【外伝】もうやだ……助けてバーサーカー!!!! 「イリヤ、ブラック鎮守府で頑張るの!!」 作:クレナイハルハ
校庭にて自由に並ぶ艦娘たち、そこには昨日イリヤを襲撃した軽巡洋艦である木曾、天龍
その他に大井、球磨
第六駆逐隊の暁、響、雷、電
給糧艦の間宮、伊良湖
工作艦である明石
が集まっていた。
他の艦娘は大本営で保護され、比較的、精神的に無事だと思われる艦娘のみが残されたのだった
「そう言えば知ってるかい暁?」
そう言うのは腰まで伸びる銀髪に青い瞳、セーラー服を着用し、頭に前鍔のある紺色の帽子を被った少女『暁型駆逐艦2番艦、
「響、どうしたのいきなり?」
そう言うのは腰ぐらいまで伸びる紺色の髪に薄紫色の瞳、セーラー服を着用し先程の少女と同じ前鍔のある帽子を被った少女『暁型駆逐艦1番艦、
「実はね、司令官は既に昨日着任していたらしいんだ」
「へ!?そ、そうなの!?」
そう言って驚くのは癖のある茶髪のボブヘアーに薄茶色の瞳、セーラー服を着用した少女『暁型駆逐艦3番艦、
「でも、それなら何故司令官は挨拶にこなかったのです?」
そう疑問を上げるのは茶髪の長髪をアップヘアーに束ねており、金色の瞳にセーラー服を着用している少女『暁型駆逐艦4番艦
「夜中だったからじゃない?」
「でも道具である私たちにはそんなの関係ないわよ?」
「確かに、昨日の夜にも出撃とか言いそうなのにね」
「やっぱり私たちは見捨てられたのです?」
「そう言えば木曾、天龍………どうして今朝玄関前に倒れてたの?」
茶髪のセミロングで緑色のセーラー服を来た少女、軽巡洋艦『球磨型4番艦
「いやぁ、その………」
その時だ、何かの
「ギリギリ滑り込みセーーーフッ!!!」
その声と共に艦娘たちの目の前にある朝礼台の前に何かがスライディングしてきた
「な、何ごとクマ!?」
「敵襲っ!?」
そう驚くのは栗毛色の髪とバネのようなアホ毛の少女軽巡洋艦『球磨型1番艦
ついでだが現在の時刻は8時2分
提督の指令した時刻より見事に遅刻しているのである
土煙が晴れ、そこにいたのは顔と軍服が土で汚れた響と酷似した少女であった
思わずその場にいた艦娘たちが暁の隣に立つ響を見る
「汚れちゃったけど、間に合ったし是非もないよネ!」
「いやアウトなのです!?!?」
そう言って笑う少女に思わず電がそう言ってツッコんでしまう
「へ、うそぉ!?」
そう言って少女は急いで立ち上がり、服の土を払うと朝礼台に上がる
その様子を見て、この場の艦娘たちは驚くと同時に恐怖した
あの容姿で提督、恐らくは年齢も若い
あの若さで提督に至るほどの実力があるのだと、感じたのだ
「え~、こほん。皆!はじめましてなの!私、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンが今日から提督として着任したの!……です!」
「キャラが被ってるのです!?」
「へ!?うそぉ!?」
またもやツッコんでしまった電は悪くない………筈である
イリヤside
どうもみなさん!
自分で指定した時間に間に合わなかったあげく、ヘッドスライディングして飛び込み笑いすら取れなかったやっても出来ない子
略してYDKのイリヤです!!
(そんな様子をみて呆れているイリヤスフィールよ)
さて、現在ですが自己紹介をしましたが電ちゃんが元気にツッコんでくれるのでとても楽しいです!
(確かここブラックだったのよね?)
「まず、皆に言っておくね。今からみんなお休みだよ、暫く出撃はお休み」
そう言うとその場にいた艦娘たちが驚きの声を上がる
「それと、給糧艦の2人がいるけど2人とも疲れてると思うの。なので暫く全員分のご飯を作るからしっかり休んでね、あと明石さんには悪いけど暫く建造、開発は駄目だよ?しっかりと休んでね」
「おい!どういうつもりだよそれ!!」
「へ?」
そう言うのは昨日、私を襲撃してきた天龍ちゃんである
「ホワイトだの改革だのふざけんじゃねえ!今更そんな事して何になるってんだよ!」
「働き方改革だけど?それと、資材集めは暫く私がやるから、みんな休んでね」
私にはヴェールヌイの加護と言うスキルのお陰で艦これの響の艤装を展開することが出来るのだ
そう言うと一斉に皆が静かになった……あれ?
