あなたと朝をともに   作:あさごはん


原作:ウマ娘プリティーダービー
タグ:ウマ娘
一緒にただ朝ごはん食べる小説探したけどなかったので怒りのままに書いた。

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あなたと朝をともに

 その日、少女は普段に比べておよそ1時間ほど早く起床した。

 彼女の起床後の行動は、同室のおとなしい少女を起こさないよう静かに身だしなみを整え、手早く学園指定のジャージへと着替えて早朝のトレーニングに向かうことが常である。しかし、この日はそういった自身のルーチンには従わず、普段よりも時間をかけて、ゆったりとその癖のある黒髪を櫛で梳かしている。所々で大きく外ハネする長髪の毛先がなかなか思うような形とならないのか、何度も霧吹きを毛先に向けている姿が印象的だ。

 幼げな顔立ちかつ小柄な体格であるためか、鏡の前で腰まである癖っ毛と格闘している様は、本人の必死な様子も相まってどうにも愛らしい印象が先立つ。悪戦苦闘をする主人の感情に準じてぴこぴこと動いている頭上の立派な耳も、その愛らしさに拍車をかけていた。

 

 少女は一般にウマ娘と呼ばれる存在であった。

 小柄な体格、内気で臆病な性格ながらも、ウマ娘という種族の例に漏れることなく、一般道を走る自動車と同じか、それ以上の速度で走ることができる走力・脚力を持つ。そんなウマ娘の中でも、少女は特にステイヤーと呼ばれる長距離を走ることに特化したウマ娘であった。2400mを超えるような距離ですら余力を持て余してしまうほどの圧倒的なスタミナと、これと決めた相手を徹底的に追い続ける凄まじい精神力で最終直線で差し切る姿から黒い刺客と呼ばれ、一部では恐れられ、あるいは尊敬される存在である。

 

 そうして日本全国に広く名を知られる彼女であるが、レース・トレーニング以外の部分で言えば、年齢不相応といってもいいほどに純真無垢で、それでいて臆病な性格からいつもおどおどとした態度になりがちな自分に自信のない年頃の少女である。また、日常的な部分で言えば、ウマ娘の学び舎たるトレセン学園の高等部生として日々勉学に励む身でもある。

 行動に自信がなくとも、何をするにも一生懸命な少女であり、その可憐な容姿も相まって同学園の学生や教員からは、ライスちゃん、ライスちゃん先輩などと呼ばれ、広く愛され、親しまれる存在であった。

 

 

 

 そんな彼女も、どうやら自身の癖っ毛との長い戦いにも決着がついたらしい。先ほどから長い間毛先をつまんでいた髪を見やり、うんうんと頷きながらご満悦のようである。

 ひとしきり眺めて満足したのか、同部屋の少女との共有物である自身よりも大きな姿見の前に立つと、ゆっくりと体を回し、強靭なひと房と戦っている間にほかの癖っ毛たちが大変なことになっていないかを確認する。そうして一通りのチェックを済ませると、満足げによし、とつぶやいた。この後のことを思えば、下手な恰好では出歩けないのだ。

 そうして満足げに頷くうちに、ふと、姿見の左上に映る壁掛け時計が目に入った。長針はしっかりと地を指している。しかし、短針の方がどうにもうまく見えない。起床時間が早かったことも鑑みれば、今は1時間程度経った頃合いであることが常であったはずだ。相部屋の少女を不要に起こさないために部屋の中は明かりがついておらず薄暗く、黒い短針は見えづらいということはあるだろうがどういうことだろうか。しかしよくよく鏡に映った時計を見れば、長針の右側にうっすらと黒い影が浮かんでいるようにも見える。はてさて、これは……?

