プリティダービーに花束を(本編完結)   作:ばんぶー

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書けないね


ああ忙しいねぇ


書けないねぇ



(お待たせして大変申し訳ございません。謝罪の意味も込めて1週間禁酒いたします。ほんとです)




※掲示板ネタがお好きでない方は後半まですっ飛ばしてくださいまし


有マについて語りたい

 

 

1:俺もお前も名も無き芝

語らせてくれや

 

2:俺もお前も名も無き芝

勝手に語ってくれや

 

3:俺もお前も名も無き芝

おじさん仕事は?

 

4:俺もお前も名も無き芝

あーねんまつ

 

5:俺もお前も名も無き芝

有マ1番人気今年誰?

 

6:俺もお前も名も無き芝

>>5 テイオーちゃん

 

7:俺もお前も名も無き芝

テイオーちゃんか。まあそろそろ4冠目獲るところ見たいよな

 

8:俺もお前も名も無き芝

ぼくはらいすちゃんにいれました

 

9:俺もお前も名も無き芝

おれもライスちゃんにいれてぇなぁ

 

10:俺もお前も名も無き芝

>>9 このスレは紳士のスレなんだが?

 

11:俺もお前も名も無き芝

>>10 なにを勘違いしているのかな?投票の話やで??

 

12:俺もお前も名も無き芝

テイオー、マジでどれも惜しいんだよな。マックイーン相手の春天、ブルボン相手の宝塚、スズカ相手の秋天。トレーナー曰く今は我慢の時らしいが

 

13:俺もお前も名も無き芝

よし!今回勝てば全員にリベンジできて一気に4冠ゲットやな!

 

14:俺もお前も名も無き芝

フクキタルにも勝つからジャパンカップも獲れるぞ

 

15:俺もお前も名も無き芝

ブルボンはともかく、他3人は現役長いからなぁ。有マで見れるのは今年が最後かもしれん

 

16:俺もお前も名も無き芝

ウマッターで話題になってたけど、フクキタルはジャパンカップで引退するつもりだったらしいしね

 

17:俺もお前も名も無き芝

ファンが全員驚愕してる中チームメイトから塩対応リプ飛ばされてたの可哀想だけど草生えちゃった

 

18:俺もお前も名も無き芝

実績あるしレース場で見ると貫禄あるけど、フクキタルは相変わらず弄られキャラなんだな

 

19:俺もお前も名も無き芝

スペシャルウィークもサイレンススズカとレースで走りたいってずっと言ってたから、夢かなってよかったなぁ

 

20:俺もお前も名も無き芝

テイオー、スズカ、スペはトレーナーが一緒か

 

21:俺もお前も名も無き芝

教え子3人有マに出すとか最強すぎないか?

 

22:俺もお前も名も無き芝

それを言うならムーンシャインから4人出るんだな。やべーなあのチーム

 

23:俺もお前も名も無き芝

ムーンシャインって色々言われてるけどひっそりとエリート集団だよな。広報あんなんなのに

 

24:俺もお前も名も無き芝

ひっそりとも何もソレイユアリュールのスタッフと設備がそのまま移籍してできたチームだから強豪も強豪だぞ。毎年GⅠウマ娘出してるし、他のチームクビになったウマ娘を重賞まで持ってったりしてるし

 

25:俺もお前も名も無き芝

あくまでチーム方針がゆるふわエンジョイってだけだからな

 

26:俺もお前も名も無き芝

ゆーても中央トレセン学園でエンジョイ勢って甘えじゃね?クラスで浮くだろ

 

27:俺もお前も名も無き芝

存続が許されてるって事はその辺りはなんとかなってるんでしょ

 

28:俺もお前も名も無き芝

正直あのふわふわしたチームの存在が鬱陶しいとか思う子も多いけど、学年が進む度に段々受け入れちゃうもんだよ。結果伴わないのに意識高く保ち続けるのとか不可能だし

 

29:俺もお前も名も無き芝

もしかしてウマ娘ネキも見てらっしゃる?

