になにかあるんですか?書いてある内容が変とか」
「いや至って普通だよ。好きな漫画です。ファンですって。要約するとこんな感じだ」
「大分端折りましたね!?」
全文なんて聞いたって楽しくないでしょ、そんなモノ
だから敢えて言わなかったんだ
「一応、ファンレターなんだったら、返信でも描いてやろうかなと思っているが、これは誰からだ?差出人に名前が...」
「███ですね。今朝新聞配達中についでにって受け取ったので」
「███さん?」
違和感であった
次回更新未定
うーん、どうなるかな
前書き部分にあらすじを書いてほしいか
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書いてほしい
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いらない
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今のままくだらない雑談でいい
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何も書かなくていい