 恐る恐る姿見から振り返った彼女は、ゆっくりと、それこそ油をさし損ねた歯車が出すようなギギギ、という擬音が付きそうな程にゆっくりと壁掛け時計を直視する。そうして見えたのは、少し奮発して買ったおしゃれな時計の短針が、文字盤に大きく印字された6と7という数字の間を指し示す無慈悲な光景であった。

 刹那、少女は全身から一気に汗が噴き出たかのような錯覚を覚える。まずいまずいまずいまずいまずい!

 

 少女は普段、早朝トレーニングを行っている日には午前5時頃に目を覚ます。週に一度か二度の休養日はゆったりと寝ているが、休養日の中でも3日に1度程度の頻度で、今日のように午前4時頃に目を覚ますことがある。いや、正確に言うと、午前4時に目を覚ますのではなく、午前4時に起床して身だしなみを念入りに整える日があるのだ。それが今日だった。

 通例であれば、6時30分から45分頃の間で部屋を出られるように入念に準備を行うのだが、今日はどうにも髪を整えることに熱中しすぎてしまったらしく、まだ服も着替えていないのに部屋を出る予定の時間になってしまっているような状態だ。これは由々しき事態である。非常事態である。

 少女の脳内で警鐘が鳴り響く。それはもうものすごい勢いだ。先日、同期でデビューして以来何度も鎬を削ってきたミホノブルボンとの併走トレーニングでぎりぎりの勝負になった時だってここまでは焦らなかった。あれはぎりぎりの勝負における駆け引きが楽しいというような側面も多くあるからいいのだ。しかし今のこの状況はまずい。楽しさなんて微塵もない。ただただ焦りだけが心を支配する。

 そうして、ハッと気づく。焦る暇なんてないのだ。時間がただただもったいない。そんなことをしている暇があるなら手早く、しかし丁寧に学園制服に着替えて部屋を出なければならない。

 

 

 

 そこからの行動は、まさに風のようだった。すさまじい早さでパジャマを脱ぎ捨てた彼女は、姿見同様にこれまた共有物のクローゼットから学園の指定制服を取り出すと、鬼気迫るといった表現がしっくりくるような表情で着替えを行っていく。

 上からばさり、と一般にセーラーワンピースと呼ばれる形をとった制服を着込む。胸元についた大きな薄紫のリボンが、少女の小柄さと相まって可憐な印象をより強くしているようにも感じられた。続いて、スカート部分の背部、高い位置にある金色のハトメの付いた穴から、ゆっくりと黒くツヤのある毛並みの尻尾を抜き出す。少し左右に揺らしてみて、動きやすさから毛の引っ掛かりなどがないことも確認した。

 全身を白と紫の衣装に身を包んだら、学園指定のソックスに足を包む。膝上ほどの長さまであるそれにも紫のラインが一本入っており、少女はそれがどことなくおしゃれに感じられて好きだった。

 そうして、一通り身にまとった少女は、またもや姿見の前で全身を見回す。先ほどとは異なり、時間に余裕がないことを自覚しているためか、くるり、と回る速度も目に見えて上昇している。しかし彼女もウマ娘だ。その余裕のなさから放たれる鋭い眼光は、彼女自身の非常に高い動体視力を活かして着込んだ制服の各所に問題がないことをしっかりと確認している。

 そうして、最後に青い薔薇のコサージュが付いたお気に入りの帽子を右斜め上の位置にかぶる。艶やかな黒髪が垂れて右目が隠れてしまうが、これが彼女の常だった。

 コーディネートを済ませ、ふたたびよし、とつぶやいた少女は大慌てで、しかし、同室の少女を起こさないよう静かに部屋を出る。その際、いってきます、とつぶやいていくあたりから少女の育ちの良さ、律義さを感じることができる。

 ぱたり、と扉が閉じてぱたぱたと少女が走り去っていったあと。一人残されたもう一人の少女―――ゼンノロブロイはむくりと体を起こし、少女の去った扉を見て仕方ないなあとでも言いたげな、困ったようなほほえみをその表情にたたえながら、行ってらっしゃいとつぶやいた。

 

 

 