 

30:俺もお前も名も無き芝

トレセン学園って折れたら抜けるしかない集団なんだよ。だからこっちが折れる前に手を差し伸べるってのは、どこのチームのトレーナーも一生懸命やろうとしてくれる事なの。ただこっちも意地張って生きるのが仕事の思春期女子だから、ああいうふわふわした逃げ道にしか頼れない子もいる

 

31:俺もお前も名も無き芝

ウマ娘も人間と同じで頑張り続けられる子だけじゃないからな……

 

32:俺もお前も名も無き芝

とはいえあそこのサブトレは敵作りやすいとは思うけどね。外相手は結構冷たいし

 

33:俺もお前も名も無き芝

昔ライスちゃんにしつこくインタビューしてきた記者とやり合ってたよな

 

34:俺もお前も名も無き芝

実際どうなん?個人で接すると

 

35:俺もお前も名も無き芝

まあ個人情報あんまり言うとアレだけど、普通にいい人。というかウマ娘相手は激甘。基本頼み事は断らないし

 

36:俺もお前も名も無き芝

フクキタルちゃん曰く「留学前より明らかに仕事してる姿をよく見る気がします」との事

 

37:俺もお前も名も無き芝

よく見る(当社比)

 

38:俺もお前も名も無き芝

でも最近インタビューとかで顔出す事増えたよな。前までメディア対応ほぼ避けてたし

 

39:俺もお前も名も無き芝

>>今は担当持ったしな。2人

 

40:俺もお前も名も無き芝

2人?ダイワスカーレットだけじゃないの?

 

41:俺もお前も名も無き芝

契約上はそうだけど、大丸トレがウオッカとスカーレットは大和に任せているって言ってたし実質2人とも担当してるようなもん

 

42:俺もお前も名も無き芝

しかもその2人共ホープフルステークスに出るっていうね

 

43:俺もお前も名も無き芝

実は有能だった・・・?

 

44:俺もお前も名も無き芝

『ホープフルステークスに出走するダイワスカーレットとウオッカの勝負服が本日届きました。僕は一足先に拝見させてもらいました。皆さんはあと2週間ほど我慢して下さい』

 

45:俺もお前も名も無き芝

広報というより煽りだな

 

46:俺もお前も名も無き芝

なんだァ……?この野郎

 

47:俺もお前も名も無き芝

ファンの皆さんの為の情報提供、と言いつつ公式ウマッター垢を使ってマウント取ろうとしてるだけなのが透けて見えるの嫌いじゃない

 

48:俺もお前も名も無き芝

ウマ娘大好き酒飲みおじさん

 

49:俺もお前も名も無き芝

観客席でエアグルーヴに怒られてるのカメラで抜かれてるシーンほんと好き

 

50:俺もお前も名も無き芝

有給使って見に来てるから観客席で1人宴会を開催する事もやぶさかではない、とかツイートしたのトレセン公式にRTされても気にせず飲んでたのに後からエアグルーヴにしこたま怒られましたとか反省のツイートしてたの面白すぎた

 

51:俺もお前も名も無き芝

女帝殿のオフショットを撮る事を許された貴重な存在なんだよな。真顔でぴーすしてくれてるエアグルーヴさんの画像待ち受けにしてる

 

52:俺もお前も名も無き芝

俺は嫌いだよ。ライスちゃんにお兄様とか言われてるの許せる訳ないよ

 

53:俺もお前も名も無き芝

今までずっと担当持たなかったのにどういう風の吹き回しなんだろうか

 

54:俺もお前も名も無き芝

雑誌の独占取材だと『心を打ち抜かれた』とかコメントしてたけど詳細は解らん

 

55:俺もお前も名も無き芝

解らんけど解る。2人ともめちゃ可愛いしめちゃ強い。デビュー戦とその後のレースもやばかった。この世代だと頭一つ抜けてると思う

 

56:俺もお前も名も無き芝

ジュニアはあんまり追ってないんだけど、そのムーンシャインの2人以外だと誰が良い感じなんや

 

57:俺もお前も名も無き芝

俺の推してる所だとマルエフブラック、ホープスペンサー___

 

 

 

_______________

 

 

 

 自分の名前が出た辺りでホープスペンサーはウマホを放り投げた。この後にどんなレスが続くのか見たい気持ちと見たく無い気持ちが競り合った結果、アタマ1つの差で見たく無い気持ちが差し切ったのだ。そういえばチームの先輩ウマドルもこの間『エゴサは慣れるまでは避けた方がいいよっ☆』とアドバイスしてくれたな、と思い返しながらベッドに寝転がり枕に顔をうずめた

 

 

「んにゃぁぁぁ~……」

 

「はぁ……なんなのスペンサー。昨日は暑っ苦しい顔して夜中まで対策ノートとにらめっこしてたってのに。情緒不安定で鬱陶しいな」

 

「そこまで言われちゃうの!?溜息だけで!?」

 

 

