万が一需要があれば続きを書きます
特級呪霊 阿部高和
外見 青いつなぎを着た精悍な成人男性。十人中十人がいい男と答えるであろう整った外見であり、日本で唯一討伐不能と公式認定されている特級呪霊である。
如何なる呪術も効果がなく、どのような呪具も効かないとされる。
遭遇した場合、男なら大人しく尻を出せ、女なら素通りしろ
それが、呪術界における共通認識である。
特級呪霊 阿部高和による死者はゼロである。彼は基本的に人間を害することはない。
彼はただ、男を性的な意味で掘るだけである。
尻が数か月ガバガバになることを除けば命を奪ってくる他の呪霊対比一般人に対する被害は軽微である。
しかし、特級呪霊 阿部高和の討伐には5億円の懸賞金がかけられており、有効な攻撃手段を見つけ、立証しただけでも3000万円の報奨金が支払われることとなっている。
特級呪霊 阿部高和に掘られれば「呪術を失う。二度と使用できることはない」
呪術を特権階級とみなし、血筋を重んじる呪術界においては、それは許されざることであり、討伐すべきとの意見は今も多い。そして、今日も今日とて無謀にも討伐を試み、尻が拡張される呪術師が増える
否、呪術師に限った話ではない
人型であれば呪霊も特級呪霊 阿部高和のターゲットになるのだ。
「いいのかい。ホイホイついて来て。俺は呪霊だって食っちまうんだぜ」
これはどうやっても討伐不能な阿部さんによる蹂躙劇であり、それ以上それ以下でもない。
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伏黒 甚爾は走っていた。
常人離れした身体能力をフルに活かし、伏黒 甚爾は走っていた。
伏黒 甚爾は必死に走っていた。
しかし、彼はほとんど前に進んでいなかった。
自尊心など捨てたはずだった。最愛の妻を失った際に全てを全て、投げやりに生きてきた。面倒ごとは避け、倫理観を捨て、汚い仕事であろうとも、金のためであれば簡単に請け負った。
慎重に準備はしたものの、今回も旨く行くはずだった。
一人の女子中学生を殺害する。それだけのはずだった。
自分には何もないはずだった。
全て自分から捨てたはずだった。もう、自分の子供の名前すら思い出せない。
だが。それでも懸命に離脱しようと走っていた。何故か、ここで止まっていはいけないと自分の本能が叫んでいた。
「や・ら・な・い・か」
その言葉が聞こえると、また、自分の体が吸い込まれそうな浮遊感を感じる。
「ふざけるな。誰がてめぇとヤルかよ」
しかし、踏みとどまり、ただ走る。自分を吸い込もうとする公衆便所から逃れるために、ただ走る。
手持ちの呪具にはあらゆる呪術を強制的に切断する効果があるものもあったが、全くと言っていいほど効果がなかった。
打撃も、斬撃も、銃撃も何一つ効果がなかった。
ブラックホールのように周囲の男を吸い寄せる公衆便所から自分がまだ逃れているのは単に自分の身体能力が優れているからであることを伏黒 甚爾は誰よりも自覚していた。
一瞬でも気を抜けば終わり、そんな極限の状況を数時間程、伏黒 甚爾は耐えていた。
走り、走り、走り、マラソン選手でももうこれ以上走れないというレベルを超過しても尚、走り続けていた。
口の中がガラガラに乾き、酸素を求めて肺がヒューヒューと音を立てる。
極限状態でまるでアニメーションのコマ送りのように数日前の出来事を思い出す。
どうして、こんな状況に陥ったと
ふと、亡き妻の顔が浮かんだ
「いい奥さんじゃないの。ずっと旦那を守っているだなんて」
とたん、自分を縛っていた吸引力が消える。
自分を庇うように見慣れた、もう見れないはずの妻の背中が自分と呪術界最悪と言われる特級呪霊の間に立っているのが見えた。
やめろ、やめろ!それだけはやめてくれ
必死で手を伸ばす、亡き妻の悲しげな顔がこちらを見ていた
「甚爾さん、あの子は?」
心臓が搔きむしられるような感触を感じながら、伏黒 甚爾は耐えきれず膝をついた。
妻に何を言えばいいか分からない。
どれほど、そのまま固まっていただろう。
段々と冷めていく思考がこの始まりの数日前の出来事を頭の片隅から引っ張り出し始めていた。
流石に五条先生でも阿部さんには勝てないと作者は思います。
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