 ぱたぱたと早足で自室を出た黒髪の少女は、寮の玄関で手早く靴を履き替えて明るい外へと飛び出した。

 トレセン学園―――正式名称を日本ウマ娘トレーニングセンター学園は、日本国内にいくつか存在している。その中でも少女の暮らすここは、一般に中央とも呼ばれる、国内最大規模にして、最新鋭の設備をそろえた学び舎である。また、特徴として全寮制の形式をとっており、学園に所属するウマ娘たちは、一人暮らしの生徒等、一部の例外を除けば全員が広大な敷地内に存在するふたつの寮のいずれかで暮らしている。

 敷地内には、彼女たちの授業やトレーニングを担当するトレーナーと呼ばれる存在も同じく暮らしている。トレーナーたちは在籍する生徒たちと比較して人員が不足しているという環境に始まり、自身の担当するウマ娘たち一人一人に合わせたトレーニングプランの考案、コンディションを良好な状態に保つためのメンタルケアの実施、そして年間を通して行われる様々なレースへの出走計画の練り上げ等々、非常に多くの仕事を受け持つことになる。そのため、どうしても遅い時間帯まで残業する必要性があったり、時には夜間のトレーニングを希望するウマ娘たちの監督をしたりで学内で寝泊まりすることが非常に多くあった。そういった背景もあり、ウマ娘を担当するトレーナーたちには、一人一人にトレーナー室とも呼ばれる、詰めれば10人程度でミーティングなどを行えるような大きな部屋があてがわれていた。

 

 少女が慌てて向かう先は、そういったトレーナー室の一角にあった。

 彼女の担当トレーナーが受け持っている一室である。

 寮からトレーナーたちのいる別棟(トレーナー一人に対して複数人のウマ娘でチームを結成することも多いため、学内ではチーム棟または部室棟とも呼ばれている)までは、徒歩にしておおよそ15分から20分程度かかる。ミーティング等をトレーニングに絡めて手早く行うことを目的として別棟は練習場付近に建てられており、10分もかからずに到着する本校舎よりも多少離れた位置にあるためだ。

 

 

 少女は考える。時計は大焦りの直前に確認したきりだが、その時点で6時30分であったことを鑑みると、制服を着こむにはそれなりの時間がかかっているため、おそらく7時直前に寮を出ているはずだ。しかしトレーナーとの約束は7時……。

 少女は駆け抜けた。いや、あくまでも人間の身体能力の範疇においてそう感じる速さであり、ウマ娘である少女にとっては軽いジョギング程度の運動量なのかもしれない。しかし、少女にとっていまは一大事である。

 トレーナーと会う日だ。いつもと変わらない服装ではあるが、髪形など、少しおしゃれにも気合いを入れたつもりではある。服装が乱れるのは本意ではない。走った結果汗をかき、トレーナーと一対一でお話をするのに汗臭いなんて思われたくない。でも約束に遅れるなんてもっといやだ。少女の脳内で様々な思いがよぎる。そうして出た選択肢が、若干遅れるけれど汗をかかない程度に急ごう、ということであった。

 少女は賢い。平常時であれば、トレーナーと連絡を取り、遅れることを連絡したうえで謝罪の言葉を伝えただろう。しかしこの少女、あまりにも慌てすぎて寮を出る際に連絡手段の一切を部屋に置いてきてしまっているのである。また、急がなきゃ、急がなきゃ、とつぶやいているあたりからも察せられるが、もはや連絡を取ろう、という考えそのものが脳内から抜け落ちてしまっている。この少しポンコツな部分も彼女が周りから愛される由縁ではあるのだが。

 

 

 

 そうして、わたわたとしながらも大慌てでたどり着いた別棟。自身を担当するトレーナーの部屋、その扉を目前にして少女は一つ大きく深呼吸をする。日頃のトレーニングの賜物か、はたまた生まれ持ったステイヤーとしての資質によるものか息切れなどはしていないが、心臓は大きく、そして早く動いていることが胸に手を当てるまでもなくわかる。緊張しているのだ。いまはただただ、服装に乱れがないかを確認する手段がないことがもどかしかった。