 部屋の隅で荷造りを行っている同室の相方、マギアマドナから飛んできた厳しい言葉にスペンサーは思わず枕にうずめていた顔をガバっと上げて猛抗議した。マドナはじっとりとした目を一瞬スペンサーの方へ向けた後、フンと鼻を鳴らすと何事も無かったかのように再び作業に取り掛かる

 

 明日からトレセン学園は冬休みに入る。それに伴い一部の学生は里帰りを行う。一部の学生というのは即ち年末年始にレースの予定が無く、しばらく身体を休めるのがベストだと判断した者達だ。かくいうマギアマドナは4戦目にして初勝利を掴んだものの、右足の故障が発覚ししばしの休養を医師からに申し付けられた身である

 

 トレセン学園1年生。夏が終わり、秋を超え、冬を迎えて1勝を手にできた者は3割に満たない。その中で連勝を重ね、ジュニア級のみのレギュレーションとはいえGⅠの出走権を手にできた者は全国数千に近い同世代のウマ娘の上澄みの一滴に限る

 

 天才、怪物、強運、名流、新星、逸材、などなど。様々な二つ名を背負い争う彼女達の中で、しかし翌年のクラシックGⅠで結果を残せる者は一握り。さらにその翌年、シニア級の頃には誰しもの記憶からも消えているかもしれない

 

 1勝をもぎ取るだけで身体がボロボロになったマドナからすれば、目の前でベッドの上でぐねぐねと身体を揺らすホープスペンサーも雲の上の存在になりつつあるのだが、そんな気持ちは臆面にも出さない。出さないが、このまま放っておくわけにもいかないのでいかにも仕方なくと言った態度で様子を伺う事にした

 

 

「なにか聞いて欲しいんならさっさと言って。私は明日からしばらく居ないんだから」

 

「勝てるかなぁ!?」

 

「そんなの解る訳無いでしょ」

 

「解ってよ!」

 

「4戦1勝、ケガで先行き不透明。そんな私なんかの考察が本当に気休めになる?」

 

「あっ……んん、いや、そういうんじゃなくって……」

 

「冗談だよ。そこは『確かになー』ってツッコんで来て」

 

「そんな感じでツッコんでいいやつなのかなぁ今の……!?」

 

 

 1年にも満たないとはいえ、入学当初から同室のパートナーとして様々な苦楽を分かち合い過ごしてきた。だがレースの世界に踏み出してから数ヶ月。デビュー戦の敗北を乗り越え遂にはGⅠに挑戦する権利を得るに至ったスペンサーに対し、泥沼から顔を出せたかと思った途端に大きく躓き再び泥沼に顔面から突っ込む事と成ったマドナは正直劣等感を抱いていたし、日に日に大きくなっていくそれを死んでも悟られたくはなかった

 

 ただ積もったストレスを解消しようにもケガで思い切り走ることも出来ない。卑屈な鬱憤をブラックジョークに変えてぶつけてしまうような自分にも愛想をつかさず付き合ってくれるスペンサーは本当に良い奴だ、とマドナは日頃から思っていた。勿論こんな感情を抱いている事も死んでも悟られたくは無いのだが

 

 だから実家に帰る前に彼女の相談に乗ってやる必要がある。そう判断したマドナは荷造りの手を止めてスペンサーのベッドにどすんとお尻を落とし、しかめっ面で腕組みをして出来るだけ何気ない調子を意識して喋り出す

 

 

「スペンサー。大丈夫、やれるよ。私みたいなのからすれば、あなたも他の奴も化け物にしか見えないし。だから___」

 

「私みたいなカワイイ子に化け物だって……!?ひどいよマドナ!いじめだよ!ああ傷ついた!トレーナーに告げ口してやるからね!」

 

「うーんムカつく」

 

 

 マドナがクッションでケツをぶっ叩くとスペンサーは静かになった。平和になった部屋には暖房の稼働音だけが静かに流れ、更に耳を澄ませば他の部屋で騒ぐ声もかすかに聞こえて来る。すっかり慣れたものだが、明日からは少し静かになるだろうなとスペンサーは布団をぎゅっと抱きしめながら1人明日の夜の寂しさを想像する。そんな彼女の頭をぽんとクッションで叩きながらマドナがゆっくり立ち上がった

 

 

「ま、頑張って。私は家からのんびり観てるから」

 

「……帰ってくるよね?マドナ」

 

「そりゃあね。なんの質問なのさ」

 

「なにって……」

 

 