なんで何も喋らないの?怖いよ
ブイちゃんずの紹介は、また今度の方が良いかな?天龍ちゃんと木曾ちゃんが困ると思うし
「よーし、それじゃあ解散!あ、お昼は食堂に来てね!!」
そう言ってから私は執務室へと戻ると、そこには脱力した様子の妖精さん達がいた
「あ、ていとくさん。さぎょうおわったよー!」
「ほめてほめて!」
「おかし!おかしをようきゅうする!!」
「材料が入ったらすぐに作るね、作ったら呼ぶから今はゆっくり休んで!」
そう言って妖精さん達を労い、近くに寝ているブイズをモンスターボールに入れてポーチに仕舞う
『イリヤ、聞こえる?』
すると頭の中に突如としてクロエちゃんの声が響き渡る
あ、そう言えば念話出来るんだっけ?
『どうしたのクロエちゃん』
『あのあとに街を見つけて、調べたんだけどお金は無事使えたわ。言われた通りの食材を買ってきたけど…………』
『けど?』
『ちょっと私!どういうこと!?』
先程まで聞こえていた声にプリヤの声が加わる
『どうしたのプリヤ?』
『さっきからなんか眼帯つけた怖い女の人に問い詰められてるですけど!?』
頭の中に天龍ちゃんと木曾ちゃんの顔がうかぶ
あぁ、まぁおんなじ顔だし仕方ないよ
『と言うか私はいいけどミユがヤバイよ!さっきから目の前の女の人をみる目が怖いよ!?このままだとセイバーのクラスカードをインストールしそうだよ!!』
そう言えばミユって、プリヤに対してはガチ恋勢だったね
これは早めに言った方がいいかも……
『あれ?ほむらちゃんとまどかちゃんやフェイトちゃんやなのはちゃんは?』
『取り敢えず、皆で見守ってるけど。まどかはオロオロしてて、他の皆も戸惑ってるわ』
『今すぐ行くから待っててクロエちゃん』
そう言って念話を止めて、直ぐに執務室を出て鎮守府が入り口に向かう
「だから、さっきの発言はどういう意味だって聞いてんだよ!大本営の意向だってのか!!」
「知らないよ!?てか私分からないから!?てか離して、このままじゃ確実に貴方が危ないから!!てかミユもストップ!クロ止めて!ミユを止めて!!!?」
「何するのクロ?離して、そいつ殺せない……」
「いや冷静に成りなさいミユ!!いまイリヤが来るから、てかそんなキャラだった!?」
そんな叫び声が聞こえ、その方向に急いで向かうと、そこにはイリヤに掴みかかって怒鳴っている天龍、捕まえられ本気で困惑するプリヤ
天龍へと殺意の目を向けセイバーのクラスカードを片手に持つ美遊ちゃんを羽交い締めで押さえているクロエちゃん
そして恐らくはプリヤ達の分のスーパーの袋を持っているまどかとほむほむ
フェイトとなのはちゃんもあわあわしている
なにその反応可愛い
「あ~、天龍ちゃんステイステイ」
「ア”ァ”?今俺はコイツと話し、て…………」
すると私を見た天龍ちゃんが固まる
あっさりと掴まれていたプリヤは今がチャンスと美遊の元に戻る
「へ、へへ……俺は幻覚でもみてやがるのか?提督が1人、提督が2人、提督が3人」
そう言って私、プリヤ、クロエと指を指す天龍ちゃん
あれ?目がぐるぐるしてる!?
「へ、へへ…………きゅう」
そして急に天龍ちゃんが気絶し私にのし掛かる
取り敢えず身体強化してどうにか受け止める
「…………災難だったねプリヤ。」
「本当だよ!?いつ美遊がクラスカードをインストールして斬りかからないか本当に心配で怖かったんだからね!?」
「あはは、取り敢えずクロエちゃん達は食材を食堂の方に運んで頂戴。私はこの子を食堂に運ぶから」
そう言ってみんなに食材の運搬を任せて天龍ちゃんを引きずりながらも執務室のソファに寝かせ直ぐに私は食堂へと移動した
さて、それじゃあ早速料理をはーじめーるよー!!