 ちらり、と最近購入したおしゃれな腕時計を見ようとして左腕を上げ、はたと気づく。そういえば、慌てていたものだから腕時計もつけていなかった。なんということか。時間もわからないからどの程度の謝罪が必要になるのかわからない。彼女のトレーナーは温厚で、声を荒げるところを見たことなど数年一緒にいる中で一度もない。優しいからきっと許してくれるだろう、とは思うものの、それはそれとして彼女の生来の臆病な性格は謝らなきゃ!と伝えてくる。

 もう一つ深呼吸を入れる。そして少しうるんだ目を細め、覚悟を決めて部屋の扉をノックした。どうぞ、という声を聞きゆっくりと扉を開ければ、ふわり、と穏やかな笑みをたたえたトレーナーがそこにいた。

 おはようございます、と声をかけてくるトレーナーに対して、少女もまた、おはようございますと返事をする。やっぱり怒ってない。安心したことで目を潤ませていた涙は引っ込んだ。でもそれはそれとしてごめんなさいをした。

 少女が深々と頭を下げる様子を見たトレーナーは一瞬きょとんとした表情を浮かべたが、直後、くすくすと笑いながら部屋の時計を指さす。長針は堂々と天高くをさしており、短針は7の文字をさしている。7時ピッタリだ。どうやら、急ぎすぎたあまり予想よりも早く寮を出ていたらしい。

 慌てて出てきたうえに遅れてもおらず、しかし謝罪してしまったがゆえにトレーナーに自身の念入りな行動を知られてしまった少女は、羞恥によって顔を真っ赤に染め上げ、うつむいて表情を隠してしまった。そんなあわてんぼうなところもかわいらしいと、トレーナーはうんうん頷いている。素晴らしくいい笑顔を浮かべているが、うつむく少女はそれに気づくことなく、あうあうと小さく悲鳴を漏らしていた。そんなところがトレーナーのいたずら心をくすぐってしまうのだが、その事実に少女が気付くのは当分先のことだろう。

 

 さて、トレーナーとしては羞恥に悶える少女を長い時間眺めること自体は何の苦でもないが、ずっとこの状況を続けるのはかわいそうだ、という考えが浮かぶ程度には良識を持ち合わせていた。そうして、さて、食べましょう。と一声かければ、少女は頬を赤く染めたままではあるものの、ぱあっ、と華やいだ笑顔を浮かべて頭一つ背の高いトレーナーを見上げる。

 わくわく、という表現がふさわしいだろう雰囲気で、少女はやや駆け足気味に部屋の中央にあるテーブルへと向かう。そこには、市販の長机を4つほど、2つずつ向かい合わせで配置されており、机上には様々な種類のパンが数枚の大皿に分けて盛られていた。ざっと数えて30個ほどあるだろうか。食べる際に多くの味を楽しむためだろう、それらパンがある空間の中央には、ブルーベリーやイチゴをはじめとして数種類のジャムやマーガリンが配置されている。また、朝食によく食べられる食パンをはじめ、菓子パンの王道ともいわれるメロンパン、さらには多くの砂糖やバターが配合されているであろう、表面がつやつやとした光沢に覆われたブリオッシュなど、軽食としてシンプルでよく食べられるものから、パンの専門店に行かねばなかなか見かけないものまで、並べられたパンの種類は非常に多岐にわたっていた。それらはトレーナーと少女、2人で食べることを前提としているのだろう。すべてのパンが2つずつ以上並んでいる。

 人間の感覚としては一般的な食事風景というにはいささか以上に分量の多い印象を抱くが、彼女らにとってはこれが一般的である。

 