 軽い調子で返された疑問にスペンサーは言い淀むが、マドナにだって質問の意図は解っている。年末に帰省したっきり学園に戻ってこなくなった子が自分の学年にはどれくらいいたのか、なんて話はどの先輩に聞いても教えてもらえる程度にありふれた話だ

 

 入学した同級生達の1割は既に学園を去った。身体の異常、心の問題。様々だろうが詳しくは解らない。逃げ出すように去る者が多くを語って行くことはしないからだ。スペンサーはいなくなった友達の連絡先を消せないタイプで、マドナは振り払うように消去しては心の中に澱みを溜めるタイプだった

 

 

「……ま、帰って来るって。負けてギャン泣きしてるあなたを慰めてやるっていう大事な役目があるからね」

 

「どうしよう、私が勝ったらマドナの存在価値が無くなっちゃう!?板挟みだなぁ……」

 

「ほんとムカつく。来年部屋替えして欲しいなこれ」

 

「なんで!?マドナの事を思ってこそなのに!」

 

 

 しばらくくだらない話をした後、部屋の電気が消され静けさが戻った

 

 

________________

 

 

 

 1年生の教室。今年最後のホームルームが終わり、生徒達は今からしばしの間授業から解放される。その喜びに湧き上がる教室の中で教科書を片付けているダイワスカーレットに1人のウマ娘が近付いた。接近に気付いたスカーレットが顔を上げたのを見て、彼女は一瞬後ずさりそうになりながらも意を決して遠慮がちに声を絞り出した

 

 

「あ、あの、スカーレットちゃん。頑張ってね!?あ、頑張ってってのはホープフルステークスの事!で、わ、私、草葉の陰から応援してるから……!」

 

「ありが___え、草葉!?」

 

「あわわわ間違えたそうじゃなくって!あの、何というか……!」

 

「もう、ユーリカさん。堂々と応援してね?同級生なんだから」

 

「う、うん。そうする!」

 

 

 コクコクと激しく頷くユーリカハートフルの黒い髪がふわふわ揺れる。にっこり笑顔で対応するスカーレットだが、なんだかちょっと違和感を覚えていた。こんな感じの子だっけ?と内心首を傾げるスカーレットに替わり後ろの席で頬杖をついてスカーレットの帰り支度を待っていたウオッカが口を挟む

 

 

「ユーリカ、前までとキャラ違くね?」

 

「エッ。そ、そんなことないかもだけど?」

 

 

 ズバっと突っ込んだウオッカの言葉に気圧されるようにユーリカはあせあせと視線をさ迷わせる。そういえば、とスカーレットも思い至る点があった。彼女はもっと堂々と胸を張って喋る子だった筈だ。それに話す機会があっても目を合わせてもらえず固い返事が返ってくるだけで、日常会話が弾んだ覚えも無い。どちらかというと距離を感じる関係性の相手だった

 

 それが今はまるで……言うなれば、恥ずかし気に思いを伝えてくれるファンのようなひたむきな熱意が伝わってくるではないか。スカーレットとウオッカが首を傾げている所に新たなクラスメイトが会話に加わった。のっそり姿を見せたのはクラス1大柄なウマ娘、メープルショット。挙動不審になっているユーリカの肩に手を回しながらぼそぼそとマイペースな調子で話し出した

 

 

「ユーリカ、この前まではスカーレットちゃんリスペクトで高飛車ツンツンキャラを練習してた。でも日和って辞めたんだ」

 

「メープル……!言わないでって言ったでしょ!」

 

「トレーナーに怒られたもんね。キャラ付けの研究する暇があったら真面目に練習しろって」

 

「言われたけど……!違うのスカーレットちゃん!別に一周回って令和の時代にはドテンプレツンデレが受けるんじゃないかとか思った訳じゃなくて……!」

 

「あとスカーレットちゃんみたいな八重歯を作るために歯をやすりで削ろうとしてトレーナーさんにマジギレされてたよね」

 

「全部言うじゃん!」

 

 

 そこまでするんだ……とちょっと引き気味のスカーレットに気付いてユーリカは顔を伏せる

 

 

「あの、その、なんというか……。私、最初はあなたをライバルだって思ってて。それで張り合おうとして、なんというかキャラを被せに行ったってゆーか……。ごめんなさい、ずっと態度も悪くて」

 

「えっと、別に気にしてないわ」

 

「あ、そ、そうなんだ。それはよかった」

 

「で、今は違うの?」

 

「え?」

 

 