1人では食堂の厨房に背的に届かないので、台の上に乗って心の中でそう宣言しながら手を洗う
(それにしても、いつも家で作ってた量よりは少なくても良さそうね)
そうだね、あのときは家に25人いたし
腹ペコさんが2人いたからね、まぁ家で作ってたやつよりは少なくて良いよね
そう考えながら鶏肉を一口大のぶつ切りにして下味調味料に付けて揉み、そのまま放置して味を染み込ませる
その間にお米を洗って大きな業務用炊飯器にセットして電源をいれる
これで鳥の唐揚げとご飯の準備は出来たので、続いて大量のジャガイモ、ニンジン、玉ねぎ、お肉を切っていく
包丁やまな板等の基本的な調理器具は揃ってたから良かった
「ん?」
(どうしたのイリヤ?)
いや、なんか何処からか見られてる気がして
(一応、また襲撃される可能性もあるんだから気お付けなさいよ)
うん、そうだねイリヤスフィール
先程切った具材を寸胴に入れて炒め、ある程度したらお水を入れて煮る
そして煮ている内に小麦粉や片栗粉、そして卵を用意するとその間に寸胴に入れていた物が良い感じで煮立ったのでカレーのルーを入れてかき混ぜる
これでカレーの完成だ
厨房と食堂にカレーの美味しそうな匂いがし始める
良い感じになったらカレーの火を消して、鍋に油を入れて火を付け
先程から漬けておいた鶏肉を取り出し、溶いた卵にくぐらせて小麦粉と片栗粉をまぶす
そして温度が上がった油の中に唐揚げを入れて揚げる
すると唐揚げの食欲をそそる匂いが食堂内に広がる
大量の唐揚げを二度揚げしてから皿に盛り付けていると、またもや視線を感じた。ふと、厨房の入り口を見ると
見覚えのある娘が1人、暁型駆逐艦1番艦、暁がこちらをじっと見ていた
いや、正確には揚げたてで湯気の立つ鳥の唐揚げを
もしかしたら私を監視するつもりだったのかな?それともカレーと唐揚げの匂いに釣られてきたのかな?
私はクスリと笑って暁ちゃんの方を向くと、暁ちゃんが私に見られているのに気付くとびくびくとしている
………そこまで怯えなくても良いのに
取り敢えず手招きすると、恐る恐るといった様子で暁ちゃんが近付いてくる
やっぱり前の提督のショックが大きかったのかな?
(恐らくはそうでしょうね)
私は先程揚げた唐揚げの中の一つを摘まんで暁ちゃんの口の中に入れる
「!………♪♪」
すると目を輝かせてゆっくりと唐揚げを食べる暁ちゃん
「フフ、皆には内緒だよ?」
そう言って人差し指を立てると直ぐに頷く暁ちゃん
「そろそろご飯にするから皆を呼んできて貰える?天龍ちゃんは執務室にいるからお願いね」
「任せて、指令官!」
………チョロくない?
さっきまで怯えてたのに、今では幻覚で暁に犬の耳と尻尾があってぶんぶん尻尾を振ってるように見えた
「じゃあお願いね」
そう言って頭を撫でる
「むふー!もっともーっと撫でて良いのよ?」
何この可愛い生き物?
そう言って撫でる手に頭を押し付けてくる暁ちゃんから取り敢えず手を離して皆を呼んで貰う
いやぁ、これが
しゅごい!
もし他の第六駆逐隊や天龍ちゃん達ですら私に甘えてきたら………ここエデンなのではらめ~ってなるのでは?
その後、天龍ちゃんが厨房に突撃してきたけど、さすがに調理して運ぼうとしていたご飯を見て直ぐに座っていた席に戻った
いくら人間が怖くてもご飯に罪はない
そこが分かってるだけで君はすごいよ?
その後は暁ちゃん達が、他の艦娘達を呼んできてくれた
なぜ達なのか?暁が響や電、雷ちゃんに頼んだそうです
取り敢えず皆に並んで貰って、次々とお盆に乗せられた食器にご飯、カレー、唐揚を乗せて
艦娘の一人一人に渡す
何人かは私を睨みながらも受け取ってた
正直に言います、怖いです
暁、電ちゃんは普通に笑顔で受け取ってたけど、まだ雷ちゃんと響ちゃんはまだ私を信じられないのか
無言だったけどね
木曾ちゃんは俺は兵器だからとか言ってきたので命令で食事させました
そのあと厨房にイージスメンバーを集めてご飯を食べてみんなをイージスに戻した
食べてると食堂の入り口からおかわりしたいとの呟きがあったのど直ぐに用意してあげた
取り敢えず作った奴は全部なくなりました
残されなくて良かった
その後はクッキーとマカロンを平行して大量に作り艦娘の皆と妖精さん達へのお菓子を配り歩いた
駆逐艦達がお菓子を食べた後に食べてない艦のところにも持っていってくれたのですごく助かった
よし、晩御飯も頑張ります!
ご愛読ありがとうございます
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