 ウマ娘という種族は、同年代の人間と比較してかなり多くの食事を摂る傾向がある。もちろん個人によって食事の量は大きく変化するが、この少女は同じウマ娘の中でも健啖家と称されていいほどには比較的によく食べる存在だった。あの小柄な体格のどこにこんな量の食事が消えていくのかわからない、とは、以前食事を共にしたクラスメイトのウマ娘の弁である。

 ちなみに、ほかの大食漢と称して申し分ないウマ娘たちが単一種類のメニュー(例を挙げるならば、カツ丼や焼きそばなど)を一度に大量に摂取することが多くあるのに対し、この小柄な少女は多くの種類を少しずつ、総合的には多くの量を摂取する傾向にある。そのため、実際に共に食事をするまでは少女の健啖家ぶりには気づきづらく、クラスメイトに驚かれるということも一度や二度ではなかった。

 

 

 

 少女は、今日の朝食はどれにしようかといわんばかりに、緩んだ表情で目を輝かせたまま長机の周囲をぐるぐると回る。その視線が常に机に並べられたパンたちに釘付けになっているあたりがどうにも小動物的でかわいらしい。

 数分と悩むうちにようやくどのパンにするか決めたのか、この部屋に何度も来るうちに常備品となってしまった愛用の皿へとトングでふたつ、みっつとのせていく。しかし、(少女の基準で)一度にたくさん取とることはない。

 少女はパンをのせた皿を持ち、少し離れた位置にある二人掛けのテーブルへと向かう。少女には少し背の高い椅子がふたつ、向かい合わせで置かれたそれは、少女とトレーナーが話をしながらのんびりと朝食を摂る場所としてよく利用されている。

 彼女のトレーナーも自身の朝食を選び終えたのか、皿にふたつ程パンをのせて少女の正面の席に座る。トレーナーにとってはちょうどいい大きさの椅子だが小柄な少女にとってはやはり大きく、つま先立ちのような状態に近くなる程度には踵部分が浮いており、ふらふらと足を遊ばせている様子が見える。

 

 向かい合わせで座るふたりは、お互いの選んだパンを見て、次に顔を見合わせ、くすり、と微笑を浮かべる。そうして、どちらからともなくいただきます、と手を合わせてつぶやくと、ゆったりとパンを口に運び始めた。

 食べながらも、昨日川辺で見た鴨の親子が可愛かった、だとか、街に出たときにおいしいクレープ屋があった、だとか。そういったとりとめもない話を続けていく。ゆったりと、おだやかに。このひと時をかみしめるようにして。ふたりはお互いに話題をきらすこともなく、時折冗談も交えたりしながら朝食を進めていく。

 

 

 

 背が足りず少し浮いた足を揺らすことも、目の前で自分の話を聞いたトレーナーが笑顔で相槌を打ってくれることも、トレーナーの面白おかしい話を聞いて胸の内をくすぐったい感情にかられながらくすくすと笑うことも、彼女にとっては何もかもが楽しく、同時に何よりも愛しく大事な時間に感じられていた。

 

 少女はウマ娘だ。そして、ウマ娘とは走り、勝利することを本能的に望んでいる。

 しかし少女は、走り、そして勝つことを楽しむと同時に、何よりも他者の幸福を願うことのできる存在だった。

 自分が走って一番になることで、応援してくれたみんなに喜んでほしい。誰かが一番になった時には心の底からの祝福を伝えてあげたい。たとえ自身の努力が報われなかったとしても、別の誰かを祝福できる。そんな、心の底から誰かを愛することのできる彼女は、その愛情をもってして、周りからも愛され、祝福される存在となった。

 ライスシャワー。結婚式をはじめとする祝い事において、祝福を伝えるための象徴的な行為と同名であることが、臆病で自分に自信がないこの少女の誇りでもあった。

 少なくとも、今この場で穏やかな笑顔を浮かべながら朝食を摂る二人の姿を見れば、その名を冠することに誰も疑問を抱くことはないのだろう。

 




次はダイワスカーレットと朝ごはん食べたい。

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