 スカーレットの問いに目を丸くしながら顔を上げる。そして今度こそユーリカは少し後ずさった。先程までの優しい笑顔が引っ込み遠慮のない視線が真っすぐとこちらを射抜いている。研究として見たスカーレットのレース映像で見た、競争相手に向ける目付きそのものだった。それが自分なぞに向いている事が本当に不思議だった

 

 

「クラスの皆は友達だけど、全員ライバル。あたしはそう思ってるわ。応援してくれるのは嬉しいけど、ユーリカさんにもそう思っていて欲しいの」

 

「……うん、わかった。応援してるけど、そう思っとく」

 

 

 少し会話を交わした後、トレーニングに向かうため去って行ったスカーレットとウオッカの背を見送ったユーリカは自分もトレーナーの下へ向かう為歩き出す。その道すがらユーリカは少しの間心の整理に忙しかった

 

 ダイワスカーレットは最初に会った時から目を惹かれる存在だった。誰にでも優しく、勉強ができて、いくつものスカウトを受けていた。同室のウオッカと2人、クラスの皆から一目置かれる彼女に張り合おうとバカをやっていた自覚はあった

 

 だがそんなものはいつしかなくなった。デビュー戦を観戦した時に感じた衝撃は、ダイワスカーレットが勝ち星を1つ2つと重ねる度に大きくなっていきその度に悔しく思う気持ちもしぼんでいった。レベルが違うし、競い合えるような立場ではない。そう思えば楽になれた。胸がスッと晴れて、素直に彼女を応援できた

 

 

 できていたのに

 

 

「あーあ。あんなコト言われるとなぁ……。期待されてるってなると結果出さないとだなぁ……。失望されたくないしなぁ……」

 

「光栄じゃねーか。ダイワスカーレットは笑顔だと上手にお世辞も言うらしいが、マジの顔付の時に嘘は言わないらしいぞ」

 

「え、トレーナーそれ誰に聞いたの?」

 

「ムーンシャインの大和サブに直接聞かされた」

 

 

 ストレッチを手伝ってくれるトレーナーがぶっきらぼうにそう言い放つのが背後から聞こえて来る。交流あったんだ、と思いながらユーリカは大きく開いた足の間に上半身をぐいっと倒しながら大きく息を吐く。喋れないユーリカに替わり、トレーナーが言葉を続ける

 

 

「……世代を見れば、てっぺんに立つ資質がある奴は最初から目立っているもんだ。そういう点ではダイワスカーレットやウオッカは誰が観てもそっち側のウマ娘だった。ただ、いきなり光り出すヤツも山ほどいるのが世の常だ。で、そういうのに共通してるのは、諦めずに頑張り続けたヤツって事だ」

 

「……」

 

「俺はお前が良かったからスカウトしたんだ。ダイワスカーレットがフリーでも、真っ先にお前の所に行ったぞ。こっからだユーリカ。俺がこっから、お前が胸張ってダイワスカーレットのライバルを気取れるようなデカイウマ娘に仕上げてやる」

 

 

 不意にこみ上げて来た涙を抑える為ユーリカは慌ててジャージの裾で目元を抑えた。普段怒ってばかりに見えるトレーナーだが、彼が自分の事を真剣に考えてくれている事はユーリカはこの半年で十分理解している。そんな彼の想いに応える為にも頑張らないと、と張り切って立ち上がったユーリカの後頭部が後ろにいたトレーナーの顎を勢いよくかち上げた

 

 

「オオウッ」

 

「あー!トレーナーごめんなさい!だ、大丈夫ですか!?」

 

「……だ、大丈夫。大丈夫だ。あれほど早く立ち上がれるとは、トレーニングの賜物だな。その調子で今日も頑張るぞ」

 

「トレーナー褒め上手だね……」

 

「お前が変なことしなきゃ毎日褒めてやる」

 

「気を付けます……」

 

 

 





4月、2話しか投稿できてないの?なんで??おかしい……時間が飛ぶように飛んでいく(錯乱


ウマ娘ガチャの追加についていくには今の収入ではギリギリです。冬服を買えないのでスクワットで身体をあっためながら乗り切りました。足がパンパンでキーボードが叩けません。すいません



【ちょっとした解説】

ソレイユ・アリュール。大和サブのおじいちゃんが運営していた歴史あるチーム

ソレイユは太陽、アリュールは足取り、振る舞いなどを意味するフランス語です。フランス語ってかっこいいな……という思考でつけられた名前です。多分もう出て来ないです
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